グループ・ゼロ - 歴史・時代劇作品一覧

  • 新 御用牙 上
    完結
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    開けちゃいけねえ地獄のかまぶた、さわっちゃならねえかみそり半蔵! かつて江戸中を震え上がらせた鬼の十手者・板見半蔵、人呼んでかみそり半蔵は、故あって大阪東町奉行所盗賊改方として役に努めていた。しかしある日、自らお役御免を申し出る。お役御免は上から下に下すもので、申し出るなんぞもってのほか、と憤る上役を一喝、着物をはねのけると半蔵の腹には深い傷があった。放っておけば二日と持たないであろうその傷を抱え、半蔵はひとり江戸に向かう。途中、体の限界を迎え大木の麓に横になっていた半蔵を、謎の男と若い女の二人組が拾った。3人にはある共通の「なにか」があった……傑作捕物劇画「御用牙」の新章開幕!
  • 新・柔侠伝 1
    完結
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    『日本柔侠伝』から20年の時を経て、21世紀に蘇る“柔侠伝”シリーズ。主人公、日向遙は大学三年生の柔道世界チャンピオン。故郷・宮崎の日南海岸でのサーフィン、兄と共に行った海水中の鍛錬で身につけたロックンロール柔道! 亡き母の思いを抱いて、世界選手権に挑戦する! そんな遥に接触するのは、幼なじみにして宿敵・真武会空手の鳴神紫苑。鳴神のバック、日本の政財界を牛耳る暁光グループは国家権力と結託し、暴力行為で業績を伸ばしてきた世界的コングロマリットなのであった……。シリーズの掉尾を飾るに相応しい感動と躍動感が、胸躍らせる!
  • 時代残照シリーズ 1~赤城録 国定忠治~
    完結
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    信をなくしたら博徒は廃れる。これが赤城の山から見渡す限りのなわばりを持つ国定一家、天下無双の国定忠治の信条だった。ある日、忠治はイカサマをしてしまった兆平に制裁を加えるがそれは身ごもった女房のためだったのを知り見逃す。だが兆平は忠治に恨みを持つ原七に殺されてしまう。原七は忠治に関わった者全てに復讐していたのだ。「俺が憎ければ殺しに来いってんだ、来ないなら俺が行ってやる」。忠治はご法度の関所破りを犯し、敵討ちに出た! 時代の波に翻弄され歴史の泡と消えていった男と女を描く時代劇シリーズ第1弾!
  • ジャンヌ・ダルク~世界女帝列伝1
    5.0
    フランス山間の小さな村・ドンレミで生まれ、やがては国家間の争いの先陣を切る旗手にして、フランスの自由の象徴となる悲運の少女・ジャンヌ。国、家族、村、出自――そして異性、さまざまな愛が交差するヒューマン・ストーリー。後にラ・ピュセル(神の使者・永遠の処女)と呼ばれる少女ジャンヌの、燃え尽きるかのような5年間、その一瞬の煌き。『女帝』で大人気の倉科遼と、心情派・柴秋尾の新たなコンビによる新解釈で、時に柔和かつ流麗に、時に陰謀の渦に飲み込まれる悲運の暗黒まで、大胆に描かれるジャンヌ・ダルクの物語!(フルカラー作品)
  • 柔侠伝1
    完結
    -
    起倒流柔術家・柳秋水は日本講道館柔道の創始者・嘉納治五郎に挑戦し敗れた無念を一人息子・勘九郎に託した。それからくる日もくる日も秋水と勘九郎の激烈な稽古が始まった。過酷な修練は勘九郎が19歳になるまで続いた。その後、秋水の命に従い、勘九郎は郷里の九州・小倉から東京へ。起倒流師範・松柴久三を訪ねるため上京した日は明治38年6月×日…おりしも日露戦争の勝利祝賀に沸き返る日であった。明治から昭和にかけての激動の世相を背景に勘九郎、勘太郎、勘一、勘平の柔道一家・柳家4代、足掛け100年余りの歴史を描いた壮大な大河ドラマである。1970年から「漫画アクション」(双葉社)に連載された柔侠伝シリーズの1作目。
  • 柔道の歴史 嘉納治五郎の生涯1
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    酒どころで有名な神戸の灘で、中心的酒造家という裕福な環境に生まれた嘉納治五郎。利発な少年で秀才の誉れ高かったが、体格に恵まれないひ弱な身体を鍛えたいと、柔術を学ぶことを決心した。世は文明開化、古臭い武道など廃れていく運命にあった時代に、古来から伝わる天神真楊流や起倒流を修業し、自らの工夫も加えて柔術から柔道へと進化させていく。修業に加わった富田常次郎とともに研究苦心を重ね、明治15年5月永昌寺において、遂に講道館が誕生した!明治維新により滅びていくかと思われた古流柔術の中から、世界に雄飛する柔道を生み出した男の激闘を見よ。
  • 冗談新選組
    完結
    5.0
    ときは幕末。黒船は鎖国日本の扉をぶったたき!江戸幕府はゆらぎにゆらぎ!巷には浪人があふれ!世の中はやたらややこしくなっていた。これはそのややこしい時代をますますややこしくした男たちの物語である―。三谷幸喜の愛読書。これがNHK大河ドラマ『新選組!』の原点だ。
  • ジョン・F・ケネディ~アメリカンドリームの栄光と悲劇~ 1
    完結
    -
    のちの第三十五代アメリカ大統領、ジョン・F・ケネディが、様々な試練や葛藤を繰り返しながら少年から青年へ成長し、最終的に暗殺されるまでをドキュメンタリータッチで描く壮大なヒューマンストーリー。第二次世界大戦の勃発後、父ジョーゼフに懇願し海上の実戦部隊に配属された若きケネディ。中尉に昇進した彼がレーダー無しの魚雷艇「PT109」に乗り込み暗黒の海原へ旅立った矢先、日本軍の駆逐艦「天霧」と不意の衝突。乗組員全員が海に投げ出されてしまった…!!
  • 鈴虫小吉御庭日記
    完結
    -
    直参でありながらも、お役に就こうともせず吉原で遊んでばかりいる下級侍、美土路美小吉。実は今は亡き兄の未亡人、“いち”にホの字。そんな彼に、ついにお城勤めの好機が巡って来た! しかしその条件は妻帯者である事。小吉はいちを家から追いだし、新しく妻を迎え入れる事を迫られる。しかし、死んだ夫には義理も愛も無いはずのいちは家を出ていこうとしない。義弟と兄嫁、一つ屋根の下で暮らす二人の男女の内に芽生えた感情は、女の打算か禁断の愛か? 叔父など周りの親戚は、いちを石女と決め付け、他の娘との見合いを勧めるが……? 小池一夫・やまさき拓味のコンビによる、時代恋愛コメディの快作! 「ビジネスジャンプ(集英社)」
  • ~駿河城御前試合第一試合~ 無明逆流れ
    4.5
    寛永六年、徳川秀長の面全で行われた寛永御前試合。その第一番に行われた対戦に現れたのは、稀有の美貌であるに拘らず両眼盲の男と、重苦しい感じながら秀抜な顔貌の隻腕の男だった。そして幕の裏には、それぞれに付き添ってきた凄艶な年増女と若く清楚な美女が…。二人の男は、濃尾一帯に聴こえた無双の達人・岩木虎眼の弟子、伊良子清玄と藤木源之助であった。虎眼の跡目を巡る戦いで、伊良子は両目を失い、藤木は左腕を失ったのだ。またそれは、伊良子に恋した虎眼の妻・いくと、親の仇伊良子を憎む虎眼の娘・三重との愛憎劇でもある。伊良子の秘剣・無明逆流れと、鉄をも両断する藤木の斬岩剣の激突!悲劇の結末は…?「無明逆流れ」他に「美童記」を収録。
  • 青春山脈 1
    完結
    -
    この物語は第二次大戦前、戦中、戦後、そして現代につながる日本激動の時代を一途に大義と真理の光を血みどろの手にさぐり求めて生きた、兄弟二代、更には親子二代にわたる青春の絶唱である……。昭和十五年初夏のある日曜日の宵、神戸港を望む高台にそびえる軍需財閥の水上男爵邸にて盛大なる舞踏会が催されていた。政界、財界、軍部などの一流名士が集う中…彼らは現れた。火野直彦、正人兄弟である。そして事件は起こった…!! 巨匠・梶原一騎が描く一大叙事詩、開幕!
