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女子高生の市野亜李亜は、猟奇殺人鬼の一家で生まれ育った。父は血を抜いて人を殺し、母は撲殺、兄は噛みついて失血させ、亜李亜はスタッグナイフで刺し殺す。それでも、猟奇殺人の秘密をお互いに共有しながら、郊外の家でひっそりと暮らしていた。ところがある日、兄が部屋で殺されているのを亜李亜は発見する。もちろん警察は呼べない。そして翌日には母がいなくなった。亜李亜は残った父親に疑いの目を向けるが……。
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Posted by ブクログ
猟奇殺人を犯す家族のお話。 だがしかし、実はそんな簡単に纏められるお話ではなく、記憶と幻想と現実とが幾重にも折り重なって、実に緻密に形成された父娘のお話でした。 自分が今まで家族だと思って共に生活してきた人達が実は虚像だったら? 目の前にあった殺人の現場が跡形もなく異次元のように何もなかったら? 読...続きを読むみ進めれば進むほどに、今まで読んできた物語の世界が闇になり、お話の先を示す文脈に霧がかかって想像すら出来なくさせるような不安感を煽ります。 色んなものを覆されて大いに驚愕させられましたが、ラストの娘に諭す父の愛情が唯一本物であったことが悲哀を感じました。
最近激ハマりしている佐藤究さんの江戸川乱歩賞受賞作品。 「テスカトリポカ」「Ank」を読んで知性と狂気の入り交じった世界観に引き込まれている。 今作品もやはり知性と狂気の飛び抜けた物語で、新しい未知の知識が自分に入り込んで来るかのような感覚を覚える。 それは深層心理のだいぶ奥深い所を刺激させられる...続きを読む物で、異物感、狂気を含んだある意味では触れない方がいいもののような激情とも感じられる。 一言で表すと「不気味」 それを圧倒的な文章力で描ききっている。 天才だと感じている。 人間という生物を怖いくらいに知っている方だと感じる。生物学(人間学)的にも理学的にも精神学的にもあらゆる方面から人間を炙り出してくる。 知ってたのに知らなかった事に、見ていたのに見なかった事に、この作品を読んで恐ろしくなった。 知らなければよかったかも、知った上で考えなくてもよかったのかも。 知れば知る程、考えれば考える程、ドツボにハマる。そしてまた読み進めるの繰り返し。一つ一つ感情が沸き起こるが考えては静まっていく。 作者の言葉を借りるならばそれこそが自分にとって絶後の畏怖(ダムナティオ•メモリアエ)。 考えては静まり落ち着きまた次に進む。 読後総合的に考えてみれば気味が悪い後味、不気味さが多面的に黒々と光を吸収する黒曜石のような作品だった。 読者の自分からすれば作者こそ恐怖。天才という畏敬。知性と狂気を同時に持ち合わせ同時に展開している。 そこに惹かれる自分。自分も知性と狂気を望んでいるのに違いない。 そんな気持ちのまま、書店にて作者の「幽玄F」に手を伸ばしている、なんだか恐ろしい。
物語に漂っている薄暗くて胸にずしっと重りを乗せられたような黒い雰囲気が好きです。この本が抱く謎が明らかになった瞬間、黒色の濃さはピークに達して、私はどん底に落とされた気分でした。気持ちいいくらいに深く落とされたので、この作者に病みつきになりそうです。個人的には中村文則さんと同じ空気を感じました。(ど...続きを読むん底への落とし方は全く違うけれど)
エンタメ性に富んで、読みやすく 女子高生目線で語られる文章は 誰にでも親しみやすく感じる。 一方で、後半の土台となる本質的な部分は 哲学的で、「人間とは?」みたいな膨大なテーマに 迫ろうとするから、難解にも感じられる。 でもめーっちゃ面白かった!! おすすめしたい人の顔がいくつも浮かぶ 作品でし...続きを読むた。
