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時計色の瞳
ようこそ、秘密の世界へ。闇の向こうは赤い⽉が登る死者たちの国。 どこにでもいる平凡な少女ニサと、その従兄ルカ。ハロウィン当日に、ある出来事から人間界を飛び出すことになる。たどり着く先はゾンビや狼男、バンパイアなど様々なゴーストたちが暮らす世界、ヴァラモワールド。謎に包まれた世界で、2人の新たな生活が始まる。 -
登り道 鳥甲山から産婦人科医へ
「あの頃」があるから「いま」がある。日本が誇る「膣式手術」スペシャリストの原点を綴ったエッセイ。 医学生時代、山岳部に所属していた著者は、その他の多くの若者と同じように、将来のことを考えて漠然と不安を抱く学生だったーー。 第一部『岳人より』では、著者が山に何か答えを求め、いろいろな山を登った記録がまとめられている。若かりし日の著者がその時々の等身大の不安や不満、悩みを抱いたまま山に赴き、山登りをしていくなかで少しずつ成長していく姿が描かれている。同じように将来や人間関係について悩む十代、二十代の若者にとって、支えになりえる作品だろう。タイトルの通り山岳雑誌「岳人」に投稿し採用された著者の読む登山の記録でもある。 第二部の『私の記憶』では、産婦人科医として医院を開業した著者の日常が、テーマ毎に切り取られて描かれている。産婦人科医としての仕事のことだけでなく、旅先での出来事や、音楽をはじめとした芸術のことなど、著者が興味を抱く物事について書かれており、著者という個人の生活を垣間みることができる。著者の日常を通して、仕事をしながらもしっかりと趣味を持ち、充実した日々を送ることの大切さを学ぶことができるだろう。 第一部の内容は十代から二十代の若者に向けて、そして第二部の内容は、三十代以降の現役で働いている方に向けて描かれているため、幅広い年齢層の方が読んで楽しめるエッセイ作品。 -
ごー・しち・ごはん!
食べて、詠んで、また食べる。方言×俳句×女子高生の和やか青春グラフィティ。 岡山県聲巒高等学校文芸部。 部室でお菓子を食べていた佐野桜は、俳句を愛する部長、松山みおの一句を聞いて思いつく。 「俳句はようわからんけど、ご飯となんか合うね」 「それじゃ!俳句でレシピ集つくって、次の文化祭に出そうよ!」 料理が得意な部員、倉田うみも加わり、前代未聞のレシピ集づくりがはじまる!? 美味しくてにぎやかな文芸部ライフ、開幕! -
クラシック アホラシー
平林直哉氏の著書に『クラシック100バカ』という、何とも過激な本がある。文字通りクラシック音楽界に巣食う古今東西のバカどもを容赦なく糾弾していて、読み手としては何とも痛快な反面、時折自分のことを言われているような気がして背筋が寒くなる。この本は「盤鬼」と恐れられるほど古今のレコード・CDに精通されるとともに、『クラシックプレス』の編集などを通じて業界の裏まで知り尽くす筆者だからこそ可能となったものであるが、それに対して「僕」自身は、年に何枚かCDやDVDを買い、テレビやFMでクラシック番組を録画・録音し、コンサートにも何回か足を運ぶ程度のごく普通?のクラシック・ファン。そんな僕がこの本に脱帽したのは当たり前だが、そこでクラシック音楽界の「アホ」な人や物を探してみると、これがいる、いる。クラシック音楽は世界最高の芸術だと信じているアホ、楽譜が読めるのを自慢するアホ、クラシックなんて誰が演奏しても同じだと信じているアホ、チケットの値段やエピソードや顔で演奏家を選ぶアホ、演奏後いつまでも拍手を続けるアホ……。これはぜひ一度まとめておかねばならぬ! 強い(?)問題意識から筆をとり、クラシック業界に蔓延る「アホ」たちを一刀両断! 「クラシックってなにがおもしろいの?」「どう聞けばいいの?」――クラシック初心者のそんな疑問もたちまち解消、目からウロコの痛快評論。 -
自宅介護で「胃ろう」をやめた日
