松永和紀のレビュー一覧
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ゲノム編集食品は、遺伝子組み換え食品とは
異なります。
ゲノム編集食品とは、ゲノムのDNAの特定部
分を切り取って、そこにある遺伝子を変異さ
せることです。これは昔から行われている「
交配」と何も変わりません。
もともと、その食物が持っている遺伝子を活
用するだけなのです。
一方で遺伝子組み換え食品は、外から新たに
遺伝子を追加する技術です。
全く新しい別の遺伝子を導入できるからこそ
「雑草を枯らす除草剤に強い」「害虫を殺す
タンパク質を作り出す」というような自然で
は有りえない能力を持った植物を作り出すこ
とが出来てしまいます。
従来の「交配」では時間がかかり過ぎて、来
るべき人口 -
Posted by ブクログ
「健康食品」と称されるものの中に、有意な効果があるものがあるのだろうか? と思っている。もちろん、嗜好品としての価値はあるだろうけれど。
本書には出てこないが、ヨーグルトや乳酸菌飲料は、原料となった乳、糖を同量摂るのと違う「効果」を持つのだろうか?
本書は、近年メディアで取り上げられた根拠不明な「健康情報」を、定量的に評価してくれる。
そして、かつて新聞記者として十年間この種の活動を行なっていた経験から、そうなる仕組を教えてくれるところが、大変よい。
以下、評者が教えられたこと:
・DDT はマラリアを防ぐベネフィットが大きく、2006/9 に WHO が推奨した
・PCB の適切な分解処 -
Posted by ブクログ
結局、「◯◯を食べたら△△!!」系の話は全て疑うべきだということだ。
家庭科の授業で習うように栄養素について考慮し、様々な品目を適切に摂取する、地道な方法しかないのだ。
残留農薬が危ない!とか、食品添加物は危ない!とかの報道で不安になってしまうのは、薬害エイズ問題や、水俣病などの公害問題が頭にあって、厚生労働省への漠然とした不信感があるためだ。
しかし、不安を煽るマスコミの科学的知識は、それとは比べ物にならないほど酷い。
「テレビや新聞が言っているからある程度は信頼出来る内容なんだろう」なんて考えてはいけない。
とんでもないウソの実験結果を大々的に報道し、後日誤りが判明しても、訂正、謝罪 -
Posted by ブクログ
日本神経科学学会が脳神話への声明を出していることは他の教育関係の本では引用は見かけない。成績が良い児童には朝食をとっている児童が多いことから、朝食を食べると成績が上がるという間違ったマスコミの例(家庭環境が関連すると想定されるのだが)が掲載されているので、学生に関連と因果を考えさせるいい材料になるであろう。また、宝くじが当たるために、神社に祈ったか祈らなかったで本当にご利益があったかを調べるために、疫学の考えとして、以下の4マスで確率を考えるとしている。これは、学生にとってとても役に立つ道具である。例えば、電子教科書を使わなくて、成績上がった学習者をがすぐ頭に思い浮かべることができるという利点
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Posted by ブクログ
良書だと思う。
科学のあり方について、大学の研究者やライターなど様々な人が語っていて、新書ながら内容が非常に濃かった。
科学というと、どうしても絶対正しいものだとか、必ず答えが用意されているものと思いがちだ。しかし、実際にはそうではなくて、不確実な面もあるということを忘れてはいけないだろう。そして、不確実な面もあるけれど、それをなるべく正しい答えを導き出そうとする、方法論についてはやはり信用に足るものだと思う。
今回の震災で、科学の見方が大きく変わった。研究者も一般市民も科学の見方について、もう一度しっかりと科学について、理解する必要があるのではないだろうか? -
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トンデモ科学,似非科学など,人をダマす「科学もどき」が後を絶ちません。その内容は,「誰が見てもウソだろう」と思うものから,ちょっと見では気づかない科学っぽい話まで身の回りには実にたくさんあります。「誰が見てもウソだろう」と思うのにさえ誰かが引っかかるのは,人の弱さにつけ込むからでしょう。
福島原発の爆発事故によって放射能が飛び散りました。放射能は確かに危険だけれども,その危険性を必要以上に煽って,金儲けにつなげようとしている人もいます。本書でもそういう事例が何例も取り上げられています。ただ,こういう例は姿・形を変えて次から次へと出てくるに違いありません。一つ一つに対処している訳にはいかない -
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震災後,政府不信とともに科学不信が蔓延していて,その結果いかにも胡散臭い情報に引っかかって騙される人が増えているようだ。その処方箋。
今回の原発などの問題は,科学自体の信頼性を損なうものではなく,科学が用いる方法論の有効性は,微塵も揺らいでいない。科学が有用であり,科学なしに現代社会の存続はありえないということは明らかなのに,従来の科学を忌避して損をするのはもったいない。
第一章は,ニセ科学の批判をずっと続けている物理学者の菊池教授が執筆。ニセ科学とは,科学でないのに科学を装って一般の人を騙す言説だ。血液型性格診断,マイナスイオン,『水からの伝言』,ホメオパシー,ゲーム脳等。巧妙な宣伝で