【感想・ネタバレ】青の女公のレビュー

あらすじ

北方領主の父を冤罪で亡くし、絶望に心が壊れた家族を人質にとられ、リディエは下級女官として王宮で働かされていた。そんなリディエのたったひとつの望みは平穏に任期を終えて故郷に帰ること。ところが「王女と王子の仲を取り持ち、世継ぎ誕生の後押しをせよ」との命令がくだる。婚姻関係が破綻している二人の仲を取り持てというのだ。「絶対に無理だわ」と思うリディエ。しかし家族とともに故郷に帰りたいという衝動には逆らえず、リディエの長い闘いがはじまる。それは、やがて国を揺るがす動乱へと繋がり、リディエ本人の運命も大きく変化させていく……。下級女官が駆け抜けた、壮大な王国年代記!

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"すべて"が伏線

SNSなどで後味が悪いとあったので、ちょっと怖いモノ見たさに購入しましたが、たしかに後味は悪かったです苦笑

ですが、まあ、物語の進行上、最善ともいうべき結末でしたね…というか、むしろ、ラストまでよくヒロインの正気が保たれていたなというレベル。
何度も酷い目に遭わされていたのにもかかわらず、最後まで積極的に動こうとするところがすごい(まあ、中盤の時点ですでに正気ではなかったのかもしれないが)。

しかし、腕利きの作者さんですね。
最初と最後では180度"みかた"が変わります(あえて無変換にしてあります)し、何より伏線を伏線と思わせない置き方。このレビューのタイトルにもしましたが、この作品は"すべて"が伏線です。

2
2022年05月09日

Posted by ブクログ

ものすごく骨太な架空世界の歴史小説を読んだ気分。
主人公であり女公でもあるリディエが、賢く強いけれど、脆さを持ち合わせているのが非常に魅力的だった。

彼女には作中大勢の求婚者が現れるけど、こんなに有能で聡明で誇り高い、でもどこか少し危うい弱さを抱えた女性だったらそうなるよなぁ〜という納得がある。
支えてあげたいし側で守ってあげたくなる気持ちがすごくわかる。

魅力的なヒロインだけれど、下手に守ってくれる男が現れて恋をして愛を育んで云々、と言う安易なストーリーにならなかったのも素敵。

魅力的かつ能力もある男たちは現れるし、彼女を守ってくれるけれど、安易な形で愛だ恋だとならなかった。愛の形は人それぞれ。

キャラクターの印象が二転三転するのも面白かった!登場時はとても好きになれそうになかったキャラが、どんどんと好きになったり、逆に好感を持っていた相手がとんでもなく怖くなったり。

本当に面白かった。読めたことに感謝。

1
2024年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

北方の領土を残虐公から取り戻し、女王となるべく政策を練り足場固めをするスキュイラと共に、国に安寧をもたらすため奮闘するリディエのルナヴィア王国年代記

手に汗握る転落と裏切りの展開に一気読み
面白かったです!

政略結婚や女である事の不利、男尊女卑的な文化思想がこれでもかと盛り込まれていて、胸が痛いです
そして作中では、それを覆すには結局のところ、結婚出産をしない、しかなかったのも、物悲しい気持ちになりました
でも、そういう部分でも現実的なのがとても良かったと思います
どのキャラも立ってた

0
2022年09月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

これは切ない(T ^ T)

敵国へ送り込まれ、家族は人質。

挙句に粘着質のDV野郎に騙されて。

読み応えはありましたが、やはり、救いが欲しかったかも。

0
2021年11月22日

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