くじらんさんのレビュー一覧
レビュアー
-
ネタバレ 購入済み
ピュアな高校生の恋がまぶしい
人と群れるのが苦手でいつも1人、やりたいことも見つからず、海辺の田舎でボヤーっと生きてる高校生が突然出会った年上の人。大学の研究のために海に来ているという彼に様々なことを教えてもらい、主人公の視界は開かれていきます。海のこと、生物のこと、大学の研究のこと。
今まで無気力に生きてきた主人公の世界に、急に鮮やかな色がついたのではないかと思います。
恋も初めて知って、その感情が何かもわからず戸惑っているうちに、彼は大学に戻ると告げてきます。
主人公は初めて自主的に彼と同じ大学を受けたいと想いを告げるものの…
というのが4話まで。少し癖のある絵柄ですが、ピュアピュアな男子高校生の成長物語。
主人公の -
ネタバレ 購入済み
ホラーではないけど…?
試し読みの不穏な雰囲気がバチっとハマって購入。カラー表紙、怖いヒマワリの描きかた、何かを抱える優等生。
ネタバレを読むと面白さは半減なので、ここからは怖い話かどうか知りたい人用です。なるべくなら、まっさらな状態で読んだ方が面白いです。
結論から言うとホラーではないし、人は死なないし、ついでにキスすらしないので受け攻めも発生しません(笑)
好きな気持ちはあるのですが、支配的な関係ではないし、お互いが秘密を抱えての上辺は仲の良い幼馴染を演じています。
ただ、後半に行くほど尻すぼみになって、「俺には居場所がないから」とか言い出しても、え、そんな描写ありましたっけ…となります。
いやあるはあるけど -
-
ネタバレ 購入済み
熱く、乾いている兄への想い
覚悟して読んだけど、気持ちを持っていかれました。
悲しいシーンと酷いシーンが続くので、ダメな人は避けた方が良いかと思います。甘い場面はあまりありません。
でも無類に熱くて面白い!
作風や雰囲気は白土三平を彷彿とさせます。古い時代の理不尽な暴力と搾取によって残酷に引き裂かれた兄弟の物語。
お互いを思うが故に、命を投げ出してしまえるほどの強い絆。
厳しいシーンが続きますが、弟の兄を想う熱量は凄まじく、途中でやめられませんでした。
孤独のまま死地に赴くと思ったのにぽつぽつと味方が出来て、希望も見出せます。
情と怒りで支配されている作品ですが、それゆえにエロティックです。バトルシーンはBLというより -
ネタバレ 購入済み
洋画を観ているような
吸血鬼や獣人や超能力者のようなファンタジー世界の登場人物がいるのに、その世界観はやたらにリアル。
本能のままに人間を食らう種がいる一方、人間と家族を築く種もいる。その彼らを狩るのはカルト教団であり、ハンターたちは異種族であろうが人間であろうが容赦なく殺していく。
正義とは?情とは?人間らしさとは?
乾いた空気の中で繰り広げられる逃走劇、復讐譚、愛憎劇。
圧倒的な画力の中で淡々と進むストーリーはBL枠には収まりきらない気がする。
登場人物の感情に心を寄せていくのがBLの醍醐味でもあるが、この話は誰に心を寄せるべきか迷うことが多い。
ノワール映画ともまた違う、乾いた空気と少しの愛情を感じる物語だ -
ネタバレ 購入済み
待ってました
そろそろ進展あるかなーと思ってましたが、ユリウスがヤキモチ?を焼いてレベッカのダンナさんに迎えにきてもらうほどラブラブになってて嬉しかったです。
こうなってくると、焦ったいのはユリウスの気持ちに気付いてないエルサの方ですね。
あとヤルモ様の切ない話になりそうでちょっとだけ期待しちゃいました。この方も当て馬というより色々抱えてますよね
5ヶ月半待って更新なので、1年で3話くらいですかね?
