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「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より)
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Posted by ブクログ
※第1〜3部の感想をまとめて 色んな人が主人公のもとを訪れて、色んな不思議な話をしていく。クロニクル(年代記)というタイトルだけれど、彼らが語る体験談だったり、夢のような抽象的な話だったり、何らかに対する考察だったりは時系列的に並べられてはいない。 この小説を読むのももう何度目かわからない。今回は舞...続きを読む台を観に行くにあたって久しぶりに読み直してみた。結局読み終わったのは、舞台が終わってから3か月も4か月も経った後だけれど。 昔に読んだ頃から、1人ひとりの登場人物のキャラクターが鮮やかで、彼らが語るエピソードはどれも印象的でとても面白いと思っていた。それぞれの話が、予言的であり、神秘的であり、かつ生々しい苦しみに溢れていた。 今回読み返してみて、つまり私自身が歳を重ねたことによって、これまでバラバラに見えていた個別の話が、1つの暗部の様々な側面であるという印象が強くなっていた。なぜ綿谷ノボルはあそこまで憎まれ、殺処分されなくてはならなかったのかが腑に落ちたような気がした。なぜ主人公があんなにも無力で、ただ時間をかけることでしか対抗できなかったのか(途中で不思議な力を授かったりもしたけれど)。結局のところ私たちが持ち合わせてる武器はなけなしの時間でしかないし、巨大な暗部に対抗するには、辛抱強く変わり映えのしない日々を続けるしかない。総合的な感想としてはそんなところ。 でもやっぱりこの小説の素敵なところは、エキセントリックな登場人物や、そんな彼らが語るエピソード。砂漠や井戸の話、動物園の話も、どれも好きだけれど、最後のロシアの炭坑での話がなぜか好き。私も頭の中に何かそういう宿命的な神話を飼えたらと思う。
おもしろかったー。 様々な要素が絡んでいてとても複雑だったけど、展開が楽しみでどうなっていくのかドキドキしながらページをめくる箇所もちらほらあり、引き込まれた。 加納マルタ、クレタ、コルシカ、赤坂ナツメグ、シナモン、ネーミングセンスがまた絶妙。 騎士団長殺しに繋がるなー、という印象だった。
新作が出るたびに過去作も読んで来たが本作が最後の大物と言えるだろう、また著者の最高傑作との誉れもある、出始めは著者らしい不思議な世界への誘いを感じたが最終章はハードなものだった、ロシア人やモンゴル人は決して信じてはいけない人種だと感じた、物語は主人公の岡田が知り合った人物のクロニクルを紹介するような...続きを読む形態を取っているが、以降の2部も同形態を取るのだろうか、そしてどういう結末に到着するのだろうか。
面白い。全部面白いのよ。 女子高生のメイ、この子良いよね。まつたけうめ。 クミコ兄は嫌なヤツ過ぎだろって思ったけど、同じ名前猫につけるはなぜかしら。 加納マルタとクレタ。マルタの行動力ハンパないね。何考えてるか分からんけど、自分の芯通してるところはすごい。クレタの過去は悲惨過ぎ。 最後に間宮の長い話...続きを読むね。これが一番面白かった。山本のアレは、マジで鳥肌立ったわ。最後の箱の謎も良い。
読み返す本
村上作品は、自分のコンディション、世代ごとに何度読んでも違った味が出る。 作品自体が面白いのもあるし、読み手の自分のそのときの状況がすごく影響する。 不思議な作品。
ノモンハン事件の話はグロかったけど、臨場感はホントにすごかった。 まだカオスは感じていないし面白い。 カフカは親の喪失、こっちは伴侶の喪失の物語だね。
読む度に感想が変わり、読む程に面白くなっていく。 村上春樹の統合小説でいえば、どちらかといえば初期作品になる。それゆえ若干の粗さのようなものがあるが、その粗さが堪らなく良い。 物語は壮大で、一体何に迫っているのか簡単には分からない。分かったつもりでも、次に読んだ時には全く別のものに変わってしまってい...続きを読むたりする。