  • 青春の尻尾1
    完結
    4.0
    故郷を出て仙人を目指す旅をする若者・終無為。「悲しいときには涙し、くやしいときには怒り、生きることに情熱を燃やす。友を裏切らず美にあこがれ嘘をつかず、だまさずに信ずるものには命をも賭ける。成人になれば失うはずのその青春の心を、成人になっても失わずに尻尾としてぶら下げておる」と、ようやく会えた天上界の者から何百万人に一人の逸材と評される――後の名を諸葛亮孔明。「サハラ」「少年の町ZF」といった名作を生み出した小池一夫&平野仁のコンビによる、破天荒な三国志外典! 「GORO」(集英社)1975~78年連載作品。
  • 戦国おんな絵巻
    -
    天正五年、上月城では五万の毛利軍と尼子勝久の籠城軍との間で、激しい戦いが行われていた。尼子勢では山中鹿之介の奮闘虚しく、半年もの籠城に疲れた兵士達の意気は上がらない。見かねたたか女を始めとする腰元たちが、男装し鹿之介の旗本として共に戦った。その中で、たか女と結ばれる鹿之介。一時は盛り返したものの、秀吉からの援軍が来ないと知った勝久は自決。尼子軍は投降する。鹿之介も毛利元春との会見に向かう途中、暗殺された。鹿之介の子供を宿したたか女は、女の子を産み、その子はのちに歌舞伎の創始者・出雲の阿国になったという…。 「尼っ子十勇士」他に「戦国おんな秘話」「淫欲棒 観音開き」「色事指南 淀みに肉竿」「破戒坊主の色修業 蛇の恩返し」「匂いたつ蜜壷」「艶尻の誘惑」「破戒坊主の色修業II 萎えるが勝ち」「若者弄り花弁で喘ぐ」「福招き淫ら牡丹」「乱れ比丘尼」「獣に交われば」「夫婦情欲の緋肉」「魔淫の系図 秘技淫戯」を収録。
  • 戦国武将烈伝 武田信玄
    完結
    -
    甲斐武田家の嫡子・晴信は、重臣の板垣・甘利・飯富等に推され、暴虐の限りを尽くす父・信虎を追放した。甲斐駒の生産を主とする一族・野沢衆を使って武田騎馬軍団を作り上げ、南信州一帯を制圧する。しかし北信州で村上軍に敗退し、信州平定は失敗するかに思えた。その時軍師・山本勘助を得て、晴信は小笠原・村上を破り、遂に天下を狙えるところまで上り詰める。しかしそこに、戦いの天才・越後の長尾景虎が立ちはだかった!晴信の愛した二人の女・野沢衆の頭領の娘・真衣と諏訪頼重の娘伊都姫との愛増を絡ませた、歴史スペクタクル。天下を獲る才に恵まれながら、悲運のうちに終わった英傑・武田信玄の青春がここに!
  • 0戦はやと 1
    完結
    -
    昭和17年…南太平洋では毎日のように激しい空海戦が行われていた。大空は血で染められ0戦は華々しい戦果をあげていた。生と死の境目の戦場で平和を願う少年パイロット東隼人(あずまはやと)は愛機・黒ワシ号で手柄をあげていた。そしてある日戦闘を終え基地に帰ると、軍の作戦司令で日本の厚木基地に帰れとの命令が下る…「敵機たくさん撃墜してるのになぜ!?」と、疑問を抱きながら日本に向かい厚木基地に着くと…各地の0戦隊の優秀なパイロット35名が集結していた!そしてこの35名を精鋭部隊にするべく鬼大尉こと宮本隊長により地獄のような特訓が始まるのであった…。隼人の0戦での活躍仲間との絆を描いた戦争ヒューマンドラマ作品!
  • 前線と銃後 1
    完結
    -
    1930年代。ファシズムが支配したドイツとイタリアは利害の衝突を避けるため1936年10月以来ローマ・ベルリン枢軸を結んでいたが、39年になると日本もまじえて国際共産主義への対策を強化した。そして、ドイツとイタリアはヨーロッパの弱小国を次々と侵略していった。しかしロシアを含むヨーロッパ列強はその拡大を恐れ、政治的包囲網を固め始める。ドイツ・イタリアは日独伊三国同盟を日本に申し入れるが、日本は迷った…。世界大戦に突入する前夜からの国際情勢を俯瞰しつつ、日本の歩んだ道を流麗なタッチで描いた、歴史漫画の良品!
  • 漱石事件簿
    完結
    -
    明治25年9月、「帝国主義」がまだ誇り高い言葉として使われてる帝都ロンドンにひとりの日本人青年・熊やん(南方熊楠)が降り立った。その風貌はスラムの住人たちよりもさらにひどく周りから蔑まされていたが、革命騒ぎで別れたキューバ島以来の親友八っつあん(岡本八之助)と会い、自分の穢い部屋に呼び飲み明かす。熊やんの研究は多種に渡り、論文は学会に反響を呼び、大英博物館の嘱託となっていた。だが嫌がらせにより英国にいられなくなってしまう――。夏目漱石、南方熊楠、コナン・ドイル、江戸川乱歩など明治時代の実在の著名人を配して描かれる連作ミステリー作品集。
  • 孫悟空1
    完結
    -
    お釈迦様との約束のため、天竺まで取経の旅にでた三蔵法師・玄奘、悟空、八戒、悟浄。立ち寄った人里の村、火州・火焔村は牛魔王の女房・羅刹女の持つ芭蕉扇によって灼熱地獄と化していたが!?収録作「火州・牛魔戦争1~9」の全9話を収録。
  • タイニー 1
    完結
    -
    タイニー・ロウはラオス解放軍第四師団第十二中隊所属の少女兵士。日本人の父親とラオス人の母親の間に生まれたタイニーは、まだ17歳ながら凄腕としてその名を知られる狙撃手(スナイパー)だ。ある日、タイニーたちの駐屯するムアンロア基地が政府軍のヘリコプター部隊に奇襲攻撃を受ける。基地は壊滅し、たった一人の肉親だった兄も無残な屍に…。解放軍を裏切り敵に情報を漏らしたのは、高岡、猪股、藤堂の、三人の日本人傭兵。戦場ではタイニーの命を救ってくれたこともある三人だが、ラオスとの麻薬ルートを開拓したい日本のヤクザからの莫大な報酬に目がくらみ仲間を売ったのだ。解放軍司令部の命令により、タイニーは帰国した三人を追って、亡き父の母国でもある日本へと向かうことに――。新宿を舞台に、凄腕スナイパーの少女と、ヤクザ、中国マフィア、そして傭兵たちが入り混じっての壮絶な戦いが幕を開ける!
