• アルテ 14巻

    本当にカスティリャ編になるのか

    う~ん、ちょっと逃避行に時間がかかりすぎ。次巻からはまた画家としてのアルテの話が戻る事を期待します。

    恐らくアルテは「お兄様」(カルロス1世)の次のフィリペ2世の時代にカスティリャの宮廷画家として活躍したソフォニスバ・アングイッソラがモチーフの一人だと思います。またカタリーナもポルトガル王に嫁いだ後はサロンを開いて女性の知識人を宮廷に集めたことで知られます。

    ですのでフィクションにしてもアルテなような人物をカスティリャで活躍させる事は可能かもしれませんが、ルネサンス期のフィレンツェに比べると描くのは大変そう。フィレンツェでの下積みからカスティリャの宮廷と舞台が急変して一体どうなるか...続きを読む

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  • 絢爛たるグランドセーヌ 15

    現代目線の留学ストーリー

    連載を読んでいた時は滝本先生との別れの描写もなくあっさり旅立っていった事に正直違和感がありました。長年の恩師のもとから卒業するのに涙ウルウルのシーンがあっても良いのにと、滝本先生の謎と絡めてもう一幕を期待していました。

    ただ離日して留学生活に突入する一連の流れを単行本で通して読むと、これはとても現代的な留学ストーリーだと印象が変わりました。留学はもはや今生の別れの覚悟で旅立つような大げさなものではありません(笑) 奏もクリスマスには戻ると言っているように、半年もせずに一時帰国し必要ならLINEやZoomで顔見て話せる、それが今どきの留学です。

    奏の才能や幸運は確かにファンタジーでは...続きを読む

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  • アルテ 13巻

    今後の方向が気になる

    レオとあんな別れ方になるとは、イレーネの忠告がこんな形で伏線になっていたとは・・・辛い。

    ともあれ、これまで実在の人物との関わりを避けてきたアルテの物語も、イレーネの登場以降は史実との関連が増えてきました。カテリーナという名前からもヴェネツィア編の段階から準備されていた展開だと思いますが、今後より史実路線に進むのか気になります。

    史実だと5年後あたりにはイレーネのお兄さんがローマに攻め込み、フィレンツェもシルヴィオらは追放されるも皇帝軍に包囲され何万人もの死者を出すなどなど厳しい時代を迎えます。後世の視点から見ると皇帝一族の庇護下に入るのはある意味で勝ち馬に乗った形ですが、アルテの...続きを読む

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