【感想・ネタバレ】機密漏洩 警視庁公安部・青山望のレビュー

昔の刑事ドラマで凝り固まった警察像の崩壊!
実際に警視庁公安部で勤務した著者が、最新かつリアルな警察を描きます。主人公の青山望を中心に、ノンキャリアだけど大卒(体育会出身)でキレキレの同期4人が、ヤクザ・政治家・IT長者・半グレ・芸能界・宗教団体が複雑に絡む難事件を、様々なIT技術で解決。ビッグデータの解析力と分析力は圧巻で、地道な職務質問(もちろん重要だと本書に書いてあります)やパンを食べながらの張り込みといった旧来のものとは全く異なる捜査方法に感動。
1巻は日韓利権、2巻は病院経営と選挙違反、3巻は半グレと中国マフィア、4巻は原発とカジノ、5巻は仮想通貨ビットコイン…まるでニュースを見ているかのようなリアルタイム感。一般教養書としても使えます。次巻のテーマは何でしょうか?

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年10月18日

○元警視庁警察官で、議員秘書、コンサルタント等で活躍する濱嘉之氏の著作。
○「警視庁公安部・青山望」シリーズの4作目。本作は、前作(シリーズ3作目の「報復連鎖(文春文庫)」)の事件や出来事を受けての事後談を展開したものとなっている。(そのため、前作を読んでいないと、内容や詳細な複線を理解するのは難...続きを読むしいのかもしれない。。。)
○本作も、主として「中国問題」を中心に、在日中国人マフィア間のトラブルや暴力団組織との関係、企業の情報漏洩や議員の関与などを、警察の各部門との連携(同期カルテットの活躍)により解決するという流れ。
○濱氏の著作は、内部情報を含め、詳細かつリアリティあふれる内容となっているが、本作でも、その細やかさが発揮されている。
○しかしながら、前作との続きの部分が多いため、新鮮みに欠ける印象。それならば、前作との上巻・下巻ということでもよかったのではないかと思う。
○作品中でも触れられているが、今後も「青山望」シリーズは続くことが予想されるので、ぜひ、次回は、もう少し別の観点からの新鮮みを期待したい。(「清水保」は次もキーマンになるのかもしれないが・・・・)

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