『みみずくは黄昏に飛びたつ』を読んで、村上春樹に対するイメージが540度くらい変わっちゃった(←180度でもいいけどw)となると、まー、なんでもいいから、村上春樹を読んでみたくなるわけだ。 『ふくろうは黄昏に飛びたつ』wの感想でも書いたけど、村上春樹は、例の『1Q84』が出た時のバカ騒ぎが全然わか...続きを読むらなくて10冊以上読んだ。 そんなに読んだのは、もちろん面白かったからだけど、でも、(これも『ふくろうは黄昏に飛びたつ』に書いたけど)村上春樹の小説はミョーにツルンとしているから。 読むそばからどんどん忘れてしまって、どれも断片的な記憶しかない。 なら、それのどれかを読めばいいのだろうけど、どこにあるかわからないんだよね(^^ゞ (いや。ある場所はわかってるんだけど、そこを探すのが面倒くさいw) というわけで、村上春樹なんてちょー売れっ子作家、流域面積世界最大の川wなら1円で手に入るだろ!と見てみたら、このインフレに乗じて村上春樹本もやっぱり上がっていた(-_-;) そんな中、この『ねじまき鳥クロニクル』は比較的お手頃価格で、しめしめと思ってしまったのは、読むなら、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』か、この『ねじまき鳥クロニクル』かなーと、密かに思っていたからだ。 と言っても、別に誰に相談したわけでもないので。 密かに思おうと、大っぴらに思うと関係ないんだけど、まー、こういう時って、文章的には普通、密かに思っていただろうから、それでよしとするw 読むなら、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』か、この『ねじまき鳥クロニクル』かなーと、密かに思っていたのは、その2冊は読んでなかったからなのだが。 もう一つ言えば、『1Q84』のあのバカ騒ぎで村上春樹本を読んだ時、知り合いが、「僕は『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』が一番好き(←その人は自分のことを“僕”というタイプw)」と言っていたのと。 あと、今年は2024年だったので、時代設定が1984年の6月から始まるらしい『ねじまき鳥クロニクル』を40年後に読むっていうのも、ちょっとオツかなぁーと思ったからだ。 そんなこと言ったら、『1Q84』だってそうじゃんって言う人がいるかもしれないが(いない?w)、実はそれ、積読本としてすでに持っていてw せっかくだから、新たに買ってみるのもいいんじゃない?と思ったのだ。 ……って、どーでもいいこと、ズラズラ書き連ねているがw、そもそも自分の感想なんて、どーでもいいことなわけでw、だから、やっぱりズラズラ書き連ねることにする(^^ゞ というわけで、やっぱり、どーでもいいことだが、この『ねじまき鳥クロニクル』、「第一部:泥棒かささぎ編」を読み始めて、ふっと思ったのは、ねじまき鳥の鳴き声ってどんななんだろうか?ということだった。 というのは、「ねじ」という言葉から、単純に部品のネジをイメージしちゃったわけ。 ま、部品のネジは“締める/緩める”で、“巻く”とは言わないわけだけれど。 でも、とにかく、「ねじまき鳥」のねじは部品のネジをイメージしてしまったので、「キュウ、キュウ」みたいな鳴き声を想像してしまったのだ。 でも、そうではなくて、それは時計のねじを巻く(ゼンマイを巻く)音だと気づいて、ということは「ジーコ、ジーコ、ジーコ」みたいな鳴き声なんだろうと想像したのはどの辺だったか? ていうか、そういう説明があったんだっけ? その辺は忘れちゃったけどw、ていうかー、その説明がないんだとしたら、今、「ねじ巻き」って書かれて、それが何のことかわかる人、どれだけいるんだろう? ま、そんな、どーでもいいことはともかく(^^ゞ P66で、主人公岡田亨の奥さんのクミコが、“あなたは疲れていても誰にもあたらないでしょう。あたっているのは私ばかりみたいな気がするんだけど、それはどうして?”