あらすじ
ちゃくちゃくと結婚に向けて準備を進める沙名子と太陽。名字はジャンケンで“森若”にすることになったけれど、それ以外にも世帯主、本籍地、新居、子供など、話し合わなければならないことは山積みだ。社内の既婚女性たちの家庭事情もいろいろと耳に入ってきて悩ましい。そしてそんな間も仕事は待ってくれない。業務効率化のためのデジタル化も始まった。天天コーポレーションの従来の経理システム通称「天かす」から、新しいシステムを導入することになり、沙名子は経理部代表として業務効率化委員会に参加することに。仕事とプライベート、どちらでも沙名子のタスクは増えていくけれど……?
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最近人気のお仕事系小説。知らなかった職業の裏側を知ることが出来たり、働く主人公に社会人として共感したり。本作もそんな系譜に連なる作品です。
優秀な経理部員・森若沙名子が、経理部を訪れる社員や彼らが提出する領収書などを通して、社内の問題や社員同士のトラブルを「イーブン」にしていくという物語。この森若さんの仕事っぷり、全ての会社員が羨むほどきっちり完璧で、読んでいるだけで気持ちいい……。ドジな主人公が失敗しながら成長していくストーリーを読むと主人公のミスにイライラして耐えられない派のみなさん、森若さんは信頼できる主人公です。あくまで「イーブン」にしたいというのが森若さんの美学なので、正義感を振り回すことがないというところも、控えめに言ってかなり推せます。
出てくるキャラクターたちも、経費でぎりぎりグレーな私物を購入する広報課長、私費を使ってでも会社に貢献して正社員になりたい契約社員、レジミスを謝らないアルバイトなどなど、「うわーあるある!」というリアルさ。友達の会社のトラブルを聞いているかのように「え、ありえない!」「この人怪しすぎ〜」と、思わず心のなかで相槌を打ちまくってしまいます。そして、読み終わった頃にはもう、森若さんが同僚かのような気持ちに。
そんな信頼の森若さんですが、恋愛の方は不器用でこじらせ気味。営業部のムードメーカー、山田太陽から想いを寄せられているのですが、この2人のラブ、なかなか進まない……。しかし、仕事は早くて迷いのない森若さんが、一つ年下の太陽からの好意に戸惑い、自問自答しながら亀の如き歩みでゆっくりと距離を縮めていくモダモダ感も風流というもの。
お仕事エピソードをスカッと読ませて、恋愛エピソードでムズキュンさせてくれる、1冊で2度美味しい作品です!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
考えさせられます。
結婚するとき、私はなんにも考えなかったな。ただ流されるママでした。
世帯主、役所からの手紙が旦那の名前になっているから、誰のことを言ってるのかわかりにくい。
たしかに同一世帯だから、お金を振り込むときとかは楽なんだろうけれど。
でも今はそのせいで、不利益を被る人たちもいる。
もう一度、考え直すべき制度、かなと思います。
こういうこと、世帯主になっている人たちは考えて事あるのかしら?
Posted by ブクログ
結婚に向けてタスクを着実にこなしていた森若さんと太陽がついに結婚。名字はジャンケンで決めた2人だが、世帯主、本籍、新居、子供など考えることは山積み。自分は結婚のあれこれにもどかしさを感じつつも諦めたが、言語化されると改めてモヤモヤすることが多い。自分の意見を通したい気持ちもあると思うけど、太陽は森若さんのことを考えた上で、解決策を提案するところが優しい。困った時に頼りになるお母さんや勇太郎さんや美華さん、真夕ちゃんなどの周りの人の優しさを感じて、ほっこりした。
Posted by ブクログ
いつの間にか12巻まで発行されてた。
1巻から12巻まで、夢中であっという間に読み終えてしまった。面白かった。
プロポーズされてからの1年が目まぐるしくて、感情豊かで、幸せに向かって駆けあがるような文章にこちらの感情も沙名子の感情に引っ張ってるように上がって行った。
仕事を頑張る女性であれば自分のキャリアと人生についても考えるきっかけになると思った。
Posted by ブクログ
クライマックスに向けて、森若さんと太陽さん、それぞれの“らしさ”がしっかり描かれていてとても良かった。周囲の人たちとの関係性も改めて見えて、心がほっこり。いつも通りの淡々としたトーンの中に、ふと揺れる感情の芯があって、人間らしさにじんわりと胸を打たれます。そしてクライマックス…感動しました。2人に心からの祝福を。
Posted by ブクログ
ついに、経理部の森若さん、ご結婚!
