松永和紀のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1.著者の講演が面白いと感じたので、読むことにしました。
最近、食品に関する間違った話題が増えすぎてしまったことに不安を感じたので読むことにしました。
2.「○○に効く!」といった謳い文句を大々的に掲げ、利益を上げていく企業が数多く存在します。消費者は企業のトリックを見抜けず、根拠がない偽物を掴まされることが多々あります。本書では科学的な立場から、根拠がないものを指摘し、なぜ、トリックに惑わされてしまうのか、どのような事件に発展したのかを述べています。
ただ、本書では、企業の隠ぺいを暴くだけが問題ではなく、消費者にとって、騙されない為にはどうすればいいのかを考えようということが目的です。情報過剰社会を迎え、考える機会がなくなってきた消費者はもう一度、自分たちが本当に考えて食事をしているのかを見直すきっかけとなる本です。
3.神経質な消費者ほど企業の罠に引っ掛かりやすいと思うことがあります。「あれもこれも食べちゃダメ」と制限を増やせば増やすほど、自分を苦しめることになります。また、そうなった場合、栄養バランスが偏り、逆に不健康になるという悪循環になっています。本書でも言う通り、食品にはゼロリスクは存在しません。体に無害なものはなく、何かしらのリスクは常に存在します。よって、この考え方を踏まえて食事をしなければ、ストレスが溜まって、病気になる確率が上がるだけです。
私の立場としては、「色々なものを色々な調理方法で食べてみる」です。私はバランスを重視しているので、明らかに悪いお菓子や清涼飲料水は別として、野菜、肉、果物、魚などは気にせず食べたほうが健康的だと思いました。 -
Posted by ブクログ
5人の科学者、サイエンスライターがそれぞれの立場から「科学」について語ります。
これを読んだから騙されないようにはならないですが、近年の「科学」周辺のトピックや考え方に触れる事ができて、面白く読めました。
それぞれ、印象に残ったことを覚書。
1.科学と科学でないもの(菊池誠)
・疫学的思考の重要さ。
例えば、「やった・やらない」「効果あり・効果なし」をクロスさせた場合、「やらない」×「効果なし」が、見落とされがち。
・道徳を決めるのは、物質の性質ではない。歴史や文化。
2.科学の拡大と科学哲学の使い道(伊勢田哲治)
・科学はモード1からモード2へと移り変わつつある。環境学、情報学など。
モード2では、「問題解決」への有効性が大事。また、大学、自治体、企業など様々な主体との協同が不可欠。
・科学か、科学でないかを主張の「内容」ではなく、「態度」で考えて判断する。科学の定義で外せないポイントは「信頼性」。主張が「信頼」を得るために、どのような手段を用いているのか。
3.報道はどのように科学をゆがめるか
・科学には不確実性が伴う。ゼロリスクにはならない。程度や量の考え方が大事。リスクとメリットについて、どこで折り合いをつけるのか。
4.3・11以降の科学技術コミュニケーションの課題
・「トランスサイエンス」という領域。科学の分野ではあるが、科学だけでは解決できない領域が拡大している。
・「欠如モデル」というアプローチ方法が時代にそぐわなくなっている。科学者が市民を啓蒙するというアプローチではなく、科学が伴う意思決定に市民が関わる場を。 -
Posted by ブクログ
○○は体にいい、××は危険、といった情報に振り回されている人には是非読んでもらいたい本。
いい情報、悪い情報に関わらず、健康情報番組や新聞・雑誌の内容は都合のいい情報を集めて切り張りしていることが多くある、ということで正しい情報を見極めよう、という気持ちになります。ただ、正しい情報が何かを簡単に明確にはできない場合がほとんどだと思いますので、何事もリスクとベネフィットのトレードオフを考えて行動するのが必要なんでしょうね。
本書はあくまで直接的な「健康」への影響や「メディア」の報道のいいかげんさという側から事象を述べていますが、それ以外の切り口でももっと考えないといけないことがあるのでは?と感じました。その気付きを与えるという意味では、この本は読む価値があるでしょう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ少し前の本。
取り上げられている科学(環境ホルモンや添加物、バイオ燃料ブーム)は、「ああ、そういえばあったね」って思い出す程度。大体の人は、そうではないだろうか。
オーガニックや有機野菜など耳触りのいい言葉に、何の証拠もないのに無条件で信じ切ってしまっていた。
私がメディアに踊らされている証拠だなぁ。
素人が実験を検証することは難しいので、作者の人みたいに科学的な根拠を挙げて、ニセ科学やナンチャッテ科学者を駆逐してもらえればありがたい。
私ができるのは、「メディアが取り上げてるから」「自分の都合に良いから」と、考えること調べることをやめないようにすること。 -
Posted by ブクログ
1、懐疑主義を貫き、多様な情報を収集して自分自身で判断する
2、「○○を食べれば…」というような単純な情報は排除する
3、「危険」「効く」など極端な情報はまず警戒する
4、その情報がだれを利するか、考える
5、体験談、感情的な訴えには冷静に対処する
6、発表された「場」に注目する。学術論文ならば、信頼性は比較的高い
7、問題にされている「量」に注目する
8、問題にされている事象が発生する条件、とくに人に当てはまるのかを考える
9、他のものと比較する目を持つ
10、新しい情報に応じて柔軟に考えを変えてゆく
読みやすい、わかりやすい。
新聞ほどのメディアでも騙されてしまう今の日本なら、この本に書かれている知識と視点は持っていてもいいと思う。
科学技術といっても○か×か、だけではなく様々な事情が隠されているのだなあ。
個人的には食に関する論文入手の最低限のノウハウが分かったのがよかった。