56歳の時、脳梗塞で倒れた夫。左半身に麻痺が残ったものの、リハビリの末に復職。しかし定年後に、心筋梗塞、腎不全、78歳で二度目の脳梗塞を発症し、今度は右半身が麻痺、ついには動くことも食べることもできなくなってしまう。著者である妻は病院から勧められるがまま「胃ろう」を決断。「胃ろう」とは、胃に穴を開けて直接流動食を流し込む治療法のこと。まるでロボットのように栄養を流し込まれる夫の姿を見て、もう一度人間らしく、自分の口からものを食べられるようにしてあげたいと思った著者は、自宅で懸命の嚥下訓練を開始。そして一年後、再び口から食べられるまでに回復させた。本書は、度重なる病に倒れた夫を、懸命な介護で甦らせた妻による、壮絶で希望溢れる介護の記録。どんな困難に遭っても、趣味を楽しみ、笑顔を絶やさない夫婦の姿から、生きることへの勇気と希望をもらえる一冊が、待望の文庫化。 -
わんだふる・りたいあめんと 退職後のささやかな奮戦記
早期退職後、娘とトルコ人の婿殿が過ごすイスタンブールへ渡った作者。生まれた町を出て暮らしたことのない作者にとって、そこは「どこの惑星か」と問い直すほどに未知の世界であった。しかし、自身の好奇心に掻き立てられ、第二の青春を求めて「トルコ語の学校に通う」ことを決意する。そこでは好奇心と冷や汗にまみれた大冒険と様々な出会いが待ちうけていた。時には劣等感に苛まれ、日本との環境の違いに打ちひしがれる…。娘夫婦や日本にいる友達、多くの人々にに支えられながら日々困難の壁を次々と乗り超えていく。3ヵ月間で一生分のどきどきとドギマギを使い果たし、人生を180度変えたイスタンブールでの大奮闘記ブログ、待望の書籍化! -
剣技部!
二〇三一年、春。 『剣聖』を競う高校生たちの熱き闘いが始まる――。剣術を競い合う競技、剣技に励む高校二年生の丞。部員仲間のゆう、こころ、歳土と日々切磋琢磨しながら剣術を磨いていた。飛行機事故で亡くなった丞の母は『女王』という異名を持つ伝説の剣技部員。『楽しみながら勝つ、か。天才のセリフだな』母の肩書きを背負う重圧とライバルである剣術の天才たち。丞はやがて剣技を楽しむ余裕がなくなっていってしまうーー。丞は再び剣技と向き合うことができるのか? -
「36円」「40円」の太陽光発電案件は生きている! 緊急出版! 旧FIT法下の太陽光高額買取案件は権利売買で手に入れよう
2017年4月、改正された再生可能エネルギー特別措置法(FIT法)が施行され、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)は大きく変わりました。とくに太陽光発電では1KW当たり40円(税別)、36円(同)といった高額の買取価格で設備認定を受けている案件が、場合によっては紙くず同然の価値しかなくなってしまうと大騒ぎになりました。ところが法律などを読み込んでいくと、こうした高額買取案件も「どっこい」生きていることがわかりました。本書で紹介しているように、太陽光発電において1KW当たり40円(税別)、36円(税別)という高値での買取が約束された旧FIT認定案件は、「権利売買」という仕組みによって現在も手に入るのです。本書ではこのことを紹介するとともに、その利回りが依然としてさまざまな投資案件より抜きん出ていることに触れ、太陽光発電の権利売買の仕組み、権利売買を行う際の注意点などについても述べていきます。 -
がん専門医、がん患者になる ~がん専門医が本心を綴った闘病の日記
医師の知識では見えなかった、患者の現実。 治療する側から、治療される側へ。 胃がん患者となったがん専門医が、痛み、不安、食事、治療の日々を本心で記録する。 開業から一年を迎えた著者を、突然の吐血が襲う。 救急搬送、胃がんの告知、がんセンターでの検査、手術、退院後の生活、術後抗がん剤治療。 医療者として理解していたはずの病は、患者として向き合うことで違う姿を見せる。 がん専門医が自身の闘病を率直に記した一冊。 -
激変するAI時代の日本半導体・機械産業の逆転戦略 カギは特化型プラットフォーム
