松永和紀のレビュー一覧

  • もうダマされないための「科学」講義

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    震災前に行われた講演をまとめたものと、震災後に加えられた文章からなる新書。
    章ごとに執筆者が分かれているが、そのことが議論に深みを持たせている。特に1章のきくまこ先生が書かれた似非科学の話はその後につながる重要な話となっており、何度か読み返した。
    この本には答えもヒントもほとんどないが、震災後という時間軸で科学が持っている問題点について浮き彫りにしていると感じた。

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    2012年08月01日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    作者の方々が色々な分野で信頼できる人達ばかりだったので手にとった。期待どおり。菊地誠という人はブログの文章は明確で分かりやすくて素晴らしいのだが、本になると非常にレベルが落ちてしまう。もちろん言っていることはすごく良くて、論理的でよろしいのだけれどブログのあのカリスマ性が薄れてしまうように思えるのは僕だけだろうか?技術開発者さんに登場願いたい(^^)。菊地さんと松永さんに繋がりがあるのが嬉しく思えた。

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    2012年05月05日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    戸田山和久さんの『「科学的思考」のレッスン』を読んだ直後に、本書を読んだ。
    世に出た順序としては逆行することになったけれど。
    どうしても戸田山本がこの本を読むときのガイドラインになってしまった感がある。
    本書で菊池誠さんは、リスク評価の難しさの指摘した上で、理屈を説明することが安心につながらないと言っている。理屈と気持ちの折り合いをつけることが大事だと。
    戸田山本では、この点について、「安心」も筋道を通して議論すべき対象とすべきだという立場をとっている。
    この点について、私は戸田山説に賛同したくなってしまうのだが、それはやはり先に読んでしまったため、なのだろうか。
    正直、今の自分は科学的思考力

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    2012年02月22日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    一般向けの話と、科学者向けの話が混在。大学の講義でやって欲しかった内容である。各章の執筆者を著作をfurther readingとしたい。付録がいちばん痛快であった。

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    2012年01月22日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    最初に科学と疑似科学について知りたい人にはオススメ。かなりとっつきやすい本。
    いかに自分たちがリスクゼロを望み、その結果二項対立で物事を考えてるかが分かる。

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    2012年01月04日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    「科学」はれっきとしたプラスチックワードであって、その実よくわからないままに私たちはそれを使用している。そのことを嫌でも反芻せざるをえなくなったのが、東日本大震災と原発問題なのだろう。第4章の科学コミュニケーションの問題は、政治教育と公共性の問題とも似たような構造を感じた。(いずれも、これまでは「おかみ」に与えられるものだった)科学にまがいものでない「根っこ」を与えようとする、適格な書ではないだろうか。文体も軽快で、すらすら読めた。

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    2011年12月19日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    科学とニセ科学の境界問題,科学の周辺領域,メディアにおける科学の取り扱い,科学技術コミュニケーションの考察など。勉強になりました。付録として,放射能関連デマ(主にネット上)を紹介。

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    2011年12月15日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    理科系科目が好きでないとか不要だという人にこそ読んでほしい。で、感想聞かせて。これからの科学には、目に見えないものなんか信用できるか!という人が必要です。絶対に。

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    2011年11月11日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    学校で教わる理科のイメージとは異なり、科学の問題に確定した答えがあるとは限らない。科学にも不確かな面があり、そのことが科学不信をもたらすことがあるという。しかし、不確かな面に切り込んでいくでいくためにも科学的思考の訓練が必要となるのは間違いない。科学不信を取り除くには専門家と一般市民とが双方的に対話する場を作っていくことが重要だと指摘している。
    安全性の基準は必ずしも客観的かつ不変的なものでなく、当事者のおかれた状況などによって異なってしかるべしという記述になるほどと思った。

    5人の著者による解説を足し合わせたものだが、それぞれ内容があってよい。

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    2011年11月07日
  • メディア・バイアス~あやしい健康情報とニセ科学~

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    某ブログで紹介されていた同著者の『食の安全と環境 「気分のエコ」にはだまされない』を読んでさらにフォローしたくなったので購入。興味深い話題がてんこ盛り、という印象を持ちました。いかに自分が無自覚無批判にテレビの情報番組を見ていたか、また見させられやすいか、ということを思い知らされました。
    テレビ局や番組制作会社・新聞社・出版社の従業員、科学ライター、研究者などがそれぞれメシを喰うために行う活動の数々から生み出される情報のひずみ。割を食うのはそれを鵜呑みにする情報の受け手、生活者です。猥雑な現代社会において情報の発信者すべてに真摯さを求めても詮無いこと、やはり受け手の側もある程度までは賢くならな

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    2019年01月16日
  • メディア・バイアス~あやしい健康情報とニセ科学~

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    ネタバレ

    健康情報番組のウソ=白インゲンダイエット、納豆ダイエット、みのもんた症候群、ココアのポリフェノール、粉寒天で便秘など。
    一日の許容量は、動物実験ででた無毒量を 1/100した数字。
    PPMは、1000万分の1の意味。
    DDTは、マラリア蚊の退治に効くため、一部の国では許可されている。量と使い方の問題。
    シナモンはカプセルにいれて飲めば血糖値降下作用とともに、毒性物質も大量に取ることになる。量の問題。
    実験は培養細胞で行われるが、人体に効果があるとはかぎらない。
    食物繊維と大腸がんの相関関係はないが極端に少なければリスクが上がるだけ。
    内分泌攪乱化学物質を環境ホルモンと呼んだ。不安をあおれば研究

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    2024年04月13日
  • メディア・バイアス~あやしい健康情報とニセ科学~

