ハーレクイン・イマージュ作品一覧

  • 心の鍵は誰のもの?
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    子守と安全のための結婚なんて、楽しいわけがないでしょう?■ニコラは二年前、ブレット・ハーコートと結婚した。でもそれは、身寄りのなくなったニコラを守るためのものだった。ブレットは別れた妻をまだ愛しているからだ。彼はとても優しく、大切にしてくれる。はためには何不自由ない暮らしだが、ニコラには牢獄だった。なぜなら彼女はブレットを愛しているのに、彼はニコラを子供扱いするだけで、指一本触れようとしないからだ。思いあまったニコラは、結婚カウンセラーに相談に行った。「あなたが誰か、ほかの男性に関心があるように思わせなさい」カウンセラーの意外なアドバイスに驚くニコラだが、今の状態を続けていくのももう限界だ。おまけに、ブレットを誘惑しようとする女性までが登場する。動揺し腹を立てるニコラの前にも、すてきな男性が現れた。ニコラには、助言を実行する絶好のチャンスだった。
  • 花婿の誓い
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    上司との結婚を夢見るなんて、真面目で有能な秘書として失格だ。■アレックスはブロンドの髪を茶色に染め、地味な服を着て、多国籍企業の社長ディミトリオス・パンダキスの秘書を務めている。数年前、採用面接を受けたとき、少しでも真面目で有能な女性に見られたくて外見を偽ったのだった。アレックスは彼に恋心を抱き続けてきたが、こんな野暮ったい姿の自分が愛される可能性はないと思い知った。ディミトリオスは名うてのプレイボーイで、結婚など絶対しないと断言している男性。これ以上そばにいるのはつらすぎる……。ついにアレックスは会社を辞めようと心に決め、最後の仕事として、彼のギリシア帰国に同行した。ところが、ディミトリオスは壮麗な自宅に到着するやいなや、まるで恋人同士のように振る舞い始め、アレックスの度肝を抜いた。
  • 復讐という名の情熱
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    復讐に燃える男との一カ月の航海――彼女にとってはこの上ない苦痛となるはずが。■キャリーは弟とともに、エーゲ海の島々を運航する運送業を営んでいる。彼女は船上でじりじりしていた。弟のジミーが戻ってこない。早く出発しないと約束の時間までに荷を届けられなくなるのに。かわりに船に乗りこんできたのは、見知らぬ男だった。しかも、男はジミーの到着を待たずに勝手に船を出してしまった。男がようやく口にした名は、ニコス・スピラキス。ギリシアで知らぬ者のない海運王だ。そんな人がなぜここに?ニコスによれば、彼の妹は許嫁がいるにもかかわらず、ジミーに妊娠させられたらしい。ニコスはキャリーを妊娠させることで、一族の名に泥を塗られた恨みを晴らそうというのだ。とんでもない話だわ! 頭ではきっぱりと拒絶しながらも、キャリーの心はセクシーなニコスに強烈に引きつけられていた……。
  • フィアンセはレンタルで
    4.0
    ヴィヴィアンは広告会社の経営に携わる二十五歳。最近、共同経営者の一人が別の広告会社に引き抜かれて、大口のクライアントを失い、会社は存亡の危機に瀕していた。会社を救うためには、大きな広告の契約を獲得しなければならない。そこへ舞いこんできたのが、クローヴァー社の広告の契約だ。ところが、クローヴァー社の社長レイトンは、ヴィヴィアンの体を眺めまわしたあげく、取り引きを持ちかける。自分のフィアンセとして実家のパーティに出て、群がる女性たちの盾になってくれれば、広告の契約を結ぼうと。ぶしつけな視線をそそぐレイトンに反感を覚えながらも、ヴィヴィアンは契約欲しさにその取り引きを受け入れる。レイトンがなにを企んでいるにしろ、自分の身は守れるはずよ。あっさり誘惑の罠にかかったりしないことをわからせてあげる!
  • 天使のもう一つの顔
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    女性に不自由したことのないプレイボーイが、無垢な牧師の娘に熱をあげて……。■ルースは、小さな村で牧師の娘としてつつましく育った二十二歳。親から独立し、広い世界を知るために、一年半前にロンドンに出てきた。雑誌社で雑用係の仕事についた彼女が一人オフィスで残業をしていた夜、不気味な足音が耳に届いた!入ってきたのは見ず知らずの男性で、ルースは震えあがった。彼が社の新しいオーナー、フランコだとわかってほっとしたのも束の間、彼の男っぽい魅力にどぎまぎしてしまう。こんなに強引で心を乱す男性に出会ったのは初めてだった。一方、フランコは、今どき珍しいほど無垢なルースに心を惹かれた。そして、女性に不自由したことのない彼が、初めて思い悩む。彼女ともっと親しくなるにはどうしたらいいのだろう?翌朝、フランコはルースをオフィスに呼び出し、ある仕事を持ちかけた。彼とチームを組むことを条件に。
  • 仮面の悪魔
    3.5
    仮面の下に隠された素顔……。でも、唇は嘘をつかなかった。■マキシは有名トップモデル。華やかなキャリアを手にしたが、心は満たされなかった。妹の婚約者を奪って故郷をあとにしたあの日から裏切りの代償を払い続けている。妹を守りたい一心が、妹には憎まれ、両親にも見捨てられた。そろそろ本当のことを明かすべきだ。そして家族を取り戻そう。マキシは今、車の運転席で七年ぶりのわが家を前に決意していた。不意に、背後から近づいてくる車の音に気づいた。茂みがじゃましてカーブの先に止まったマキシの車は見えない。衝突を覚悟したが、車は急ブレーキでなんとか事故を回避した。たちまち、運転していた男性が怒りに任せて飛び出してくる。マキシは息をのんだ。なんてハンサムな人だろう。でも次の瞬間、何も考えられなくなった。突然キスされたのだから!
  • 女神の誤算 愛は秘めやかに I
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    自ら仕掛けた罠にからめとられ、彼女は甘い苦悩の世界に足を踏み入れた。■戸口に立つ男性を見て、シーリアははっとした。リューク――母と愛人関係にあったライオネル・フリーマンの息子だ。ライオネルは二十年もの間、甘い言葉で母の人生を支配してきたが、先日、自動車事故でこの世を去った。彼の息子がいったいなぜ訪ねてきたのだろう?とにかく、母を罵るようなことだけは絶対にさせない。そう決心したとき、シーリアの頭にある考えが浮かんだ。母を守るために、私がライオネルの愛人のふりをしよう。父親に娘のような愛人がいたと知って、リュークは苦しむに違いない。だが、そのときシーリアはまったく予想していなかった。浅はかな芝居がリュークの欲望をあおり、二人を出口のない官能の世界へ引きずりこむことになるとは……。
  • 聖夜まで待って
    3.0
    クリスマスも間近だというのに、ソフィーは恋人もなく、仕事もくびになってしまった。職業紹介所に出向くと、犬の散歩のアルバイトを紹介された。さっそく飼い主ガブリエル・ヨークの瀟洒な家を訪れたものの、だれも呼び鈴に応えない。不審に思ってドアの郵便受けから中をのぞいたところ、ガブリエルと思われる男性が床に倒れていた。彼女は大急ぎで窓から侵入し、気を失っている彼に人工呼吸を試みた。唇を重ねて息を吹きこんだとき、彼は意識を取り戻して不意に尋ねた。「どうして僕にキスをしているんだい?」
  • 歓びの代償
    -
    めくるめく愛の歓びを知ったとき彼女の世界は崩れ去った……。■コートニーは母を亡くし、受け継いだ牧場の経営にあたっている。内情は苦しく、共同経営者を探すことが急務だと言われていた。共同経営者……。そんなものは欲しくもないが、仕方がない。会計士の口にした、もうひとつの解決策は問題外だから。“金めあての結婚”だなんて!今日、華やかな競馬場の会員席に足を運んだのも、投資家を探しだすためだった。なのに、彼女の心を引きつけたのは、投資家でも経営者でもなく、ハンサムな謎の男性ジャック・ファルコナーだった。確かに、彼に投資家探しを手伝ってほしいと頼んだが、まさか彼自身が牧場を見に来たいと言うとは思ってもいなかった。同じ屋根の下でジャックと過ごす――それはあまりに危険な行為だ。コートニーは、彼に身を任せたくなる衝動を抑える自信がなかった。
  • 目覚めたら花嫁
    -
    族長の花嫁は、海からやってくる――だれがそんな伝説を信じられるだろうか?■旅先で知り合った男性のクルーザーに乗っていたアヴァロンは、偶然、彼とその仲間たちが麻薬密輸人だと知ってしまい、無謀にも海に飛びこんで彼らのもとを逃げ出した。だが、冷たい海の中で気を失い、目覚めると、ある老女の家で寝かされていた。ここはスコットランドの小さな村らしい。アヴァロンはその老女から思いがけないことを聞かされた。「あなたは族長の妻となるために、ここに導かれてきたのです」なんですって? 私はたまたまこの村に流れついただけよ!必死で逃げ出す機会を狙うアヴァロンだったが、しだいに心が揺れはじめた。村の人々はみな親切でやさしく、おまけに、族長のフレイザーはとびきり魅力的な男性だった。
  • 愛のセカンド・チャンス
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    彼はアシュダウンの人気者。でも、わたしはだまされない。■ソフィの住むアシュダウンにグレゴリー・ウォレスが越してきた。彼は村の新興住宅地の開発業者で、経済の活性化に貢献したと、みんな諸手を上げての歓迎ムードだ。だが、ソフィは知っている。やりての実業家の真の姿を。もとの夫アランのように、うわべだけ魅力的で冷たく、田舎の人々を見下す人間に違いないのだ。アランの望まない妊娠をしたことで捨てられたソフィは、難聴の娘を抱え、ひとりで必死に生きてきた。もう男性とかかわりを持つつもりはいっさいない。ところが、アシュダウンにやってきたグレゴリーは、ソフィに興味を示し、なにかと会う機会を作ろうとする。狭い村では避け続けるわけにもいかず、顔を合わせているうちに、彼の開くパーティーのケータリングを頼まれた。そしてその夜、ソフィは彼の家に泊まらざるを得なくなり……。
  • 響けウエディングベル
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    彼と晴れて婚約――でも、二人の気持は大きくすれ違い……。■アンバーは左手の薬指に輝くダイヤモンドの指輪を見つめた。わたしはフィンと婚約したんだわ。熱愛する理想の男性と……。もっと有頂天になっていいはずなのに、なぜ、こんなに不安なの?モデル・エージェンシーの経営者フィンは、アンバーの上司。ハンサムでセクシーで、美人モデルたちの視線は彼に釘づけ。そんな男性と恋に落ち、指輪を贈られて喜んだアンバーだったが、婚約してからの彼は毎日仕事に明け暮れ、ろくに話もできず、二人で結婚式の日取りについて相談したことさえ一度もない。おまけに、ちょっとした口げんかがきっかけで、二人の間に溝ができてしまったような気がする……。アンバーは思った。ウエディングベルを鳴らしたい、絶対に。だけど、その夢は本当に実現するの?わたしとフィンが結婚式を挙げられるのは、いったいいつ?
  • 偽りの誘惑
    3.0
    財産目当ての愛人と誤解されて、いま、誘惑のゲームが始まる。■資産家アレグザンダー・ハリントンが亡くなり、その莫大な遺産は、遺言によって、意外な相続人ローラ・マクレーンに託された。世間は突然現れたこの謎の女性を財産目当ての愛人と噂する。真実は、若き日のアレグザンダーの恋が生んだ実の娘だったのだが、誤解はとかれぬまま数カ月が過ぎ、クリスマスを迎えようとしていた。残された家族に、いつか本当のことを告げたいと願うローラは、このクリスマスに、ハリントン家を訪問しようと思いつく。誤解をとき、家族として受け入れてもらえるなら……。しかし、そこにはひとつ問題があった――クイン・マニヨン。アレグザンダーを名付け親に持つ彼も、ハリントン家に招かれていた。クインがいるなんて……。彼は、ローラを名付け親の愛人と決めつけ、出会ったときから、悪意に満ちた言葉をあからさまに浴びせてきた。それなら、彼の望む“男を誘惑し、罠にかける悪女”を演じてやろう。ローラは自分を偽り、傲慢な彼に誘惑のゲームをしかけていった。
  • ばらの面影
    -