  • 太平記(一)
    完結
    -
    北条高時執権下の鎌倉幕府。正中元年、朝廷の権威回復を図る後醍醐天皇の倒幕計画が発覚し、側近の日野資朝・俊基らは捕らえられる。なお挫けぬ天皇の要請を受けた楠木正成は、笠置の山で、赤坂の城で、天才的な戦略を用いて幕府軍を散々に打ちのめした。衆寡敵せず、遂に赤坂の落城が迫ったとき、正成は城に火を放ち、自害して果てたと思わせて姿を消す。正成一人生きている限りは、聖運は開かれる!
  • 托卵
    完結
    1.0
    托卵と言う習性を持つ鳥・カッコー。その名を冠せられた、カッコーと呼ばれる民族がいた。彼らは昔から自分の国を持たず、少人数の集団を作って各地を巡り、芸を見せて日々の糧にする暮らしを送っている。そんな彼等が、金で産婆を買収して、次々と自分達の子を各家庭に送り込み、世界を支配しようとしていると言うのだ。それが本当なのか?証拠があるのかは、問われなかった…。ある殺人事件に関するカッコーたちへの疑惑を晴らそうとする修道士と、その事件を審理するリベラルな判事の養子を中心に展開する、差別の諸相。深い、…です!
  • タルタロス~武田信玄~
    完結
    5.0
    後に信玄と呼ばれし甲斐の虎・武田晴信。その親兄弟との葛藤、そして苛烈な半生を、シャープな筆致で麗しく時に切なく描く意欲作!ゴールドコミックで登場!
  • 大菩薩峠 第三章 1
    -
    炸裂する極悪所業! こんな破壊的なヤツ見た事が無い! 菩薩だろうが、閻魔だろうが、善だろうが、悪だろうが、斬りてぇヤツは斬る! 殺戮を呼ぶ魔性の剣に魅せられた暗黒剣士・机竜之助! 修羅道まっしぐらの時代劇ダークサイドヒーロー・ロマン! 「大菩薩峠の歌」を自ら作詞作曲した宮沢賢治をはじめ、芥川龍之介、谷崎潤一郎、泉鏡花、菊池寛らの日本文学史を彩るそうそうたる作家が絶賛した中里介山の伝説の小説が、百年の時を越え平成の劇画王・ふくしま政美の超劇画で甦る! 小池一夫を監修に迎え、グレードアップした第二章がついに第三章へ! 妖刀村正を手なずけた斬殺剣士・机竜之助。死人流の極意を会得し、竜之助と対決する宇津木兵馬。兵馬を助けるお松と裏宿の七兵衛! 作画家・ふくしま政美の筆致もさらに鋭く勢いを増し、まさに平成の超時代劇画の大爆発!
  • 小さな巨人1
    完結
    -
    明治15年、西郷四郎(17歳)は、福島県の片田舎から青雲の志を抱き上京――。巷では自由民権運動の嵐が吹き荒れ、アジア初の近代憲法・明治憲法制定をめぐり、様々な思想が入り乱れたこの時代。正義感に溢れ、情に厚く、時には恋に悩む快男児の青春を描いた傑作!
  • 挑戦者たち
    完結
    5.0
    “股旅ウエスタン”、“京都と幕末”、“博徒・侠客”などについてのほか、京都太秦撮影所での時代劇のチョイ役体験を含む自伝的コミックエッセイ12本を収録。『斬鬼』誌ほかで2000年から2002年まで連載されたみなもと太郎の青春記!
  • TSURUGI 1
    完結
    -
    暗黒神スサノオの顕現させ、日本征服を狙う邪教集団・鬼道衆は御神刀・乾雲と坤竜を狙い所有者である朱砂丸とその家族に襲い掛かる。鬼道衆の刺客・宮毘羅を撃退した朱砂丸だが、戦いにより命を落としてしまった父・十蔵と妹・珠美。死の間際、父・十蔵は朱砂丸が己の実の子ではない事と、拾われた時記憶を失っていた事を告げる。そして失われた記憶に関わる御神刀と己の過去を探し出せと遺言を残す。鬼道衆への復讐と己の過去を探すため、朱砂丸は戦いの旅に出るのだが御神刀には所有者の運命を大きく狂わせる力があり、その呪いはやがて朱砂丸を蝕み始め……。
  • 帝国の中国侵攻 1
    完結
    -
    1894年に朝鮮の支配をめぐって日清戦争が起こった。そして1904年には満州・朝鮮の利権争いから日露戦争が起こった。翌年、日露講和条約によって日本は中国東北部に鉄道を敷く利権を得る。満州に「南満州鉄道株式会社」が創設された。いわゆる「満鉄」である。そして1910年になると、日本はついに朝鮮を植民地支配することに成功した。そのうえで、第一次大戦が起こり列強諸国が中国を顧みる余裕のないことにつけ込んで、対華二十一カ条の要求を突きつける…。日本がいかにアジアを侵略していったのか、歴史をわかりやすく描く。
  • 鉄の国境 1
    完結
    -
    1945年(昭和二十年)8月9日未明――北満州(現・中国)大陸の各地で、ソ連軍が国境を突破。怒涛のごとく日本軍と一般邦人に襲いかかった! その破竹の勢いに日本軍は雪崩のごとく崩れ去った。押し寄せるソ連軍の前面に残されたのは敗残兵と逃げ遅れた一般邦人だった。最後まで戦い続けた日本兵ももはや風前の灯。辛くも生き残った3人……大山上等兵、小島二等兵、軍場軍曹は方位を突破しようとするもソ連軍の捕虜となってしまう。シベリア送りの鉄道に乗せられた3人は、脱走のチャンスを伺うが……!? リアル活劇巨編!
  • 鉄門海上人伝~愛朽つるとも~ 上巻
    完結
    -
    鶴岡城下の最上川木流し人足をしていた砂田の鉄。極悪非道の暴れ者として悪名が高かったが、茶店で働く娘・志乃と恋に落ち、夫婦の誓いを交わしてから、人が変わった様に仕事に打ち込むようになった。しかし酒井藩の伐採方組頭の凌辱から志乃を助けようとして、その結果藩士二十余名を殺害してしまう。武家殺しとして追われる身になった鉄は、山野を彷徨い湯殿山派注蓮寺に逃げ込んだ。鉄を匿った名僧寛能和尚は、鉄を仏門に入れ、「鉄門海」と言う名を与える。仏教修業に一生を捧げる決心をした鉄は、追ってきた志乃を思い切るため自らの一物を切断した。江戸では眼病に悩む人々のために、自らの片目を抉り取って平癒祈願を…。
  • てんぐ大将 日本煙草王物語 1
    完結
    -
    幕末の動乱が迫る嘉永3年、子宝を求めて多羅岳の天狗大明神に願を掛けた、薩摩の国川内の郷士・岩田卯之助の妻・梅。それによって授かったのが、吉之助だった。並外れた一物の持ち主で、生まれついての商才とスケベ心に長けた吉之助は、10歳で本家の磐田酒造所に奉公し、13歳で島津公の側女・小夜と初体験を果たす。薩摩と英国が戦火を交える中、横暴な薩摩藩士から庇ってくれた月乃屋の女郎・八重やその仲間たちとも仲良くなった。父と母が相次いで亡くなった後、島流しから帰ってきた西郷吉之助(隆盛)に会い、日本のために新しい経済を打ち立ててくれとの言葉を貰う。日本に国産タバコ産業を根付かせた風雲児、羨まし過ぎる女遍歴とその商才を描いた一代記!!
