【感想・ネタバレ】つんつんブラザーズ The cream of the notes 8のレビュー

あらすじ

もうそろそろ潮時である。

優しい人というのは、自分の機嫌の取り方が上手い人だ/現場のレポートの八割は意味がない/RITZを、ほぼ毎日食べている/美しさを知るほど、人は強くなる/少子化が悪いと考えていない ほか

思わず納得、ベストセラ作家の斬新な思考よりすぐり100個。
霧の向こうの未来をほんのり照らす森博嗣《クリームシリーズ》
文庫書下ろし。


実は、すべてのものが「いなくなる」運命にある。生きていることこそ、奇跡的な状況なのだ――。都会を離れ、森に暮らす人気作家が考える、社会のあり方、日々の送り方。少しだけ発想を変えれば、目の前の世界がまったく新しくなる。素朴な疑問から導かれる深い答えが衝撃的な、大人気エッセィ・シリーズ第8弾!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

このシリーズも第8弾となった。今回もそれなりに議論を巻き起こしそうな内容が散りばめられている。
思考の過程で第三者の視点から眺めてみるということは、客観性を確保する意味で重要であると理解しつつも、これがなかなか難しい。
今回、感銘を受けたのは天才に関する行である。
「知りたいことは、自分の目で見て学ぶ。この観察力に、まず非凡な才能が発揮されるのが天才である。」という。
やりたいことはすぐに実行し、試す。そこに体系化されたステップは存在しない。だから天才は上達するのが速いという。
「天才は自分で自分を評価している」とも指摘する。他人に評価されることを待つ凡人とは異なり、自分の出力を逐一チェックしているので、上達するのが速いという。
そうかも知れないと凡夫の私は感じるのみである。

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2020年03月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ


つまり、自分の認識は、この世の現実ではない、ということを人間だけが知っている。
40 「自分」とは、どういう意味なのか。より

「完成って、何ですか?」というのが僕の疑問だ。

 僕は自分の行為を自分で評価する。自分が褒めてくれれば、それで充分である。
43 最後の引越になるかもしれない。ということはそこがゴールかな。より

簡単に言えば、発展は頭打ちになる。そうなるのが自然なのである。
47 言論を弾圧する国家が、今も成り立っていることを、真摯に受け止めるべき。より

 日本には古来、朽ちゆくもの、滅びゆくものの美へ注ぐ目があった。しかし、それは弱さを求めたのではなく、着飾った虚構が崩れ、還元される本来の姿に、永遠という強さを求めようとしたものだ。
98 美しさを知るほど、人は強くなる。強くなるほど、美しくなるのだろう。より


2019年のエッセイ集、creamシリーズの8作目。
民主主義、資本主義のシステムに対する言及も少ないながらもあり、くだらない話もあり、過去7作の中で何度か出た話もありの通常営業ですが、楽しんで読むことが出来ました。
まだ未読ですが、著者のベスト1が赤目姫だそうで読むのが楽しみです。

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2021年07月26日

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