集英社文芸単行本 - 新刊(1ヶ月以内)の検索結果

  • テロル
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    4.0
    政治と宗教の癒着に対する復讐として、総理を銃撃した狙撃犯。その真実は、社会の底辺で生きる非正規雇用の警備員・三上自身にも力があるという啓示であり、人生を変える契機となった。犯人である松原の思想を理解しようと動き出す三上は、同じく松原に心酔する宗教二世の沼井と出会い、思想の分析と継承を目的とした研究会を起ち上げる。しかし、松原の模倣犯が現れ三上は激しく動揺し、松原の名誉を傷つける「冒涜」ゆえ、危機感を胸に思想の純粋性を守るため、同志を募り、深い理解と実践を目指していくが――。現代日本の苦しみと欺瞞を炙り出す、著者の新機軸。 【著者略歴】 月村了衛(つきむら・りょうえ) 1963年大阪府生まれ。早稲田大学第一文学部文芸学科卒業。2010年、『機龍警察』で小説家デビュー。2012年に『機龍警察 自爆条項』で第33回日本SF大賞、2013年に『機龍警察 暗黒市場』で第三十四回吉川英治文学新人賞、2015年に『コルトM1851残月』で第17回大藪春彦賞、『土漠の花』で第68回日本推理作家協会長編および連作短編集部門、2019年に『欺す衆生』で第10回山田風太郎賞を受賞。他の著書に『悪の五輪』『対決』『十三夜の焔』『半暮刻』『虚の伽藍』『普通の底』『地上の楽園』ほか。
  • 黒い肌のサムライ 信長との短き日々
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    ヤスフェが見る空はいつも暗かった。 イエズス会の巡察師・ヴァリニャーノ付きの奴隷として来日したヤスフェは己を殺し、身を小さくして生きていた。織田信長に弥助という名とともに召し抱えられ、奴隷から小姓となっても。周囲の嫉妬や好奇の視線にさらされ、孤独は癒されることはない。それどころか、弥助は、狂気ともいえる行動を続ける主君へ、恐怖と疑念しか抱くことができなかった。 だが、森乱丸が止めるのも聞かずに、まっすぐに疑問をぶつけるうちに、信長の本質、胸中にある苦悩を知る。生まれて初めて芽生えたのは、「仕える気持ち」――それは奴隷時代に感じていた服従ではない。少しずつ人間としての心を取り戻し、信長に共感すら覚えるようになったのだ。信長もまた、彼の純真さに打たれ、本心を明かすようになる。 弥助は、日本の空がどこまでも青く美しく感じた。 「ウエサマ、いっしょに世界を見ましょう」 【著者プロフィール】 吉川永青(よしかわ・ながはる) 一九六八年、東京都生まれ。横浜国立大学経営学部卒業。二〇一〇年「我が糸は誰を操る」で第五回小説現代長編新人賞奨励賞を受賞。改題した『戯史三國志 我が糸は誰を操る』で翌年デビュー。一六年『闘鬼 斎藤一』で第四回野村胡堂文学賞、二二年『高く翔べ 快商・紀伊國屋文左衛門』で第一一回日本歴史時代作家協会賞(作品賞)を受賞。著書に『誉れの赤』『治部の礎』『裏関ヶ原』『ぜにざむらい』『乱世を看取った男 山名豊国』『家康が最も恐れた男たち』『戦国・江戸ポンコツ列伝』『華の蔦重』など多数。
  • 女新世
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    人新世は、進歩と壊滅の両方の可能性を内包している。技術と医学の進歩をもたらし、女性解放の時代である〈女新世〉の成立を可能にしつつある一方で、環境汚染や気候変動をもたらし、経済的不平等や格差を生んだ。 19世紀末以降、資本主義の経済的・社会的力学によって女性たちは家事労働に長時間を費やす暮らしから少しずつだが解放され、自由な時間を持てるようになっていく。工業化に少し遅れて公衆衛生と医学の進歩が進み、乳児死亡率を大きく低下させ、子孫を残すために多くの子供を産まなければならない状態からも女性を解放した。 人新世の始まりとともに人間社会が経験した幾つかの現象は、女性の地位にとって決定的なものであったと考えられる。どの現象も女性解放の単一の原因とみなすことはできないが、いずれもその成立条件である。女性解放をフェミニズム闘争の成果とする思考から自由になれば、誰もがこの関係に気づけるだろう。人新世に基づく一連の現象がなければ女性解放は起こらず、〈女新世〉は訪れていない。西洋社会に暮らす人々は便利な生活に慣れていて、自身を取り巻く物質的環境を当たり前のものと思いがちだが、それは長い人類史のなかでつい最近生じたものにすぎない。 フェミニストであるということは、フェミニズムを可能にした諸条件を維持しようとすることである。平和な社会関係を維持することもそれに含まれる。女性の自由の維持に欠かせない諸条件を悪化させないこと。これこそが今のフェミニズムの中心的課題であるべきではないだろうか。 人新世の解放的側面と破壊的側面の歴史的・論理的な絡み合いは、善と悪、進歩とリスク、自由と隷属が表裏一体となった人間存在の悲劇へと私たちを立ち返らせる。女性解放と環境危機、人新世における2つの主要な指標をもとに、フランス気鋭の研究者が新しいフェミニズムを探究する話題の論考。 「人類学に根ざした実証的な見地から書かれたこの重要な著作は、フランスだけでなく、日本の読者にとっても間違いなく示唆に富む視座を与えてくれるだろう」エマニュエル・トッド氏 【著者略歴】 ヴェラ・ニコルスキ 政治学博士。旧ソ連の科学者一家に生まれ、1991年に家族とともにフランスに移住。エコール・ノルマル・シュペリウール(パリ高等師範学校)を卒業し、社会科学のDEA(修士号に相当)および政治学の博士号を取得。著書に『女新世』他。 【訳者略歴】 橘明美(たちばな・あけみ) 仏語・英語翻訳家。お茶の水女子大学文教育学部卒業。訳書にローラン・ビネ『文明交錯』、エディス・ウィダー『深海の闇の奥へ』、ポール・モーランド『人口は未来を語る』、スティーブン・ピンカー『人はどこまで合理的か』、ミチコ・カクタニ『エクス・リブリス』、イザベル・オティシエ『孤島の祈り』、ピエール・ルメートルその女アレックス』シリーズ他。