  • 天元坊 1
    完結
    -
    江戸末期の鳥取藩・因幡郡円柱寺村。間引きされかけた男の子・忌吉は、とろい上に盗み食いをして脚を折られた。役立たずと馬鹿にされるが、将棋を覚えて1文を賭けて勝負し、飢え死にを免れていた。だが願光和尚に負け、教えを請っていた。やがて父が死んで一家離散した忌吉は、寺に引き取られて碁も覚えた。鬼封じの天元打ちを教えた願光は、城に呼ばれての争棋で体力をすり減らし、忌吉に九登寺に行けと言い残して死ぬ。残された忌吉は願光の言葉に従うのだが……。数奇な運命に弄ばれた天才棋士の物語「奇手鬼封じ」ほか「賭け棋士誕生」「苦悩する忌吉」を収録。
  • 天地に夢想 1
    -
    時は戦国の世、三英雄を生み出した尾張・三河の地に、銛打ちにより鯨を捕獲する新漁法を編み出した「鯨組」があった。その名誉ある突船一番の刃刺の元に、同船を願う若き武士――いわく、その腕前を見届けたいと。漁師以外は乗せられないと断る刃刺は、仲間たちの敵、「黒おやじ」と呼ばれる巨鯨に挑み、大海に沈む。そんな中、引き戻しに来た己が父を殺める武士。それを目撃し、弟子入りを願う刃刺の倅――父を斬った者と父の仇を討たんとする者、二人旅。父の仇を討つ為、鬼になるという倅に、武士は「善き鬼」善鬼と名付ける。これが伊藤一刀斎と小野善鬼の出会いであった――。共に強さを求める二人の行脚、その道行に待つものは……? 独自の筆致で根強いファンを虜にし続けた小島剛夕と佐々木守の豪華タッグによる、歴史剣客アクション・ロマン!
  • 天保おとこ旅 1
    完結
    -
    日頃から粗行の悪い使用人・才蔵。仕事に嫌気が差して店の大旦那と喧嘩し、啖呵を切って夜遊びへ。芝居小屋へとでかけてみれば、北町奉行所の役人たちで貸し切りだと言われ、自分たちは隠れ同心だと口からでまかせを吹いてまんまと紛れ込む。そこで観劇していた若い娘と一夜限りの関係を持った…と思いきや、その娘は江戸の闇将軍と呼ばれる親分・唐木権兵衛の一人娘だった! 唐木の屋敷に呼び出された才蔵に告げられたのは、娘の許婚者であり・唐木組の代貸し、鬼熊の制裁だった。が、才蔵は逆に鬼熊をまぐれで斬り殺してしまう。それも見た唐木親分が放った言葉が……?!
  • 天呆銭 上
    完結
    -
    “十三人殺し”異名を持つ稀代の殺し屋“天呆銭”!! 明治の世を騒がせ恐れられるその正体とは……!? 激動の時代・明治維新の世を暗躍した男の物語。
  • 賭博師たち1
    完結
    -
    『柔侠伝』でお馴染みのバロン吉元が博徒たちの世界を自ら取材し、描き上げた賭博もの短編集の金字塔。1話目の「くりからもんもん」の主人公・富樫文太郎は、東北地方の山村から亡父の戦友を頼りに上京してきた若者。文太郎は、浅草の貸元・山甚一家のこと、山田甚二郎の家に身を寄せるようになった。時は、昭和4×年、おりしも浅草三社祭たけなわの早月17日のことであった――。文太郎の父親は生粋のマタギ(狩人)で、そのうえ太平洋戦争当時、満州へ出兵していたころに中国人の坊主から少林寺拳法を習って帰国。その技は、名人級に達するものだったという。その秘技を一人息子の文太郎に伝授。少林寺拳法の真髄を理会する文太郎は、ヤクザ一家に入っても腕力を決して、つかわず、次第に博徒の気概を持ち合わさない山甚一家とそりが合わなくなるが…。
  • とみ新蔵・初期名作選 1~元禄異聞 美童無惨~
    完結
    -
    徳川家も五代目(綱吉)を重ねた元禄の頃は、天下はすこぶる泰平、日毎穏やかな明け暮れが続く平和な時代であった。しかし風俗は…町人はもちろんのこと武士迄が柔弱淫靡に流れ擾乱の世相を現出した時代であった。すなわち奇異にして愚劣とも言うべき男色がすさまじいほど大流行した時代でもあった…。戸田家藩士、棚町隼人が山中で一人釣りをしていると、突如名も名乗らぬ一人の浪人が切りかかってきた。名を名乗れと一喝するや、その浪人は俺の顔を見忘れおったかと傘を脱いだ。しかしその顔は無惨な傷に覆われ何処の者かわからず……。(表題作より)
  • 道中師1
    完結
    -
    劇画界の伝説コンビ、小池一夫、小島剛夕の異色傑作! 両親の仇を討つため、道中師となった男・暗九郎の生き様を描いた官能アクション時代劇。道中師【どうちゅうし】とは掏摸(スリ)、巾着切りの別称。黒元結蓮(くろもとゆいれん)と呼ばれる江戸のスリの大元締めに勝負を挑む一人の男、暗九郎。彼は、かつて凄腕の女道中師・かぶとの新子の愛弟子だった。その神業ともいえる指でスリ取ろうとするものは何か……!?1972~74年「週刊大衆」(双葉社刊)掲載。1995年DVD製作。
  • 土忍記 1
    完結
    -
    抜忍(ぬけにん)、それは忍びの世界において己の流派から脱する事である。忍びの一族は生涯、徹底的な秘密主義であり人里離れた土地で集落を形成し、外部との連絡を絶ち、内部の情報を決して外へと漏らす事を許さない。忍びに生まれた者は一生、己の流派から抜け出す事ができず、万が一、抜け出す事が出来ても常に命を狙われる事となる。本編に登場する三人はすべて抜忍である。忍びの掟は彼らの存在を決して許さず、組織の全てを駆使して抜忍を永遠に追い続けるのである。彼らの命が尽きるまで……。
  • ニッポン意外史
    完結
    -
    教科書に載っている史実だけが歴史じゃない!物事を違った角度からのぞきこむとこんなに面白い!近松門左衛門、国定忠治、伊能忠敬、聖徳太子などにまつわる異説・珍説。抱腹絶倒まちがいなし!シッチャカメッチャカな歴史ギャグコミック。
  • 日本柔侠伝 第一集
    完結
    -
    柳勘一の息子、勘平は、母・茜が経営する阿蘇山麓の“茜牧場”で妹・静たちとともに働いていた。だが、阿蘇の広大な土地を買収しようと財界の帝王・金殿玉楼の“暁光グループ”が突如現れる。そして、日増しに本性を顕し、卑劣な妨害は加えてくるが…。名作“柔侠伝”シリーズ第5弾!!
  • 人間兇器 1
    完結
    5.0
    昭和三十年、横浜――。複雑な家庭環境に育った中学生・美影義人(みかげよしと)は一日のうちに、喫煙を注意する担任教師を便所に叩き込み、告げ口した女生徒の下半身をさらし尻に怪我をさせ、さらに伊勢佐木町でケーキを万引きしたところを追ってきた米兵をドブ川にぶち込み、とやりたい放題の暴れっぷり。ついには補導され、取り調べする警部補に頭突きをかましてのけ、少年鑑別所へ送られる。しかしそこでも凶暴な非行を重ねて傷害事件を起こし、特等少年院に収監されることになるが……? 金と権力、暴力で人生を歩む野望を持った美影義人。少年院を出た後、空手の師匠・大元烈山と出会うも、その師匠をも何度となく裏切って犯罪を重ね、世界的に警察や烈山から追われる身となる。それでも「人間兇器」として、悪の成り上がりを目指す美影義人。彼の往く路に待つものは―― !? 格闘技、プロレス、犯罪、裏切り、恐喝、裏社会、政治、恋愛、強姦、絆――。梶原一騎の要素総ての総決算たる幻のピカレスク空手ロマン、ファンの期待に応え、ついに復活を遂げる!