本書は、生成AIやフィジカルAIが産業のあり方を大きく変えつつあるなかで、日本の半導体・機械産業がどうすれば競争力を取り戻せるのかを論じた一冊です。 執筆したのは、富士通で半導体事業を率いた技術者、半導体産業の日米比較を研究してきた研究者、日立製作所の半導体部門から証券アナリストに転じた起業家の3人。産業の内と外から半導体を見てきた経験をもとに、日本の誤りを整理し、採るべき戦略を示します。 本書はまず、世界の頂点に立っていた日本の半導体が沈んだ理由を二つ挙げます。一つは、半導体が応用機器から切り離されたこと。かつて日本の半導体はコンピュータや通信機、自動車など、世界市場を席巻した自国メーカーの機器に鍛えられて力をつけました。しかし、その機器が国際競争に敗れると、半導体は技術を磨く相手そのものを失いました。もう一つは、プラットフォームという視点の欠如。インターネットやNVIDIAのCUDAのように、他社が土台として使う基盤を握った者が優位に立つという発想が乏しかったのです。 それらをふまえて本書では、著者たちが考える逆転戦略を示しています。 半導体・機械産業の現場に立つ人や経営に携わる人、そしてAI時代に日本の産業がどう戦っていくかを考えたいすべての人におすすめの一冊です。 -
小さくて強い会社
本書は、東京・墨田の下請け石けんメーカーが、100億円規模のブランド企業へと変わるまでを、5代目社長自身が明かした一冊です。 1992年、三菱商事を退職して家業に入る際、著者が父親と交わした約束は、1年間作業着で釜場に立つことでした。石けん1個の利益が数円という下請けの限界を感じるなか、現場で見えてきた、自社独自の強みとその先にある成長への希望――。修業を終えた著者は、父親と社員の前で「松山油脂を百億円企業にする」と宣言し、1995年、初の自社ブランド「Mマークシリーズ」を立ち上げます。職人が「釜焚き製法」により一つひとつ手仕事で丁寧につくりあげた製品を、社員全員が誇りをもってお客様に届ける。そこに会社の進むべき道を見いだしました。 しかし、成長の道のりは平坦ではありませんでした。 「松山油脂らしさ」をいかに社員のなかに根づかせ、社員とともに成長するか――本書は、著者の経営者としての苦悩を追いながら、企業経営の本質に迫ります。悩んだ末に辿り着いた、働く人たちを中心に据えた組織づくりは独自の人事制度へと昇華され、今もまだ進化を続けています。 働くこと、会社組織とは何かを考えさせられる一冊です。 -
[改訂版]胃腸づくり50の心得 悩める現代人へ、専門医が贈る正しい胃腸の知識と守り方
胃もたれや便秘を「いつものこと」「体質だから仕方ない」と片づけている人は多いと思います。しかし胃腸科・内科の専門医である著者は、胃腸こそ「知っているかどうか」でその後が大きく変わる臓器だといいます。その延長線上にあるのが、胃がんや大腸がんだからです。 2024年、胃がんで亡くなった人は全国で約3万8000人、大腸がんでは約5万4000人に上ります。がんの部位別死亡数では大腸がんが2位、胃がんが4位です(国立がん研究センター「がんの統計」より)。 それでも著者は「胃腸のがんは決して怖い病気ではない」と言い切ります。適切な時期に検査を受け、早期に見つけて対応しさえすれば、命を落とす事態はほとんど防げるというのです。そう断言できるのは、年間延べ1万2000人の診察・治療に加え、勤務先の病院で胃がん・大腸がんを数多く見つけ出してきたからにほかなりません。 がんほど深刻でなくとも、便秘や過敏性腸症候群、検査では異常の出ない機能性ディスペプシアなど、生活の質を下げる不調は少なくありません。著者は、胃腸の状態は一人ひとり違うため、いまの自分の胃腸を知らないままでは、溢れる健康情報のどれが自分に必要なのかも判断できないと指摘します。 本書は、その判断の物差しとなる知識を「50の心得」にまとめています。ピロリ菌の検査はなぜ受けたほうがいいのか、胃カメラや大腸カメラはいつ受ければいいのか、市販の便秘薬や食物繊維とはどう付き合うべきか、腸内細菌は全身の健康にどう関わっているのか……。専門用語を使わずに、一つひとつ答えていきます。 胃腸に不安のある人にも、いまは元気だという人にも役立つ、一生ものの胃腸をつくるための一冊です。 -
10代・20代のための美肌入門