    運命に翻弄された祖母の恋。この出会いもまた前世の定め?■戸口に現れたユーイン・フレーザーを一目見たとたん、ロザンナは体の奥底に震えが走った。初めて会った見知らぬ人なのに、なぜ……。ユーインもまた、驚きの表情をあらわにしている。でもそれは、ロザンナが祖母のローズに生き写しだったからだ。祖母はかつて第一次大戦下の戦場に看護婦として赴き、少尉だった彼の大伯父のハリーと恋に落ちた。そのいきさつは、残された手紙や日記に詳しくつづられている。史実を題材にしてベストセラー小説を書いたユーインは、次作で戦下の二人を描く調査のためにロザンナの家を訪れたのだ。彼はただ、わたしの中にローズの面影を探しているだけ。わたしが動揺したのも、不意に彼の訪問を受けたからにすぎない。だってわたしには、デイヴィッドがいるのだから。ハンサムで前途有望な医師である、愛情深い婚約者が……。
  • ウエディングは裸足で
    -
    きっと、これからも愛しつづける。でも、このさよならは避けられない……。■クロゼットのウエディング・ドレスを、スカイは悲しい気分で眺めていた。結婚式を目前に婚約を破棄されたのだ。婚約者だったニックは大会社の跡継ぎとは思えない、野性の香りを漂わせる魅力的な男性。でも彼が結婚を申し込んだのは、テレビの料理番組に出ているスカイを、そのイメージどおりの、夫を束縛しない女性だと思っていたからだ。「結婚できなくても、恋人同士として続けられるよ」婚約破棄を申し出たとき、ニックが言った言葉が耳を離れない。でも、恋人には戻れない。彼を忘れられないのはわかっているけれど。本当のわたしは、子供も、いつもそばにいてくれる夫もほしいのだから。ところが三週間後、スカイは常夏の島でニックと再会する。ニックはすでに、いかにも彼を束縛しそうにない、美しいモデルの恋人を連れていた……。
  • 手なずけられた花嫁
    3.0
    セスナ機が墜落したロッキー山麓。あの森で私は生まれ変わった……。■「シートベルトをつけて、しっかりつかまっているんだ!」セスナ機の助手席で、浅い眠りから覚めたマディーは、操縦桿を握るリンクの緊迫した声に、身をこわばらせた。窓の外には鬱蒼とした森林がすぐそこまで迫っている。何が起きたのだろう? 墜落するのだろうか?母に会うため、アスペンへと向かっていたマディーは、リンクのセスナ機に無理を言って同乗させてもらっていた。どうしても母に会いたいのに……。不意に機体が大きく揺れる。マディーは、懸命に操縦を続けるリンクに目をやった。私はここで、このリンカン・コリエルと死ぬのだろうか?機体が急降下し草地が目に入ったのを最後に、彼女は意識を失った。
  • 傲慢なエスコート
    -
    安心できる男性と、どきどきさせる男。どちらを選べばいいの?■その夜、ジェニファーを迎えに現れたのは、圧倒的な存在感で彼女をたじろがせる、スティーヴンという男だった。恋人のデイヴィッドと喧嘩したジェニファーは、今夜開かれる企業家たちのパーティーに行くため、仕方なくエスコートを雇ったのだ。それでもパーティー会場にデイヴィッドが現れると、ジェニファーは我に返った。彼と仲直りをしなければ。誠実な彼との心安らぐ生活を望むなら……。パーティーの帰り、スティーヴンは強引に彼女の唇を奪って言う。「きみは一週間以内にぼくに連絡してくる。次のキスに賭けよう」いったい彼は何を言っているの? わたしは恋人とよりを戻すのに。ところが翌日の新聞には、スティーヴンとジェニファーの記事が、写真つきで大きく載っていた。大企業の重役と実業家の孫の一大ロマンスとして……。
  • 遅れてきた花嫁
    3.0
    理性的な結婚が幸せを約束する――そんな彼の言葉を信じていいの?■シドニーで将来有望な若手医師として働いていたジェイソンは、ふとしたことから都会の非人間的な医療活動に疑問を抱き、また、同じ医師である恋人アデルの冷酷さにいやけがさして、小さな田舎町ティンドリーにやってきた。そして、患者のアイヴィーの姪、エマに心を引かれた。結婚するなら、こういう清楚でういういしい女性がいい。強い愛情などなくても、結婚生活は営める。女性と深くかかわり合ってひどい目にあうのはもうたくさんだ。やがてアイヴィーが亡くなり、エマが天涯孤独の身となったとき、ジェイソンは突然、彼女の家を訪れ、切り出した。「僕は君に結婚を申し込みに来たんだ」エマは唖然とした。確かに彼のことは憎からず思っていたけれど、いきなり結婚だなんて……。とても私を愛しているとは思えない。それなら、彼はなぜこんなにも唐突にプロポーズを?
  • 誰よりも何よりも
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    彼との恋はまるで初恋のような気分。でも婚約者がいたなんて、どういうこと?■「ここはいったいどこなんだ?」男は目を覚ますと言った。彼は、オリヴィアが手伝う牧場で、倒れていたのを発見されたのだが、どうやら頭を強く打ったために、一時的に記憶を失っているらしい。思い出せたのはベンというファーストネームだけ。看病するうちに、オリヴィアは彼に強く興味を引かれるようになった。整った顔立ちにブルーの瞳、皮肉な冗談がうまくて、病人のくせにしきりに彼女の歓心を買おうとする。わがままで、でも優しくて……。だめよ。彼のことはまだ何も知らないのに、好きになるなんて。オリヴィアはベンといると、いつも幸せな気分になれた。まるで初恋のときのように。でも、そう思い始めたとたん、彼は牧場の買収に訪れた畜産会社の社長で、しかも、しばらく前から記憶が戻っていたと、オリヴィアに打ち明けた。やがてベンを飛行機で迎えに来たのは、華やかな魅力をたたえた女優のケイトリンだった。だが、オリヴィアは知るよしもなかった。ベンをいたわるように抱きしめる彼女が、まさか彼の婚約者だとは!
  • 封印された花嫁衣装
    -
    理想の男性が今、目の前にいる!ホリーがそう思った矢先……。■荒涼とした十一月のイギリス。だが、ホリーの心は温かかった。ラブレース・ブライダルショップ――ついに自分の店を開けるのだ。すべての女性を、まばゆいほど美しい花嫁に変身させる店。ホリーがデザインしたウエディングドレスはここで売られ、愛と希望を包みこんで花嫁から花嫁へと伝えられる……。店の前でぼんやりと夢の中を漂っていたホリーは、通りかかった男性を見てぽかんと口をあけた。これほど魅力的な男性は見たことがない!ひそかに夢見てきた人が、現実に目の前に現れたようにさえ思える。彼のほうも、催眠術にかかったように茫然とホリーを見つめている。ところが、彼はホリーが無断で不動産業者と店の賃貸契約を結んだと知り、敵意をむき出しにしてにらみつけてきた。ホリーは、彼が店の家主だと知り、とたんに警戒を強めた。彼はどういうつもり? まさか契約を認めないなんて言いだすのでは?
  • 十年目の初恋
    2.0
    十年前、何より大切にしていたものをあなたは忘れてしまったの?■フェイとガースは、結婚して十年目の夫婦。しかし、二年前から別居している。結婚当時、貧しかったガースは、今では大きな建設会社の経営者だが、仕事に夢中で家庭を顧みないことに、フェイは耐えられなかったのだ。別居後、恋人もできた彼女は、離婚を望んでいた。だが、そんな妻の気持を知って、ガースは取り引きを持ちかけてきた。新しい住宅シリーズの売り出し用の広告に、結婚十周年を迎えた自分たち夫婦を使いたいが、そのためには再び家族で暮らす必要がある、その代わり、PRの仕事が終わりしだい離婚に応じよう、と。フェイは離婚を前提に、子供たちと共に再びガースと暮らしはじめた。そして、改めてガースを身近に観察する機会を得た。離れてしまった家族の気持を取り戻そうと奮闘する彼に、やがてフェイは……。
  • 恋はハーレーに乗って
    -
    彼女は氷のプリンセス――いつか僕が溶かしてみせる。■JTは、彼女にキスをしたとたん、自分が困った状況に置かれたことに気づいた。金色の髪に黒い瞳の、美しい女性テイラー。だが彼女は、かつてJTを陥れた憎きボス・ダニエルズの娘。父親と同じ、非情なビジネスウーマンだ。テイラーは、JTの大切な故郷であるジャーメイン島のリゾートを次のビジネスのターゲットとして秘密裏に調査していた。それを知ったJTは、島を守るため、身分を偽って彼女に近づいたのだ。彼女の調査の目的を暴き、ボスに復讐するはずだった。それが、こんな氷のような女に欲望を覚えるなんて、いったい僕はどうしてしまったんだ?島の未来と、ボスへの復讐だけを考えなくては……。
  • 彼の求愛宣言
    3.0
    私にも未来がある――それを教えてくれたのはあなた。■ヘスター・コンウェイは、戸惑っていた。結婚一年目で愛する夫を亡くしたあと、家具店の経営に打ち込み、私生活のほうもなんとか充実させてきた。気軽につき合えるボーイフレンドも何人かいて、なんの約束もしない関係に満足していた。しかし一人の男性の出現によって、そんな平穏な毎日が崩れた。パトリック・ハザード。背が高く、知的でハンサムな作家。彼はヘスターの住む小さな町に突然越してきて以来、あっと言う間に彼女の心に入り込んできた。でも、私はまだ亡き夫を愛している。ほかの男性と深い関係になる心の準備はできていない……。だが、パトリックはヘスターの不安をよそに、彼女を強引に食事に誘うと、いきなりその唇を奪った。
  • 完璧な結婚
    -
    妻や母である前に一人の女だと、どうしたらわかってもらえるの?■はたから見れば、ジーナの結婚生活は完璧と言えた。ハンサムな夫、かわいい三人の子供たち、裕福な暮らし。しかし、そんな幸せそのものの日々の中で、ジーナは不満をつのらせつつあった。夫のリードは私のことを、家庭を守る妻、子供を育てる母親としてしか見ていない。そんなある日、平穏な生活の中に小さな疑惑が生じた。リードが出張の宿泊先を、いつものホテルから別のところに変えたのだ。しかも、そのホテルは出張に同行する秘書のペイジが選んだという。ジーナにはぴんときた。思えば、ペイジが働きだしてからだ。リードがどことなくよそよそしくなったのは。リードの出張についていこう。とっさにジーナは心を決めた。彼が浮気をしようと考えているなら、なんとしても阻止しなければ。そして、私を一人の女として見てもらえるようにするのだ。
  • 熱いファンタジー
    -
    一度だけの衝動的な行為のつけがこんな形でまわってくるなんて!■明日からクリスマス休暇。今日は会社でクリスマスパーティが開かれる。だが、社長秘書のオリヴィアの気分は少しも晴れなかった。昨夜、同棲していた恋人のニコラスが急に家を出ていってしまったのだ。堅実で地味なオリヴィアに飽きたのだと言って。未練がましくニコラスの職場に電話をかけたオリヴィアは、さらに落ちこむはめになった。電話を取った女性が、ニコラスとつき合っていることを告白したのだ。いいわ、こうなったらパーティに出て、彼のことなんか忘れてやる!酔って大胆になったオリヴィアは、社内のプレイボーイとダンスをし、あげくの果てに、オフィスにいた社長のルイスに誘いをかける。初めは拒絶していたルイスも、ついに彼女の誘惑に負けて……。酔いがさめたとき、オリヴィアは愕然とした。なんてことを!ルイスは自分のほうが悪かったのだと慰めてくれたが、一カ月後、オリヴィアは思いもよらない事実に直面することになった。
  • ニューヨークへ愛をこめて
    4.0
    ニューヨークからテキサスへ。都会の令嬢が牧場を訪れたとき…。■リリアンは両親を事故で失い、富豪の祖母のもと、妹のレイチェルとともに、ニューヨークの上流社会の令嬢として優雅に暮らしていた。わがままで意地の悪い妹と違い、リリアンはいつも優しく穏やかだった。けれど、祖母はなぜかリリアンに冷たく、レイチェルがお気に入りだった。そのレイチェルが、突然テキサスのカウボーイと駆け落ちした。「すぐに連れ戻して。できなければ勘当です。レイチェルも、あなたも」祖母の厳命で、リリアンはテキサスに向かった。自堕落な妹がいつかは道を踏みはずすのではと、リリアンは心配していた。でも結婚をきっかけに、妹も真剣に生きていくようになるかもしれない。とにかく、レイチェルと恋人のカウボーイに会わなければ。空港に降り立った彼女を、レイチェルの駆け落ち相手の兄が出迎えた。彼は尊大で、無愛想この上ないカウボーイ。しかもリリアンに、激しい敵意を燃やしていた。
  • 優しい誘拐犯
    -