  • ノストラダムス・愛伝説 1
    完結
    -
    ヒットラーの出現、原爆投下、ケネディ大統領暗殺などを予言したノストラダムスが最後に予言したのは、1999年の人類滅亡であった――。人類の未来は果たして!?巨匠・小池一夫とやまさき拓味のコンビがおくる謎に満ちたノストラダムス伝!!
  • 白球物語 1
    完結
    -
    昭和19年、夏。野球部の中で一人だけ少年兵に志願しないことで、非国民呼ばわりされ捕手の下田健介は浮いていた。しかし、投手の高幡龍平は病気の母親を置いて出征できない下田の事情を知っていた……(「八月のバッテリー」より)。たかが野球、されど野球。白球に懸ける夢は戦時中でも現在でも何ら変わらない……。過去から現在、野球を通して様々な人間模様を切なくも生き生きと描く、著者の野球マンガの中でも異彩を放つ傑作作品集。
  • 初恋物語 1
    完結
    -
    「さっさと入れ!モンペ脱げ!」……明日、坊っちゃんが帰って来るか……明日……。この前、坊っちゃんが帰って来た時は海軍の真っ白い軍服がよく似合ってた。俺なんかのような徴兵不合格者の……片腕じゃなくて……。坊っちゃんが海軍へ入隊の時、知恵あの時泣いて見送りに……走って行ったっけなぁ。あの時の知恵の顔、キレイだったなぁ…。見送りの声に掻き消されて何話してるか聞こえなかったけど、俺には解っていたんだ。子供の頃、俺は見ていたんだ。坊っちゃんが毎日、倉の中で知恵と何をしていたか……。俺は……それでも俺は子供の頃からお前の事が……。劇画界の耽美派が描く、屈折した愛情でしか愛せない男の哀しい初恋物語!
  • 花警察 1
    完結
    -
    粋な着流しと懐にマグナム。着流し刑事『気怠く彦次郎』の続編。原作・小池一夫/作画・神江里見の師弟コンビが放つミステリーサスペンス刑事ドラマ。哀しい女たちの事件を追って桜田門の“女係”黒田彦次郎の推理が冴える! 1989~91年「ヤング・シュート」(スタジオ・シップ刊)。
  • 華散るが如く 1
    完結
    1.7
    江戸・吉原。「おっ、見ねぇ、花魁道中だ」道行く人々が足を止める。“蛇”が言う。「お鶴、いいかよく見ておけ。これが吉原百万両の大傾城、蒼桐花魁だ」それが私と、生涯を賭して戦う事になる蒼桐花魁との初めての出会いだった。私は没落した武士の娘だった。父は農業を始めたが上手く行かず、もう質種も尽きて明日の食い扶持にも困っていた。まだ幼い弟妹の為に私にできる事は、自らの意志で人買いに買われる事だった。人買い“蛇”に、私は生娘のまま、男を悦ばす手管を教え込まれていく。「見ただろうあの蒼桐の見事な花魁道中。お前は今日からあれを目指せ。吉原一と謳われる蒼桐を超えてみせろ、お鶴」私が、あの人を超える花魁に…!?
  • 叛逆伝説 1
    完結
    5.0
    昭和二十八年八月十五日、日本がポツダム宣言を受理し無条件降伏をしたため、戦後闇市時代が幕を開ける。戦後の闇市社会を彷徨う一匹狼の元帝国軍予備士官・日輪大陸は、死に場所を求めながら生きていた。やがて新橋を中心に、闇市を取り仕切る南部坂組との抗争の中、南部坂組用心棒で元帰還兵・毛呂狂次郎と出会う。互いに死に場所を求めていた二人は死闘を繰り返し、やがて自分を取り巻く混沌とした時代への叛逆の絆で固く結ばれていく。血と暴力に彩られた闇市の螺旋社会を走る二匹の狼の行方は……?
  • 幕末極悪伝~新撰組始末記~【ワイドビュー版】(1)
    -
    【スマートフォンでも読みやすいワイドビュー版!】幕末―200年続いた太平の世が黒船の出現によって乱され、変化が始まろうとしていたそんな時代―。金が欲しい、地位や名誉が欲しい、いい女が抱きたい。いや、ただ面白く暴れたい!血気盛んなゴロまきたちにとって、最高の時代が始まろうとしていた!剣の腕は立つが、そんなことより女にもてたい男・近藤勇と、そのもとに集った野郎どもが熱病にうなされたようなイカレた時代を駆け抜ける。悪どい奴らはメッタ斬り!今までになかった新撰組物語、ここに開幕!(1話収録)
  • 土方歳三 1
    完結
    -
    慶応四年(1968年)戊辰戦争は東北に拡大。四月「奥羽列藩同盟」が結成されるもわずか三ヶ月で崩壊。八月、ついに会津戦争へと突入した…。沖田総司にそっくりな薩摩藩士・堀竜之進は、ひょんな事から新撰組隊員らと出会い、入隊を誘われる。沖田を敬愛する新撰組隊員・市村鉄之助は、冷徹な目を持つ堀に疑いを抱く。実は堀の目的は、京都で自身の兄・堀左馬之助を殺害したとされる新撰組副長・土方歳三に報復する事だった。仙台に渡った堀は遂に兄の仇・土方歳三と顔を合わせる…!戊辰戦争時の動乱の世を、土方歳三を中心に描いた名作。
  • びっきの小鉄
    完結
    -
    「俺たち無職渡世はびっき(蛙)の渡世だ。びっきはお天道さまの照るところには出てこねえ。日陰の雨土砂のなかを這いつくばって生きる渡世なんだ」 腕っぷしと度胸ひとつで面白おかしく生きるやくざに憧れて国を飛び出したものの、どこへ行ってもお門前払いで三下の子分にさえなれずにいた貧乏馬借の倅小鉄。だが、旅の途中偶然知り合い情を交わした盲目の美女お仙に惚れられた小鉄は、お仙の導きによってやくざの世界に飛び込み、あっという間に黒馬一家をつぶして縄張りを乗っ取り「小鉄一家」を立ち上げ勢力を拡大していく――。後に「びっき(蛙)の小鉄」として関八州に悪名をはせるやくざ者の破天荒な成り上がり物語!
  • 白虎隊 1
    完結
    -
    1860年3月3日江戸・桜田門外…薩摩藩士を含む水戸浪士17名が大老井伊直弼を暗殺。この暗殺が後に会津藩にとって悲劇の始まりになろうとは誰一人考えもしなかったであろう…。――会津藩士七百石・井上丘隅(六十才)無役ながら、子供たちに論語・会津の歴史を教え、その人柄に重役から農民まで誰もが慕っていた。そしてその中には後に飯盛山で壮烈な最期を遂げる…白虎隊二番隊の少年たちがいた…。白虎隊の壮絶な生き様を描いた作品!
  • 風雲戦国伝 風雲児たち外伝
    完結
    5.0
    1979年から続くみなもと太郎のライフワーク『風雲児たち』の外伝。ペリーの来航で幕を開け、まさに風雲急を告げる動乱の幕末に現われた坂本龍馬などの風雲児たち。だが、その生き方や考え方は幕末にいきなり現れたわけではない。それを理解するには遠く関ヶ原の戦いにまでさかのぼってしまわなければいけないという、だれも考えつかなかった風雲戦国伝。悲運の武将・大谷吉継、会津武将伝、彦根武将伝、尼子十勇士などなど収録。これぞ歴史大河ギャグマンガの金字塔。
  • 復讐の女戦士 ジタンヌ90 1
    完結
    -
    1990年5月。中東での動乱を中心とし、世界の緊張は限界寸前を迎えていた。日本の国防軍一個大隊は東京・新宿の古典的なバー街の一画を文字通り焦土にした……それは都市ゲリラの根拠地を予め潰すという「予防措置」と、国防軍の戦術教程の重要なテーマである根絶作戦の完全演習を兼ねていた。作戦はわずか48分で完了した。新宿の街は非常戒厳下におかれ0.7キロ平方の土地が完璧な空白となった。そして73人のゲリラと市民が死んだ……事件の渦中にいたマキは、その日から心にほのかな炎を秘めたのだった!
