松永和紀のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
あるある大事典から始まる(この本には書かれていないけれども、STAP報道をめぐる手のひ ら返しを含め)、エセ科学を検証もなしにメディアで紹介されることとと、その信用性に ついてこれでもか!と力説した本。
言ってることは確かにそうなんだろうなぁと思うのだけれども、イマイチ観点に中立性がないと いうか「今のメディアは間違ってる!」という姿勢が透けて見えるような気がするのが個 人的な感想。
この著者もかつては同じような立場でメディアに居たわけで、それを反省しているとは書いてい るけれど、では、今の姿勢が正しいといえるのだろうか?
方向は違っても「正しさ」を主軸に置くと、ちょっと息苦しい感 -
Posted by ブクログ
TVや新聞といったメディアが十分な検証をせずにエセ健康情報、エセ科学の情報を流している事への警鐘を本にしたもの。メディアの無責任さがよく判る本ではある。
結論部分である『情報とは報道とは「絶対に正しいもの」ではなく、取材者、制作者の思い込みを反映した不十分なものであり、メディア・バイアスが存在するということを常に心に留めて、情報・報道に対峙していただきたい』という事に尽きるであろう。
そういう意味からも、本書に例示として書かれている事項も著者の思いというバイアスがかかったものであることは認識しておく必要があろう。新聞・TVではこう報道されたが実はこうであると書かれると何となくそれが正しい情報で -
Posted by ブクログ
疑似科学を批判する書籍は多い。この本も例外なく、ゲーム脳、マイナスイオン、水からの伝言、ゲルマニウム・ブレスレットなどの疑似科学に気持ちいい批判を浴びせている。また、マスコミの科学に関する無知による報道の歪みや、「学」と「民」の科学コミュニケーションのあり方、3,11以降の情報リテラシーなどにも触れている。
だが、薄っぺらな科学原理主義とは一線を画す。環境や社会に関する複雑な問題を解決するには、あえて科学以外の「知」も用いたほうが効率的だという主張が印象的だった。場合によっては、哲学や文学などの「非科学」も有効なのだ。注意すべきは、「非科学」なのに「科学」を装う「疑似科学」だ。これは欺瞞以