    絶対逃げだしてみせる――そう誓ったのに心はまだあなたに囚われたまま……。■わたしは今、初めての出張でフランスにいる……。苦労してやっと就職した会社から、初めて責任ある仕事を任され、ローラは浮かれていた。決められた時間に公証人に会い、決められた書類にサインをする。それだけの仕事だったがローラは十分嬉しかった――ベルベットのような黒い瞳をした男性が現れるまでは。いきなり人を誘拐しておいて、「ビジネス上の都合で、ほんの二、三日きみをあずかっておきたいだけだ」ですって?わたしをいったいどうする気? わたしの仕事はどうなるの?書類にサインしなかったら、きっと会社はわたしを首にするわ。あなたがどんなに冷酷で、恐ろしく……魅力的な誘拐犯でも、わたしは絶対逃げだしてみせる。もしも会社を首になったら、一生あなたを許さないから!
  • 一年だけの結婚
    3.0
    シカゴの名家ダンベリー一族のデリクと婚約していたキャサリンは婚礼の直前、教会で花婿の浮気を目撃し、結婚を取りやめた。ところが上流社会の派手なイベントとあって多くのカメラマンやマスコミ関係者が集まっている。彼女をその場から助け出してくれたのは、デリクのいとこであり、〈ダンベリー・デパート〉の社長スティーヴンだった。彼がデリクとのいさかいから思いがけない窮地に陥ったとき、キャサリンは迷わず救いの手を差し伸べた。解決法は簡単だ。明日までにスティーヴンと結婚するのだ――一年だけの約束で。
  • 帰らざる日々
    3.5
    彼と愛し合った日々……。あの日々は、もう取り戻せないの?■ジュリーはイギリスの売れっ子クラブ歌手。あるとき、思いがけず、ローマの一流クラブに引き抜かれた。ローマはかつての恋人リコの生まれ故郷だった。ジュリーはリコと深く愛し合い、子供まで身ごもっていながら、銀行家である彼の祖父に結婚を反対され、別れさせられたのだった。その後生まれた息子は七歳になる。でも、リコはそれを知らない……。複雑な思いでローマに到着したジュリーを待っていたのは、人を愛する心を失い、冷酷な人間に変わり果てたリコだった。彼がジュリーを引き抜いたクラブのオーナーだったとは。リコはジュリーに捨てられたと思いこみ、彼女を目にするや冷ややかに宣言した。「君をここに呼んだのは復讐のためだ!」
  • 入れ替わった恋人
    4.0
    私は替え玉……見破られてはいけない。それなのに、恋に落ちてしまうなんて!■始まりは、あの同窓会だった。あの日、ローザと再会したばかりに。ローザのいとこレオを相手に、ハリエットの芝居がいま幕を開ける。同じ名門女子校を卒業した同級生のハリエットとローザは、双子と言ってもいいほどよく似ていた。そのことで、ずいぶん気まずい思いを味わいもしたが、八年の歳月を経て出会った二人はなぜかとても気が合い、悩みを打ち明け合っては姉妹のように親交を深めていった。そして、互いの問題の解決のためになされたのが、この提案だった!トスカーナで開かれるローザの祖母の八十歳の誕生祝いの席に、まさかハリエットがローザになりすまして来ることになるとは……。どうか無事に、この仮面劇を終えることができますように。吐息をついたハリエットをレオが見る。「君は変わったね、ローザ」レオは、私がローザでないことに気がついたのだろうか?
  • 三週間で仕事も恋も
    -
    仕事を断ったら脅迫まがいの脅しをかけて、いったい彼は何様のつもりなの!■椅子の張り替えから始まったインテリアの仕事だったけれど、サフランは今やかなり売れっ子になり、店も出せるようになっていた。ある日、忙しい時期に舞い込んだ依頼を、サフランは断ってしまうが、相手は、改装を手がけた屋敷のパーティで会ったフレイザーだった。彼は巨大企業の経営者で、断られた別荘の内装をぜひ頼みたいという。依頼もさることながら、彼女への興味も大きいようだ。サフランの気持は揺れた。三十五歳で独身、その地位からすれば結婚していてもおかしくない。なのにまだ、群がる女性のなかから妻を選ぶ気などないらしい。仕事一途で励んできて、これからもっと発展させようというとき、フレイザーの出現は、彼女にとって悩みの種でしかなかった。彼の強引な脅迫まがいの依頼に屈したわけではないけれど、サフランは三週間の期限つきで承諾せざるをえなくなる。こうしてふたりは別荘のある孤島へ出かけることになった。
  • 意外なエピローグ
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    子供だけ欲しいから、人工授精で構わなかった。でも今は、母と子を守ってくれる人も欲しい。■恋人が突然亡くなったとき、リンダは無性に子供が欲しいと思った。できれば恋人に似て、頭脳明晰で創造的才能に恵まれた子が欲しい。リンダは兄に頼んで適当な精子の提供者を探してもらった。そして、相手が誰か知らされないまま、無事男の子を出産した。しかし問題はそれからだった。彼女は母親に向いていなかったのだ。赤ん坊をどう扱っていいかわからず、しかも家事が苦手ときている。だから、庭の手入れをしてくれる芝刈り業者が予定どおり来なくて、子守りを頼んでいる隣人が怪我をした今、リンダはパニック状態だった。だが、救いの神は現れた。兄の知人だという男、ニック。彼がすべてを引き受けてくれたのだ。ニックは有能だった。なんといっても赤ん坊の扱いに慣れている。その上、ハンサムでセクシー。でも、定職につかずにあちこち放浪しているような人に、大切な子供を任せていいの? そして、私の心をあずけてしまっても?
  • 薔薇の香りに包まれて
    -
    優しさが欲しい。心からの愛が欲しい。薔薇の香りの中で私を抱き締めて。■こんなにも愛することができ、こんなにも悲しむことがあるなんて。ブルックは、ジャスティンを養子にして本当の愛と悲しみを知った。内戦にまきこまれて両親を失った赤ん坊を育ててきたけれど、この二年間に何度も繰りされた手術の費用がかさみ、元婚約者のクラークに頼んで家を売ってもらうしかなくなった。見栄っぱりなクラークはブルックをオークション会場に連れていったが、話を聞き終わるなり、知り合いの美女を見つけて姿を消してしまった。惨めさに押しつぶされていると、隣席の男が近づいてきた。どこか見覚えのある目をした男性は、信じられないほどハンサム。見捨てられた女をからかいに来たとも思えない。ブルックは言いようのない不安とともに、胸の中で彼にすがった。どうぞ、私の心をささえて……。
  • 愛は遠い旅路
    -
    人生にも、愛にも、明日の保証はない。だからこそ、二人で生きたいのだ。■空っぽの家、空っぽの子供部屋、ひとりぼっちのベッド……。帰ってきても、愛する人の“おかえりなさい”という声は聞こえない。小児整形外科医トロイ・ドノバンは孤独だった。妻のルーシーが彼のもとを去って一年になる。このまま、帰らぬ妻を待って一生を送るのはいやだ。戻ってくるのか、別れるのか、ルーシーに選択をせまらなくては。彼女からは電話も手紙もなく、一枚のクリスマスカードさえなかった。あんなに愛し合っていたのに、あの情熱は消えてしまったのか?ルーシーが新しい愛を見つけていても、戦うつもりだ。彼女に会い、もう一度この腕の中に取り戻す。僕はただ、ルーシーだけが欲しいのだ。これからの人生をずっと一緒に過ごしたい。
  • 身代わりウエディング
    -
    結婚式の準備はどんどん進んでいくけれど、どうなるの、この結婚?■ホープは二十五歳のパーティ・コンサルタント。亡くなった叔母の仕事を引き継いで、日々奮闘している。兄妹同然で育った叔母の息子アンディーが婚約し、ホープは自分のことのように喜んだ。が、それもつかのま、婚約者サブリナの兄トレースが反対していると聞き、胸を痛めている。トレース・モーガンは巨大企業の経営者で大富豪。アンディーを妹の財産目当てと疑っているらしい。アンディーはそんな人じゃないわ。私にできることはないかしら。すると、突然、トレースが店に現れた。たくましくセクシーな人。こんなすごい男性は初めて! この人が頑固でわからずやだなんて。聞いていたほど物わかりの悪い人には思えないけれど。あまりの魅力に圧倒され、私は何も見えなくなってしまったの?
  • 魅せられた秘書
    4.0
    地味で平凡だから秘書として雇われたのだろうか。■グレイシーは妹の手紙を読んで深いため息をついた。トラブルメーカーのジェニーが、また助けを求めている。今度は、勤め先の社長の甥とドライブ中に事故を起こし、病院に運ばれてしまったらしい。仕方なくニューヨークに出向き、社長のモーガンに会ったところ、グレイシーは容赦ない要求を突きつけられた。妹のかわりに自分の秘書として働き、罪を償えというのだ。なんて冷酷な人! でも彼は私をひどく落ち着かない気分にさせる。強烈な魅力を放つ彼のそばで働いたりしたら、私が払う代償はさらに高くつくことになるかもしれない。グレイシーは大きな不安を覚えたが、妹を見捨てるわけにいかず、理不尽な要求をしぶしぶ受け入れた。
  • あなたなしでは
    -
    出会ったときからわかっていた。好きになってはいけない人だと。■実業家のロブ・ストウは若くして才能を発揮し、いくつもの企業買収に辣腕をふるい、つねに世間の注目を集めてきた。その彼が、二年前の事故をきっかけに人々の前から姿を消した。そして長い入院の後、車椅子での生活が続くロブを支えたのは、人気女優のモリーとその娘のポーシャだった。おかげで彼はリハビリにも耐え、再び自分の足で歩こうとしている。モリーへの気持が恋と呼べるものではないとしても、ロブはモリーの望みどおり、彼女と結婚するつもりでいた。ところがある日、ロブは書斎の窓から外を眺めていて、舗道を歩いてくる女性から目が離せなくなってしまった。ニーヴとの出会い。ロブは一目で彼女のとりこになっていた……。
  • 百万分の一の奇跡
    4.0
    夫の浮気の現場を見て、彼女は家を出た。八カ月後……。■結婚して六年、孤児院で育ったアシュレイは、子供を産み、家族をたくさん持つのが夢だった。だが、夢はなかなかかなわず、病院で検査を受けてみると、夫との間に子供を持つのがほとんど不可能だとわかり、愕然とする。それでも夫のコードには変わらぬ愛情を持ち続けていた彼女だったが、ある日、夫の義理の母親と彼との決定的な浮気の現場を見て、家を飛び出してしまう。ところが皮肉なことに、その直後に奇跡ともいえる妊娠を知る。彼女は一人で子供を産む決心をして仕事を見つけ、出産に備えた。八カ月後、アシュレイのもとに一本の電話が入った。コードからだった。すぐに会いたいという。今ごろどういうつもり?すぐに電話を切ってしまったが、病院からだという彼の話が気になった。もし生死にかかわることだったら? 会いに行くべきかもしれない。でも、一目で妊娠しているとわかるわたしを見て、なんと言うだろう。
  • 至急花嫁求む
    -
    いつになったら気づいてくれるの。あなたを見るたび、揺れ動く心に。■ある事情から、バクスターは大至急“花嫁”を求めていた。そして、地下鉄の構内でうってつけの候補者を見つけた。フルートを吹いて小銭をかせいでいるホームレスの娘だ。一万ポンドと引き替えに、偽装結婚をしてくれないか――そんなとっぴな話を持ちかけると、娘はあきれながらも結局承諾した。娘の名前はディー。家出娘だった。しつこく言い寄る義理の父親に耐えかね、家を飛び出したのだ。家には絶対に戻りたくない。かといって路上生活を続けるのもつらい。そんな彼女にとって、バクスターの申し出はありがたいくらいだった。これでもう、食事のことや寝る場所のことを心配しなくていい。それに、バクスターはとてもいい人みたいに見える。だが、このとき、ディーはまだ知らなかった。偽装結婚の相手がバクスターではないことを……。
  • ちょっぴり罪な関係
    3.0
    傷心を癒すための休暇で大嫌いな彼に会うなんて……。■ロンドンの一流銀行に勤めるサスキア・フォードは、一人、トスカーナの別荘で優雅なバスタブに身を沈め、恋人の手ひどい裏切りによって受けた心の傷を癒していた。もう恋になんか落ちるものですか――そう思いながらバスタブから身を起こしたそのとき、バスルームのドアが開き、彼女は凍りついた。戸口に現れたのは、彼女のよく知っている男――幼いころから憧れ、憎んでいた、義理の兄だった。優秀で、魅力的で、常にセクシーな美女に追いかけ回されている血のつながらないその兄は、いつもサスキアの劣等感をかき立てた。いつしかサスキアは、彼をできるだけ避けるようになっていたが、彼のほうも、サスキアとうまくやっていこうとはしなかった。その義兄がなぜここに? よりによってこんな気分の時に。サスキアは不安に震える胸をおさえて彼を見た。
  • 愛が行方不明
    -
