大島かおりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
さて、満を持して(?)、E.T.A.ホフマン、いきます!というわけで、この新訳を買ってみました。手持ちの岩波文庫の「黄金の壷」と「スキュデリー嬢」と、頁ごとにつきあわせて読みました(また、なんと酔狂なことを……)。常体と敬体の文を、同じ地の文で混在させるのはどうでしょう、けれどもそのあたりは、「訳者あとがき」に詳しく述べられています。そこにあるとおり、「ほんとうに、古いか新しいかという問題は一筋縄ではいかないもの」なのですね。私には、昔なじみのホフマンのほうが、ホフマンらしい、とも思われますけれど。もちろん、この新訳を殊更に批判したいわけじゃないんです。そしてまたこのシリーズ全体の意図に関して
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Posted by ブクログ
ネタバレ久方ぶりに読書らしい読書を行い、小学生時代、そして高校生時代頃に冒頭で読む事を挫折した「モモ」に手を出した。
しかしながらやはり、最初の100ページまで読むのがかなり苦慮するような気持になったのは果たしてまだ私の中で読みたいと言う気持ちが湧き起らなかったからか、もしくは私には既にその時から灰色の時間泥棒たちが気付いたらやってきており、楽しいという気持ちを無くさせてしまっているからだろうか。
果たしてモモはいったい何者なのか、それは最後まで分からないし、何処から来たかも最後まで分からない。
ただ分かるのモモはただそこにいて、相手の話をじっと聞いてくれる心の豊かさを持った、時間に「余裕がある小さ