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2026年、京都で大暴動が起きる。「京都暴動=キョート・ライオット」だ。人々は自分の目の前にいる人間を殺し合い、未曽有の大惨劇が繰り広げられた。事件の発端になったのは、「鏡=アンク」という名のたった1頭のチンパンジーだった。霊長類研究施設に勤める研究者・鈴木望は、世界に広がらんとする災厄にたった1人で立ち向かった……。
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Posted by ブクログ
佐藤究さんの著書、自分にとって2作品目。前回読んだ「テスカトリポカ」が最高に面白かったのでこちらの作品も期待していた。 作品は本当に面白く、色んな知識が散りばめられていてそのほぼ全てが新な勉強になる作品だった。作者の膨大な知識と裏付けの為のレファレンスが凄い。執筆の苦労は容易に想像でき、難作だった...続きを読むろうと思わされた。 ヒトと大型類人猿(オランウータン、チンパンジー、ボノボ、ゴリラ) の違い等この本を読むまで考えもしない、知らない事ばかりで理知的な刺激が堪らなく昂らされた。 共通祖先のロストエイプ、「自己鏡像認識」という初めて知る知識だったが、きっとこの作品にあったように反射した自分の姿を自分と認識し、だけど左右が逆転した姿を見て自分じゃないという考え方の発展から脳が発達して言葉も生まれヒトは進化できたような気もする。 メチャクチャ面白い。 この先また何万年後とかどんな生き物がどんな世界を作っていくのか? ヒトは進化したからこそ今があるけれど、この進化は長い月日がたてばもっと進化するかもしれないし、また別の生き物が違う進化をして地球上で新たに席捲するかもしれないと考えさせられる。今生きてる我々の子孫がいつかロストエイプのように何かで生滅してしまうかもしれない。 絶対に知ることはできない遠い未来にワクワクするような興奮を感じさせられる。まるで宇宙論のような未知で不思議な興奮に似ていると感じる。 650頁越えの大作で読みきるのに結構時間がかかった。手を止めて思考に落ち考えていて楽しめる作品だったから。 それが極上の興奮を知的に刺激させられる、自分にとってはとても満足度の高い作品だった。 佐藤究さんの作品はこの先も読んでいきたい。次は「QJKJQ」を。
読み進める毎にどんどん、この小説に引き込まれて、600ページを一気に読んでしまいました。 こんな小説初めてです。
読むのに時間がかかりそうだなぁと思いながら読み始めましたが、面白くて一気読みでした。 もっと沢山の方に読んでほしい。
おもろ〜。 まずこんな大作をよく書ききったなと脱帽しました。 京都でおこる大暴動。かなり痛々しい描写があるものの、混乱と恐怖が生々しく伝わってきました。 さらに暴動が起きた謎に迫るパートも、難しいけど挫折すること無く没入できました。 本当にヒトになる特異点が、ゲノム配列によるものだとすればかなり興味...続きを読む深いなと感じました。さらに、鏡が今作の鍵になるのもかなり面白い。 いやあ〜作者の文章力恐るべし。
こんな小説を書きたかった。 と思うのは伊坂幸太郎以来。 書けんけど。 テスカトリポカ買って、積読してて 脈絡なく 爆発物処理班の遭遇したスピン で面白ろと思って検索したらテスカトリポカの人で テスカトリポカ読んで震えて、 Ank読んでまた震えた。 全部買うしかない。 ルイ カウンセラー...続きを読むのおじさん AI 有名なものだけ、頭の中にコレクションがあるんだ。 若い頃に覚えた。 旅をする時にかさばらないから。 ミラリングエイプ 論文 そこにロスト・エイプの顔が写っている。 だが、まだ鏡は存在しない。 それが、誰のかおなのかは、誰にもわかっていない。 「知能とは攻撃性の制御です」 鶏、卵も、結んで、開いても、すべては言語のマトリックスの鏡を前にした反復。 サイズ間違えで買ったベイシングエイプのポロシャツも、ちょっと着てみよう 土星通のトラウマ 自然は無意味なデッサンを残さない
この筆者の霊長類に関する思想は、「胎児の夢」に多大に影響されているように感じられる。原始に還ること、進化すること。 自己鏡像認識と霊長類の進化、塩基配列についての事実が1つの道筋でまとまっている。 脳の容積を大脳辺縁系→古代(本能)、前頭葉→現代(理性)と喩えている描写がいい。 鏡に映る「自分のよ...続きを読むうなもの」への理解と、同種に対する攻撃。これらの説明はおもしろい(p433〜)。たしかに、そうであったのかもしれない。 本能とは、脳の奥の反応回路だ。 アンク目線での記述が、「人間」にルビでそれぞれ名前が付いている形になっているのが上手い。個人じゃなく「種」として見ている感じ。
難しそうな話かな?と恐る恐る読み始め・・・、意外にも序盤からスルっと入り込み、そのまま一気に読み終えた。優秀な方が書く独特な世界観、読者本位で優しく読ませて頂ける作品です。
テスカトリポカから佐藤究さんが気になり手に取った1冊ですが、予感が確信に変わりつつあり、この作家さんの描く世界が凄く好きだなぁとしみじみ感じました。 普段日常を生きている人間にはあまりに非日常的な事柄を、とてつもないリアリティを持って、だけどエンターテインメント要素は絶対に失われない距離感に留めて...続きを読むくれる、その描き方がもうはちゃめちゃに好き。 どんどん引き込まれるし、それぞれの人物の生き方もかっこいいし、共感とかじゃないんだけど、とてつもなく魅力的で、惚れ惚れしちゃう。 手に持つと重っ!?てなるくらいには分厚いのにスラスラ読めちゃうのも凄いです。 民俗学、神話、人類史、人類学、そういうものに個人的に興味があって、そういうお話も入るからより好きなのかな? 他の作品にも触れてみたいと思います。
佐藤究さんは私が激推しの作家さん。 これもすごく面白くて、止められないけど終わってしまうのもイヤ、と葛藤しながら読みました(苦笑) 佐藤さんの小説が面白いのは専門的な知識やデータの多さにあります。佐藤亜紀さんに近い面白さ。 加えてアクション映画のようなスピード感とテンポの良さと、SFミステリーな...続きを読むどの要素。 どうなるんだろう、とページを捲る手が止められなくなる面白さ。 さらに、神話や伝承の古代をうまく取り入れているところもたまらない。 あと、人種が幅広いところも良いです。スケールが広がります。 そして、深いテーマがきちんとあって読む側に問うてくるところ。考えさせられるところが良いです。 今回は人間について。 明確な深いテーマ性は小説を骨太にします。表面的な小説はやっぱり薄っぺらい。 とても良いフレーズがあったので抜粋。 『友好度は知能と比例する』 本当にその通りだと思う。 だから人間は争ってはいけないのです。思い遣れるのが人間です。
かなりの分厚さなのに一気に読んだ。 DNAが書き換わるとかはさすがにやりすぎだったが、全体的に理系心をくすぐる内容かつずっとワクワクする内容だった。
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