    「夫である僕を忘れたのか?」ですって?失われた記憶の中で、私は結婚していた……。■春の訪れとともに、アニーのホテルにも客足が戻ってきた。ここはサンタバーバラ沖に浮かぶ小さな島、アナパムア。両親を飛行機事故でなくして以来、一人でがんばってきたけれど、事故を目のあたりにしたアニーはショックから抜けきれず、その直後の二カ月間の記憶をどうしても取り戻せないでいた。シアトルのホテルに研修に行っていたはずなのだが……。あれから二年、今日は巨大ホテル・チェーンの経営者を迎える予定だ。休暇だというけれど、こんな小さなホテルにどうして?フリン・パーカーは、歓迎の花を差し出すアニーを見て驚愕の表情を浮かべた。「いったいこの二年間、どこへ行ってたんだ? 君は僕の妻なのに」失った記憶の中で、私は結婚していたの?教えて! 私はあなたにどんなふうに愛されていたの?
  • ギリシアの恋
    -
    この光あふれるギリシアの島で、もう一度、自分の人生を生きてみたい。■元看護婦のデメルサは、住み慣れたイギリスを離れ、太陽の光が降りそそぐギリシアの島にやってきた。ここのリゾートに新しくクリニックが開設されることになり、その責任者の職に応募したのだ。悲しい思い出にとらわれた生活から抜け出し、新しい土地で一からやり直そうと心に決めて。幸い、アパートメントの家主ニックは、町の病院に勤める医師で、困ったことがあれば相談にのってくれるという。オリーブ色の肌、彫りの深い顔立ち――エキゾチックな魅力をたたえたギリシア人だ。この六年間、死んだも同然だった心がときめくのを感じ、デメルサはかすかな希望を抱く。彼には美しい恋人がいるとも知らずに。
  • 二十四時間そばにいて
    -
    彼はわたしを守ってくれる。でも、夫のふりまでしないといけないの?■「あなたが心配になるのも当然だった」ローマンの言葉にブリットの声は震えだした。「つまり、わたしの身に危険が迫っているということ?」悪質な嫌がらせの手紙が届くようになって一カ月、ブリットは心底怯えていた。結婚したと嘘の知らせを送ったことも、相手の気持を逆撫でしたらしい。最後に来た手紙は、彼女の死をほのめかすものだった。警察に相談したが、手紙ぐらいでは動いてくれそうにない。ブリットは、私立探偵のローマンに助けを求めた。長年の勘で、ローマンにはブリットに迫る危険がすぐにわかった。これは単なるいたずらの域を超えている……。ローマンの頭には、そのとき、ある計画がまとまりつつあった。「あなたの夫のふりをしようと思うんです。いつもそばで守れるように」彼の思わぬ提案に、ただ怯えるばかりだったブリットは……。
  • メールオーダー・マザー
    -
    彼の望みは妻、それとも母親?私はこんな結婚がしたかったの?■“双子の幼児の母親となる妻を求む。当方、牧場主……”そのとっぴな新聞広告を見て、ジェーンは心を動かされた。売れっ子のモデルとして華やかな世界に生きてきたが、彼女は最近、すべてに喜びを見いだせなくなっていた。ずっとキャンペーンモデルをしてきた化粧品の広告の仕事から、突然はずされたことも原因だった。この一年間は、つらいことばかりが続いた。五年続いた結婚が破れたことも悲しかったが、いちばんショックだったのは、不妊症と診断されたことだった。子供が大好きなジェーンは、優しい夫と子供たちのいる温かい家庭が何よりも好みだったのに。広告は私にとって天の恵みかもしれない。これが転機になるかも……。ジェーンは衝動的に、広告に応募する手紙を書いていた。
  • 幸せへの扉
    -
    結婚は家を破産から守るため。何度もそう言い聞かせたはずだった……。■キャサリンは父親を破産から救うために、形だけの結婚に応じた。相手はジョーダン・ジェイムズ。有能な建設会社の社長だった。あれから一年、別居同然の夫は世界中を飛び回る忙しい生活で、彼女はともにパーティに出席するだけの偽りの妻の役を演じてきた。ところが、今度は兄が賭事で多額の借金を作ってしまった。またも救いの手をさしのべるジョーダンが出した条件に、キャサリンは茫然とした――実際に夫婦として暮らし、子供を作ること。彼女の脳裏に忘れたくても忘れられない、あの夜のことが浮かぶ。結婚式の夜、ジョーダンに抱きすくめられたときのことだ。夫が手を離さなければ、わたしはあのまま身を任せていたかもしれない。あれはわたしの中に流れる奔放な母の血のせい……。母はさまざまな男と情事を重ねたあげく、家族を捨てて出ていった。一度欲望に溺れれば、わたしも母と同じ道をたどってしまう……。キャサリンは心とは裏腹の、そんな自分が怖かった。
  • 仮面の妖精
    -
    大地に根を張るたくましいあなた。わたしにも生きる力を分けてほしい。■牧場主J・Dの離婚した妻から牧場の三分の一の権利を買い取り、パートナーとしてヘイズ牧場にやってきたゾーイ。ハリウッドの有名俳優である養父母のもとで愛情のない家庭に育ち、ずっと自分と血のつながった家族を捜していたゾーイは、ついにこの牧場に本当の家族がいると突き止めたのだ。正体を明かさず近づき、みんなから愛されるかどうか確かめたい。牧場の権利を彼女から一刻も早く買い戻したいJ・Dは、ゾーイに冷たくして追い払おうと考えるが、華やかな都会の女性とは思えない完璧なカウガールぶりや、千ワットの笑顔の裏側に隠された寂しさに否応なく惹かれていく。ハリウッドという虚飾の世界に失望していたゾーイは、J・Dのような大地に根ざした男性にずっとあこがれていた。
  • 花嫁は嘘つき
    -
    一つの嘘から始まった関係だけれど、あなたを思う気持は本物なの!■近く結婚する妹のビーに頼まれ、ローラは渋々タスマニアにやってきた。婚約者の叔父が新居を買ってくれるというのに、ビーはスピード違反を犯して裁判所に出頭しなければならなくなったのだ。まだ会っていない叔父の心証を悪くしたくないという妹になりすまし、ローラがその家を見に行くことになった――叔父は来ないから見破られる心配はない、というビーの言葉を信じて。ところが、当の叔父がそこに現れて鉢合わせしてしまった。横暴きわまりないと聞いていたジェームズ・フレーザーが、まさかこんなにセクシーな男性だったなんて!それに、甥の“婚約者”を見る熱いまなざし! ローラは呆然とするあまり、妹の代理で来たということを言いそびれてしまった。ジェームズは、だまされていたと知ったら激怒するタイプだ。結婚式はどんどん近づいてくる。いつ真実を打ち明けたらいいの?
  • 愛をください
    -
    「さよなら、ぼくのジョージア」ジョージアが最後に見たのは、彼の後ろ姿だった。■ジョージアは子供に囲まれ、愛にあふれた結婚生活を送りたかった。だが、彼女が恋したウィリアムは新聞社の海外特派員。真実を見定め、世界に伝える刺激的な人生が気に入っている。二人の生き方も、求めるものも、あまりに違っていた。しかも、ウィリアムは出会ったときから、自分は結婚向きの男ではないと、正直に告げていた。それなのにジョージアはウィリアムと愛しあった。彼を愛していたから。だが愛が深ければ別れなくてはならない。愛を返してもらえないなら、苦しむだけだ。「ああ、ぼくがどんなに後悔してるか、伝える言葉があれば……」「わたしだって……いいえ、後悔なんかしていない。心配しないで」
  • あの日に帰りたい
    -
    ■愛ゆえの嘘が招いた、運命のいたずら。初めて会ったあの日には、もう帰れない。■リーバは売れっ子のトップモデル。エリオット・ソーソン三世という結婚相手として申し分ない男性に求婚もされていた。でも、断ろう。彼を愛してはいないのだから。リーバは信じていた、いつか運命のひとが現れると。そして、そのひとは現れた。撮影で訪れたカリブで出会った男性――ハンター・ジェイミソン。二人はたちまち恋に落ちる。しかしリーバには、誰にも明かせない秘密があった。母の重い病――その手術のために、どうしても必要なお金。彼女はハンターと別れ、裕福なエリオットと婚約する道を選ぶ。その先に、どんな嵐が待ち受けているかも知らず……。まさか、嘘までついて、憎しみをあおって別れたハンターが、エリオットのいとこ――ソーソン一族の一員だったなんて!やがて再会したハンターの瞳は、激しい憎悪に燃えていた。ハンター、わたしに何をするつもりなの?
  • 雪降る町の恋
    -
    ■私のホテルを奪おうとする人が、運命の人であるはずがない。■エリッサは三人姉妹の長女。小さなホテルを経営している。ある晩、彼女は見知らぬ男にあとをつけられ、“愛の館”に逃げこんだ。そして館で夜を明かし、朝になってホテルへ戻る途中、アレックスにでくわした。満月、誕生日、その翌朝の男性との出会い……。“愛の館”の伝説の条件はすべて満たしている。でも、妹二人が館の伝説どおりに結婚したからといって、私がアレックスと結婚するなんてありえない。彼は館の持ち主で、私の大切なホテルも自分のものだと主張している。おまけに、館をクラブハウスにして、近くにリゾート地を造り、ホテルは壊してゴルフ場にするから、すぐに立ちのけという。よくもそんなばかげたことを! ホテルは私の夢で、人生そのものなのに。絶対に許せない。最後まで闘うわ。彼女は今年がホテルで迎える最後のクリスマスにならないよう祈った。■未婚の女性が“愛の館”で誕生日の夜を過ごすと、次の日最初に出会う男性が運命の相手となる……。クリスマスから新年へと、急展開するエリッサの恋の行方にご注目ください。
  • 五分で恋に落ちて
    -
    ■人を愛するのに、時も場所も関係ない。顔を合わせた瞬間、恋に落ちることもある。■ダニエルとの出会いは、互いの車が衝突したときだった。彼は五分で恋に落ちたと言ってくれたが、リーには男性のそういう言葉をうのみにできない過去があった。十六歳のとき、スコットランドの小さな町に駆け落ちして結婚した。その町では、十代でも親の承諾なしに結婚できるのだ。だが、その結婚は破綻し、それ以来、男性不信に陥ってしまった。男性の言葉を信じて裏切られるのはもうたくさん。ダニエルは女性の見方を売り物にしているコラムニストでありながら、自分の娘がリーの弟と恋人同士になったのを知ったとき、世の父親と変わらない態度で認めようとしなかった。若い二人はかつてのリーのように、北の町に駆け落ちしてしまった。リーは複雑な思いを抱いたままダニエルと一緒にあとを追ったが、それは彼女が、愛する気持を再び取り戻す旅でもあった。
  • 悪女になれたら
    4.0
    ■まったく、こんなに腹の立つ男はいないわ!でも、私を叱ってくれたのは彼だけ……。■フランセスカは甘やかされて育った資産家の一人娘。父親が買収した牧場の視察を終えたところで、あいにく洪水にあい、やむなく小さな航空会社の飛行機を利用することにした。そこで出会った航空会社の経営者レイフは、無意識のうちに高慢な態度をとっていたフランセスカを一喝した。「まるで使いものになりそうもないお嬢様が、えらそうに!」その一言が彼女を激怒させた。だったら、使いものになるところを見せてやろうじゃないの! たまたまレイフが娘の家庭教師を探していると知ったフランセスカは、名前を偽ってまんまとレイフの留守中に彼の家に入りこんだ。 仕返しをしてやりたいのはやまやまだけれど、それ以上に、なにもできないわがままなお嬢様だなんて彼に思われていたくない。自分から男の人に合わせる気持になったのは生まれて初めてだわ。
  • 炎のキスをもう一度
    -
    ■あの炎のようなキスはなんだったの?すべてが復讐のためだったとは信じられない。■出版エージェントのマイケルは、友人の人気作家イヴォンに頼まれた。新作の宣伝ツアーにぜひついてきてほしい、と。というのも、そのツアーに出版元の社員ローレン・マギーが同行するからだ。ローレンといえば、美人で知られるやり手のキャリアウーマンだ。イヴォンの妊娠中の妻が心配するのも無理はない。マイケルにとっても、ローレンは憎き敵だった。彼の離婚の原因は、女性解放論者のローレンが前妻ロクサーヌを煽動したことにある。ローレンには一度も会ったことはなかった。これこそいい機会だ。マイケルは復讐に燃えた。そして、ツアー前の壮行パーティが開かれた。ロクサーヌの前夫とも知らずマイケルに好意を示すローレン。一方マイケルは、実際に会った彼女にたちまち惹かれてしまう。これが、あのローレン? 復讐は強烈な情熱に変化した。その夜、二人は当然のなりゆきでベッドへ……。
  • 南十字星に抱かれて
    -
    映画会社で働くグレースは、新社長のミッチに即座に反感を抱いた。お金にものを言わせてこの会社を乗っ取るなんて、ひどすぎる。だから彼といっしょにロケ地を探しに行くときも、けっして気を許したりしないと決めていた。だが大自然を探索するうちに、彼の意外な面が見えてくる。一見傲慢そうだけれど、本当はやさしい人なのかしら?そう思った矢先、車が思わぬ事故で燃えてしまった。あたりには夜空と荒野が広がるばかり。命さえあやうい今、互いの力を合わせるしかない。銀色に輝く星を見上げたとき、ふたりの心に橋がかかった。

