阿刀田高の検索結果
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悼(いた)む力
「悼む」という行為は人間だけが持っている。人間は必ず死ぬ。人間は死に向かって生きているのであり、人間にとって死ほど重大なテーマはない。歳を重ねるほどに悼む機会が増えてきた著者がたどり着いた哲学は、「死んだ人は、だれかがその人を思い出している限り生きている」ということであった。親しかった人の死に遭遇しても、いつまでもその人を思い出すことで、その人は生きていたときと同じようにイメージできる。多くの文学は死んだ後もその人を生きていることにできる唯一の方法なのだ。「いつのまにかずいぶん長生きをしてしまった。八十歳も近い」とつぶやく作家が、ここ十年にわたって執筆した追悼文を一章に、二章「よく生きて、よく死ぬ」では「悼む心」が自身の文学に影響している心情をまとめ、三章「読書が培う悼む力」では日本語と悼むつながりを考えたエッセイをまとめ、悼むことの重要性を再認識する一冊。 -
アーサー王物語
6世紀のイングランドに、理想の国ログレスがあった。この国を統べるのは強く気高い王アーサー。これは王を中心に、騎士たち、魔法使い、美女などが活躍する英雄たちの伝説である。王の伝説は現在も続いている。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。 -
私が作家になった理由
都会的な短編小説の名手としてだけでなく、多彩な貌を持つ作家がみずみずしい文章で綴った自伝的エッセイ集! エスプリの効いた文章は自己を通した時代に対する批評となり、時にユーモアを交えて辛辣な毒も見え隠れする。 早稲田大学の文学部で学び、卒業後は給料を得て習作するのに適している国会図書館に勤務し、退職して物書きに転身、文学賞をえて作家になる――小説家になる典型と言ってよいほどのコースを歩んできた作家が「初めから狙ってたんでしょ」と聞かれると、ちがうのだと否定する。小説を書くことも注文を受けて初めて筆をとったのであり、若い頃から志していたわけではなく、小説家になる能力など、備わっていない、と思っていたと綴る。でも、83年の人生を振り返ってみると……志していなかったにもかかわらず、小説家になるための経験を思いもよらず積んでいたのではないか。その一場面一場面を綴っていくことによって、作家に「なってしまった」理由が浮かび上ってくる。軽妙なタッチゆえにくぐりぬけてきた時代への風刺も洒脱で、いかにも阿刀田さんらしい“自伝”が編まれた。創作秘話も満載で、デジタル化の波に翻弄されている文学、そして本への尽きせぬ思いも随所に。楽しく読んで腹にずしりとくる、そんな文学論にもなっている。