もう少し更新が早くなるか、ダメなら何らかのアナウンスがあれば、読者は嬉しいです。作者様の事情なり次期更新の時期なりの説明があれば待つのは苦痛ではないです。今は放置されてるので待つのも辛いです。
編集さん、 -
購入済み
絵は綺麗だけど読みにくい
アメコミが出自だと思うのですが、左ページから右ページへ読んでいく形式です。
電書で左から右スクロールはなかなか慣れませんでした。セリフは横書きで、1ページのなかでコマを読む順番に一瞬戸惑います(左からです)
本だったら手に取ってめくるのでなんとなく進めそうですが…
話は面白そうなんですが、セリフや目線の移動に苦労したので没頭できませんでした。タテヨミはわかりやすかった。
絵はとっても綺麗で色っぽいです。
ミステリアスな雰囲気で何かが起きてるって思わせるのですが、セリフやコマの順番に気を取られるのでもったいなかったです。
逆手で特上海鮮丼を食べてる感じ(笑) -
ネタバレ 購入済み
ちゃんと筋が通った面白さ
オルタンシアの可愛さったらないし、お兄様のガーディアンパワーと溺愛ぶりが凄すぎて、キューンってなります。
この話、敵の最終目的はお兄様の魔王化にあるのでは?と気づくと結構怖いですね。
幼い頃、悪魔教団に誘拐されたオルタンシアがあそこで命を終えていたらお兄様は魔王になってた。あそこはすごく危なかったシーンなんですね…
その後は兄ガードが強力すぎてモダモダ恋愛モードにシフトしてますが、いつかまたオルタンシアに魔の手が及ぶかもしれないと思うとヒヤヒヤします。
お父様の病気も気になるところ…
今は両片思いの状態ですが早く結ばれて欲しい〜! -
ネタバレ 購入済み
2人だけの世界
心のピースが足りないどころか、ほとんど欠けている2人が寄り添って一つになる話。
運命の歯車というか、起きるエピソードが一つの結末に向けて誘うような話だった。
最後にアランが家にかけたあの電話。あれこそアランの呪縛を断ち切る最後の一押しだったのかもしれない。
あそこで優しい言葉をかけられていたら、ヘイデンを知る刑事が間に合っていたら。
色んなifが合ったけど、多分彼らはあの結末しか選べなかったのだろうと思う。2人は幸せだったら良いなと思うけど、本当はどうなのかはわからない。だってあの結末しか選べなかったから…
画力が恐ろしいほど高いので、白黒マンガなのにギラギラ太陽が照り返す海に色がついてた -
ネタバレ 購入済み
全方向にイケメンな彼
ヤンキーの鬼塚さんがもうもう完璧なスパダリで、この細やかな気配りはどこから出てくるんだ!素敵すぎる!
学校でいじめの標的にされるヒロインと、実家で不遇な日々を送っていたヒーローのどこかかけたピースを補うような2人の愛。
とは言っても暗い話に振り切らず、普通に楽しくデートしたりキスしたり、その時にフッと見せる鬼塚さんの完璧な彼氏ぶりにやられます。
学校で辛い仕打ちを受ける恋人を、ただただ抱きしめて苦しみを分かち合い支える、強い愛の形。こんな良い男、他にいないよ!
仕返ししたり訴えたりよりもずっと忍耐力がいるし、出自がヤンキーなら他の対処方法はいくらでもあったはずなのに。
ぬるいやり方でスカッと -
ネタバレ 購入済み
動き出した物語
1巻は2人の気持ちがゆっくり近づいていく感じでしたが、2巻になって藤永に2.5次元の主役が回ってきて、スポットライトが当たった感じです。
長い間認められなくて燻っていた藤永が遂に!
待っていた展開ではありますが、ケイトとしては置いていかれる気がして焦ってしまう哀しみが見えて胸が痛みます
恋愛の方はゆっくり進行なので、いまだにキス止まりでドキドキな2人です。
そんな初々しくてもどかしい2人を見守りたい!
手話が沢山入るので、手の動きがとても美しく描かれていて、手フェチにはたまらない仕様です。
手話には比喩表現がないとか、聾者のための観劇システムとか、世界が広がる作品でもあります。
ゆっくりと -
ネタバレ 購入済み
心が疲れた時に読む
各話にお葬式のエピソードが入って、職業漫画としても面白いです。
あいまに2人が互いを思いやり慈しむ描写が挟まり、ほわほわと暖かい気持ちになります。
当て馬や2人の仲を割く大きなエピもなく、直接の合体描写もありません。でもお互いを大事にしてる描写がたくさんあります。そして故人を送るエピソードがとても良いのです。
末期のダンナさんが葬式費用を奥さんと自分のために使ってしまい、残された時間をずっと一緒に過ごしてた話がとても心に沁みて泣けました。
お葬式というもっとも大きなお別れの現場で、かたく結ばれた2人が心を込めて故人を送り出す、そんなお話がたくさん読めます。 -
ネタバレ 購入済み
可愛くて切ない
話す言葉がゆっくりで、いつも言いたいことを言えないのが悩みのちよと、声が出ないので筆記で喋る秋くん。
二人の会話ペースがゆったりとして、恋愛感情もゆっくり芽生えてくるのがとても好きです。
ちよは言いたいことが言えないタイプなので、気を回しすぎる人や喋りすぎる人に対してとても弱い。読んでてモヤモヤすることが多いですが、そのスローペースを「直そう」ではなく受け止めてくれる人がいたらこんなに心強いことはないですね。
高校生の秋くんは年下だけど頼れる彼氏になるはず。
まだまだ秋くんの家族の話やお兄ちゃんの過保護なわけ、秋くんが喋れなくなった理由など描かれていない事がたくさん。
気になるし早く知りた -
ネタバレ 購入済み
一区切り!
