あらすじ
舞台となるのは、異界と人の世界が交錯する世界 ── 。
対岸の大国であるタルシュ帝国の勢力が増し、不安がたかまる新ヨゴ皇国。皇太子チャグムは、罠と知りながら、祖父とともに海軍を率いて、タルシュの圧力がかかるサンガル王国の救援にむかう。
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Posted by ブクログ
お、面白い…!これまでなんとなく異国の少し古い時代を感じながら読んでいたけどここに来て私たちの世界と同じ歴史を感じた
大きくて技術も優れていて、さらに国を大きくしようとする国が出てきて、
チャグムと同じように鎖国を解かれた日本が感じたような衝撃があった(なんとなく国と国の技術力とか大きさは大体同じくらいかなと思ってたから)
これから本当にどうなるんだろう
続きを早く読みたい
Posted by ブクログ
シリーズ7作目。
いやぁ、おもしろい。ぐんぐん物語に引き込まれてしまう。
チャグムがサンガル王国へ儀式のために出向いた頃にまかれていた火種(タルシュ王国のサンガル王国への侵略
)が一気に燃え上がっていて、新ヨゴ皇国も大きな波にのまれていく。
なんと、サンガルがどうにも持ちこたえそうにない、どころか、タルシュ王国の手に落ちていた・・・!あの快活な海の民が・・・!
サンガルがタルシュの手に落ちたということは、新ヨゴ皇国にとっては南の城壁が崩れ去ったことになる。
と、物語の序盤ばかりを思い返してしまったけれど、本書はなんといってもチャグムの成長が素晴らしい。
父である帝から命を狙われ、タルシュのラウル王子(こいつがまた、憎らしい!)からは帝の命を狙い、チャグムが帝位につき、タルシュの枝国になるよう進言され・・・
なんとも難しい立場にいながら、民を守ることを第一に考え、ひとりで悩み抜くチャグム(今回はシュガもバルサもそばにいない)。そして、大きな賭けともいえる決断をする。
バルサに守られ、帝になどなりたくないと泣いていた少年がこんなにも成長したのか、と、シリーズを初めから読んできている読者にとっては胸熱必至!(←これって正しい日本語?)
佐藤多佳子さんの解説にあったように、これまでのファンタジー色強めから、歴史色強めに少し舵取りが変わった本書だからか、物語でありながら、どこかの国の史実をたどっているような気さえした。
また、新しい登場人物の、ヒュウゴやセナという脇役もとてもよかった。
さぁ、これからシリーズ終盤だー。
Posted by ブクログ
最後、海に飛び込んだチャグムがどうなってしまうのか気になる。宮廷にいるより外を旅している方が楽しそうで、それで成長していく描写もいいと思った。