あらすじ
「おかえり。仕事疲れたでしょ」
「うん。あ、でもしまむらの顔見たら疲れが吹っ飛んだ……みたいな……」
「ほーう。じゃ、元気なとこ見せて」
「え……。げ、げんきー」
こんな調子で、私たちはずっと続いていくんだろうなあ。たぶんおばあちゃんになっても。ひょっとすると三千七百年くらい経っても。
『安達としまむら』BD/DVD特典小説、イラスト付きで待望の文庫化!
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Posted by ブクログ
たわいもない日常を描いているはずなのに、気づけば時間や空間を超えて、形を変えながら続いていくものの話になっていた。
10巻以上かけて積み重ねてきた関係が、若い時間だけで閉じず、その先の未来にまでつながっていく感じがすごい。
人は変わり、時間は流れ、失われるものもある。
それでも、ヤシロのように覚えていてくれる存在がいることで、日常はどこかに残り続けるのかもしれない。
そして、ここまでの世界が整っていったきっかけは、やっぱりあの時の安達の勇気だったのかもしれない。
自分が大切にしたいことを、かなりクリティカルに表現されたような感覚があった。
これまで読んだ本の中でも、かなり上位に残りそう。
『99.9』というタイトルも含めて、この二人の関係がたどり着いた場所を、静かに見届けたような読後感だった。