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  • 赤毛のアデレイド
    5.0
    イギリスとオランダの病院の間で人事交流の話が進められ、イギリス側の病院理事会では、一も二もなく、アデレイド・ピーターズを推薦した。彼女は子供を扱いのとてもうまい、小児科担当の人気者看護婦。候補者を見にオランダからやって来たファン・エッセン教授も、アデレイドの働きぶりを見て、ぜひ来てほしいと声をかける。感激した彼女は、即座にオランダ行きを承諾してしまった。“教授に喜んでもらいたい”アデレイドは、どういうわけか突然そんな気持になっていた。

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  • 灼熱のプロポーズ
    -
    スキャンダルの嵐に耐えきれず、ブロンテはかつて一緒に暮らした大叔母のもとへ逃げ出した。大叔母は温かく迎えてくれるが、久しぶりに目にする先祖代々の土地はすっかり荒廃していた。その土地に開発業者のスティーヴン・ランドルフという男が目をつけ、共同事業で一大リゾートにしようと提案しているらしい。でも、世間知らずの大叔母をだまそうとしているのでは?ブロンテは不安を抑えられなかった。話し合いに現れたスティーヴンは、やはり傲慢な人物だった。なんと出会ったばかりの彼女にこう言い放ったのだ。「僕の気を引こうとしても無駄だ」

