あらすじ
朔露軍との戦いから約二年半――。
忙しくも平和な日々を過ごしていた遊圭(ゆうけい)は、ある日、皇帝で義理の叔父でもある陽元(ようげん)から呼び出される。
戦功に対する報賞を一向に受け取ろうとしない玄月(げんげつ)の意向を確かめてくるよう命じられ、遊圭は気が重いながらも義兄となった玄月の家を訪ねることに。
そこで待っていたのは意外すぎるひととき、そして玄月の真意とは……?
その他に西域出身の金椛国将軍ルーシャンの少年時代を描いた表題作、祖国からの使節を迎える橘真人(きつまひと)に襲いかかる災難と過去の懺悔を描く全3編!
金椛国の将来を担う男子たちの胸の内にあるものとは――?
じんわりと心にしみわたる、珠玉の後日譚集!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
外伝第二弾はルーシャンの過去/真人の落とし前/遊圭のその後。
ルーシャンと真人は西と東に生まれ、商人と現地妻を両親に持ち、出奔して金椛国へと流れ着いた。
似たような生い立ちだが歩んできた道はまるで違う。
小狡い印象のあった真人も遊圭と出会い、死線を潜り抜けたことによって変わっていく。
そしてようやく過去と向き合う。本物の橘さんいい人。
遊圭と玄月と陽元。激動の時代にあって変わってきた関係。
今後も変わっていくのかもしれないが、つかの間の平和と子供たちの健やかな成長を願う。
Posted by ブクログ
懐かしい顔ぶれにほっこり(*^^*)
陽元皇帝を何とかしてくださいな、皇后陛下! 彼が動くを不穏な感じがするのはわたしだけ?
ですが、玄月も遊圭も明々もそれぞれの子どもたちも元気。こういう外伝は大好きだ✨
匿名
権力志向のない不器用な青年たち
陽元、玄月、遊圭…今後も年齢を重ねていく彼ら達が作り上げていく「金椛国の将来」…そこには不安も垣間見えていますが、ますます興味がつきません。まだまだ読んでいたいシリーズです。
Posted by ブクログ
その後の話はまだまだ彼らの未来は前途多難だと感じつつ、精一杯自分にできることを日々行い生きている姿が見られて良かったです。
玄月と遊圭の仲はもう少し気安くなってほしいのと、今後敵対する立場になっても裏では協力したり、外面は敵対に見せかけてるだけとかであってほしいです。
戦争は遠くない未来にまた起こる可能性は高いですが、経験を生かして踏ん張って幸せでいてほしい限りです。
Posted by ブクログ
ゆっくり楽しみたいと思っていたのにあっという間に読み終わってしまう。遊圭や玄月たちが中心となって動かしていくはずの金椛国の未来の姿も読んでみたいので外伝も少しずつでも書き続けていっていただけると嬉しい。こんさくには3つのおはなしがふくまれている。久しぶりに都に戻ったルーシャンが寝物語に妻に語った自らの幼い時期の話,橘真人が東瀛国からの使節を世話する役目を仰せつかるのだがその使節の中にかつて真人が学生証を盗んだ橘子生がいることに気付き,かつての悪事が露見しないかハラハラする話。3つ目はかつての朔露撃退の戦功としての昇進をすべて辞退した玄月に陽元が苦悩し,遊圭を使いに出して落とし所を探る話。主要な人物は一通り登場したが,シーリーンはどうしてるのだろう。