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 ニキビ、いちご鼻、乾燥、毛穴の開き……10代・20代にとって、肌の悩みは日々つきまとうものです。ネットには美容情報があふれ、SNSを開けば毎日のようにさまざまなスキンケアの方法が流れてきます。インフルエンサーがすすめる化粧品を試したり、日本では売っていない海外コスメを取り寄せたりする若者も少なくありません。 しかし、それらの方法が自分の肌に合うとは限りません。肌の状態は一人ひとり違うので、誰かに効いたケアが、自分の肌には負担になってしまうこともあるからです。 皮膚科医として数多くの人の肌悩みと向き合ってきた著者がすすめるのは、トラブルが起きてからケアを見直すことではなく、そもそもトラブルを起こさないように毎日を過ごすこと。地味に見えて、それが美肌へのいちばんの近道なのだといいます。 本書では、肌の仕組みや肌質ごとの特徴といった基礎知識から、クレンジング・洗顔・保湿といったスキンケアの手順、食事や睡眠など体の内側から整える生活習慣までをカバー。さらに、SNSでよく見かける美容情報のウソ・ホントを一つひとつ検証し、皮膚科でできる治療や、よくある肌悩みについてもQ&A形式で答えます。 まずは自分の肌を知ることから始める、10代・20代のためのスキンケア入門書です。 -
暮らしたいところで思いきり働く 教えて! 幸せのUターン・Iターン転職
結婚や出産、子どもの進学、親の介護……ライフイベントを機に働く場所を考え直す人は少なくありません。リモートワークの普及もあり、地方へ移って働きたいと考える人は増え続けています。 しかし、いざ動き出すと「求人が少ない」「キャリアを活かせる仕事がない」「収入が減っても暮らしていけるのか」といった壁が立ちはだかります。こうした不安を払拭できないまま転職活動を諦めてしまう人、「早く決めなければ次はない」という焦りから不本意な転職先を選んでしまう人も少なくありません。 著者は2010年に地方特化型の転職支援会社を創業し、現在は新潟、群馬、長野など8県9拠点で事業を展開。16年間で延べ3000人以上の転職を支援してきました。数多くの転職者に寄り添うなかで痛感してきたのは、Uターン・Iターン転職が「移住」と「転職」を同時に行う一大プロジェクトだということです。条件だけで選べば判断がぶれ、後悔につながりかねません。だからこそ、どう働き、どんな人生を歩みたいのか――「自分軸」を先に定めておく必要があります。 本書は、仕事、お金、キャリア、家族という四つの側面から、地方への転職に踏み切る前に知っておきたいことを、実際のUターン・Iターン転職事例とともにまとめた実践的なガイドです。地方で暮らし働くことに憧れながら一歩を踏み出せずにいる人、すでに転職活動を始めて行き詰まっている人が、後悔のない生き方・働き方を選び取るための一冊です。 -
ブラジバン 工学博士が読み解く足もとの構造
「地盤」と聞いて、多くの人は何を思い浮かべるでしょうか。地層や地質、地震のときの土地の揺れやすさ。あるいは政治の世界で耳にする「地盤・看板・鞄」や、「地盤を固める」というビジネス上の言い回しを連想するかもしれません。この言葉には、どんな使われ方にも、足もとがしっかりしていれば安心して立つことができ、ぐらつけば不安になるという意味が含まれています。とはいえ、私たちは日々地盤の上で暮らしているにもかかわらず、あまりに当たり前であるがゆえに、その存在が意識されることはほとんどありません。 地盤解析を専門とする工学博士である著者は、20歳のときに阪神・淡路大震災を経験したことから、家屋や人の命を守る地盤へと関心を向けました。南カリフォルニア大学での研究活動を経て実務経験を積み、現在は地盤解析を専門とする会社を経営しています。国や自治体のガイドライン対応から地下利用、防災まで、あらゆるインフラの地盤リスク評価に携わり、大学の研究者や研究機関との共同研究も続けています。 本書は、工学博士である著者が5つの土地を実際に歩いた記録です。神戸と淡路島では、被災した高架橋や地表に現れた断層がなぜそのまま遺されたのか。福島・小峰城の石垣は、なぜ「頑丈」と考えられていた区間ほど大きく崩れたのか。羽田空港の滑走路の下では、深夜のわずか数時間に何が行われているのか。歩きながら生まれる素朴な問いを手がかりに、地層の読み方、耐震の考え方、盛土に潜む「みずみち」、そしてボーリング調査とN値、液状化まで、地盤工学の考え方が、机上の理論としてではなく、現場の風景とともに語られていきます。 専門的な知識は必要ありません。地盤という視点を一つ持つだけで、いつもの通勤路や旅先の風景は少しだけ違って見えてくるはずです。足もとから世界をとらえ直す、小さな旅の一冊です。 -