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    2007年に出版された本なので、今とはテレビや新聞の情報手段の媒体としての立場は変わってはいる。しかし、その当時のメディアの扇動的で非科学的な情報を流すという問題について知ることが出来た。
    メディアが発信すること全てを鵜呑みにせず、情報に懐疑的になり、他と比較するというのは今も15年前も変わらないのだと感じた。
    15年前のことを取り上げた本なので、今とは状況の違いも多いとは思うが、膨大な情報に晒される現代人として参考としていきたい。

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    2022年08月21日
  • ゲノム編集食品が変える食の未来

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    【まったくマッドではない】
    「ゲノム編集」と「遺伝子組換え」が全然異なることを理解できました。
    (後半は政治的な話で続いたので・・・ですが)

    何となく遺伝子を人為的に操作することは危険に感じていましたが、実は昔から普通に行われていることで、あらためてそこだけをクローズアップすると違和感を感じるというものです。絶対値である数値を見れば普通だねというレベルです。

    東日本大震災で原発から放射能が洩れましたが、その放射能レベルより米ソが核実験を行っていた冷戦時代の方が、地球上に存在する放射能レベルが圧倒的に高かったという事実があります。
    数値で見れば一目瞭然ですが、人は感情的なものに流されてしまう

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    2022年08月14日
  • ゲノム編集食品が変える食の未来

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    ゲノム編集という言葉にワクワクしたので読んでみた。遺伝子組み換えは聞いたことあるけど、正直よく分からん!という知識レベルのため1章のDNA、遺伝子、ゲノムなどの単語の定義を知るだけでもためになる。ゲノム編集技術の話から正しい情報取得が難しい現代で、リスクの取捨選択が書かれている。
    東日本大地震、パンデミックなどなどの敵と闘うためには相手の力量を正確に測ることが致命傷を避けるコツなのかもしれない。

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    2022年05月05日
  • ゲノム編集食品が変える食の未来

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    ゲノム編集と遺伝子組み換えと自然変異の違いが分かりやすく勉強になった。
    日頃食べている食物も無害なわけではないし、遺伝子組み換え食品が有害なわけでもない。
    我々は偏ったバイアスや誤った情報のせいで、素晴らしい革命や新技術を止めてはいないだろうか?

    古くから柔軟に新しい食品に対峙してきた日本人。
    食を支える新技術についても思い込みを排して、冷静に把握しエビデンスを理解し総合的に判断していく社会でありたい。

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    2022年02月22日
  • ゲノム編集食品が変える食の未来

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    育種に関しては専門ではないようだが、丁寧に取材して書かれている。著者が長年取り組んできた、食の安全性に関する記述には説得力がある。きちんとした科学的な理解をしたい人には分かりやすく、オススメできる。
    ただ、ゲノム編集は確かに画期的な技術であることは確かなのが、ちょっと賞賛しすぎな感もある。

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    2021年01月10日
  • もうダマされないための「科学」講義

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    【目次】1章 科学と科学ではないもの 菊池誠/2章 科学の拡大と科学哲学の使い道 伊勢田哲治/3章 報道はどのように科学をゆがめるのか 松永和紀/4章 3・11以降の科学技術コミュニケーションの課題 平川秀幸/付録 放射性物質をめぐるあやしい情報と不安に付け込む人たち 片瀬久美子

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    2019年01月17日
  • メディア・バイアス~あやしい健康情報とニセ科学~

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    本書は、TBSの「白いんげんダイエット」事件や記憶に新しい関西テレビ「あるある大辞典?」の「納豆ダイエット」捏造事件を契機に、メディアに氾濫する、主に”食”にまつわる健康情報の非科学性やいい加減さを暴き、メディアが何ゆえそのような”ニセ科学”を競って報道したがるのか、”メディア・バイアス”が生み出される要因をあぶり出します。
    著者は、農業・食品・環境などを専門とするフリーランスの科学ライターで、自身以前は毎日新聞社の記者としてメディア側に身を置く立場だったという経歴の持ち主です(名前から男性だと思ってましたが、”わき”さんという女性でした)。

    こういった科学的論拠に欠ける健康情報の喧伝には、

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    2019年01月06日
  • メディア・バイアス~あやしい健康情報とニセ科学~

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    「あやしい健康情報とニセ科学」という副題の付けられた本書では、虚偽あるいは意図的に捏造された健康情報を垂れ流し報道するメディアの姿勢が断罪され、真摯に科学に携わる者が思わず膝を打つような内容となっている。「おもいッきりイイTV」に代表される健康関連番組が「○○は△△に効く」といった健康情報を流し、それに一般視聴者が扇動される現象を「みのもんた症候群」と呼ぶらしい。「発掘!あるある大辞典Ⅱ」の白インゲンマメダイエットなどこの種の番組が皮肉にも健康被害を引き起こし社会問題となったことは記憶に新しい。科学は、白か黒かというような単純なものではなく、例えば薬の世界でいえば1錠飲むのと2錠飲むのとで効

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    2018年12月22日
  • メディア・バイアス~あやしい健康情報とニセ科学~

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    武田某とい大学教授がいる。メディアに出ることも多いので、
    知っている人も多いことだろう。

    地球温暖化、資源保護、環境ホルモン等の有害化学物質等々。
    その時々の話題に必ず首を突っ込み、オリジナリティ溢れる
    理論を展開している人だ。

    きちんとした裏付けがあるなら信用もしようが、そうでないところ
    が大問題。福島第一原発事故後に放射能問題が持ち上がれば、
    案の定、便乗した。人の不幸は金儲けのネタか。

    さて、この武田某もそうだがテレビや新聞、雑誌には各種健康
    情報が溢れている。人間誰でも健康でいたい。だから、病気予防
    やダイエットなどを取り上げれば一定数の視聴率や、読者を確保
    出来る。

    一時期、

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    2017年08月19日