あらすじ
依頼された肖像画の仕事とひとつひとつ大切に向き合う日々に充足を覚えるアルテ。そんな矢先、街の大物からの依頼が舞い込んでくる。その内容は、ローマからやってきたとある客人をもてなすことだった。与えられた好機を前にアルテはどう決断するのか。培ってきた経験と強さで道を切り拓くことは出来るのか―――。
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16世紀初頭のフィレンツェ。この時代、女性が画家になることは前例としてあまりなく、主人公のアルテは画家工房に弟子入りを志願するも、断られ続けてしまいます。このマンガは、そんなアルテが女性画家としてどのように生きていくのかを描いた作品です。そのテーマだけでも十分面白い作品なのですが、この作品、焦点はそれだけではありません。
様々な面白さがあるのですが、その中でも私はアルテが貴族生まれであることに悩むシーン(7巻)が好きです。この作品は、女性であることを理由に仕事を任せてもらえなかったり、あるいは勉強させてもらえなかったりといった逆境をアルテがどう乗り越えていくのかに焦点を当てることが多いのですが、このシーンはそれとは少し異なります。「貴族であった」という自分の過去が人に比べて恵まれているということ。それを本当の意味で自覚したアルテは、今までの困難を否定されたような感覚に陥ります。そこからアルテはどう立ち直っていくのか。今の自分に自信がない、もっと自分を好きになりたい。そんな人におすすめのマンガです。
感情タグBEST3
匿名
アンジェロのお姉さん
この話が一番印象に残りました。男に弄ばれて修道院だなんて許せない!
男!許せない!
いつの時代にもこんなクズみたいな男がいるもんなんだな。ただ幸せになりたかっただけだろうに。
素敵
素敵な絵とお話
富める者として傲慢になってはならぬと自戒するお話
アルテに憧れるも、同じようにはうまくいかない
そんな二人のお話と
アルテ自身が前進していくお話
あらゆることが非常に丁寧に描かれています。
髪の毛が伸びていくアルテの姿に女性らしくなっていく様子も伺えるのかも。
(男社会の中で男勝りに働いてきたアルテがキレイな女性になってる感じがあります)
「開き直る」と言う言葉がありますが
私は正直に言って個人的にはその言葉はあんまり好きじゃないです。
ときどきですが、逆ギレに近い意味で使われたりもするので…
生まれを受け入れて利用する強さも
憧れの人のようになれない苦しみも
「開き直って受け入れる」ことに若干の抵抗を感じます。
それはなぜなのか、自問自答しながら読みました。
私の感じている抵抗と登場人物の心情とは全く別物だとは思いつつ(笑)
覚悟
アルテの全て受け入れてやっていく覚悟が決まった
のはやっぱり師匠の言葉なんだなーと
生まれも性別も全て受け入れたアルテはここからどうお客様とかかわるのか??