BookLive!会員さんのレビュー一覧
レビュアー
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不気味すぎる女、雹華
いや、どう見たって、コイツだろという女なんです。それぐらい、平和……ではないけれど、ある意味で平和だった後宮にいろいろ起こしてるんですよね。
ドロドロの後宮がそれぞれの視点から語られる、という意味ではかなり興味深かったです。恋愛主体ではないからか、官能レーベルとは言えないぐらいの控えめな描写でした。
個人的不満点が3つ
1.多分謎をそのままにしておきたいというのが、この作品に対する作者さんの気持ちなんだろうけど、正直、オチがモヤってしょうがない。なので、白黒はっきり付けたい、という方にはあまり向いてない。私自身も、白黒はっきり付けて欲しい人間なので、この終わり方は好きではなかった。
2.他の...続きを読む -
"すべて"が伏線
SNSなどで後味が悪いとあったので、ちょっと怖いモノ見たさに購入しましたが、たしかに後味は悪かったです苦笑
ですが、まあ、物語の進行上、最善ともいうべき結末でしたね…というか、むしろ、ラストまでよくヒロインの正気が保たれていたなというレベル。
何度も酷い目に遭わされていたのにもかかわらず、最後まで積極的に動こうとするところがすごい(まあ、中盤の時点ですでに正気ではなかったのかもしれないが)。
しかし、腕利きの作者さんですね。
最初と最後では180度"みかた"が変わります(あえて無変換にしてあります)し、何より伏線を伏線と思わせない置き方。このレビューのタイト...続きを読む -
泣けました
ほかの方もおっしゃっているように、そこで終わっちゃうのか…!!続きまだですか?と編集部に毎日急かしたいぐらい、続きを読みたいです。
最初から出てきたあの人が実はアレになっていたとは…と真相を読んで驚きました。
春日部こみとさんの作品は読んだことがあり、レビューもよかったので、購入したのですが、正解でした。
ソーニャ文庫らしさは…あまりないかも笑(これもほかの方がおっしゃっていますが、ヒロイン父のほうがソーニャらしいですね)。
終わり方としても、そうなるかとしか言えない終わり方で、乙女ゲームでいうならば、ハッピーエンドであり、ノーマルエンド。まあ少なくとも主人公たちからするとハッピー...続きを読む -
内容には大満足
もともと荷鴣さんの作品にすごく興味を持っており、ちょうどいいタイミングだったので、購入しました。
ソーニャ文庫のカラーに合った"歪んだ愛"がメインですが、そこに至るまでのプロセス、スタート時点からの心情変化が丁寧に描かれているので、すごくヒロイン・ヒーローそれぞれの立場に感情移入でき、すごく読み応えがありました。
それはそうと最初、ミレイアがあったという『黒髪の子』はお菓子を持っていた彼のほうかと思いましたが、彼女だったのですね。
残念だったなと思ったのは会話の記法がわかりにくく、回想シーンがとても多いことです。
前者は「二カ国語を話せる」ということが肝になって...続きを読む