【感想・ネタバレ】むすびつき(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

若だんなは、前世でどんな人だった? 若に会いたい、とつぶやく玉の付喪神。見覚えがあるという貧乏神の金次は、合戦の時代に出会った“若長”のことを語り始める。鈴彦姫は、縁のある神社の宮司が、一太郎に生まれ変わったのでは、と推理する。さらに、三百年前に前世の若だんなに惚れていたという麗しい鬼女まで現れ――。輪廻転生をめぐる5話を収録、人と妖との絆が胸に沁みる第17弾。(解説・吉田伸子)
しゃばけ20周年記念 スペシャルプレゼント
文庫版『むすびつき』購入者様全員に、
声優・斉藤壮馬さんによる、畠中恵特別書き下ろし「長崎屋あれこれ」朗読音声をプレゼント!
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※2022年2月末まで

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ネタバレ 購入済み

相変わらずおお騒動

いつもながら楽しく読んでおります。
家鳴りの発するキュワ、キョンゲーなどなどとても想像するとどんなに可愛らしいかと、兄やさんの渋い顔など想像するととっても楽しくなります。
若旦那は身体が弱いのがタマニキズだけども、知恵があって、皆んなに優しく、ほんとうに、そばにいたいと思わせるような人で、憧れます。

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2020年12月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2021/11/16
今回は若旦那の前世のお話など。
寿命が違うから絶対に将来お別れしないといけないっていうのが妖怪や獣人や竜や神モノのお約束の切なさよね。
好きなのよね、それ。
「結局みんな衰えて死ぬ」と史実モノは嫌うのにね。
死ぬのより衰えるのがイヤなのかなぁ?
年いって守りたい余りトチ狂ったようになるのがイヤなのかなぁ?あ、それはイヤだな。
そっちかもしれん。今後も観察。

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2021年11月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 毎年きっちり同じ時期に、新刊と文庫が出るしゃばけシリーズ。第17作になりましたか。シリーズ20周年だそうです。今回も安定した全5編。裏表紙にある通り、一応、輪廻転生が共通したテーマか?

 「昔会った人」。上野の広徳寺で見せられた、蒼く丸い玉の素性とは。貧乏神の金治が過去を回想する、珍しい展開。一太郎の前世に迫るとだけ書いておこう。この恐ろしい貧乏神にも、義理というものはあるらしい。

 「ひと月半」。一太郎が箱根に湯治に行ってから、一月半。退屈な長崎屋の妖たち。ある日、死神と名乗る三人の男たちが訪ねてきた。彼らが言うには…。人騒がせというか何というか、長崎屋には関係ない話だよねえ。

 「むすびつき」。鈴の付喪神である鈴彦姫に一大事が迫る。裕福な長崎屋といえども、欲に囚われた相手の説得は難しい。探し物はこんなところにあったとさ。鈴彦姫としては、ほっとしたと同時に、切ない結末が待っていた。

 「くわれる」。一太郎にこういう主張をする相手は何人目だっけ。しかし、今回は恐ろしい悪鬼だった…。広徳寺や栄吉まで巻き込まれ、解決したのかしていないのかよくわからない展開。栄吉が菓子職人として独り立ちする日は近いのか?

 「こわいものなし」。ある日突然、「能力」を会得した男。彼には願望があった。その結果…おいおいおいおい!シリーズ史上最大の突っ込みどころではないか。笑ってはいけないが、これって願望が叶ったことになるのかね?

 いつも通りの安定感かと思いきや、最後にブラックユーモアが待っていた。いずれ、一太郎と妖たちの楽しい時間には、終わりが訪れる。と、思っているのだが、シリーズ完結はなかなか見えてこない。終わってほしい訳ではないですよ。

 深読みするなら、いつかは訪れる「終わり」を、匂わせているような気がしないでもない。でも、そういう話は前にもあったような。シリーズが20年も続くのは快挙だけれど。2021年は、何やら記念企画があるらしいが。

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2020年12月25日

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