グロいところもあったけれど、個人的には非常に好みな設定だった。 文章が上手いのでするする読める。 他の作品も読んでみよう。
設定から興味を惹きつけられました。 トンデモストーリーが論理立てて、様々な知識を交えながら展開されます。なかなか面白かったです。
シンプルにかっこいいタイトルと、マックスエルンストの『カルメル修道院に入ろうとした少女の夢』から抜粋された装丁に惹かれ「なんじゃこの中二病心を擽られる本はぁ!!」と勢い勇んで手に取りました。 結果、「封印された左腕が疼く!!」とまでは行かずとも、ダークなサスペンス好きの私は夢中になって読んだ次第。 ...続きを読む 冒頭はグロ描写が凄く、始まったぞぉ!と覚悟を決めたのですが途中からどうも様子が変わってきます。 もしかするとこれは、私が思っていた殺人鬼一家の話とは全く違うのでは…? もうそこからはノンストップです。 皆さんは殺人鬼一家の話、とだけ聞くとどんな物語を想像しますか? 恐らく、そのどれとも違う話になって行くと思います。 『QJKJQ』の意味が分かった時、「かっこよすぎるだろ!!」と天を仰ぎました。(お家芸) まさにThe江戸川乱歩賞。 刺激的な世界に足を踏み入れたい方は冒頭とクライマックスのグロには目を瞑り、是非読まれてみてはいかがでしょうか。(こんな事ばかり言っている気がしますが、小説のグロ描写は本当に想像力を掻き立てられるので、無理な方にはとことん無理なんだろうなぁ) 佐藤さんの『テスカトリポカ』がよりダークみを増しているらしいので読む予定です。楽しみだなぁ。
直木賞を獲った『テスカトリポカ』が大変面白かったので、著者の別作品に触れてみたいと思い手に取った1冊。江戸川乱歩賞作品ということもあり期待値は非常に高い。高かったのだが、それを超えるには至らなかったというのが率直な感想だ。 一家全員が猟奇殺人犯で、自身もその1人の亜里亜。しかし、何者かによって兄が...続きを読む惨殺され、母は失踪。冷静な素振りを見せる父に、彼女は疑いの目を向ける。果たして犯人は誰なのか。 トリックはあまりにも単純でこんなものかとガックリしたが、残りページに余裕があり、読み進めて行くと本作がミステリー作品の枠組みに収まらない巨大な構想を持ったものだと理解できてきた。 「人はなぜ人を殺すのか」「人殺しの特徴は」。犯罪学、心理学、人類学全ての領域で尽きることのない疑問。本作はその問いに答えを出そうとしている。 単一作品でみると面白い作品だった。しかし、『テスカトリポカ』と比較すると落ちてしまう。『テスカトリポカ』が異質な作品だったのか、それともその方向に舵をきったのか。著者の今後を"観察"していきたい。
出来の悪いスプラッター小説のような冒頭から一転、その隠された真実が徐々に明らかになるサスペンス要素にグッと引き込まれる。設定がややトンデモ感があり伏線が伏線らしくなく後半は破綻している気もしないではないが、扱うテーマに対して陰惨になり過ぎず現実と非現実の行き交う世界を巧みにかき分けているのは佐藤究氏...続きを読むの特徴といえよう。多少グロい場面もあるがアクション要素もありエンターテイメント作品として非常に良質。
主人公は猟奇殺人の一家に生まれた女子高生。家族はそれぞれの手法で、趣味的に「殺人」をしている。 そんなある日、兄が自室で何者か殺され、さらに母が謎の失踪を遂げる。殺す側の人間が殺される側に変わり、殺人女子高生の平穏な日常は一変する。 趣味が殺人の女子高生の話かと思って読んでいたのだけど、中盤から...続きを読む話の方向性が一転する。そこに戸惑ったけれど、前半部の伏線が回収されるので、新しい展開でもついていけた。 解説にもあったけど、これは「人はなぜ人を殺すのか?」がテーマの小説。グロテスクな表現が多いので、読む人を選びそう。
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