不覚にもラストでウルっとしてしまいました。
今作はちゃんと経理部の話もあり(というか経理部の方がメイン)大満足です。鎌本さんがあんなにヤバい人だと思っておらず背筋がゾゾッとしました。この手のタイプの人たまにいますよね。本人は好かれようと思っているのかもだけど、話せば話すほどデリカシーのなさが露わになって周りがドン引きしてしまう人。。一時はどうなるかと思いましたが、山崎さんと勇さんのナイスアシストで何事もなく結婚式は終わりました。…が、結婚しても太陽くんは単身赴任でいないから、まだ何かありそうで怖いです。
前作でも書きましたが、この似たところの全くない二人がどう付き合い始めたのかすっかり忘れてしまっているので、やっぱり改めて最初からまた読み直したい!11巻分の波瀾万丈をゆっくり振り返りたいと思います。
太陽くん、沙奈子さん、ご結婚おめでとう!
Posted by ブクログ
これは経費で落ちません!12 ~経理部の森若さん~
著者:青木祐子
装画:uki
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**あらすじ**
ちゃくちゃくと結婚に向けて準備を進める、沙名子と太陽。名字はジャンケンで“森若”にすることになったけれど、それ以外にも世帯主、本籍地、新居、子供など、話し合わなければならないことは山積みだ。社内の既婚女性たちの家庭事情もいろいろと耳に入ってきて悩ましい。そしてそんな間も仕事は待ってくれない。業務効率向上のためのデジタル化も始まった。天天コーポレーションの従来の経理システム通称「天かす」から、新しいシステムを導入することになり、沙名子は経理部代表として業務効率化委員会に参加することに。仕事とプライベート、どちらでも沙名子のタスクは増えていくけれど……?
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**感想**
ついにお気に入りのシリーズが最終巻を迎えたのか…と感傷的になっていたのですが、他の読者のレビューを見て「まだ続く」と知り、なんだか得したような嬉しい気分です!次巻が楽しみですね。
この作品は、映像化で知ってから原作に手を伸ばしたのですが、読み進めるうちにすっかり虜になりました。現代を生きる自立した女性・森若沙名子の視点で描かれるお仕事小説でありながら、日常の中に潜むドラマ性をこれほどまでに感じさせてくれる作品は稀有です。
登場するキャラクターたちはそれぞれに長所と短所があり、その「人間らしさ」が物語の魅力をぐっと深めています。そんな個性あふれる人々が集い、時に摩擦し、時に支え合う「職場」という場所が、とてもリアルで温かく描かれているのも印象的です。
経理部という、一見地味にも思える舞台を、ここまでエンタメとして広げた構成力にも脱帽。誰もが自分の人生の主役であることを改めて感じさせてくれる、優しい視点が詰まっています。
そして、オーディブルで聴くことで物語の世界がさらに鮮やかになりました。ナレーションの演技も素晴らしく、キャラクターそれぞれの個性を豊かに表現してくれていて、聴く楽しさを倍増させてくれます。
シリーズ全体を通して星5つの満足度。これからの展開も楽しみに、続きを心待ちにしています!
Posted by ブクログ
ついに結婚してしまうのか‥俺の知らないさなこになってしまうのか‥
とずっと目を逸らして温め続けていた一冊です。
結果的に、読んでとってもハッピーになりました。
特にボーイズたちの頑張りが見えてとても微笑ましい。もっと勇太郎や山崎の地の文が読みたいです。番外編ください。需要ありますここに!