ビジネス教養としてのWeb3.0
ブロックチェーン、暗号資産、NFT、DAO……。メディアで何度も目にするこれらの言葉は、いずれもWeb3.0と呼ばれる考え方から生まれてきたものです。しかし、上司や取引先に「Web3.0って結局何なの」と聞かれて、自分の言葉で答えられる自信はあるでしょうか。Web3.0とは、企業にデータを預けるのではなく、自分のデータを自分で持ったまま、さまざまなサービスとつながるインターネット社会を目指す概念です。自治体の事業や金融分野へその技術が応用されるなど、着実に広がり続けています。また、昨今はそこへ生成AIの技術が加わり、自分のデータがどこへ送られ、誰に管理されているのかという問いは、これまで以上に重みを増してきました。AI時代を生きるビジネスパーソンにとって、Web3.0はもはや「なんか聞いたことある」では済まされないビジネス教養だといえます。 本書の著者である山本真大氏と稲毛 浩氏は、香川県を拠点に、AIおよびWeb3.0技術を活用したサービスを開発・提供するITベンチャーの経営者と技術者です。データを個人の端末で守る情報通信技術「@POP」を共同開発し、日本を飛び出しアジア圏を中心に各国政府や民間企業とIT・セキュリティ事業を展開しています。本書ではこの領域の最前線に立つ二人が、AI時代に知っておきたいWeb3.0のすべてを解説しています。 特筆すべきは、Web3.0を時代の流れで明確に位置付けている点です。Web1.0は「読む」、Web2.0は「書く」、そしてWeb3.0は、この「読む・書く」に「所有する」が加わったものだとしています。そのうえで、思想・技術・仕組みという三つの側面に分け、ブロックチェーンやNFT、DAOなどのキーワードを順にひもといていきます。多くの人が難しいと感じがちなWeb3.0の概念を、知見のない人でも理解できるようにかみ砕いて説明しているため入門に適した一冊といえます。例えば交通系ICカードは、チャージした残高がカードそのものに記録されているため、遠くのサーバーに問い合わせなくても改札を通れます。価値を自分の手元に持つというWeb3.0の発想は、こうした身近な仕組みのなかにすでに存在しているのです。何気なく過ごしている日々の延長線にある考え方であることが分かると、難しいと思っていたWeb3.0への印象がガラッと変わります。 Web3.0の思想や技術を知ることで、日々ニュースになるような相次ぐ情報漏洩やアカウント凍結がなぜ起きるのか、AIが私たちのデータをどう扱っているのかも見えてきます。これまで断片的だったWeb関連のニュースも一つの大きな流れとしてつながってくるはずです。そして何よりも、自分のデータを誰に預け、どこまでを自分で管理するのか。その判断を人任せにしないことが、これからのビジネスパーソンには求められます。今の時代を正しく理解し、次の時代を読み解くための第一歩となる一冊です。 -
収入になる! 地域貢献になる! 周りの人のためになる! 終活スペシャリストになろう[改訂版]
相続や遺言、お墓や葬儀の希望、医療・介護の意思表示、住まいや持ち物の整理……ひと口に「終活」といっても、その中身は驚くほど多岐にわたります。単身世帯が増え、家族任せにできなくなったいま、元気なうちに本人が向き合っておくべきテーマになりました。 ところが、いざ始めようとすると多くの人が立ち止まってしまいます。相続は税理士や司法書士、葬儀は葬儀社、介護はケアマネジャーと分野ごとに専門家が分かれ、「何から手をつければいいのか、そもそも誰に聞けばいいのか」が分からないからです。 必要なのは、終活の全体像を見渡して、その人が次にやるべきことを示し、適切な専門家へつないでくれる存在です。長年、高齢者やその家族の相談を受けてきた著者は、この身近な案内役の不在こそ最大の壁だと考え、「終活ガイド」という資格の普及と人材育成に取り組んできました。 知識を体系的に学べば、まずは自分や家族の備えに役立ちます。さらに進めば、周囲の人から相談を受ける「終活スペシャリスト」として活動する道も拓けます。 本書では、具体的な活動内容から資格の取得方法、実際に活動する人たちの体験談までを丁寧にまとめています。身近な人の終活を考え始めた方や、これからの自分の人生と向き合いたい方に、幅広く読んでいただきたい一冊です。 -
