【感想・ネタバレ】七つ屋志のぶの宝石匣(26)のレビュー

あらすじ

宝石ミステリーな『七つ屋志のぶの宝石函』に、
ついに本格的ミステリー事件勃発!?

普段、騒動は起こるが平和な銀座9丁目商店街。
そこで飛び交う不穏な会話「殺人事件」「凶器」「トリック」……。
人気作品も手がけるドラマ脚本家が「質屋さんなら事件のネタがあるのでは?」と、
ネタに詰まって訪れた倉田屋で巻き起こる、ドタバタ騒動!
ジュエリーに隠された愛憎に、人と人とのつながりを改めて感じる志のぶ。
さらに、「西のアキ」こと南明彦が大阪より再登場!

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ネタを書いたノートを開いた著者。
「新しい連載の企画2本です どっちがいいですか?」
・質屋の話
・音大の話
ここで選ばれた「音大の話」が後の『のだめカンタービレ』となり、
残された「質屋の話」が本作、『七つ屋志のぶの宝石匣』。
というわけで、二ノ宮知子先生が約15年あたためていたシリーズが、ついに始動!


舞台は、老舗質屋。宝石のオーラを見抜く天賦の才(?)を持つ、跡取り娘の志のぶ。
女子高生なのに、宝石に関してずば抜けた知識を持っているのがカッコイイ!
不思議女子というギャップもイチオシ。

しかも、志のぶには年上のイケメン婚約者・顕定という存在が!
けれどそれは志のぶの祖父が決めた関係。
恋愛とも違う、ビジネスパートナーのような絶妙な距離感のやりとりがおもしろい。

そんな二人のもとに、宝石にまつわる事件が次々に飛び込んでくる。
遺産相続問題や、思い出の詰まったアクセサリーなど、エピソードは様々。
登場人物たちに極悪人はいないし、魔法のようなトリックもない。
最後に明らかになる真実はほのぼのしたものばかり。
だからこそ、老若男女問わずにすすめたい、稀有でリアルなヒューマンストーリー。

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