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肉親の失踪、理不尽な死別、名前の忘却……。大切なものを突然に奪われた人々が、都会の片隅で迷い込んだのは、偶然と驚きにみちた世界だった。孤独なピアノ調律師の心に兆した微かな光の行方を追う「偶然の旅人」。サーファーの息子を喪くした母の人生を描く「ハナレイ・ベイ」など、見慣れた世界の一瞬の盲点にかき消えたものたちの不可思議な運命を辿る5つの物語。
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Posted by ブクログ
5つの話が収録されているが、“どこであれそれが見つかりそうな場所で“と、“品川猿“が特に面白かった。前者は推理もののようでありながらファンタジーで、後者は何より猿が面白くて笑ってしまった。よくこんな猿というキャラクターを思いつくものだと思った。 「猿の分際でとんでもないことを言うやつだ。」p241
作者の短編集読み漏らし③ 個人的にぐうの音も出ない傑作だった。 全ての作品が、設定や描写とは違う部分で勝負している。 日常に異界の雫を一滴落とした様なバランス感に、池澤夏樹の作品世界に通ずるものを感じた。とにかく読みやすい筆力に、“洗練”という単語が浮かぶ。 読み終えた後、自分若しくは誰かをどこか...続きを読む肯定したくなる様な、作者の押し付けがましくない物事に対する考え方の提示がある。 5篇どれも甲乙付け難いが、『ハナレイ・ベイ』は特に琴線に触れる良さだった。
特に『偶然の旅人』と『ハナレイ・ベイ』が好きだった。 サチみたいな女性に憧れる。 品川猿が目的で読んだ本だったけれど、読めて良かった。 『品川猿』もそこで出てくるんだ、と。 今度はもう一度、一人称単数の品川猿を読み返してみたい。
これはトミー・フラナガンとアルバム、J.J.ジョンソン「ダイアル j.j.5」が好きになる小説である。最初の3ページから登場。 僕個人的には逆で、そのアルバムを中学生の頃に買って、全ての曲の主要メロディーを口ずさんでいた。そのアルバムの2番目の曲の素晴らしさを並べる村上春樹に参ってしまった。 つまり...続きを読むアルバムやプレーヤーが好きなだったので、作家を好きになってしまったのであります。
長編ほどのクドさがなくとても読みやすい。一方で、どの短編をとっても、主人公はどこか欠けていて(人間的に何かしら欠落している部分がある、もしくは喪失の渦中にいる)、そういうところがとても村上春樹の作品らしいと感じた。 『品川猿』は、インフルエンザの時に見る夢を文章に書き起こしたみたいな作品で、特にお...続きを読む気に入り。ギリギリ理解できるが意味不明な展開でプロットが淡々と進んでいく感覚が、心地よい滑稽味と多少の不安感をもたらした。 摩訶不思議だけどミステリーではなくリアリティーがあり、「もしかしたらこの世界のどこかで本当にこういうことが起こっているのかもしれない」という錯覚を起こさせるようなリアルさがそこにある短編集。我々にとって、喪失のリスクは日常に転がっているものなのだ。
村上春樹さん、今まであまり好きではなかったけど、この作品は好きだった。 リアルを描いているようで、実はファンタジー。不思議な気分になった。 「日々移動する腎臓のかたちをした石」が好きだった。キリエの職業は一瞬AV女優かと思ったが違った。「職業というのは本来、愛の行為であるべき。便宜的な結婚みたいなも...続きを読むのじゃなくて」この言葉が好きだな。
新作『街とその不確かな壁』を読んだことで春樹熱が高まって手にとった。 幻想的で日常と非日常の境があいまい、といういつもの村上春樹作品とは雰囲気を異にする。「日常のすぐ隣にある不思議」といった感触の話たちはいわば、村上春樹のショートショート。 かなり読みやすくて村上春樹ビギナーに勧めるとしたら本作...続きを読むだ。★5 なかでも印象的だったのは、水難事故で亡くした息子に対する心の整理のために事故現場のハワイに毎年通い続ける母親の話、「ハナレイ・ベイ」。映画化もされているようだ。文中にとても印象的な言葉があったので備忘録として以下に残しておく。 --------------- 正直なことを言えば、サチは自分の息子を、人間としてはあまり好きになれなかった。もちろん愛してはいた。世の中のほかの誰よりも大事に思ってはいた。 しかし人間的にはーそれを自分で認めるまでにはずいぶん時間がかかったのだがーどうしても好意が持てなかった。 --------------- 愛していたし大事に思ってはいたが、好きになれなかった。この感覚がとてもよく分かる。というよりも、最近抱えている人間関係の悩みは「まさにこんな気持ち!!」と膝を打ったほど。 最後に、別エピソードについて自分の妄想を述べて終えることにする。 短編「日々移動する腎臓のかたちをした石」は、村上春樹が"医師を揺さぶる石の意思"というダジャレから想起•発展させたショートショートではないか、と勝手に想像してニヤニヤしている。
偶然の旅人 ハナレイ・ベイ どこであれそれが見つかりそうな場所で 日々移動する肝臓のかたちをした石 品川猿 品川猿、またいた。 あって話をしたい。
村上春樹3冊目だったけど1番分かりやすく、読みやすかった。 どの話も何がどうなるのか予想がつかず、思わぬ着地をするものばかりで楽しい読書だった。
人生で初めて、村上春樹の本を読み終えた。(たぶん) すごい人なのは知っているけれど、文章の感覚が合わなかったらどうしよう、と食わず嫌いで避けて通ってきた。文章の感覚は気にならなかった。これから読んでいけそう。
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