と言っているのを読んだ時、あー、これって、そういう話か…って、思わず苦笑いが出てしまった人、おそらくそれなりにいるよね?(爆) 自分は男なので、女性がこういうタイプの男と付き合った時にどう感じるかは想像できないけど。 でも、男だと、このクミコみたいなタイプの女性と付き合っていた時に、相手からのこういう発言にウンザリした経験って結構あるように思うのだ。 いや、ウンザリじゃなく、戸惑ったくらいの心の広ぉーい方もいるんだろうけどさw でも、自分は心が広くもなければ、許容力もない方なので(爆) ウンザリしちゃったわけだけど、とはいうものの、困ったことに、こういうタイプの女性って、クミコがそうであるように、決まって魅力的なわけ(^_^;) よって、この主人公岡田亨のように、その魅力的な相手から言われっ放しでいるしかないという……、あぁー、イヤだ、イヤだw ところが、そういう場合って。 往々にして、相手は言われっ放しでいる相手にハラがたってくるものらしいのよ(・・; いや、この場合は、言う方が女性で、言われている方が男なわけだけど、その立場が逆の場合もあるのかもしれないよ。 それは自分は男だからわからない。 ていうか、言われっ放しでいる相手にハラがたってくるタイプの女性って、相手が言われっ放しでいることに甘んじんていることにハラがたってくるのはありつつ。 相手に不平を言い続けていることで、次第に自分が意味もなく不平不満をあたり散らしているように思えてきて。そのことで、むしろ自分が理不尽に不平不満をぶつけているような気がしてくることで、悪いのは不平不満を抱かせる相手ではなく、言いがかりをつけている自分が悪者にされているような気がしてくるらしい。 というのは、当の本人に聞いたからなんだけどw、当人いわく、あたり散らしている方としては、自分が仕事で疲れたりストレスを抱えたりでイライラしていることで、相手にあたり散らしているということは重々承知なのだ。 だからこそ、一番安心できる相手に、ついついあたってしまっていることも。 にもかかわらず、あたり散らしている相手は、何も言い返さずに頷いているだけだから、「わたし一人をワルモノにしているアナタってなんなのよっ!」とメガトン級の怒りが炸裂してしまうというわけなんだそうだ(爆) つまり、この二人っていうのは、+と+、−と−、そういう関係で。 夫婦としてはもちろん、カップルとしても長く続かない関係なのだろう。 いや、たんなる人と人としての関係っていうことなら、似たもの同士ということで、話も合うし、価値観も合うから、いい友だちとして付き合える。 でも、男と女の関係というのは違う。 いい友だちではないのだ。 出ている部分が相手は引っ込んでいて、引っ込んでいる部分は相手が出ている、お互いがお互いを補い合える関係でないとその関係は絶対長く続かない。 …と言っても、それはあくまで個人的経験則に基づくものだから、もしかしたら、えぇー、そんなことはないよー。オレたち/わたしたちはいい友だちよー、と言う人もいるのかもしれないが。 その場合は、まー、それはよかったですね。末永くお幸せに。アハハ…、と言うしかない(^^ゞ つまり。 これは、犬も食わない話だ(爆) とはいえ、犬も食わない話のわりに、面白く読める。 そこは、さすが村上春樹(^^)/
56冊目『ねじまき鳥クロニクル 第1部 泥棒かささぎ編』(村上春樹 著、1997年10月 初版、2010年4月 改版、新潮社) 90年代の村上春樹を代表する『ねじまき鳥』3部作の第1作。失業中の主人公を中心に、奇妙な人物や事象が渦を巻くように現れては消えてゆく。 「ノモンハン事件」という実在の戦...続きを読む争を扱うというのは、これまでの村上作品から考えると少々異質である。 序破急の序が徹底的に描き込まれているという印象。これから物語が動き出すのだろう。 〈私はここで死なないのではなくて、ここで死ねなかったのです〉
どうしてこんなに村上春樹の文ってすっと入ってくるのだろう。 文を味わった。 2、3部も楽しみ。 一部の終わり方の気持ちよさ。
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