Posted by ブクログ
いや~~~~面白かった。
これが最新巻なんかな。12冊目にしてついに結婚するとはな~~~~。
このシリーズすごいな。著者もここまでロングラン(?)になると思って書き始めはったんかな。1冊目とかすごい前よね…。
結婚と出産について「そこはふたをしてあいまいにしつつやるやろう」と、いうことを妥協しないのがすごいいい。
最高の結婚バイブルちゃうやろうか。え、そんなことはない。
わたしが曖昧にして
「まあやってみればなんとかなるやろう」
と、思ったことをちゃんとクリアにしてるので余計に、
えらいな…
と、思ってしまう(笑)。
若いころに読みたかったな~~~! 笑
ひそかに竜真くんの太陽くんのあだ名シリーズが面白い。でももう神様レベルになったからネタも尽きたかな。
鎌本さんの粘着性も「ここまでやっけ?」て思うけど、ここまでやったんかもしれん。
結婚や出産についてもそうやけど、仕事に対するスタンスも、久しぶりに読んだらいろいろ思うところがあった。
著者がすべてではもちろんないけど、わたしはもっと仕事に対してドライであるべきやなと反省。
そう思うとちょっとだけ楽にもなった。読書って(自分を客観的に見れるので)ほんま大事…。
Posted by ブクログ
天天コーポレーション経理部OLの森若沙名子の日常を描いたお仕事ヒューマンドラマ。シリーズ12作目。
◇
「フルネットワークシステムを使うことによるメリットは、まずスピードです。」
沙名子の目の前で、スーツ姿の男性がマイクを手に話している。ここは天天コーポレーションの第1会議室だ。
会社システムIT化の手始めとして、経理と労務管理のシステムを一本化することになった。そのための説明会が、経理部と総務部のメンバー及び各部の主任以上を対象に行われている。
業務の効率化は必要だし導入することになるシステムは使いやすそうでいいと思う。
けれど沙名子にとっては経理事務とは別に考えなければならないことが山積している。それは太陽との結婚の準備と結婚後のライフプランについてである。
夫婦姓や家事分担については解決済みだけれど、挙式と新居、世帯主と本籍等、決めないといけないことは多い。そして何より沙名子が引き受けるしかない妊娠出産と、その後には育児問題が横たわっている。特に育児については長期的なスパンで考える必要があるのだ。
太陽との新生活に向けていろいろ頭を悩ませていた沙名子だったが、このタイミングで経理部代表として社内に設置される「業務効率化委員会」のメンバーになってほしいという依頼が来たのだった。 ( 第1話「わたしは適任ではありません!」) ※全4話とエピローグからなる。
* * * * *
本作もプチミステリーの要素がなく、沙名子主導で結婚に向けたタスク処理中心に描かれる12作目。
やはり印象深いのが、沙名子と太陽の挙式というクライマックスシーンです。
純白のウェディングドレスに身を包んだ沙名子に見惚れる太陽と新郎新婦の両親たち。その美しさを想像せずにはいられないシーンです。
注目されることを好まない沙名子が羞恥のあまり居心地悪そうにするところも微笑ましくてよかった。
その幸せいっぱいの華やかさで一掃された感がありますが、実は解決とまではいっていないのが沙名子の苦悩の種です。その根本には、太陽との気持ちのすり合わせがしっくりいかないというところから来る不安があります。
そしてその不安は、社内の既婚女性たちの家庭事情を聞くにつけ、沙名子の中でますます大きくなっていくのですが、太陽にはその気持ちをきちんと酌み取ることができていません。
太陽は確かに人柄はいい。けれど脳天気すぎるし、「男の沽券」とやらの古臭い観念を捨てきれないところはマイナス要因です。世帯主や本籍地にそこまで拘るのかと呆れました。(「ムコハラ」を気にするなどちゃんちゃらおかしい。それこそ持ち前の脳天気さで笑い飛ばせばいいんじゃないのか!? )
沙名子の弟が太陽に対し冷ややかな姿勢を見せている理由は、竜真がシスコン気質なだけだからではなく、太陽のそんな本質に気づいているからではないかと勘ぐりたくなります。
それでもまあ結婚してしまえば、太陽には惚れた弱みがあるので、沙名子が太陽をきちんと躾けられるものと信じています。
さて最後に、うれしかったことを3つばかり。すべて終盤でのことです。
1つ目は、沙名子のよき妹分である真夕が一本立ちしつつあるということ。 ( 真夕のロマンスもぜひ読んでみたい。 )
2つ目は、勇さんと山崎が手を組みそうなこと。 ( 沙名子の兄貴分と太陽の兄貴分が2人のバックアップに回る展開を、ぜひとも期待したい。)
そして3つ目は、沙名子を鎌本から守るために多くの同僚が動いたこと。 ( そのことを沙名子だけが知らないというのも気に入りました。 )
ともあれ新局面を迎える次巻。楽しみで仕方ありません。 ( 鎌本と馬垣は名前すら見たくないですが……。)
結婚するとなると色々考えますね
