大島かおりのレビュー一覧
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黄金の壺は、完全にファンタジー。こういう昔の小説って小難しいやらな問答というか語りというかで私生活がメインな気もするけど、でもはるか昔は聖書とかファンタジーだしな、珍しいってほどでもないかもだけど、ちょっと意外だー。
なもんだから、表現が仰々しいとかを除けば今風に読めるんではないか。
スキュデリさんの方も、いちいち表現が鬱陶しいというか、しょっちゅう感極まって大変だー、なんだけど、展開は面白いし、なにより結末への持っていき方もなかなか。人治主義がうまくまわることを示しているのか、にしても今どきの小説ではなかなか見られないぞな。
最後の方の小品はちと難易度高めかな。 -
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国家は権威・忠誠を与える根源的な場(共同体)であり、個人はその外部においては無意味である。ジョヴァンニ・ジェンティーレGentile(1875-1944)
全体主義。階級社会が崩壊して、根無し草の大衆が生まれた。量が多く、政治的に無関心・中立、階級意識を持たない、組織化されておらずバラバラ。公的な領域で他者と連帯して活動をしないで、孤立している。全体主義はこれら大衆を上手く動員した。全体主義は自由な行為の空間を限りなく減らして孤立している大衆をさらに孤立させ、それっぽい観念・イデオロギーを強制させる。大衆は自分で考える力を無くしてしまう。全体主義体制は大衆によって支えられている▼全体主義の特徴。独裁的な指導者に率いられた単一政党支配、人々に公定イデオロギーを強制、思想・文化・経済を強制的に画一化、市民の自由を極度に制限、意見・利害の多様性(議会政治)を否定。例)ナチスドイツ・ソ連スターリン時代。ハンナ・アレントArendt『全体主義の諸起源』1951 (97)
全体主義の背景には伝統・権威の崩壊がある。教育は伝統・権威なしにはありえない。ハンナ・アレントArendt『過去と未来の間』1963
全体主義の特徴。単一イデオロギーによる支配。単一の独裁政党による支配。秘密警察と恐怖政治。権力によるマスコミ独占。武器の独占。経済を中央が統制。カール・フリードリヒFriedrich&ズビグネフ・ブレジンスキーBrzezinski『全体主義的独裁と専制』1956
全体主義の特徴。国家公認のイデオロギー。経済活動は国家に服従。経済活動は国家の活動であり、経済活動の誤りはイデオロギーによって判断される。単一の独裁政党による支配。マスコミ(強制と説得の手段)独占。レイモン・アロンAron『デモクラシーと全体主義』1968
民主主義体制でも全体主義体制でもない。権威主義体制。多数の個人や団体が自由に活動できない(民主主義体制ではない)。かといって自発的な団体が禁止・抑圧されているわけではない(全体主義体制ではない)。国家によって認可された個人・団体に限り、限られた範囲で政治参加が認められる(権威主義体制)▼思想の自由はない(民主主義体制ではない)。かといって単一イデオロギーの宣伝・教化が行われるわけではない(全体主義体制ではない)。伝統で結び付く感情的な思考や心情によって体制が維持されている▼自発的な政治参加は求められない(民主主義体制ではない)。かといって体制への広範で徹底した政治動員が行われるわけではない(全体主義体制ではない)。限られた政治動員と民衆の脱政治化(無関心)に依存した体制(権威主義体制)。例) スペインのフランコ政権(1939-1975)。開発独裁(韓国の朴正熙、フィリピンのマルコス、インドネシアのスハルト)。フアン・リンスLinz『全体主義体制と権威主義体制』1975 -
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『くるみ割り人形とねずみの王さま』
言わずと知れたクリスマスのメルヘン。
こんな空想をしていたなあ、とか、こんなお菓子の町は憧れだったよね、とか、とにかく楽しい作品。
深読みをすると、マリーは現実の世界からいなくなり、くるみ割り人形(若いドロセルマイヤーさん)と一緒にお菓子の国へ行って、二度と戻って来なかった、つまり、現実世界でマリーは死んでしまった、とも取れる。実際、マリーのモデルとなった女の子は、出版の数年後に幼くして亡くなったようだけど。
『ブランビラ王女』
一言で言うなら、自我の物語。
誰と誰が同一人物で……、時間軸的には……、と考え始めるとドツボにはまる。物語が入れ子構造で(物語内物語内物語、みたいな)、でも実は話は繋がっていて、登場人物自身も自分が誰なのか分かっていなくて。奇想天外、摩訶不思議、でもそれが楽しい。たゆたう物語の流れに身を任せれば、しかるべき場所まで連れて行ってくれる。 -
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さて、満を持して(?)、E.T.A.ホフマン、いきます!というわけで、この新訳を買ってみました。手持ちの岩波文庫の「黄金の壷」と「スキュデリー嬢」と、頁ごとにつきあわせて読みました(また、なんと酔狂なことを……)。常体と敬体の文を、同じ地の文で混在させるのはどうでしょう、けれどもそのあたりは、「訳者あとがき」に詳しく述べられています。そこにあるとおり、「ほんとうに、古いか新しいかという問題は一筋縄ではいかないもの」なのですね。私には、昔なじみのホフマンのほうが、ホフマンらしい、とも思われますけれど。もちろん、この新訳を殊更に批判したいわけじゃないんです。そしてまたこのシリーズ全体の意図に関して、「いま、息をしている言葉で。」という栞の文言どおりそれが成功しているなら、それには大賛成なのです。だから、これからホフマンを読もうかな、と思う方は、どうぞこれを手に取ってください。珠玉の4篇、表題2作の他に「ドン・ファン」と「クライスレリアーナ(小品を抜粋)」とが収められています。カヴァーの感じもいいし、誰かの愛読書になることを願います。もちろん、それに見合うだけの作品です。
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ネタバレ初めて小説を途中で断念しちゃった。
古本屋で見つけて何も知らないまま買ってみたんだけどどうしても私には難しかった…。
個人的に現実的でない本が得意ではなくて、。
自分の想像力が劣っているせいで文字だけで夢のあるような出来事を想像するのが難しくて想像以上にエネルギーを使って断念してしまった。
加えて、海外の文化も時代背景もわからないから定期的に???となっちゃって。。。
小6のときに初めてハリーポッターを読んだ時はそんなことなかったのにな〜、映画も見たことがなくて百味ビーンズとかで何となく知っているだけだったのに楽しく読めたのは、想像力が豊かだったからなのかな。大人になって現実ばかりみてそんな力が乏しくなったのかな。
ただ途中で読者に投げかけてくるのは初めてで面白かった
なんか不思議な感覚だったな
いつかまた再挑戦したい。