  • 紅とかげ
    -
    「ひと呼んで紅とかげ、ただいま推参!」文明開化の時代、その虚飾に満ちた権力抗争の狭間に登場した妖しの令嬢・紅とかげ。それは愛する人を守るために白刃を振るい、愛する人を喪ったがゆえに人を殺めるみなし児・茉莉(マリィ)の健気な姿でもあった!! 華麗に繰り広げられる開化浪漫活劇!収録作「空飛ぶパリジェンヌ」ほか「血まみれ茉莉」「地獄の花吹雪」「燃える茉莉」「浅草の裸女」「さらば我が恋」「真紅の鎮魂歌」「夜汽車の戦慄」の全8話を収録。
  • 星の艦1
    完結
    -
    邪馬台国の将軍・剛津彦は、敵方の女将・百都比売と恋に落ちたために、卑弥呼の怒りを買う。卑弥呼に日の出入りの時に魔人に変身してしまうという呪いをかけられた二人は、呪いを解くための旅に出るが…!
  • ホタル 1
    完結
    4.0
    江戸は炎に包まれていた。そんな中、伝馬町・牢屋敷では牢の中の囚人達が「赤猫だっ!!」と興奮していた。『赤猫』とは火事の隠語で時に放火も意味した。大火が日常的であったため、この伝馬町・牢屋敷に近づいてきた時は戻る事を約束に囚人を放すという慣行ができていた。そのため囚人達は火事の燃え広がりを待ち望んでいた。そして火の手が迫り多くの囚人が放たれる中、特別囚人とされ濡衣で独房に入っていた女『父親殺しのホタル』も外に出るが、出てすぐに伊賀者の隠密に斬りかかられる!しかしホタルは根来衆若頭の娘だけあってその刺客を返り討ちにする。それにより全てをさとったホタルは父親殺しの汚名と仇のために動きはじめる…!!
  • 炎女
    完結
    -
    歌合せ……キラ星の夜に集う公卿、女御が右と左に分かれ、勝負する歌合戦である。両軍の楽士が「伊勢海」「竹河」を演奏する中、しずしずと登上すれば、宴はいやがうえにも盛り上がる凝りに凝った演出で綺羅のまた綺羅、雅びの戦いの火蓋が落とされた!(第1話「焔の歌合せの章」より)。木村えいじ&滝沢解の名タッグによる平安貴族オカルト譚。
  • 暴拳 1
    完結
    -
    昭和20年6月、沖縄――。島は米軍の上陸戦を受け地獄と化していた。僅かに残った学徒兵を前に、日本軍の兵士長が叫ぶ。全員突撃! しかしそれは虚しく響く自殺の強要だった。そこにただひとり、声を上げた少年がいた。その名を孤島拳士。こんなことはもううんざりだ、俺たち島民はお前たち日本軍の言いなりになってみんな死んでしまった! その言葉に怒る軍人の喉元を一突き! 拳士の空手殺法だ。拳士とその親友・平間、ふたりとも17歳。強いものだけが生き残るこの世界に二人、徒手空拳で殴り込みをかける!
  • 忘八武士道
    -
    生れついたは追われる星の下! 流れ着いたは忘八稼業! 生きては地獄、死んでは地獄!!「孝」「悌」「忠」「信」「義」「廉」「恥」の八つを忘れた外道・非情の世界。人斬り死能の鬼哭の剣に託して描きつくす黄金コンビ・小池一夫、小島剛夕の快心の傑作!!
  • 魔街道 忍法おくの細道 1
    完結
    -
    元禄二年早春。その頃江戸はすでに人口百万を数えロンドン・パリを凌ぐ世界第一の都市であった。徳川五大将軍・綱吉の戌年生まれにことよせた「生類憐れみの令」は二年前に発令されていた。柳沢吉保が将軍の補佐役側用人になったのはその前年十一月のことである。柳沢吉保は江戸町内の一人の老人を監視していた――その男とは松尾芭蕉。俳人として高名であり人徳もあったその老人の真の姿は、伊賀者の中心となる「忍び」であった! 芭蕉が旅に出ることを聞きつけた柳沢は、その真意を警戒し甲賀衆を放つが…!?
  • 魔像
    完結
    -
    江戸は八代将軍吉宗の頃。新参のお帳番・神尾喬之助は、江戸小町といわれる園絵と華やかな結婚式をあげた。だが喬之助と園絵を張り合い敗れた組与頭・戸部の怨みは深く、権力を笠に喬之助をいじめた。また神尾の同僚達十七名の書院番士も、番頭脇坂を叔父にもつ戸部にへつらい、喬之助をいたぶりぬいた。しかしある年の元旦……遂に神尾喬之助の怒りは爆発、戸部を斬り、十七名の番士の首に復讐を誓って、彼は姿を消したのだった!
  • 松森正作品集 僕等は愉快な訪問者
    完結
    5.0
    原作に大友克洋・辻真先を迎えた、松森正の貴重な未単行本化傑作短編が電子書籍で登場! ふとしたきっかけから恐ろしい事件に巻き込まれるカップルの恐怖を、とことんスタイリッシュかつ疾走感満点に描いた表題作(原作・大友克洋)。そして戦国の風雲児時代の織田信長を、超美麗な筆致で魅せる「信長」前後編(原作・辻真先)を収録。こちらは電子書籍ならでは、カラーページをそのまま収録しています。類まれなる才能がガッチリ組み合った、必見の一冊です!
  • 摩天楼 1
    完結
    -
    白昼の渋谷で自爆テロが発生!!人々がいつもと変わらぬ日常を過ごす昼下がり、一人の美しい女子高生が自爆したのだ!この自爆テロにより25人が死亡し120人が重軽傷を負った。いまだかつてないテロの未曽有の被害に危機を感じた日本政府が頼ったのは、元アメリカ特殊部隊(デルタフォース)の隊員、コードネーム「シグマ」という男だった。日本がテロ攻撃の標的にされる世界を原作・工藤かずや、作画・廿里祥一郎でリアルに描いたミリタリーアクション漫画の決定版!
  • 魔刀伝 1
    完結
    -
    ただひと振りの刀のために己の全知全能を傾け日一日と命をすり減らす刀鍛冶。試し斬りの罪人の恨み顔が頭を離れない幻山は、それ以来、狂ったように鍛冶場へ籠もり昼夜をとわず鎚をふるっていた。自分の腕を斬り、その血と殺した妻の血を刀に吸わせ、女の血を求める怨念の魔刀を命と引き換えに誕生させるが、災いを及ぼす魔刀だと言われ潰されそうになってしまう。こうして幻山の息子、相馬佐一郎の奇妙な旅は始まった。
  • マンガ高田好胤まごころ説法 1
    完結
    -
    戦後間もない奈良の薬師寺。164本もの樹木を倒し、1000枚以上の瓦を吹き飛ばした挙句、徳川時代の建物に大きな損害を与えた大型台風。しかし、その台風の威力を受けたにもかかわらず、1300年の歴史を持つ三重塔は立っていた。この強大な塔を見ていた僧侶の高田好胤(こういん)はあることに気づく。この塔には目に見えないところに材料をぎっしり使い強度を保っているのだと。人間も人の目に触れないところで努力することが必要なのだと。分かりやすい法話に「話が面白いお坊さん」、「語りのエンタテイナー」とも呼ばれ、金堂、西塔など薬師寺の伽藍の復興に尽力し、写経勧進に生涯をささげた高田好胤を描く史実マンガ!
