あらすじ
天下分け目の戦いは大勢を決し西軍が総崩れとなる中、島津隊があろうことか家康本陣へ突進。鼻先をかすめて走り去った「敵中突破」に激怒した家康は島津義弘の首を獲ってくるよう茂兵衛らに厳命する。だが薩摩武士の凄まじき「捨て身戦法」に大苦戦し、勇猛な本多平八郎や井伊直政までもが負傷。そして追撃戦の疲れも抜けぬ茂兵衛にまたも殿の厳命が。「官位をやるから大坂城に居座る毛利家と直談判してなんとしても追い出してこい」。いやそんな無茶な!? 戦国足軽出世物語、まこと大出世の第十八弾!
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Posted by ブクログ
関ケ原のもう一つのクライマックス。薩摩・島津軍の中央突破による退却……そんなイメージしかなかった島津の退き口。しかし、家康本陣に迫るさまは、茂兵衛に桶狭間の戦いを彷彿させた。経験はないものの、今川義元の最期を同時代人として知る者には、さぞ肝を冷やす光景だったろう。幸い家康は無事だったが、追撃戦を命令され、薩摩の捨て奸=死ぬことを前提とした恐るべき少数の殿軍との戦いが繰り広げられる。島津義弘を取り逃がした後の大坂城引き渡しに、家康の名代を命令された茂兵衛に、中間管理職の悲哀を感じずにはいられなかった。