あらすじ
財務大臣がパーティ会場で刺殺された。現行犯逮捕された男は「完全黙秘」。身元不明のまま起訴される。警視庁長官の特命により捜査にあたる警視庁公安部・青山望は、類似の完黙事件を知る。福岡、京都、歌舞伎町、そして永田町。青山は刑事部、組対部の同期と連携しながら捜査をすすめるうちに、政治家と暴力団、芸能界が絡み合う壮大な「戦後の闇」に突き当たる。捜査手法、情報戦の実態など公安出身者にしか書けない圧倒的なリアリティで描く、警察小説の新シリーズ第1弾。
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昔の刑事ドラマで凝り固まった警察像の崩壊!
実際に警視庁公安部で勤務した著者が、最新かつリアルな警察を描きます。主人公の青山望を中心に、ノンキャリアだけど大卒(体育会出身)でキレキレの同期4人が、ヤクザ・政治家・IT長者・半グレ・芸能界・宗教団体が複雑に絡む難事件を、様々なIT技術で解決。ビッグデータの解析力と分析力は圧巻で、地道な職務質問(もちろん重要だと本書に書いてあります)やパンを食べながらの張り込みといった旧来のものとは全く異なる捜査方法に感動。
1巻は日韓利権、2巻は病院経営と選挙違反、3巻は半グレと中国マフィア、4巻は原発とカジノ、5巻は仮想通貨ビットコイン…まるでニュースを見ているかのようなリアルタイム感。一般教養書としても使えます。次巻のテーマは何でしょうか?
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
公安警察を主人公とした小説!とても興味深くて新鮮だった。もしかすると初めてだったかもしれない、公安警察の小説は。今まで警察小説と言えば、捜査1課が主流で、公安ではない(一般のと言って良いかわからないが)警察が主流だったと思う。それにストーリーの流れでは公安を敵対視していることが多い。でも、この小説は、著者が公安警察出身ということから、フィクションだとしても、内部事情をこれでもかと詳しく描いていて唸らされた。公安警察とはこんな世界だったのかと思い知った。濱嘉之のこの『警視庁公安部・青山望』シリーズはおもしろい!!
おもしろいシリーズを見つけた
攻殻機動隊の公安9課のような頼もしさ、かっこよさを楽しめる話です。内容はリアリティがあるというより、つい数年前のことを描いたような内容で驚きました。シリーズ化しているようで、面白い読みものを見つけられてしあわせです。
Posted by ブクログ
最近お気に入りの濱先生の新シリーズ
ノンキャリですが仕事ができる警部カルテット!
情報は共有だけじゃだめ!
生かすためにも広い視点と着想できる才能と、活動
する組織が必要ですわww
Posted by ブクログ
警視庁公安部・青山望シリーズ第1弾。
以前、濱嘉之さんの「警視庁情報官」という作品を読んだときは難しい印象だったけれど、懲りずに挑戦。
公安出身者だからこそ書ける細部が興味深かったし、物語も面白くて今回はサクサク読めた。ただ、目次の次ページに主な登場人物紹介があるのだけれど、そこに載っていない人も結構出てくるから人物を把握するのが大変だったかな。
主人公の公安部:青山と各部署に散らばる優秀な同期たちが協力しあって、1つの殺人事件から政治家と暴力団、芸能界が絡む大きな事件の真相を突き止めていくのが面白くてページをめくる手が止まらなかった。
青山と同期たちの他にも優秀な刑事がいて、着眼点だったり人間関係だったり、うまい具合に情報を集められるのがすごい。仕事ができる人はカッコイイな。
他の警察小説では、警察内部の争いがメインになったりもするけれど、本作はどちらかというと内部で見栄を張っている人には目も触れず、どのように捜査が進められているか実際の流れを見ているようでワクワクした。
特に最終8章で青山や同期の大和田らが先頭に立って政治家や暴力団を追い込む姿が爽快だった!
次作も楽しみ。
Posted by ブクログ
濱さんの小説の内容てどっかで見た実際の案件な気がするからリアリティーがスゴイ。
財務大臣が刺殺され、犯人は現行犯で逮捕される。
しかし、容疑者は一言も話さない。
犯行動機ばかりか名前さえも...
過去に鎌田一号として完全黙秘で逮捕され裁判を受け出所した人物がいたことに気づく青山は何かを感じ調べ始める。
多くの登場人物、いろんな世界の絡み合いで複雑だけどラスト読み終えるとスッキリした。
Posted by ブクログ
うむ、みなさんの感想の通り。組織解説がぼんくらのぼくの頭に
なかなか入ってこなかったのですが、リアル感が半端ないので、
頑張って読みました。
やくざ、恐るべし・・。これが真実に近いなら大人って怖い!
