松永和紀のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
1.著者の講演が面白いと感じたので、読むことにしました。
最近、食品に関する間違った話題が増えすぎてしまったことに不安を感じたので読むことにしました。
2.「○○に効く!」といった謳い文句を大々的に掲げ、利益を上げていく企業が数多く存在します。消費者は企業のトリックを見抜けず、根拠がない偽物を掴まされることが多々あります。本書では科学的な立場から、根拠がないものを指摘し、なぜ、トリックに惑わされてしまうのか、どのような事件に発展したのかを述べています。
ただ、本書では、企業の隠ぺいを暴くだけが問題ではなく、消費者にとって、騙されない為にはどうすればいいのかを考えようということが目的です。情 -
Posted by ブクログ
5人の科学者、サイエンスライターがそれぞれの立場から「科学」について語ります。
これを読んだから騙されないようにはならないですが、近年の「科学」周辺のトピックや考え方に触れる事ができて、面白く読めました。
それぞれ、印象に残ったことを覚書。
1.科学と科学でないもの(菊池誠)
・疫学的思考の重要さ。
例えば、「やった・やらない」「効果あり・効果なし」をクロスさせた場合、「やらない」×「効果なし」が、見落とされがち。
・道徳を決めるのは、物質の性質ではない。歴史や文化。
2.科学の拡大と科学哲学の使い道(伊勢田哲治)
・科学はモード1からモード2へと移り変わつつある。環境学、情報学など。
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Posted by ブクログ
○○は体にいい、××は危険、といった情報に振り回されている人には是非読んでもらいたい本。
いい情報、悪い情報に関わらず、健康情報番組や新聞・雑誌の内容は都合のいい情報を集めて切り張りしていることが多くある、ということで正しい情報を見極めよう、という気持ちになります。ただ、正しい情報が何かを簡単に明確にはできない場合がほとんどだと思いますので、何事もリスクとベネフィットのトレードオフを考えて行動するのが必要なんでしょうね。
本書はあくまで直接的な「健康」への影響や「メディア」の報道のいいかげんさという側から事象を述べていますが、それ以外の切り口でももっと考えないといけないことがあるのでは -
Posted by ブクログ
ネタバレ少し前の本。
取り上げられている科学(環境ホルモンや添加物、バイオ燃料ブーム)は、「ああ、そういえばあったね」って思い出す程度。大体の人は、そうではないだろうか。
オーガニックや有機野菜など耳触りのいい言葉に、何の証拠もないのに無条件で信じ切ってしまっていた。
私がメディアに踊らされている証拠だなぁ。
素人が実験を検証することは難しいので、作者の人みたいに科学的な根拠を挙げて、ニセ科学やナンチャッテ科学者を駆逐してもらえればありがたい。
私ができるのは、「メディアが取り上げてるから」「自分の都合に良いから」と、考えること調べることをやめないようにすること。 -
Posted by ブクログ
1、懐疑主義を貫き、多様な情報を収集して自分自身で判断する
2、「○○を食べれば…」というような単純な情報は排除する
3、「危険」「効く」など極端な情報はまず警戒する
4、その情報がだれを利するか、考える
5、体験談、感情的な訴えには冷静に対処する
6、発表された「場」に注目する。学術論文ならば、信頼性は比較的高い
7、問題にされている「量」に注目する
8、問題にされている事象が発生する条件、とくに人に当てはまるのかを考える
9、他のものと比較する目を持つ
10、新しい情報に応じて柔軟に考えを変えてゆく
読みやすい、わかりやすい。
新聞ほどのメディアでも騙されてしまう今の日本なら、この本に -
Posted by ブクログ
もう自家栽培しか信用出来ないのでは…。
発がん性物質が含まれているということで有名になったシナモン以外にも発がん性物質は含まれている食品が多いのですが、私たちは知らないだけという話があります。
上記のように、大げさに報道されるから危険視されてしまうだけのものってたくさんあると感じていて、その気持ちを代弁してくれているようでした。
過大に叫んでいるだけなのに、それを評価してしまう私達の受け取る側の問題でもあると指摘されています。
この本において大事なのは「伝え方」。
どういうモノサシで測ったものを伝えるかによっても受け取る方の感じ方も変わってくるし、勝手なイメージだけで消費者もメーカーも判断 -
Posted by ブクログ
科学ライターの方がかいた本。
メディアであふれる健康情報・食べ物の情報について警鐘をならす本。
メディアは悪い情報を流したがり(そして訂正しない)、消費者は悪い情報をこのむ。
科学者は「絶対に安全だ」ということをそもそも言えない、しかしこれを知らない文系(メディア)は白か黒かしか見ない。グレーだといえば危険だと捉えて報道する。
など、それぞれの立場での見方が違うゆえの情報の間違ったとり方を指摘している。
消費者が自分で広く情報をあつめ判断することが大切。
またここでもやはり「英語」のかべにふれていて、日本でまちがった情報が広がるのは世界中の英語でかかれた情報に個人でよんで判断できないため、と