結婚…こだわる所はそこか〜と色々突っ込みたいですが、そこはやはりさなこさんです。ブレないところが素敵です。
そして何があってもさなこさんが大好きな太陽さんが良いですね〜
Posted by ブクログ
経理部の森若さん、とうとう太陽と結婚です
出産育児と仕事の両立への沙名子の不安や疑問。とてもよく分かります。その悩みを飛び越えて太陽と一緒に居たい!が勝ち結婚。頑張れ沙名子、よろしくね太陽(母より)
Posted by ブクログ
着々と?進む結婚準備
結婚、出産、子育てを想像すると、イーブンを求める沙名子にとっては譲れないことが多々出てきて
沙名子であってもスパッと解決出来ないのかと思うとこの世の中のシステムってどうなってるんだろうと思う
とはいえ、素敵な結婚式だったんだろうなぁ
悶々とすることはあれど晴れの日を迎えられて良かった
Posted by ブクログ
無事に結婚式を迎えた森若さん。今巻ではその準備段階が中心に描かれる。
名字を「森若」にするかどうかはジャンケンで決めたものの、それ以外にも世帯主や本籍地、新居、子供のことまで、二人で考えるべき課題は山積み。結局、苗字は「森若」のままに決まりつつも、本籍は山田家になるなど、譲り合いと歩み寄りが印象的だった。結婚後の妊娠・出産・育児についても、まだ先のことながら思慮深く考え込む森若さんの姿に共感を覚える。
一方で、仕事も待ってはくれない。天天コーポレーションでは従来の経理システム「天かす」から新しいシステムへ移行することになり、森若さんは経理部代表として業務効率化委員会に参加。デジタル化推進の一方で、社内の既婚女性たちのリアルな家庭事情も耳に入ってきて、ますます悩ましさは増していく。プライベートも仕事も、どちらも一筋縄ではいかないけれど、その両方と真摯に向き合う森若さんの姿が丁寧に描かれている。
迷いながらも一歩一歩前へ進む過程が、読んでいて背中を押されるようだった。結婚と仕事、私生活と社会生活、その折り合いをつけながら成長していく森若さんの姿に、これまで以上に人間味を感じられる巻だった。
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太陽くんとの結婚式までが書かれた12巻。
やっとここまでという感じで、タスクタスクと、相変わらず面倒くさい沙名子さん。
名字を決める話は、今の時代ならではだと思う。現にうちの娘も似たような感じで名字を変えなかったか。時代は変わったね。
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森若さんおめでとう
ウェディングドレスを着て皆に絶賛されながら受付をしたいと思ってしまう森若さんがいい
森若さんの結婚式を守るため山崎さんと勇さんが結託するのが胸熱!飲みに行った話しを読みたい!
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太陽と森若さんがついに結婚。
自分だったらとか、自分の周りの似た人を探しちゃう感じで毎度読ませてもらってるけど、結婚周りのよしなし事は、すごい自分のときのこと思い出した。
程度はあれど、女性でもいちいち考えこんじゃう人とそんなもんだろってあんまり考えずに乗り越える人、分かれると思う。私は森若さんほどでないにしろ、前者だった。
鎌本が社内で結構愛されてんの不思議。
「鎌本さんの失恋を慰める会(本人だけ知らず)」で泣かせてもらうってめっちゃみんな優しいと思う。
ていうか結婚式場突き止めて鎌本、どうするつもりだったん?
山崎と勇さんのタッグは激アツだけど、結局これで手打ちなん?
まあ、リアルなところ、みんなこんなふうにできる限り穏便に済ませるんだよな。
現実なら、そこそこ仕事ができる嫌なやつなんていっぱいいるし、わざわざ面子潰して自分が標的になるのも面倒でもイイことないもんな。
そんななか、美華さんが「セクハラです!」ってハッキリいったの気持ちよかった。けど、本当にこんなことあったら周りは焦ると思う。美華さんはこのシリーズではかなりフィクションな人だ。でもそれがなくちゃ小説読んでる意味がない。そういうバランスがいいよね。
出産・子育て編どうなるのかな。
私は、小さい頃からずっと出産がめちゃくちゃ怖くて、(前情報も悪かったと思う。産んだことない男すら「産みの苦しみ」とか言ってて、「子供を産もうとしたら絶対味わわなくちゃいけない痛み」が存在するって刷り込まれるの怖くない?)マジで技術さえあれば男に替わってほしい、じゃなけりゃ子供いなくてもイイくらい思ってた。
結局、周りにいる子供がキュートすぎて気持ちは変わって子供は欲しくなり、科学技術は男性に子供を産ませるほどには発達していなかったので、私が産んだ。
そのとき、出産に関しては私しかできないから私がやったけど、育児で男が代替できないことないだろうからできる限り夫にやらせようと誓った。
でも結果として決して平等ではなく、周りには「イイ旦那さんだね」と夫が言われるレベル。これをありがたいと思うべきなのか?