Posted by ブクログ
青森県五所川原でお会いした「すこっぷ三味線」という芸の家元から頂いた本。なんとその家元が登場しているミステリーなのです。近々ドラマ化されるとのことで、家元の出演する箇所の収録も完了しているとか。トリックの種は知ってしまいましたが、どんな風に映像化されるのか楽しみ。
いわゆるトラベルミステリーものにしては、取り上げるテーマも現代ならではの社会派。細部がやや駆け足で、謎解きのポイントとなる事柄にたどり着く過程や周辺人物の描写、ご当地の様子などなど、もっと詳しく知りたくなってしまう箇所は多々あるけれど、スピード感がある方が良い、という面もあるのかも。
久々のミステリー、面白かった。
Posted by ブクログ
警視庁公安部シリーズ第一弾。『完全黙秘』する現役大臣刺殺実行犯。そこから広がる暴力団、政治家、芸能界、宗教団体の裏社会。巻頭に警視庁組織図が掲載されていますが、これだけの組織がそれぞれの捜査のエキスパートと情報を駆使して実態が明らかになっていく展開はわくわくします。
Posted by ブクログ
第1200期 古川教場の青山,大和田,藤中,龍の4人が縦横無尽な活躍で,難事件を解決する痛快な物語だ.警察組織の説明がややくどい所もあったが,彼らの的確な仕事ぶりは読んでいて気持ちが良かった.
Posted by ブクログ
財務大臣暗殺事件を発端に政界、財界、暴力団、宗教団体、と幅広く蔓延る闇を公安の青山警部を先頭に、捜査一課、二課を率いる優秀な同一教場の同期生と共に解決の糸口を見出す。
10年以上も前の作品なのに古さを感じさせない事に先ず驚いた。公安出身の作者らしく現場を丁寧にリアルに描写されていたが、役職の複雑さ、登場人物の多さに戸惑った。青山警部は今後も応援したい存在。
Posted by ブクログ
同じ教場で学んだ同期は誰もが優秀で、互いに認めあっている。
財務大臣がパーティーの席上で刺殺された事件では、犯人はすぐに捕まったが完全黙秘。
身元不明のまま起訴されることに。
この事件を発端に、捜査を進める公安警部の青山を筆頭に、同期がそれぞれの部署で仕事に望む。
警察内での足の引っ張りあいはなく、協力体制が取られる形で事件が解決していく。
そういうところは面白かったが、警察内の登場部署も多く、政界、暴力団、芸能界と幅広く登場するため、登場人物が多くて読むのが大変だった…
2023.11.12
Posted by ブクログ
登場人物が多くて1回読んだだけでは理解し辛い。だけど公安、警視、警察の合同捜査や作者が元公安という点は非常に興味深いのでもう一度読もうと思う。
Posted by ブクログ
財務大臣が刺殺された。犯人は完全黙秘。身元不明のまま起訴される。特命の極秘捜査にあたる警視庁公安部警部・青山望が突き当たったのは、政治家と暴力団、芸能界が絡み合う壮大な「戦後の闇」だった。
Posted by ブクログ
完黙で身元不詳のまま結審した人間の謎を軸にした作品。
同じように身元不詳のまま逮捕され、完黙を通した人物を取り上げた作品が他の作家にもある。
現職大臣の衆人の中での刺殺事件。
拡大していく事件のつながりをひとつひとつ追っていく。
何でもありの公安の捜査手法も知らない世界だけに興味深く、より早く情報を手にし分析していく捜査の流れが面白かった。
リアリティあふれる描写、「公安は国家のため」と言い切る捜査員。
世間に知られることなくひっそりと、しかし強く結びついている政治と闇の世界。
小説だとわかっていても、何やら薄ら寒くなるような内容で怖くもあった。
やはりこの人の作品は好みだ。
Posted by ブクログ
福岡で開催された政治パーティーの会場で現職の財務大臣が刺殺された。
犯人はその場で逮捕されたが、取り調べに対して完全黙秘を通していた。氏名も明かさず、身元不明のまま起訴される。
福岡県警の懸命の捜査にもかかわらず、犯人の素性すらわからない。
匿名の極秘捜査を行う警視庁公安部青山警部は独自捜査をしていく中で、以前、逮捕され、黙秘を貫いて刑期を終了した「蒲田1号」に興味を示す。
公安独自の調査により、政治家、暴力団、芸能会が複雑に絡み合う犯罪の実態が次第に明らかになる。
濱嘉之の犯罪小説は、事件の背後が複雑すぎて、少し読んでいて疲れます。
Posted by ブクログ
2016.04.14
教場同期のノンキャリカルテット 公安・組対・捜一・捜二合同捜査本部
政界、財界、ヤクザ、芸能、売春、詐欺、麻薬、密輸
リアリティあるし話は壮大なんだけどなんか軽い。説明文読んでる感じ。
人物描写も特に。
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青山シリーズ。お友達から面白いよと勧められ読み始めたら、あっという間に完読してしまいました。現実にあるのか無いのか横の繋がりで一大事件を多角的に調査し追い詰め落とす。面白かった!