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  • 恋は突然に
    -
    「君はわがままで非常識きわまりない娘だ!」十八歳のとき、スカイはフォークナー・ハリントンに出会い、無謀なふるまいを厳しくたしなめられた。 懲らしめるようなキスを浴びせたあと、彼は二度と姿を見せなかった。スカイの心を奪い去ったまま……。あれから六年。スカイは病院のベッドに横たわっていた。父親の運転する車に同乗していて事故にあい、彼女だけが生き残ってしまったのだ。打ちひしがれるスカイの目の前に突然フォークナーが現れ、信じられないことを口にした。

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  • すてきな嘘
    -
    二年前に亡き父の事業を継いで以来、エリカは多忙な日々を送るはめになった。そのうえ、ブロンドの元モデルという経歴が災いし、タブロイド新聞の格好のねたにされる始末。このままでは世間の信用をなくしてしまう。頭を抱えるエリカの前に、ある日、救世主が現れた。濃いブルーの瞳の男性、エイモス・アバナシーだ。エイモスは彼女の悩みに耳を傾けたあと、きわめて冷静な口調で言った。「きみに必要なのは、ぼくのような夫だ」

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  • それぞれの秘密
    -
    レイチェルは父親と大喧嘩をしたあげく家出して、憧れの国スペインへやってきた。目的はふたつ――死んだと聞かされてきた母親を捜すためと、政略結婚から逃れるためだ。しかし動き回っているうちに所持金が底をつき、困った彼女は臨時の秘書の仕事にありつくことにした。オリーブの林を抜けて、目指す住所を訪ねると、なんと立派な庭園の向こうにお城が建っている。レイチェルは小躍りした。城主が雇い主なんてついてるわ!だがその喜びも雇い主のルイス・アルバレスと面会するまでだった。全身に威圧感を漂わせた風貌に、彼女は目の前が真っ暗になった。
  • キスは森のなかで
    -
    カリンは木陰に身を潜め、大邸宅の様子をうかがった。海を渡ってイギリスの田園地帯にやってきたのは、ただ一人の肉親にどうしても会いたかったからだ。生き別れになった双子のきょうだい、フィオーナに。けれど立派な邸宅に気後れして、ドアをたたく勇気が出ない。そのとき鬱蒼とした森から、ひとりの男性が歩いてきた。たくましい体、気品あふれる顔立ち。いったい誰かしら?そのとき彼がカリンに気づいて足を止めた。「フィオーナじゃないか。何をしているんだい?」やさしい声……そう思った瞬間、唇を奪われた。

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  • 許されざる一夜
    3.0
    ロンドンで暮らしていたリズは、家族の温かさを求め、母と姉夫婦の暮らす南フランスに渡った。南フランスはリズにとって思い出の地だ。そう、五年前、ジャックと出会った場所……。偶然入った海辺のレストランで彼と出会い、まるで運命で定められていたかのように、その夜二人は結ばれた。しかし、性急な関係に罪悪感を抱いた二人は、二度と会わない約束をしたのだった。だから、いとしい娘を授かったことをジャックは知らない。今、思い出の海辺を再び訪れたリズの前に、一人の男性が現れた。まさか、ジャック? 彼女の胸は再会の喜びと恐怖に締めつけられた。

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  • ウエディングに憧れて
    -
    イベント企画会社に勤めるホリーは、本気で結婚相手を探すことにした。仕事がらみで出会う男性は、いい加減な人間ばかりで、このままでは一生結婚できないと危機感を覚えたのだ。さっそく親しい友人にブラインドデートを計画してもらい、期待して待ち合わせ場所へ。しかし、そこで顔を合わせたのは、昨日通りを歩いていたとき、猛烈な勢いでぶつかってきた男だった。その男ジェイコブの外見は非の打ち所がないほど魅力的だが、態度はこのうえなく傲慢で冷たい。私って、よほど男運が悪いの?こんな人とは正反対のタイプの男性を夫にしようと決めたのに。ホリーはすげない態度をとるが、なぜか彼はひどく関心を示し……。

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  • プレイボーイの求婚
    -
    「ぼくを結婚向きの男に改造してほしい」億万長者のセバスチャン・フォックスから途方もない仕事を依頼され、思わずロミーは我が耳を疑った。理想の妻まで見つけてくれれば、いっそうありがたいという。悪名高いプレイボーイの彼が真剣に生涯の伴侶をさがしているとは思えない。ロミーは即座に断ろうとしたものの、上司の命令で引き受けざるを得なくなった。そして、ある日、改造計画の一環として出かけた場所でロミーはセバスチャンの意外な素顔を知る。

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  • 結婚は予定外?
    -
    朝の光がまぶしい。低い咳払いの声が聞こえる。しぶしぶ目を開けたキャシーはベッドの端に立つ男を見て心臓が止まりそうになった。「あなた、いったい誰……?」くらくらする頭で彼女は尋ねた。「マシュー・キーガンだ」見知らぬ男がさりげなく答えた。キャシーは冷静に状況を判断しようと務めた。ゆうべ豪華客船で開かれたパーティーに出ていたのは覚えているが、それからあとの記憶がまったくない。ふと見れば、上掛けの下の体は一糸もまとっていなかった。つまり、わたしは見知らぬ男性と一夜をともにしてしまったの?堅実な生活を信条としてきたキャシーは愕然とした。

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  • 罪深いプロポーズ ブライダル・ロマンス I
    -
    タラは2人の妹たちと一緒に、シドニーでブライダル関連のビジネスを営んでいる。完璧なプロポーズやウエディングを演出するのがタラの仕事だ。ある日、社交界の大物パトリック・キーンから依頼を受けたとき、タラはひどく落ち着かない気分になった。彼は今まで会ったことがないほど印象的な男性だったのだ。心をかき乱されながらも、やがてタラは不審な点に気づく。今回の依頼には関係者の思惑が複雑にからみ合い、ふつうの場合とはまったく勝手が違うようだ。でも、私はプロとして淡々と仕事を進めるだけだわ。ところがタラの思いをよそに、事態は信じられない展開を見せた。★★
  • 御曹子の秘密
    4.0
    スティーヴは魅入られたように琥珀色の瞳を見つめた。いつも冷静で、金儲けにしか興味のないぼくが、つぶれかけた遊園地で働く女性に惹かれるなんて。いったいどうした? 得意の駆け引きで、買収の仕事に専念しろ。一方アンバーは、固い決意で彼の目を見返した。父の愛するこの〈カーニバル〉を売り渡すわけにはいかない。こんな傲慢な男性が相手なら、なおさらだわ。だけど、まるで雷に打たれたみたいに体が震えるのはなぜ?動揺している場合じゃない。どんな手を使っても彼を追い返すのよ。かくして二人は、激しい火花を散らしてにらみ合った。

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  • 脅された花嫁
    3.0
    なぜザンダー・ヴォラキスがここに?打ち合わせに現れたクライアントを見て、ローレンは凍りついた。途方もなくハンサムで傲慢なギリシアの大富豪――法的には今も夫である男。五年前、ザンダーはローレンが浮気をしたと決めつけ、彼女の心を踏みにじったうえ、人生をこなごなに打ち砕いた。その男が再び姿を現し、仕事を依頼してきた。いったいなにを企んでいるのだろう。ローレンは辛辣な態度をとりつつも、不安を抑えきれなかった。

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  • クリスマスは愛のとき
    4.0
    エリーは弟トビーの取った行動に唖然とした。職場のパーティーに姉をエスコートしてほしい、と尊敬する上司パトリック・マグラスに依頼したという。数日前、エリーは冗談めかして、理想のエスコート役はパトリックのような男性だと言ったのだが、どうやら弟はそれを真に受けてしまったらしい。パトリックにエスコートしてもらえたら、どんなにすてきだろう。でも、彼の厚意に甘えることはプライドが許さない。すぐさまエリーは断ったものの、翌週どうしても彼に頼らなければならない事態が生じて……。

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  • 結婚という名の芝居
    -
    「死ぬ前にあなたたちの結婚式を見せてもらいたいの」ベッドに力なく横たわる祖母エスターが孫娘ジョーとマットを呼び寄せて懇願した。確かに二人は付き合っていたが、すでに別れてひと月以上がたつ。ただ、具合の悪い祖母にはそれを内緒にしていたのだ。エスターは死期が近いと訴え、結婚から逃れようとする二人の抗議を退けた。まだマットを忘れられないジョーにとっては拷問とも言える残酷な願いだった。だが彼はエスターの容態を心配し、結婚しようと言い出した。たとえ芝居でも、彼女のために式を挙げよう、と。

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  • 見知らぬヒーロー
    -
    フェンはずっと秘密にされてきた自分の出生の真相を知り、ショックのあまり、生まれ育ったダイサート家を飛びだした。そして今はやけになって粗末なところに住み、バーで働いている。ある夜、強盗に襲われそうになったところを、通行人に救われた。長身で濃いブルーの瞳をした彼はジョーと名乗り、なぜか厚かましいほどにフェンのことを心配する。翌日、バーに従兄のアダムがやってきて彼女を連れ戻そうとしていると、またしてもジョーが突然現れ、助けてくれた。さらにはゴージャスな自宅にフェンを招き入れ、言いきるのだった。「君は最後には僕の魅力に屈するよ」■キャサリン・ジョージが贈るダイサート家の物語。このたびヒロインをつとめるのは末っ子のフェン。甘えん坊の彼女が初めて大人の恋をします。どうぞお楽しみください。

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  • 誘われた花嫁 魅惑の兄弟 I
    -
    アレックスは大叔父の葬儀に参列するためにフィレンツェへ飛んだ。大叔父は彼女に債権を遺していた。借金の取り立て先は、この地で農園を営むファルネーゼ家の兄弟だ。葬儀の席で顔を合わせた兄弟は、恨みのこもった目をアレックスに向けてくる。とくに兄のリナルドは憎悪の塊だった。どうして私がこんなに憎まれなければならないの?愕然とするアレックスに、兄弟はある企みをしかける。兄弟のどちらかが彼女をものにして、借金を相殺しようというのだ。コインを投げ、誘惑する役に決まったのはリナルドだった。