で、一番影響があったのはやっぱり仕事。男並に働くと保育園に入れない風潮。時短勤務。夫の出世。思い描いていた平等からは年々乖離している。
世間の多くの女性が悩み、自分も苦悩している問題に、森若さんがどう答えを出すのか、興味ある。
Posted by ブクログ
Audible聴了。
遂に沙名子と太陽が結婚。
仕事では、社内の独自経理システム「天カス」が、汎用クラウド版に代わりそう(全社プロジェクト発足)。
また営業部の変わった先輩鎌本が森若さんを大好きでフラれるが、変な行動に出ないように、経理部の課長格田倉勇太郎や営業部の山崎柊一が森若さんを守ろうとする親衛隊であったことが微笑ましい。
どうも以上12巻で既刊は終了のようで、続きの結婚後の13巻は今年の秋発刊のよう。少し待ち遠しい。
Posted by ブクログ
自分が結婚する頃とか特に何も考えなかったけれど
これから結婚する人々は、旧来のあたりまえにひとつひとつ向き合う必要があるかもしれない。
単なる恋愛ものじゃない現実感あるストーリーが面白い。
同時にこういった難問を上回る程の「好き」という気持ちと、実行するタイミングが重要なんだろうと思った。
Posted by ブクログ
なんだろうなぁ、太陽の名字が森若になって貸し一つあるから本籍地と世帯主は譲って、て。逆なら当たり前で女性側の苗字になると貸し?言い方が嫌。妊娠出産の件でも家事育児はする、送り迎えもする、てそれは当たり前でしょ。子供何人、て話と好きか嫌いは関係無いし。あーほんと太陽にはイライラする。
最後美華が鎌本にはっきり言ったのはスッキリ。勇太郎や山崎さんも沙名子と太陽のために動いてくれて嬉しい。
Posted by ブクログ
最終巻ではないようだが、物語としては一区切りついた12巻。
太陽と沙名子の意見の相違や、鎌本の不穏な気配など決してハッピーだけではない展開だったが、最終的にはいい感じにおさまって良かったと思う。何より、毎回最後に真夕視点のエピローグが置かれていることで、読後感が柔らかい感じがする。沙名子視点の癖のある語りからの緩急で、経理部の朗らかな一面が覗けるような気がする。ありがたい。
恋愛物語では付き合う→結婚→出産という流れが定番だが、本作ではそこに至るまでのそれぞれの人物の葛藤などがきちんと描かれていて、特に苗字や本籍地などで一悶着あるのはある意味斬新だった。でも、慣習や常識に囚われずによく考えなきゃいけないところだよな、と改めて実感した。
Posted by ブクログ
森若さんの悩み、立ち止まって考え出してしまうと、もう抜け出せなくなりそう。それでも踏ん張って先に進もう、と思えるくらい、結婚したい相手と出会えたということが大事なのかもしれない。
それにしても鎌本さん、様子がおかしくなるくらい、ガチで好きだったのね。失恋して泣いてたと聞くと途端に気の毒な気持ちがわいてくるから不思議。
Posted by ブクログ
森若さん、ついに結婚太陽と、そんな時鍵本の様子が少しおかしくなる。結婚は皆が祝福してくれるが、この場で言うことでは無いが、離婚はほんとに大変である。結婚以上に、この幸せがいつまでも続くように おめでとう御座います。
Posted by ブクログ
何が良かったって、森若さんが結婚を前にマリッジブルーにならないところ。一人の時間も大事だけど、そこを削っても太陽と一緒にいたい気持ちにとても癒された。結婚が決まればやることは決まる。そうすると妊娠・出産が見えてきて会社では子育て中の同僚が気になり始める。森若さんの人生のステージで社内で気になる人が変化したり、時の流れで若手が成長してたり、自分の周りのあるあるとシンクロするところがずっと楽しい要素かも。次も楽しみだし、子育てする森若さんにも会いたいなぁ。
Posted by ブクログ
シリーズ12作目。
ついに森若さんと太陽が結婚する。
結婚に向けたあれこれは森若さんらしさ全開。
作者の人間描写は相変わらず抜群。
仕事関係も、どこで取材しているのかと思わせるくらい、自然でリアル。
式に向けてかき回すだけかき回しておいて、あの瞬間の静謐さ。
一言、ずるい。
弟竜真の太陽の呼び方が笑える。
Posted by ブクログ
天天コーポレーション経理部の森若さんを主人公とした物語の12巻
彼女の仕事へのスタンスは非常に共感できるため、そのスタンス故に恐らく不必要に頭を使ってしまうところも他人事と思えない…
営業部男性:この仕事は自分にしかできないって思ったら嬉しくない?まわりからも頼りにされるし
森若さん:思わない。みんな自分でやれって思ってる。わたしにできることは、わたし以外の人にもできてほしい
Posted by ブクログ
苗字とか世帯主とか、予定調和で流されない時代になってきたなぁ…きちんと考えるべきことですよね。結婚前の自由な時間、本当に貴重。
安定におもしろいシリーズです。
Posted by ブクログ
シリーズ第12弾です!