自分の不動産が厄介になった時に読む本
親から相続した実家や土地をいざ売却しようとすると、思わぬ壁に直面することがあります。土地や建物の登記などの法的な問題、共有者や借地人・地主など関係者との調整、家族間の意見の食い違い、希望する価格や条件とのズレなど、その原因は多岐にわたります。 結果、何から手をつければよいのか分からなくなり、売却も活用もできないまま時間だけが過ぎていきます。価値がないわけではないのに、誰も動かせなくなってしまった不動産――それを本書では「厄介不動産」と呼んでいます。 本書は、厄介不動産の相談に数多く対応してきた著者が、その解決の道筋をまとめたものです。まず、思うように話が進まない理由を①法的に整理すべき問題、②関係者の同意・調整、③家族の意見の不一致、④希望する価格や条件で売れない、の4つに整理します。さらに、実務経験に基づく相談事例をエピソード形式で紹介し、それぞれの問題の向き合い方を分かりやすく解説しています。 売る、残す、整理する、次世代へ引き継ぐなど、ケースによって異なる解決方法を知ることで、不動産を「資産」として活かすヒントが見つかる一冊です。 -
できないなんて誰が決めた? 常識に縛られないリーダーの挑戦の物語
「いつか、自分の力で新しい仕事を始めたい」「目の前にある仕組みを、もっとよくしたい」「世の中にまだないものを、自分でつくりたい」 心の中にそんな思いがあっても、実績も資金も仲間もない。周囲に話せば「現実を見たほうがいい」「そんなことはできるはずがない」と言われる。そうしているうちに、自分でも「やはり無理だ」と思い込み、動き出す前に諦めてしまうことがあります。 けれど、その「できない」は、本当に自分で考えて出した結論なのか。周囲の常識や誰かの言葉を、いつのまにか自分の判断として受け入れているだけかもしれません。 本書の著者も、最初から実績や資金、人脈に恵まれていたわけではなく、ただ目の前の現実を何とか変えたいと願う一人でした。 理学療法士として病院に勤めていた頃、父親の認知症が悪化し、家族は崩壊の危機に直面します。「改善は難しい」「仕方がない」と言われるなか、それでも著者は「本当にそうなのか」と問い続けました。国内外の論文や教材を読み、セミナーに足を運び、学んだことを一つずつ父親に試す。うまくいかなければ方法を変え、試行錯誤を繰り返した結果、父親の症状に改善が見られるようになりました。 この経験を、自分や家族だけのものにしてはいけない。 その思いから、著者は「認知症で苦しむ人をゼロにする」という壮大なミッションを掲げ、手持ち15万円、5.5畳の一室から事業を立ち上げます。 資金も実績も十分ではなく、周囲から見れば無謀とも思える挑戦でした。それでも、目の前の課題に向き合い、できることを一つずつ試し続けた結果、活動に共感する仲間が集まり、事業は認知症専門のリハビリテーションから、デイサービス、農業、米粉パンの製造・販売へと拡大。現在では、7社からなるグループのもと、約70人の仲間が同じミッションの実現に取り組んでいます。 本書は、認知症改善の方法を解説する本ではありません。 「できない」とされてきた前提をどう疑ったのか。何もない状態から、どう最初の一歩を踏み出したのか。壮大なミッションに共感する仲間を、どう集めたのか。一人ひとりがやりたいことに挑戦できる組織を、どうつくったのか。 父親の認知症をきっかけに始まった学びと実践、ゼロからの起業、仲間との出会い、事業を広げるなかで直面した困難を通して、著者が培ってきた考え方と行動の軌跡を紹介します。 常識を疑い、まず動いてみる。失敗したら、方法を変えてもう一度試す。自分一人で抱え込まず、思いに共感してくれる仲間を信じて任せる。著者が大きな夢を現実へと近づけてきた道のりには、やりたいことをかたちにするためのヒントが詰まっています。 実績がないから。 お金がないから。 自分には無理だから。 そう言い聞かせながら、本当にやりたいことを諦めかけている人へ。 「できないなんて、誰が決めた?」 自分を縛ってきた前提を外し、勇気をもって一歩を踏み出すきっかけとなる一冊です。 -