  • タフな狩り
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    2063年。国の存在と概念が消え、都道府県は〈工場〉とされ、その設立が全国で進んだ。日本国民のおよそ90パーセントが海外企業の安価な労働力として売り渡され、海外では規制されていた業務を請けることで、なんとか生活していた。そんな工場のひとつからの脱出者・谷は、借金返済のため、ある施設から脱走した、培養組織の筋肉と毛皮をまとった自律機械を捕獲する仕事を請けることに。他のメンバーは、年齢も出自もバラバラだがやはり重い過去や現実を背負っている3人。そして、訳アリ戦士たち(エクスペンダブルズ)の生死を懸けたサバイバルの終わりに待っていたものとは。 【著者略歴】 倉田タカシ(くらた・たかし) 1971年埼玉県生まれ。2009年文学フリマで出品した作品「紙片50」が、同年の『年間日本SF傑作集。量子回廊』に収録され、2010年に「夕暮にゆうくりなき声満ちて風」で作家デビュー。2018年『うなぎばか』で第1回細谷正充賞を受賞。他の著書に『母になる、石の礫で』『あなたは月面に倒れている』『旅書簡集 ゆきあってしあさって』(共著)がある。
  • プラネット・ダイアリー
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    1977年9月、ボイジャー1号が打ち上げられたとき、アメリカ合衆国フィラデルフィアで生まれたアディーナ。 母親と二人で暮らす彼女は、4歳で自身が宇宙人であることを自覚し、以来故郷のコオロギ・ライス星の「上官」宛てに、ファックスを通して地球の生き物たちについての報告を続けている。 「ビューティーランド」での母との思い出、親友との出会い、9・11との遭遇、思いがけない別れ・・・・・・。ニューヨークの片隅で生きる異星人が綴る、この地球の不思議と発見。 2025年アメリカン・ブック・アワードを受賞した長編小説。 (Beautyland by Marie-Helene Bertino) 【著者略歴】 マリー=ヘレン・ベルティーノ Marie-Helene Bertino ペンシルヴェニア州フィラデルフィア北東部生まれ。著作に短編集『Safe as Houses』(University of Iowa Press、2012年)、『2 A.M. at The Cat's Pajamas』(Crown、2014年)、『Parakeet』(Farrar, Straus and Giroux、2020年)、2作目の短編集『Exit Zero』(FSG Originals、2025年)など。本作で全米批評家協会賞の最終候補に選出、アメリカン・ブック・アワードを受賞。 【訳者略歴】 小澤身和子 Miwako Ozawa 東京大学大学院人文社会系研究科修士号取得、博士課程満期修了。ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン修士号取得。「クーリエ・ジャポン」の編集者を経て翻訳家に。訳書にウォルター・テヴィス『クイーンズ・ギャンビット』、シルヴィア・プラス『ベル・ジャー』、C.S.ルイス『ナルニア国物語』シリーズ、デルモア・シュワルツ『夢のなかで責任がはじまる』など。
  • わたしを庇わないで
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    100万部読まれてほしい、史上最高のデブ小説! 九段理江さん(小説家) この一年で読んだ小説の中で、一番好きかもしれない。 ラランド・ニシダさん(お笑い芸人) あなたは人に「デブ」と言えますか? 欺瞞の薄皮をぴりりと剥ぎとる、 笑いと皮肉てんこ盛りの、傑作中編小説集! 三國造船で働く安井は、職場の人たちを「サンゾウ」と一括りにし、直視せぬようやり過ごしてきた。労働組合からの要請を受け、改めて個々のサンゾウを観察し始めるが・・・・・・。 ――「世紀の善人」 小学校を卒業した望は、友人とディズニーランドに行く計画を立てたが、自分の顔が嫌いで乗り気になれない。「奇跡の一枚」を目にしたことで、自意識が変わり・・・・・・。 ――「小人二十面相」 タナマル水産の広報部員として働くアヤノは、自他ともに認める「デブ」である。担当する食べ歩き企画で、その食べっぷりと自虐ネタが「おもしろい」と話題になり・・・・・・。 ――「わたしを庇わないで」 【著者略歴】 石田夏穂(いしだ・かほ) 1991年埼玉県生まれ、現在東京都在住。東京工業大学工学部卒。2020年に「その周囲、五十八センチ」で大阪女性文芸賞受賞。2021年に「我が友、スミス」が、第45回すばる文学賞佳作、第166回芥川賞候補作となる。2022 年「ケチる貴方」が第44回野間文芸新人賞候補に。2023年「我が手の太陽」が第169回芥川賞候補、第45回野間文芸新人賞候補となる。他の著作に『黄金比の縁』『冷ややかな悪魔』『緑十字のエース』『ノーメイク鑑定士』等。

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