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・あらすじ
あいつもこいつも悪者。そして、おれは凄いって話。
・かんそう
ごちゃごちゃしすぎ。適当に読んでたら意味わかなくなった。雰囲気は好き。
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ハニートラップ、トリックスターの次に読んだ。前作?までの黒田捜査官から、主人公が、より現場レベルに変わった。
政治、芸能、宗教など、様々な組織が複雑に絡み合っている状態を、黒田という情報集約機能があったからこそ、最終的なつながりを結びつけ安かったが、今回は登場人物多くて、理解が大変。。
印象的にはトリックスターの構図を、現場に近づけ、事件解決のキーマンを四人に増やした。焼き直し。
Posted by ブクログ
5月-12。3.0点。
現役大臣を刺殺した、犯人が完全黙秘。
公安部エリート青山警部が、同期3人と共に、広角捜査。
背後に隠れる大物をすべて、一網打尽に。
相変わらず説明文の多いという気が。あっという間に読める。
情報官シリーズとは違う、楽しさかな。
次作期待。
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エリート意識丸出しで、嫌気がさした。
エリート以外に、キャラ要素もなく、残念な感じ。
元警官が書いているだけに、リアルはリアル。が、あまりにリアルすぎて、何の山もなく終わってもうた。
Posted by ブクログ
警視庁公安部・青山望シリーズ1作目。公安部の青山以下、他3人の同期たちと連携しながら、壮大な闇社会の黒幕たちを追い詰めていく。
同期の4人組がとにかくスーパーマン。読んでいて安心感はあるし、悪を追い詰める爽快感はあるものの、キャラクターとしてのリアリティーは薄い気も。対して、事件そのものの背景はこれでもかと現実のモノに準えられていて、読んでいる此方がここまで書いていいのかドキドキしちゃいそう。主に前半の警察組織の階級社会の説明云々は、読むのに多少疲れるが、警察小説好きな私としてはまあ参考にはなったような。
Posted by ブクログ
インテリジェンス警察小説。公安・組対等の捜査テクニックがフィクションという体でありながらリアルにかつ丁寧に紹介されている。
ストーリー性を求める読み方をすると物足りないかもしれないが、警察とはどういう仕事をするのかということに関して興味が持てれば面白い作品である。
Posted by ブクログ
青山望が中心となりながら、同期の活躍も目立つ。
大和田、藤中、龍たちの 連繋で 『悪』を追い詰める。
2011年9月2日の作品で、舞台は民主党が政権をとった時期となる。
政界汚職のほうが2012年3月9日 なので 後の作品になる。
どうも 黒田警視と青山警視が だぶって 来る。
同じようなキャラクターであるが、・・・
青山望は チャンスに恵まれている。
ネットワークのよさが なんともいえない魅力。
福岡で 財務大臣が目の前で刺殺される。
その犯人は 完全黙秘を貫く。
青山望は 完全黙秘だった 蒲田1号 の情報から、
顔の整形、そして 指紋さえも 整形してしまうことに、興味を持つ。
そしてその犯人と掌紋が 55%一致したのだ。
その犯人と接触していたのが 東山会 宮坂だった。
次々に 公安の手法で 相関図が 明らかにされていく。
このつながりを明らかにしながら 東山会を一網打尽とする。
そのテンポが いいが、登場人物が 多すぎる。
Posted by ブクログ
74点。文章が上手いとは言えないし、構成もイマイチ。なんだか読みにくいぞ、と思ったのは最初だけで、さすが元警視庁公安部出身。実際の経験を活かした圧倒的なリアル感に一気に引き込まれた。お隣の半島との関係、政界と暴力団、宗教団体や芸能界が絡み合う構造汚職など闇の世界の一部をフィクションの名を借りながら暴いていく。前与党や宗教団体など元ネタを想像しながら読むのが楽しい。男ならきっと好きな内容。
Posted by ブクログ
財務大臣を刺殺した犯人は、完全黙秘を続けるが・・・
これは、新しくシリーズ化されるのかな。ひたすら淡々と事件を追っていくだけで、特に思い入れを抱くような人物も出てこない、実録風な、いつもの感じ。だけど、新刊が出ると読まずにはいられないんだよな。