あらすじ
TVアニメ化の超話題作、最新巻。「スペイン王女の密偵をして欲しい」という枢機卿の申し出を、彼女の友人としてきっぱりと断ったアルテ。しかし枢機卿は口封じのために、アルテを罪人に仕立て上げ、牢に閉じ込めてしまう。政略に巻き込まれ、アルテの運命は思わぬ方向に動き出す。
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16世紀初頭のフィレンツェ。この時代、女性が画家になることは前例としてあまりなく、主人公のアルテは画家工房に弟子入りを志願するも、断られ続けてしまいます。このマンガは、そんなアルテが女性画家としてどのように生きていくのかを描いた作品です。そのテーマだけでも十分面白い作品なのですが、この作品、焦点はそれだけではありません。
様々な面白さがあるのですが、その中でも私はアルテが貴族生まれであることに悩むシーン(7巻)が好きです。この作品は、女性であることを理由に仕事を任せてもらえなかったり、あるいは勉強させてもらえなかったりといった逆境をアルテがどう乗り越えていくのかに焦点を当てることが多いのですが、このシーンはそれとは少し異なります。「貴族であった」という自分の過去が人に比べて恵まれているということ。それを本当の意味で自覚したアルテは、今までの困難を否定されたような感覚に陥ります。そこからアルテはどう立ち直っていくのか。今の自分に自信がない、もっと自分を好きになりたい。そんな人におすすめのマンガです。
感情タグBEST3
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匿名
囚われのアルテ
フィレンツェ怖い。この時代は捕らえられたら拷問付きなんだね、、、しかもなんだよ依頼主、最低。
レオがイレーネに助けを求めてなんとか脱獄したアルテだけど、どうなる?
Posted by ブクログ
1巻から13巻まで一気読み。
アルテという貴族出身の主人公が、女性が思いきり差別されており人権すらほぼ無いような時代に、女画家として努力して、段々と仲間や味方が増えていくお話です。
とってもお偉いイレーネ様にも、きっと気に入っていただけるだろうとは思ってましたが、それが今回はあだとなり、枢機卿にスパイとして声をかけられ、真正面から断って投獄されてしまいます…。
イレーネ様のご厚意で部下を使って牢屋か一晩で助け出されたのは良いのですが、レオ師匠とお別れも言えないまま離れ離れになることが決定してしまいました。くー。
イレーネ様が、「好きな人には、好きだときちんと伝えておくべきだ。」とアルテに言った真っ当な正論に対して、アルテも私も「いやいや、仕事の関係だし。師匠と弟子だし。今は告白なんてしたら仕事に支障が出るからダメでしょ!」って思ってしまったけれど…。言わなくて後悔する事も今後、あるのかもしれない。
でもねぇ。生きていれば人生にはまだ続きがあるように、アルテの物語もここで終わりじゃ無いから、いつか再会出来ることを楽しみに読み進めたいと思います。
アニメはあまり見ない派(漫画が好きなので)ですが、アルテはアニメもきっと綺麗なので少し見てみようかなと思います。
分岐点なのか
枢機卿の依頼を断る原因が眠かったからだなんて言わないw
女流画家としては最高の地位を得る代償がレオさんとの別離とは、お互い意識しだした矢先なだけに切ない。
前向きに生きてきたアルテの分岐点になるのか次巻が楽しみです。
今後の方向が気になる
レオとあんな別れ方になるとは、イレーネの忠告がこんな形で伏線になっていたとは・・・辛い。
ともあれ、これまで実在の人物との関わりを避けてきたアルテの物語も、イレーネの登場以降は史実との関連が増えてきました。カテリーナという名前からもヴェネツィア編の段階から準備されていた展開だと思いますが、今後より史実路線に進むのか気になります。
史実だと5年後あたりにはイレーネのお兄さんがローマに攻め込み、フィレンツェもシルヴィオらは追放されるも皇帝軍に包囲され何万人もの死者を出すなどなど厳しい時代を迎えます。後世の視点から見ると皇帝一族の庇護下に入るのはある意味で勝ち馬に乗った形ですが、アルテの物語がどちらの方向に進むのかは気になるところです。
冤罪
今みたいなカメラや、映像がなかった時代
きっと権力者たちによる冤罪だらけだったのだろうと思った
腹立たしく、やるせない、そんな終わりだった