あらすじ
人質を楯に、身代金を奪った犯人は、厳重な包囲の中で、ビルの9階からエレベーターに乗り込んだが、1階についた時には消えていた! その頃、近くのマンションで、右翼の大物が何者かに射殺された。“2つの事件は関連するものなのか?”居合わせた警視庁公安刑事・桂田の暗い瞳が光った。彼は、2年前に妻子に逃げられ、それ以後、人が変わったといわれる。その凄腕に更に磨きがかかり……。
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百舌シリーズを読むにあたり、エピソード0的物語があると知り.「まずはそこからでしょ」と早速手にした一冊は、男臭く、久々にハードボイルドを読んだ満足感でいっぱいだ。
それにしても、虚しく悲しいラスト。
最初から最後まで裏切りの連鎖、まさに一寸先は闇。
確かに桂田は悪いことに手を染めていたけれど、じゃあ、津城が本当に正義だったのかと言うと、それもはっきりしない。
人生に裏切られ命を落とした桂田がただただ哀れでならなかった。
でもこの感じ、この重苦しい感じがまさに「百舌」に繋がって行くのだろうと、この先にある本編に期待してしまう。
早々に次を読みたいと思う。
Posted by ブクログ
エピソード0・・・お、ツキさん登場♪
ほお~、なるほど。ここからシリーズに繋がっていくわけね!
これはこれで完結だけど、なんだか物悲しい事件だったわねぇ。
裏切りの美学?わかるような、わからんような・・・。
んで、浅見刑事は警察をやめちゃって、それっきりなのかなー?
Posted by ブクログ
2021.08.15
久しぶりの百舌シリーズ。6作品目。
これまでの主人公たちは出てこないが、ドラマMOZUの津城警視正の警視時代。
相変わらずの警察内部の汚職を暴くが政治的な部分は解消出来ないというこれまでの百舌作品のテーマにブレはない。
古い作品だが、結構すんなり読めてしまう。
浅見が慕っていた桂田との関係性が切ないが、これもいつもの百舌作品という感じで個人的には納得。
1974年(昭和49年)に起きた三菱重工爆破事件を模している部分もあるのかな?と思い調べることにもなった。知らない出来事だったのでタメになった。
Posted by ブクログ
百舌シリーズを何冊か読んだ後だったので、津城警視が出できてビックリ! 百舌シリーズのエピソード0だったんですね。
内容は面白くて一気に読めました。権力を持つ者は怖いよ‥ 私は平凡な民で良いです。
それにしても、たかが奥さんの浮気で人生をこうも台無しにするかね‥ 桂田さん不器用過ぎ。
Posted by ブクログ
公安の刑事である桂田と浅見が商社回りで立ち寄ったビルで、立てこもり事件が発生。
所轄署の刑事・機動隊が包囲する中、ビル内から忽然と姿を消した犯人の行方は…?
<以下、ネタバレです。>
百舌シリーズを含めた公安シリーズの1冊目。
百舌での主要人物である某監察官が出てますね。
TVドラマでの某監察官(=津城さん)も、何やら黒い感じがしていましたが。
もう、黒い感じどころか、真っ黒じゃないですか!(笑)
まぁ、津城なりの、正義があるんでしょうけどもね。
桂田と津城はちょっとなー、で、何だかんだ言って、まともなのは、浅見だけでしたね、という話。