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  • 雇われた恋人
    -
    恋人紹介所を経営する知人にどうしてもと頼まれ、カーラはしぶしぶ“スピードデート”という催しに参加した。そして、そこである男性に声をかけられて心底驚いた。彼はカーラの初恋の相手、マットだったのだ。昔と変わらぬマットの魅力に心を奪われているうちに、カーラはなんと、彼のデートの相手に選ばれてしまった!いったいなぜ? マットは九年前、私を冷たく拒絶したはずなのに。それに彼は今や大きな成功をおさめた弁護士で、いくらでも望みどおりの女性が手に入るはずだ。きっとなにか企んでいるに違いない。カーラはそう確信し、言い知れぬ不安におびえた。■本作品ではシドニーを舞台にした都会的なロマンスが繰り広げられています。

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  • クリスマスの誘惑
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    トリーシャはコーヒーショップで働きながら、長年の夢であるペットサロンを開く計画を進めていた。だが、資金を援助してくれる銀行がなかなか見つからない。そんなとき、ある男性客が投資会社を紹介してくれた。実は、彼こそその会社の社長ラシター・ドラーガンで、すぐにトリーシャへの融資が約束された。しかし、取り引きにはとんでもない条件がついていた。クリスマス休暇の間、ラシターの妻を演じるというものだ。夢が実現できるなら、それくらい平気だと思い、トリーシャは危険な一歩を踏み出した。

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  • 婚約は嵐のように シティ・ブライド III
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    ベラとジョシュは十四年来の友人だ。お互いに相手を異性として意識したことはなく、ずっと親しくつき合ってきた。ところが、そんな二人の関係に終止符が打たれるときが来た。ある日、美しい女性と一緒にいるジョシュを見たベラは、彼が男性として魅力的なこと突然気づいたのだ。私が彼に感じているのは友情ではなかったの?急に自分の感情に自信が持てなくなったベラに、ジョシュが爆弾発言をした。「彼女と結婚することにしたよ」その瞬間、ベラは凍りついた。■仲良し三人組の中で最後に残されたベラの恋愛にご声援を!

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  • とらわれたハート 悩める三姉妹 II
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    マーチは朝からついていなかった。雪のせいで勤め先の不動産会社に遅刻し、いつもの駐車スペースをよそ者の男に横取りされた。あげくに、そのずうずうしい男が会社にやってきたのだ。ウィルと名乗った男は、短期間借りられる部屋をさがしていると告げる。今朝の腹いせに、マーチがそしらぬ顔で自宅の離れを紹介したところ、なんとウィルは借りることに決めてしまった。しかも、マーチに興味を抱いていることを隠そうともしない。彼が何者で、なんのためにこの土地にやってきたかわからないのに、これから二週間、私の目と鼻の先で暮らすことになるなんて!■亡き両親が遺した農場を懸命に守るカレンダー家の三姉妹の前に、傲慢なヒーローが次々と現れて彼女たちを翻弄します。

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  • 誘惑は突然に
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    幼なじみのラクランがペリカン島に戻ってきて以来、フィオナは落ち着かない日々を送っていた。はるか昔にこの島を出ていった彼を、やっと忘れかけていたのに……。再びラクランを追い出すため、彫刻家である彼女は、彼の経営するホテルの前の砂浜に漂流物を集めた巨大な作品を作った。ラクランは激怒したが、ついにフィオナの頑固さに負けて言った。君の彫りたいものをなんでも提供するから、その作品を撤去しろ、と。フィオナはあえて彼が受け入れられるはずのないことを口にした。「それなら、あなたを彫りたいわ。裸のあなたを」■「楽園の秘密」で顔を見せていたマギリヴレイ家の人々。本作品では、ラクラン・マギリヴレイがヒーローとして登場します。カリブ海に浮かぶ島で展開する熱いロマンスをお見逃しなく!

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  • プレイボーイの花嫁 ツイン・ブライド II
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    “女優としては峠を越している”と批評され、アンは今後の人生の岐路に立たされた。何もかも犠牲にして仕事をしてきたというのに、いったいどうすればいいのかしら……。思いあまったアンは、双子の妹コーリが嫁いだヨーロッパの王国に飛ぶ。愛する夫と幸せな結婚生活を送るコーリのそばでアンはつかの間、安らいだ心と生活をとりもどした。そんなある日、コーリの夫がひとりの男性をともなって帰宅した。以前映画で共演したライリー・ギャロウ、名うてのプレイボーイだ!

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  • 雇われたフィアンセ シティ・ブライド I
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    「ああ、困ったわ……」フィービーは思い悩んでいた。一年あまり前に自分を振った元婚約者の結婚式にどうしても出なければならなくなったのだ。失恋の傷はいまだに癒えていないけれど、プライドを保つために、自分も幸せをつかんだと思わせたい。そこで、フィービーの二人の親友が考えついたのは、新しくルームメートになったギブを恋人に仕立てることだった。ギブは輝く笑顔の持ち主だが、どこか軽薄そうなところがある。だれもがうらやむ辣腕ビジネスマンの恋人役を演じられるだろうか?危惧の念を抱きながら、フィービーは彼とともに式場に向かった。

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  • 傷ついた妖精 愛と裏切りの大地 III
    4.0
    6歳のときに双子の弟を亡くして以来、シェリーは深い悲しみと罪悪感にさいなまれてきた。それでも、自らを奮い立たせ、家業を切り盛りしている。ある日、用事があって町に出かけたところ、少女のころ憧れていたブロックと5年ぶりに再会した。彼は一族を支配する独裁的な祖父にうとまれ家を離れていたが、その祖父の危篤に際して、なぜか呼び戻されたという。いきなりブロックからディナーに誘われ、シェリーはうきうきしたが、そんな自分を冷静に戒めた。彼が誘ってくれたのは私への同情からにすぎない、と。■M・ウェイの三部作〈愛と裏切りの大地〉もいよいよ最終話を迎えます。重い過去を引きずるヒロイン、シェリーに愛の救済は訪れるのでしょうか。最後まで目が離せない展開です。

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  • 凍てついた愛 愛と裏切りの大地 II
    -
    一家の女家長である高圧的な祖母の支配から逃れるため、クリスティンは九年前に故郷を捨てた。その後、世界に名を知られるファッションモデルとなった彼女は、祖母の急死の報を受けて、帰郷することを決意した。彼女の心は、祖母の死に対する悼み以上に、幼なじみのミッチとの再会の喜びに占められていた。ミッチ――心からの愛を捧げた初恋の男性。故郷を離れても、彼を忘れたことはない。だが、ようやく再会したミッチは彼女に冷たい言葉を浴びせる。「僕とよりを戻せると思ったら大間違いだ」