audibleにて。
今回は結婚までのタスク処理と結婚式まで。
名前をどうするかとか、世帯主、本籍‥。
自分が結婚するとき全く気にしなかった。
本籍なんかその時暮らしたアパートの住所で今は全く違うところに住んでるが、なんの不便も無いし。
名前も漢字で書く時バランスのとりにくい名前だったので今の方がストレスなく名前が書けるしなぁ笑
まぁ、あの頃は夫婦別姓とか、ワーキングネームとかあんまり言わなかったしね。
何はともあれ
森若さん、太陽ご結婚おめでとうございます!
Posted by ブクログ
森若さんの結婚や子育てに対する捉え方がちゃんと森若さんだった。
動揺し、考え、折り合いをつける。
11巻で若干お花畑に突入したように感じ残念だったので、軌道修正されてて安心した。
Posted by ブクログ
シリーズ第12作。ついに結婚式の巻。
これで完結かと思っていたら、まだ続くらしい。
確かに結婚=ゴールではないのだし、あの森若さんがどんな風に新生活に順応していくのかは気になるところでもある。
今回は仕事の場面は少なかった。
結婚という一大イベントで、タスク表を淡々とこなすというわけにもいかないのだから仕方ない。
名字問題の次は世帯主問題。そして新居にお金の問題。結婚するためには話し合って決めなければならないことがたくさんある。
森若がこれまでのロジックで進めればいい問題ばかりではない。イラっとすることがあっても口にしない森若に、変化と太陽への思いを感じる。
会社の方は、新社長の円城格馬の改革の一つで業務のデジタル化プロジェクトがスタート。
森若が所属する経理部はそれほど影響はないだろうけれど、他の部署は混乱しそうだ。
プロジェクトのメンバーはデジタル化に興味がない、あるいは苦手という人ばかり。だがそういう人にこそ使えるシステムにしたいという、システムの会社の言葉にハッとする。
その人がいないと回らないという部署や会社ではいけない。
森若と太陽の結婚準備が進む中で、森若は改めて様々な課題を発見する。
妊娠、出産、子育て…育休や時短勤務を利用しながら、どう自分のキャリアを積み、仕事と両立していくのか。
太陽は積極的に関わる人間ではあるけれど、未熟さも大いに感じる。
森若の家族も協力的ではあるけれど、それも母親の健康と意欲があって成り立つことだということを知る。
昔に比べれば支援や協力体制、育休や時短勤務などの環境も進んだとはいえ、当事者と周囲で支える人、当事者が働けない分をバックアップする人とのバランスは永遠の課題のような気がする。
子育て世代だけでなく、介護や看護も考えれば全ての世代に共通する問題だろう。
話が逸れてしまったが、前作から気になっていた鎌本の態度がここに来て危険性を帯びてきてハラハラする。
まさか暴走してしまうのか…と心配したが、その結果はいかに。
毎回エピローグで蚊帳の外のように描かれる真夕だが、美華がきちんと評価してくれていて嬉しい。自身の欠点を意識している真夕だから、きっと成長出来るはず。
また勇太郎や山崎が意外と気を遣ってくれていて嬉しい。元々そうなのか、変わったのか。
いずれにしても森若と太陽がみんなから愛されていて良かった。
森若の、結婚式での気恥ずかしさは当時の自分を思い出して懐かしい。森若らしい部分と森若らしからぬ部分とが見られて興味深い。
太陽の方も変わらず楽天的な部分と、頼もしい部分が見られて興味深い。
次は本格的なデジタル化プロジェクトの進展が描かれるのか。そして新社長のさらなる会社改革はあるのか。