4巻まで読了。ルシルの丁寧な仕事ぶりや恋に揺れる様子など素敵な描写が多いのですが、5巻のフィリス先生の動揺っぷり!「長く生きてると心が動かなくなる」と仰ってたのに、寡黙に動揺してるのがたまりません。この描写力!
お話がゆっくりと進むので、物語の中の時間もゆっくりと進んでいるような気がします。
長寿ゆえに愛しい人を看取らねばならない恐怖など、魔法使いならではの悩みも吐露されて、この巻の先生は萌えどころが沢山です。
先生の赤面シーンに一緒に赤面してしまいました。
それと流星群に反応する世界樹の歌が大変良かった。
白黒の動かない画面なのに、動いて歌が聞こえる表現力は素晴らしいです。良い漫画だなー -
ネタバレ 購入済み
うーん、思い切りも大事
6巻まで読みました。和葉さんは満井くんの気持ちを勝手に決めて勝手に悩んで泣いてる。話し合いをしてる時もそう。彼の気持ちを聞いてるのに聞いてない。
そういうことは誰しもあるし否定はしないけど、彼が気の毒すぎるので別れた方がいいなと思った6巻でした。
彼女の不安は「自分が年上」という事から来てるので、このまま付き合ったとしても、色んなシーンできっと同じことを繰り返す。
満井くんが必死なだけに気の毒でした…
物語だから波乱がないと面白くないけど、和葉さんはもう少し人の話を聞こうね、うん。 -
購入済み
更新する気はあると言った公爵様
更新する気はあると言った次期侯爵様は絶賛放置中です。
とにかく更新が遅いです。単話なのに10ヶ月放置とか。
ようやく更新されてから3ヶ月経ちました。
作家さんにもご都合があると思うのですが、アナウンスが何もないまま放置なので、待つ身はなかなか辛いです。
ご病気なのかな?なにか手が離せない事態なのかな?と思ってますが、それにしても…
大好きな絵だし、読むとほんわか幸せになりますが、それでもコミカライズ作家さんを替えてくれないかなーと思ってしまいます。ワガママですみません。
のんびりしすぎて、地方視察に行ったまま1年が過ぎてしまいました。
原作もあることだし、ちゃんと終わりまで見届けたいです。
-
ネタバレ 購入済み
オジサンが癒し係
ヒロインは婚約者や家族に散々に扱われて故郷を出奔。旅のボディガードは36歳のおじさん。と、ここまではあるあるな感じ。
ヒロインがオジサンと恋愛模様に発展しないのと、追いかけてきた元婚約者が村(ど田舎)に住み着きそうなのと、いかにもなイケメンな村の若者がなんのリアクションもしてこないのが「おや?いつもと違うぞ」という感じです。
セオリー通りに進まないから、先が読めない。
これが吉と出るか凶と出るか。今のところ、ヒロインがなにになりたいのかも定まってないので、先行きを見守りたいと思います。
1巻の時点で行き当たりばったりな印象が強いので、長くなってもいいから綺麗に纏まると良いなぁと思ってます。 -
ネタバレ 購入済み
人間もどきへの違和感
評価が低かったので気になって。
これは人間そっくりの人間じゃないものへの違和感とか齟齬とかそんなザラザラした感触を描いてるのだと受け取った。アンドロイドは人間のような悪意はないけれど、善意もない。
人間と同じような対応を想定してると落差がすごい。
という意味ではものすごくリアル路線。
ロボット(アンドロイド)には長らく「不気味の谷」というものが存在していて、人間に近くなればなるほど違和感が強くなる。っていう話に好意と憎悪と依存と思春期の持て余した性欲を盛り付けた物語なのだと解釈した。
登場人物が多いのにとっ散らかってるので、途中でわけわからなくなるけど、物語の最初と最後でキャラクターの印象が変 -
ネタバレ 購入済み
実は竜が良い
恋のお相手の竜騎士のスペックが高いので、花娘としては玉の輿ですね。竜が個性豊かに喋るので賑やかで楽しいです。スイレンは花を出せる能力待ちなのですが、母国ではなんのメリットもないと思われ不遇でした。実は竜騎士の竜たちはスイレンの出す花が大好物ということが判明し、リカルドだけでなく竜たちも部下のブレンダンもスイレンに心を寄せる。2巻ラストでちびっ子も登場し、スイレンをめぐる明るい物語はまだまだ盛り上がりそう。
個人的には竜がスイレンの花が好物というエピソードが気に入ってるので、スイレンの能力を活かした展開になれば良いなと思います。次巻も楽しみにしてます! -
ネタバレ 購入済み
好きな作風
この話の【サイボーグ】がどの程度の改造をされたのかが不明ですが、人間の脳をサイボーグへと移植した、という話なのかな。人間とは、自我とは、というテーマを中心に置かず、BLらしく「愛し、愛されたい」がテーマだったと思います。理屈が読み取れなかった点も多いのですが、そこをきっちり説明してるとBLとしての魅力が損なわれてしまうので、しょうがない。でも元相棒の自我が自由に出たり入ったりしてるのはなんでなん⁇とひっかかりもしました。
このサイボーグの痛覚はどうなってんのとか、内臓どうなってんのとか、筋力は人間の何倍なの、とか未消化な部分は色々あるんですが、こちらの脳内補完に任されたのかもしれません。
最初 -
ネタバレ 購入済み
ハラハラドキドキ
オルタンシアが大人になって、ジェラールが庇護対象としてではない目で見つめているのが素敵すぎて!