価格競争決別宣言 地方都市で勝ち続けるための“セオリー”
人口減少による市場の縮小、若者の流出による人手不足など地方企業を取り巻く経営環境は厳しさを増しています。自社ならではの価値を打ち出せないまま、価格の安さで勝負するしかない。そんな消耗戦に陥る企業は少なくありません。 北海道旭川市で不動産管理会社を営む著者も、かつてはその渦中にいました。20歳で大病を患い、70kgあった体重は35kgに。「このまま死んでしまうのではないか」という恐怖のなかで、人生の終わりを覚悟しました。2年のリハビリを経て社会復帰し、不動産業界で7年半の経験を積んだのち、著者は独立します。突き動かしたのは、泥臭いまでの「儲けたい」という執念でした。 管理費を下げて顧客を獲得し、売上は確かに伸びていきます。社員には「他社を蹴落としてでも数字を作れ」と発破をかけました。しかし、「儲けたいやつはうちに来い」と集めた仲間は、お金を理由に一人、また一人と去っていく。お金でしかつながれない顧客もまた、より安い競合が現れるたびに背を向けていきました。 値下げでしか戦えない会社に未来はない。そう気づいた著者は、価格で選ばれる経営と決別し、「この会社だから」と選ばれる経営への転換を決意します。 柱としたのは3つの戦略です。「差別化が難しい」と言われる業界であえて他社に真似できない商品をつくる「差別化」、地方の特性を活かし「管理を任せるならあの会社」と想起される存在になる「マーケティング」、採用難のなかで人が辞めない“ワンチーム”をつくる「人材」。そして創業当初わずか20戸だった管理物件は、10年で約3300戸にまで増えました。 本書は、価格競争の中で何を失い、そこからどう会社を立て直したのかを、実体験に基づいてたどる一冊です。値下げから抜け出したい。競合との違いをつくりたい。人が定着する会社にしたい。そんな悩みを抱える地方の経営者に、価格以外の価値で選ばれるための道筋を示します。 -
カビハウス 住宅の省エネ化と異常酷暑が招く“黒い壁”の真実
新築なのに、家じゅうカビだらけ―― 高性能住宅で広がる深刻なカビ被害 なぜ新しい家で、カビが広がるのか。 住宅検査の専門家が、その原因と防ぎ方を解説! 住宅のカビと聞くと、浴室の黒カビや古い建物のカビ臭さを思い浮かべる人が多いかもしれません。しかし今、問題となっているのは、そうした日常的なカビとは異なる、住宅の設計や施工の状態が関わって生じる深刻なカビ被害です。しかも、こうした被害は古い家ではなく、高い居住性能をうたう新築間もない住宅で増えています。 背景にあるのが、住宅の高気密・高断熱化と近年の異常な暑さです。高性能住宅は、本来、快適で省エネ性の高い暮らしを実現するためのものです。一方で、その性能を十分に発揮するには、設計や施工にも高い精度が求められます。わずかな隙間や施工上の不具合があると、湿った外気が壁の内部や天井裏、床下に入り込み、冷房で冷やされた建材に触れて結露します。こうして生じる「夏型結露」が、見えない場所でカビを広げているのです。 本書の著者は、25年以上にわたり住宅検査と住まいの問題解決に取り組み、これまでに6300棟を超える検査を行ってきました。本書では、実際の調査や裁判事例をもとに、カビ被害が起こる仕組みや、高性能住宅で注意したい設計・施工上のポイント、住まいの異変に気づいた際の対応方法を解説します。 これから家を建てる人、購入する人はもちろん、すでに異臭や結露、カビに悩んでいる人にとっても、住まいを守るために知っておきたい一冊です。
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