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  • ミステリアスな誘惑
    -
    ジェマイマは売れっ子のファッションモデル。だが、常にプレッシャーにさらされる多忙な仕事と、執拗にストーカー行為を繰り返す元マネージャーのせいで、本来の輝きを失い、モデル生命は危機にさらされていた。ついにある日、イメージガールを務める化粧品会社の社長から、ふつうの女の子らしさを取り戻さなければ契約破棄だと言い渡される。追いつめられた彼女は衝動的にカリブの小さな島に飛んだものの、島の宿はすべて満室だと言われて途方にくれた。そのとき、ニールという謎めいた男性が現れて窮地を救ってくれたが、傲慢な君主を思わせる彼に、ジェマイマは心を許すことはできなかった。■長年のキャリアを誇るソフィー・ウエストンが贈る本作品では、「甘いキスの記憶」の中で脇役として登場していたジェマイマがいよいよヒロインをつとめます。乞うご期待!
  • 禁断の恋人
    -
    在宅看護を専門にしている看護婦のミシェルは、怪我をして実家に戻っているザックの見舞いに出かけた。そして、二年ぶりに彼の姿を見て思わず息をのんだ。ザックはあらゆる意味で大人の男性となり、危険なほど魅力的な男性に変身していたのだ。信じられないことに、彼は自宅に戻ったあとの付き添い看護を頼みたいと言ってきた。怪我の痛みにひどく苦しむ彼を見かね、ミシェルは申し出を受け入れてしまった。ザックの魅力に翻弄される日々が待ち受けているとも知らず。
  • 魔女とプレイボーイ
    3.0
    ジニーは親友ソフィーの仕事のミスを秘かに修正するために、彼女の上司の寝室に忍びこみ、フロッピーを探していた。地味な生活を送る臆病なわたしだけど、小さいころからいつもかばってくれたソフィーのために成しとげよう。すると、突然ベッドのなかから低いしゃがれ声がなにやらつぶやいた。留守のはずの主、リチャード・マロリーにちがいない。ソフトウエア業界の天才にして名うてのプレイボーイと評判の彼が、磁力を放つ青い瞳でさえざえとこちらを見つめている。ジニーが必死に場をとりつくろおうとしていると、リチャードは言った。「このまま、ここにいてほしい」■リズ・フィールディングは名誉あるRITA賞の受賞作家です。正直で無垢なヒロインが、一世一代の恋の大冒険をします。ユーモアたっぷりでいて、ちょっぴり切ない物語をどうぞお楽しみください!
  • ドクターの秘密 エーゲ海の恋人たち I
    -
    セーラはイギリスでのあわただしい病院勤務に疲れ果て、家族のいるギリシアの美しい小島、ケレスに移り住んだ。そして、11年前から憧れていたミカエリスと再会した。当時研修医だった彼は、今やケレス病院の院長だ。相変わらず魅力のかたまりのようだが、瞳にはかつてなかった深い悲しみの色が浮かんでいる。いったい彼にどんな出来事が起きたのだろう?セーラはミカエリスが真実を打ち明けてくれるのを待った。しかし、彼は決して口を開こうとせず、セーラに対して冷ややかな態度をとり続けた。■注目の作家マーガレット・バーカーが、医療の現場に携わる三姉妹の恋を情熱的に描いた三部作〈エーゲ海の恋人たち〉。ギリシアの美しい島を舞台にして燃え上がるロマンスをご堪能ください。
  • 大富豪と女神
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    数カ月前、画家のレイニーはロマンス小説の表紙を依頼され、夢のように魅力的なヒーローをキャンバスの上に誕生させた。どこまでも貫き通すような青い瞳、荒削りな征服者の顔つき……。おかげで小説は読者の反響を呼び、名誉ある賞にも選ばれた。しかし今、レイニーは窮地に立たされている。表紙の男性にそっくりな人物が目の前に現れ、無許可で自分の姿を使われたとして、訴えるというのだ。彼の名はペイン・スターリング、今をときめく実業家だという。警戒心の強い彼の要望により、レイニーはペインの屋敷に滞在し、無実を証明しなければならなくなった。
  • 永遠のシンデレラ
    -
    クリスティは5年間、憎しみを抱きつづけてきた。かつて、冷たく姉を捨てた男に。男の子供を身ごもっていた姉は、難産がもとで亡くなった。いつかその男を見つけ出し、この恨みを晴らそう。ある日、彼女は仕事先で顧客の兄を紹介された。とびきりハンサムな彼は、ラドフォードと自己紹介した。その名を聞いたとたん、クリスティは気を失いかけた。この人こそ姉を死に追いやった憎き男よ!だが、彼はクリスティが元恋人の妹とは知るよしもない。そこで彼女は究極の復讐方法を思いついた。
  • プレイボーイの結婚
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    ジェンは企業家や有名人のPRを担当する広報コンサルタント。ある日、仕事中に姪を預かるはめになって頭を抱えるが、姪を車で送ってきた男性ハリーに助けられ、ことなきを得た。魅力的なハリーにジェンは心を惹かれずにいられなかった。けれども彼の危険な香りに、つい尻込みしてしまう。華やかな姉の陰で育ったせいで、女としての自信が持てないのだ。数日後、初めて担当する有名人のプロモーション会場にさっそうと現れたハリーを見て、彼女は衝撃を受けた。ハリーがプレイボーイの有名人だったなんて!身分を隠していたのは、何か理由があってのことなのだろうか。
  • 億万長者に夢中
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    新しい仕事の計画に心を注いでいたジーナは、レストランで見知らぬ男性の鋭い視線を感じた。黒い髪、力強い顎、プライドの高そうな鼻――まさに獲物を狙う鷲のよう。同席者によれば、彼は名門一族出身の辣腕実業家、デズ・ケリガンだという話だった。翌日、信じられないニュースを聞き、ジーナは自分の耳を疑った。慎重に立てていた計画を、台なしにする人物が現れたのだ。それは誰あろう、あのデズ・ケリガンにほかならなかった。抗議するジーナに、彼はある取り引きを持ちかけてくる。
  • 秘書の憂鬱 シティ・ブライド II
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    今日もまた、ひどく怒られてしまった……。派遣秘書として働くケイトは、気むずかしい上司にこき使われ、憂鬱な毎日を送っていた。そんなケイトを見かねて、女友達がブラインドデートを企画してくれた。相手は女友達の夫の旧友だということ以外なにも知らされていない。でも会ってみたら、意外にすてきな男性かも。デートの当日、ケイトはひそかな期待を抱いて出かけたが、待ち合わせ場所に着いたとたん愕然とした。そこにいたのは、なんと上司のフィン・マクブライドだったのだ!■仲良し三人組のヒロインたちの恋愛を都会的なタッチで描いた物語です。
  • 優しい御曹子
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    ダニはコロラド州の田舎町で、病身の父に代わってレッカー会社を切りまわす日々を送っていた。ある豪雨の夜、立ち往生する車中から男性客を救い出す。ハンターと名乗る彼は、漆黒の髪をしたハンサムな若い男性で、背筋がぞくっとするほどセクシーだ。宿が見つからずに困っていた彼を、ダニは自宅に泊まらせることにした。翌朝、忙しく働くダニの姿を見たハンターから、3週間の仕事の休暇中、ここで手伝いをさせてほしいと言われる。ダニは警戒しながらも申し出を受け入れた。しかしまだ、ハンターがアメリカで有数の重要人物だとは知らなかった。
  • 疑惑のプレイボーイ
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    メアリーは資産家の老婦人を介護している。敬愛する雇主のため、15年も帰郷していない彼女の孫息子を、このままでは遺産相続人からはずされると脅して呼び寄せた。とんでもない放蕩者だという噂どおり、現れた孫息子は軽薄な男に見えた。だが、ほどなく彼女はその瞳の奥に宿る誠実そうな光に気づく。彼が誠実? まさか! こんな男に惑わされてはだめよ!メアリーは厳しく自分を戒めた。そのとき彼女はまったく知らなかった。実は、弁護士のタガートが孫息子の代役を演じていることを。
  • プリンスは独裁者?
    4.0
    ロンドンの公邸に滞在中のモントリーノ公国皇太子――アレグザンダー・オーシーノと面会できるなんて!ローラは自分の幸運が信じられなかった。中世の名残をとどめる国の皇太子アレグザンダーは、まるで専制君主のように独裁的で、面会はいっさい受けつけないという評判だったからだ。壮麗な公邸で支配者然とした皇太子と会ったとき、彼のあまり幸せそうではない様子に、ローラはふつうの生活の楽しさを教えてあげたくなった。その気持ちが一大スキャンダルを招くことになるとも知らず……。
  • 条件つきの愛
    -
    2年前、カトリンはかつて暮らしたカナダに帰り、リゾートのウエートレスとして働きはじめた。黒縁の眼鏡をかけ、髪を引っつめにし、ひたすら目立たないようにして。だが、ある日、その静かな生活が脅かされることになった。仕事でリゾートを訪れたルークという男性が興味を示してきたのだ。こんな地味な外見のどこに惹かれたのだろう?結婚していると嘘をついても、彼はあきらめようとしない。それどころか、どこかで会ったことがあるとまで言いだした。私がひた隠しにしている過去に勘づいたのだろうか。「あなたの狙いはなんなの?」不安に耐えきれず、彼女は問いただした。
  • 忘れえぬ思い
    3.5
    ティモンと出会ったきっかけは一風変わっていた。エロイーズが階段で転んだとき、持っていたパイナップルを彼にぶつけてしまったのだ。驚いたことに彼は、つぶれたパイナップルの代わりにと、たくさんのフルーツを贈ってくれた。もう会うこともない相手とはいえ、エロイーズの心はときめいた。ところが思いがけず、彼女は友人の家でティモンと再会する。彼は家柄のよい、優秀な医師だった。私なんてお呼びじゃない。住む世界が違いすぎる。けれど、そっと見つめるだけなら許されるはず……。■大家ベティ・ニールズが描く、心温まる物語。風変わりな出会いには、どんな結末が待っているのでしょうか?
  • 甘いキスの記憶
    -
    スーパーモデルの妹を持つイジーは、今まで自分の外見に自信を持てずに生きてきた。ある日、仕事がらみのパーティで酔った彼女は、ゴージャスな男性と一緒に踊り、夢見心地でキスを交わした。そして、美しいと言ってくれたその男性に誘われるまま、彼の家に行き、一夜をともにしてしまう。目覚めたとき、イジーは自分の行動に呆然として逃げ出した。名前も知らない彼ともう二度と会うことはないだろう。あれは夢だったのだ。イジーは自分に言い聞かせたが、時をおかず、思いがけない場所で彼と顔を合わせるはめになった。■お待たせしました! 「臆病な花嫁」で脇役として登場していたイジーがいよいよヒロインとして登場します。長年のキャリアを誇るソフィー・ウエストンの描くドラマティックな物語をお楽しみください。
  • 愛を拒まないで
    3.0
    ファルコン・ハウス――まるで城のように巨大な屋敷!親友モリーの招きで彼女の兄サムの家を初めて訪れたとき、クリスは茫然として言葉を失った。出迎えに現れたサムはひどく無愛想で気難しそうな男性だった。モリーが到着するまで、こんな人と二人きりで過ごさなければならないなんて……。サムは自分についてなに一つ話そうとしなかった。なぜ隠遁者のような生活を送っているのか見当もつかない。あまりにも謎めいている。クリスはその謎を解き明かしたくなっている自分に気づいた。■ハーレクイン・イマージュの代表的作家キャロル・モーティマーは、これまで100作以上を執筆しているロマンス小説の大家です。世界中にファンを持つ彼女の作品をどうぞご堪能ください。
  • ボスの娘
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    「わしの代わりができるのは、おまえしかいない……」心臓発作で倒れた父親に頼み込まれ、エイミーはオークション・ハウスの代表を務めることになった。仕事に不慣れな彼女をサポートするのは、父親の個人秘書ディラン・コープランドだ。彼は濃いブルーの瞳を持つハンサムな男性だが、底意地が悪く、エイミーのすることなすことにいちいちけちをつける。頭にきたエイミーは1人で仕事がらみのパーティに出席し、そこで取り返しのつかない失態を演じてしまう。そのとき救いの手をさしのべてきたのは、なんとディランだった!
  • このプロポーズは運命?
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    一刻も早く結婚相手を見つけなくては!ジェンは仕事の都合上どうしても夫が必要になり、自分にぴったりの男性をさがすことに決めた。だが、夫選びの過程で偶然出会ったコールという男性は、ジェンの結婚に対する考えは間違っていると強く非難した。当てにならない感情より、理性に従って夫を選んだほうがいい。これまでそう信じていたジェンだったが、しだいに自分の理想とは正反対のコールに惹かれていく。ひどく傲慢だが、途方もなくハンサムで、結婚には愛が不可欠だと信じる男性に。
  • 秘密の計画
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    旅行中の留守番を頼まれた兄夫婦の家で、エリンは思いがけない人物と出くわした。義姉の兄ネイサン・チェイスだ。しばらくこの家に滞在するらしい。顔を合わせるのは初めてだが、エリンは彼のことが嫌いだった。家族よりも報道カメラマンとしての仕事を常に優先し、妹の結婚式にさえ出席しなかった薄情な男だから。ところが一緒に過ごしてみると、意外にもネイサンは思いやりがあって楽しい人物だった。だが、エリンには彼に惹かれてはいけない理由があった。彼女はある重大な計画を実行すべく、着々と準備を進めていたのだ。
  • アイルランドに帰ろう
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    ショッキングな出来事に傷つき、モリーは単身アメリカへ渡る。6年もの歳月を1人きりで過ごし、胸の痛みもだいぶ癒えた。そして今、故郷アイルランドに戻ってきたが、もはや住むべき家はなく、モリーは途方に暮れてしまった。幸運にも、かつての親友ライアンに再会し、彼の自宅に身を寄せることになった。ほっとしたのもつかの間、裕福なプレイボーイのニックが強引なまでに言い寄ってくる。すると、見かねたライアンは突然、情熱を込めて言い放った。「君は今日から、僕の恋人を演じるんだ!」

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