【感想・ネタバレ】やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。12のレビュー

あらすじ

たとえ、その選択を悔いるとしても。

バレンタインデーのイベント、水族館での雪の日を経て、自分たちが踏み出すべき一歩を定める八幡たち。
そんな奉仕部に、ある大きな依頼が持ち込まれる。
その依頼に対して、今までとは違ったやり方で取り組むのは、三人にとっては自然な流れのはずだった。
それが、自分たちの求めていることなら――。
たとえ、その選択を悔いるとしても。
時間の流れがいつか自分たちを大人にするのかもしれない、出会いと別れを繰り返して人は成長するのかもしれない。でも、いつだって目の前には「今」しかなくて――。
雪乃、結衣、八幡。それぞれの想いを胸に抱えながら、各々が選択する「答え」とは。
新たなる青春群像小説、物語は最終章へ。シリーズ12巻。

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この作品は“リア充”と“非リア充”の人間同士の群像劇です。
世の中のリアルに対して絶望している主人公。
そんな彼を見かねて学校の担当の先生が「ある部活」を紹介します。
その部活の名前は「奉仕部」。
活動内容は、困っている人の相談請負のようなもので、主人公がそこに入ることで物語は始まります。
見ていると、ああ、あるある!と思わず共感してしまうような主人公のひねくれぶりに、思わず笑ってしまいます。
あなたは今の世の中、“リアル”についてどう思っているでしょうか?
リアルはクソだ!と思ったことが一度でもあるアナタ、この物語、かなりハマりますよ!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

小町や雪の下の成長に対して比企谷が覚えた一抹の寂しさの正体が、誰かに頼られることで自身の存在意義を見出す依存であると後半で明らかになった。そして、陽乃は比企谷に、奉仕部が醜悪な共依存で成り立っていることを教えた。

思えば、バレンタインイベントでもそうだが、陽乃は奉仕部のぬるま湯の関係を許さず、その欺瞞のような在り方を目敏く指摘していた。今回は、奉仕部本人たちも薄々感じていた「偽物の関係」の正体の答え合わせ回だったように思う。

話は変わるが、この巻では比企谷がやたらと由比ヶ浜に対して積極的だったが、どういう感情なのかわからなかった。というのも、由比ヶ浜自身が雪の下と比企谷の間に入りこめないところがあると言ったように、雪の下と比企谷が相思相愛なのだと思っていたからだ。

あと、最後に雪の下を助けに行く動機である、「いつか、助けるって約束したから」は、仕事でも部活でもない理由であり、今までの比企谷では考えられない理由づけといえる。この助けたいという思いは本物なのか…

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2019年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

約二年ぶりの刊行。なんだかどんどん文学的様相を帯びてきた俺ガイル。

読み終わったあとどうしてもしっくりこない。なんでしっくりこないんだろうってずっと考えていたらそれはやっぱり、彼ら彼女らがみんな少しずつ間違ってるからだと気づいた。
もちろん何が正しいかなんて結果論で、誰にもわからないんですけれど。

さて私が思う今巻での一番大きな間違いは、雪ノ下雪乃がプロムの依頼をひとりで受けたことだと思います。八幡や由比ヶ浜がいると甘えてしまう。このままでは自分はダメになる。自分独りで出来ることを証明したい。という思いからひとりで依頼を受けた訳ですが、雪ノ下雪乃にあるまじき失策です。
まずもともと八幡も雪ノ下もベクトルは違えど基本的に人を頼らないタイプの人間でした。それが最近甘えてしまう自分に気づいての独り立ちのための行動だったのでしょうけれど、それは結局昔に戻ろうとする原点回帰の行動であり、成長の行動ではなかった。
例えばですよ。今回のプロム依頼が雪乃ママからのいちゃもんがなく何の問題もなくうまくいけたとします。そうだった場合、雪ノ下雪乃は八幡たちから自立したといえるでしょうか?共依存関係がなくなったと言えるでしょうか?いえないですよね。ただ単に八幡と由比ヶ浜を遠ざけて自分独りで仕事をしただけです。自立でもなんでもない。成長もなにもない。逆に昔に戻って退化したとすら言えるかも知れません。

私が思う理想的な選択としては、雪ノ下雪乃はここで八幡に甘えてしまうからといって逃げるのではなく、八幡をうまく使うやり方を学ぶべきなのです。基本的になんでも出来る雪ノ下さんですが考え方は正攻法。に比べて搦め手を得意とする八幡君。自分にはない思考法を持つ人をうまく使いこなすことが上を目指す雪ノ下さんが覚えるべきことなのではないだろうか。元々ひとりで出来る人間がひとりで行動したってそこには成長などないのだから。

その点一色いろはの成長ぶりは凄いですよね。立場が人を変えるというけれど、生徒会長という立場は間違いなく一色いろはを成長させた。

八幡くんは陽乃さんに惑わされすぎ。これを『共依存』なんて言ってしまったら家族関係以外の関係はほどんど『共依存』になっちゃうじゃない。
由比ヶ浜さんは忖度しすぎ。

とはいえ青春は間違えるものですから、間違えることがダメなことではないのでしょう。八幡の思う「本物」というのがどういうのかが未だわかりませんが、たどり着いていってもらいたいものです。

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2018年03月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

3人の関係が終焉に向かいつつある事を予感させる内容の巻。最後の数頁で急展開に。ここからの比企谷八幡の奮闘に期待と願いを込めて物語を閉じ、次巻を待ちます。

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2017年10月14日

シリーズ作品レビュー

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