「はんぶんこ」のエピソードの時に、彼女を生涯守りたいと思ったのだろうし、今は守りたい以上の感情がダダ漏れですねお兄様…
ジェラールには魔王の素質があるので、リュシアンはそれを開花させようと近づいてる匂いがプンプンします。今の状態ならさっさとオルタンシアを殺してしまえば魔王の出来上がりなのに、なぜこんな回りくどいことを?
兄妹の恋愛問題、魔王誕生の阻止、王太子殿下の婚姻、お父様の病気etc
オルタンシアが解決しなきゃならない問題は山積みなので、先が楽しみでしょうがありません。
あと、メリハリのあ -
ネタバレ 購入済み
絵で敬遠しないで読んでみて!
博多弁でテンポよく会話する大学生の話って良いな、と思って読み始めた。進むうちにどんどん印象が変わってきて、待ちきれなくて分冊版にまで手を出してしまった。
“クソタカナシ”こと、以前の同居人高梨が出てきてから話が俄然面白くなってきて、仙道の細やかな気遣いや優しさが“実はちょっと違うんじゃない?”と仙道(と読者)が気づいたりする。
クソタカナシ、すごいキーマンだった。
過去編未来編が同時に進むので、何があるかは読者は知ってるはずなのに、読み進むと想像外な面が次々と現れて「なんだこれクッソ面白いな!」ってなる。続き早く。
絵柄が読む人を選ぶけど、ぜひ読んで欲しい。絶望、希望、人の優しさ温もり、深い -
ネタバレ 購入済み
切ない余韻
タイムスリップ物につきものの「他の時代から来た人が、帰るのか帰らないのか」がポイントですが、恋愛感情が絡んでくるとどうしても切ない話になりますね。この物語もゆっくりと真相が明らかになりますが、同じ速度で愛も育まれるので余計に切ないです。特攻服着てやってくるだけでも心がザワザワするのに、真相が明らかになるにつれて「帰らないで…!」と強く思いました。タイムスリッパーの菊さんが魅力的すぎる人物で、幸せになって欲しいと祈ってやみません。
セリフやシーンで全部を書かず、背景や後ろ姿や手だけで想像をかき立てるこの作者さんの描き方がとても好きです。
たっぷり余韻に浸りたくて何度も読み返してしまいます。
本当 -
ネタバレ 購入済み
ゆっくりと恋をする
青春モノにありがちな親バレ学校バレ当て馬ライバル女の登場もなく、ゆったりとした流れの中で2人の気持ちが育っていくのが良いです!ノビタは登場時から寂しいオーラ出してるし、忍となつきで凍った心を溶かすんだろなーと思ってたら。団地の人々や同好会の人たち、狭い団地の部屋のどこか懐かしくて温かい背景もマッチしてる。ドラマチックなうねりはなくても人は生活して人生を進んでいくのだなと思わされます。これからも波乱はありそうだけど、この2人なら乗り越えて50,60になっても仲よく暮らしてそうというリアルさが好き。買って良かった読んで良かった
-
ネタバレ 購入済み
えげつない特殊能力
ラブコメなので軽く書いてるけど、よく考えたらセシルの能力って本人には相当厳しいですよね…最終的な治癒はセックスできる相手じゃないとできないので、女子供老人には使えないし、戦いの最前線に行って負傷した兵士の相手をするしかない。対象外どころじゃない…セシルは覚悟を決めてるようだけど、例えば結婚したら治癒能力があるのに治癒できないジレンマもある…
この話はTLだからそこまで深く考えなくても良いのだけど、セシルが気の毒だなぁとちょっと思ってしまった
きっと何か抜け道があって、最終的にはラブラブハピエンになりますように!頼みますよ、原作者様! -