  • マンガ日本の古典 源氏物語 上
    完結
    -
    数多の妃が居る中で、帝の寵愛を一身に集める后・更衣がおりました。しかし他の后をはじめ、皆から妬まれて苛められた挙句、玉のように美しい二ノ宮お一人を残して亡くなられたのです。帝は後見のない皇子を臣籍に下して、源の姓を与えました。以後この皇子は、光源氏と呼ばれることに…。やがて光源氏は姫君葵の上と結婚するのですが、心の中では藤壺の宮を慕い、やがてこの想いは苦しい恋へと……。
  • 満洲お菊 1
    完結
    -
    昭和三年、満州は奉天……。男は空を睨みながら奉天特務機関長の依頼を聞いていた。風雲急を告げる大陸で、日本刀と拳銃、そして爆弾を駆使して殺戮をほしいままにしている満州の殺し屋、若月退役中尉だ。満州国を世界の理想郷とすべく、大きな計画が動き出そうとしていた。そのために必要悪として、殺し屋の力がいるのだ……俺は……全ては大義理想のため、だれかがやらねばならないことをしているだけだ……。しかしその真実は、愛する女の命を救うためだったのだが!? 松森正の傑作劇画作品!
  • 宮本武蔵 1
    完結
    -
    慶長九年、京の洛外一乗寺下り松。男が一人、時が来るのを待っていた――将軍家より日本第一と認められた剣術の名門、吉岡道場において、当主である清十郎ばかりかその弟の伝七郎までが打ち倒された。このままでは吉岡の名がすたる。吉岡一門の総力を結集してかたきを討たねばならない。現当主である又七郎を御旗に、卑劣なるその男を斬り伏せるべく道場生全員が松の下に結集した。しかし…あの名作「宮本武蔵」を劇画の鉄人・小島剛夕が鬼気迫る筆致で描いた傑作!
  • 宮本武蔵 1
    完結
    -
    新免一族の体面を汚した新八郎を討たんとする無二斎。その息子・弁之助は、父の厳しい鍛錬のもと、ひたすら修行に打ち込む。――そう、彼こそが後に「宮本武蔵」を名乗り、天下にその名を轟かせる武傑となる――!  『バガボンド』に先駆けること20年、劇画界の鬼才・バロン吉元によって流麗且つ豪胆、ときに繊細に描かれる武蔵の生涯――。 また、著者にとってはまだ描き残した部分があるのか、この後「宮本武蔵 五輪の書」も著すこととなる。まさに今こそ、読み比べて面白さを堪能すべき傑作!
  • 宮本武蔵1
    完結
    -
    伝説の剣豪・宮本武蔵。その戦いに生きた生涯をあますところなく描いた大河劇画ドラマが、ついに電子書籍でリリース! 劇画の好手・神田たけ志が、武蔵の剣を活き活きと活写する!
  • 夢幻山むかし【分冊版】 1
    完結
    -
    「むかしむかし……」誰もが幼少の頃に、親にせがんでは話してもらった記憶がある昔話。なんでもない山村、おじいさんにおばあさん。狐に鬼に動物たち。野山に咲く花々、そしてうつろいゆく季節。子守と憧れ、囲炉裏端。その通例にのっとって現代の語り部・いとうあいこが紡ぐ、素朴でどこか懐かしく、時にちょっぴり切ない民話物語集。
  • 夜叉神峠 1
    完結
    -
    武田の裏切り者に拾われ育った一八は、非力のため強くなりたいと願い、氷魚厳鬼という得体の知れぬ男に剣を教わることに……!
  • 闇市斬歌 1
    完結
    -
    戦争が終わって半年目、昭和21年――秩序も警察力も食料もあらゆるものが不足していた時代に、闇市に行けばそこには…何かがあった。その「何か」を求めて飢えた人々が群れ集った。財閥は解体し中小商工業者も統制下で打ちひしがれていた。したがって闇市の支配者は日本経済の支配者でもあった。闇市の中でも一等地中の一等地、新橋を仕切る竹田組、その親分である竹田重吉は泣く子も黙る武闘派でありながら度量が大きく誰にも認められる傑物であった。竹田にひと目でほれ込んだ学生の堀田は、子分にしてほしいと竹田の元を訪れる…任侠と血煙立ち昇るバイオレンス・ロマンの傑作!
  • 闇貸師 1
    -
    「金利はトイチにて承っておりやす」喜三郎は表向きは髪結い(理容師)を生業としているが、裏では江戸で暗躍する金貸し、通称・闇鴉と恐れられる闇の金貸しだった。男に貢ぐため喜三郎から金を借りる旗本侍の妻・美佐江。だが当てにしていた義兄から借金を断られ、利息が払いきれず首が廻らなくなってしまう。そこで自分の身体を差し出し、借金を帳消しにしてやろうと喜三郎を誘惑する。だが、その傲慢な態度が喜三郎の怒りに火をつけ……
  • 闇飛脚 1
    完結
    -
    佐土原藩島津忠広(二万七千石)次席家老・宗方義家の屋敷にて重大な話し合いが行われていた。その内容とは屋敷に出入りしていた商人に小判を預けたところ、道中に強奪され斬殺され、その後に送った密偵達も次々と殺されてしまったという重大な話だった。今後どうしたら良いものか困り果てていると、一人の男が「闇飛脚」なる高額の報酬が必要ではあるが凄腕の三次という男がいるという。さっそく三次に仕事を頼み重要な物を渡すと、その情報はすでに商人を斬殺した敵の親玉に伝わっており…。果して闇飛脚・三次はこの危機をどう乗り越えるのか!闇から闇へと移動し飛脚仕事をこなす「闇飛脚・三次」を描く!!
  • 夕映えの丘に
    完結
    -
    『昭和十九年一月・マリアナ基地より飛立ったB29は二十七日夜より三回にわたって帝都に侵入、焼夷弾を投下』政府は戦局悪化により、一般疎開を東京・名古屋など23地区を指定し疎開命令が出された。これにより学童の縁故疎開がおこなわれた。当時、小学三年生の藤本は兄と共に愛知の祖母のところへ縁故疎開する事になり、田舎での生活が始まって現地の学校へと登校するが、子供達は疎開者がなにかを理解できないまま、自分たちの輪の中に入れようとはしてくれなかった。そんな苦しい日々の中、藤本の将来に関わることとなる人物が現れる……。等々、ヒューマンドラマが描かれた短編集!
  • 宵待草事件簿【分冊版】 1
    完結
    -
    森田米松は帝大卒の文学士。平塚明子(後の平塚らいてう)は日本女子大学卒の哲学少女。二人は雪山で心中するため汽車に乗っていた。一方、明子の親から依頼を受けた私立探偵・明智小五郎は、米松と明子を尾行していて…。――夏目漱石、江戸川乱歩、竹久夢二、谷崎潤一郎、川端康成、伊藤春雨といった人物が登場。実在しない名探偵・明智小五郎と実在の文化人が交錯する歴史ロマン溢れる作品。
  • 義経英雄伝説
    完結
    -
    史上に突如現れ、わずか五年足らずで表舞台から消えた平安末期の人気武将、源義経の波乱の生涯がこの一冊で簡単に分かる!戦術の天才と言われた義経はいかにして平家を倒したのか!?義経の誕生から無念の最期を遂げる31年の生涯を漫画中心に読み物ページ(義経物知りおもしろコラム)を交えて詳しく解説!源義経完全バイブルが電子書籍でいよいよ登場!
  • 義経の赤い春
    完結
    -
    叡山を追われ京に流れてきた弁慶は、口入屋の持ってきたアルバイトで、公達の家から盗まれたという家宝の太刀を探すことになった。多分どこかの武者の手に渡っているはずと、片っ端から道行く武者をぶっ倒して太刀を検めるという、大雑把な方法である。それがいつしか人気を呼び、弁慶は戦で人が死なぬようにと太刀千本奪取の大願をかけたのだと噂された。折りしも大雨で流失した五条坊門の大橋を再建する平清盛たちの動きがあり、その完成記念に弁慶千本目の太刀取りを行わせようというイベント計画が進んでいく。相手に選ばれたのは、源氏の御曹司で禿(かむろ)殺しの常習犯・牛若丸!心優しい弁慶と、美しく凶暴な牛若丸の対決が迫る!!「拍動」「胎動」「蠢動」「始動」「躍動」「波動」「展動」を収録。
  • 4タロウ1ヒメ 1
    完結
    -
    ゴッドは万有の創造者であるとともにまた偉大なる破壊者である。これはゴッドに反逆する四人の少年と一人の少女の物語である――。太平洋のとある不思議な無人島に漂流した時……彼らはゴッドの正体を見る。ゴッドが人間をつくった目的は、単に遊びのためであった。その遊びというのは人間同士を戦わせて、それをゴッドが観賞すること。この世に戦争が絶えないのは、このためである。つまり、人間はゴッドのレジャーを満たすためにそのオモチャとして生きているのだ。人間が動物を飼っているように…。ゴッドは人類最後の破滅的な大戦争を期待して、人間界へ工作員を送り込むが…!?バロン吉元にとっては、異色のSF冒険コミック!
  • 雷電 1
    完結
    -
    寛政年間(1789~1801)江戸大相撲はその黄金期を迎えようとしていた。寛政元年冬場所(11月)、相撲司家・吉田追風が、東西の実力大関である小野川と谷風に横綱免許の証状を授与した。第四代横綱・小野川喜三郎の誕生である。そしてさらに翌寛政二年、この二横綱でさえ凌駕する大力士が初土俵を踏むことになる……その鮮烈なデビューより六年前、天明四年(1784)。信州大石村出身、太郎吉十八歳。この若者こそが現代まで無類力士と称されその名を残す、雷電為右衛門その人であった!
  • 復讐師
    完結
    -
    六根清浄!怨毒の中に生きる流浪の剣士・四魔鬼円十郎は、自らを悪道へと導いた仇敵・玉利源五兵衛を討つため、薩摩藩のお家芸、師無き、実践剣法「示現流」の修練に余念がない。源五兵衛により次々に放たれる手練者の刺客たち。いざ、“四悪趣四魔”の鬼となり、憎き源五兵衛を討たん!
  • 料して候 上
    完結
    -
    北町奉行を兄に持つ部屋住み、旗本三男坊・九鬼平三郎が夜に蠢く悪党どもを退治する!食に関する描写も多い、痛快浪漫時代劇!
  • 連環 日本書紀1
    完結
    -
    女優・渡辺奈緒美を救った陶芸家・辻村史朗は、謎の宗教団体・時空超科学の会に狙われることに。日本古代史をめぐる事件にまきこまれることになった彼は、壮絶な古代史の闇の世界へ!
  • 六尺ふんどし 1
    完結
    -
    戦争が終わって四年。おとやんの遺骨が帰って来た――漁港のある街で暮らす広海(ひろおみ)とその母・サキは漁師である父の戦死を受け入れられないでいた。父が帰ってこないからと言って漁船・明日香丸をずっと陸に上げておくわけにはいかない。二人は父の帰還を信じて船の手入れをするのだった。サキはその夜、漁業組合の寄り合いに初めて呼ばれる。夫の遺骨が戻ったことを受け、組合ではあとを継いでサキが正式に漁師になるかどうかの話し合いが行われたが、女を漁に連れて行くのを反対する声は多く、悔し涙を流すサキであった…戦後を逞しく生きる母と子を描いた傑作物語。
  • 鹿鳴館奇譚 1
    完結
    -
    国賓や外交官との社交を目的として明治政府に建てられた社交場・鹿鳴館。だが性急すぎる近代化はあらゆるモノが渦巻く混沌とした時代を築く。その中心である鹿鳴館で繰り広げられる様々なヒューマンドラマ。『女の力はこれからの日本の重要な要素となるだろう』『ダンスも楽しかったけど本当に面白かったのは……』『代わりにコックリさんで遊びませんか?』『悪魔でけっこう。外交も仏の顔ばかりではやってられないからな』『女性が男の言いなりである国に未来などありませン』混沌とした時代を生き抜く人々をコミカル且つユーモラスに描いた幻の単行本未収録作品集が、ついに電子書籍化!
  • 忘れ苦兵衛 1
    完結
    -
    京都の六角牢屋敷(現在の刑務所)で看守として働く苦兵衛(くへい)には不思議な能力がある。亡くなった妻の幽霊「澪(みお)」から身のまわりで起こる様々な危険を教えてもらえるのだ。その能力を使い、苦兵衛は看守の仲間達と度重なる危機を乗り越えていく!そんなある日、金貸しの「お紺(こん)」と出会う。ドケチだが未だ処女でもある彼女と肉体関係をもつことに…!?
  • ONE DAY ARMY 1
    完結
    -
    ベトナム帰りの元軍人スターム・神代は、警察、軍から極秘の依頼を受け24時間で任務を遂行する、通称『ワンディ・アーミー』。今日の標的は元軍人リチャード・スピーゲル。ラオスからコカインを密輸し、その代金代わりに軍の武器倉庫から大量の武器を横流しして私腹を肥やしていたスピーゲル。だがスピーゲルは娘の目の前で車を爆破されて死亡。警察は依頼のキャンセルを告げるが、神代は自分の目で死亡を確認するまでは仕事は終わりではないと言う。実はスピーゲルはベトナム時代の神代の元上官で――。ベトナム戦争後にアメリカの社会問題となった、戦場で心に深い傷を負ったベトナム帰還兵たち…そんなアメリカ社会を背景に凄腕の仕事人が不可能なミッションに挑むアクション・コミック!
  • ヴァラナシの牙 1
    完結
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    広大な草原が広がるインド――まだ人間が原始的な集落で生活を送っている頃、その草原の主は、ライオンやトラなどの肉食動物ではなく、巨大なゾウたちだった。そのなかでも、山のように大きくて強い一匹の黒い巨ゾウを人間たちは「ヴァラナシ」と呼んで恐れていた。草原の秩序を重んじ、すべての動物たちの命の源である草原を焼く火事の元になる「火」を嫌い、また自分たちがその日食べる以上に動物を殺し果実などを穫る人間たちを「強欲な愚か者」と考えるヴァラナシは、山の民「ストロー(黄色い人)」の集落をたびたび襲っていた。石の武器しかもたないストローたちの攻撃はヴァラナシには通用せず、集落を蹂躙され、家や冬用の食糧を失うことに…。さらに海の民「ドラッタ(黒い人)」たちが草原に進出してくると、コブラの毒を塗った鉄製の武器を使うドラッタに太刀打ちできずストローたちは滅ぼされていく。草原を支配したいドラッタは「草原の暴君」として君臨するヴァラナシを排除すべく周到な罠を仕掛けて…。太古のインドの大地を舞台に人間とゾウたちの戦いが描かれる!

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