大島かおりのレビュー一覧

  • モモ

    ネタバレ 購入済み

    時間どろぼうを倒せ!

    「時間どろぼう」なる怪人の秘密結社と浮浪児モモの戦い。70年代ドイツの児童文学として、なかなかの傑作だと思う。
    モモは直接戦うすべを持たないが、超常的な能力を持つ存在が手を貸すことにより逆転への道が開ける。
    時間の人生哲学を優しくレクチャーしてくれる内容。

    #深い

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    2022年09月29日
  • 砂男/クレスペル顧問官

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    すごい面白かった。ホフマンはドイツ人の法律家だから、難しい言葉が並んだ長々とした小説なのかと思っていたら、とんでもない。
    怪奇で、幻想的で、狂気的で、少しの哀しみがある小説。
    小さい頃読んだ不思議で恐ろしい御伽の世界に迷い込んだよう。

    3遍の小説で、1番好きなのはクレスペル顧問官。
    気が狂っているようだけど実は中の芯がしっかりした人で、好きになるキャラ。
    〝ふつう自分に奇矯なところがあっても、人に気づかれないように包み隠しておきますがね。その覆いを引き剥がされてしまっている人がいる。”
    まさにそんな感じのキャラ。

    砂男は怖い。ぞくっとする。若い青年(お金持ちで許嫁もいて、幸せそのものにみえ

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    2022年01月12日
  • モモ

    購入済み

    良かった

    時間に追われた現代人の皆さんに、ぜひおすすめです。

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    2021年12月25日
  • モモ

    モモがんばれ

    童話ではありますが 、いろいろ考えさせられました。作者はドイツ人だということで、同じヨーロッパでもスラブ系からは出て来ない話だと感じます。疲れていっぱいいっぱいになったときに、思い出して心の余裕を取り戻したいと思います。

    #感動する #タメになる #深い

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    2021年04月24日
  • 砂男/クレスペル顧問官

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    何度読んでも素晴らしい。長いと言われても私は言いたい!200年前ホフマンが怖さのあまり妻の手を握りながら書いたと言われるこの小説がどれだけ後世に影響を与えたか。美しいほどの不気味さはこれまで幾度と映像化されたが表現しきれなかった。畳み掛ける不条理は狂気なのか現実なのか。夜更かしする子供のところにやって来て目玉をえぐり取る砂男の話を聞いた幼少のナターナエルは夜になると父の書斎に来る砂男の足音に怯えていた。ある夜書斎を覗き見して砂男に襲われ父に助けられる。砂男の正体は弁護士のコッペリウスだった。父は惨殺されコッペリウスは姿を消し行方不明となる。十数年後、結婚し大学に通うナターナエルの前に再び砂男は

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    2022年03月21日
  • モモ

    購入済み

    良質なファンタジー。

    児童文学とはいうものの、内容も深いですし、大人が読んでも充分楽しめる作品だと思います。
    とても良かったです。

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    2020年05月08日
  • モモ

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    とても有名だが子供の時読んでいなかったので今更だが読んでみた。
    名作と言われるものは書かれた時代から何十年経っても内容が時代とマッチするから名作なんだなあ。人類が進歩とともに忘れていってしまうものはいつの時代も同じなのか。

    大人が便利さを求めて効率化を進めていくと心が貧しくなりイライラすることも増え子供にもしわ寄せが行く。タイパと言いながら時間そのものを大切にできておらず何が幸せだったのかを忘れていってしまうのではないか?という現代にも通じるお話。

    ジジがモモに聞かせてくれた劇中話がなんだかとても素敵だった。三体三部もだったけど物語のなかに夢のような物語を更に組み込める作家さんってすごいな

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    2025年12月21日
  • モモ

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    時間に追われている現代。そして自分。
    なぜ追われているのかを見つめ直す必要があるし、今の働き方が時間の切り売りになっていないかも考えないといけない。

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    2025年12月13日
  • モモ

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    わたくしも灰色の男たちに時間を奪われています。あくせく時間に追われているな。と痛感。時間という概念を深く考えさせられました。読み応えがあります。無駄な時間とは本当は何なのか?自分の中にある時間を知れるのか?まずは時間を大切に、ゆっくり味わって?生きていきたいと思います。

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    2025年12月07日
  • モモ

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    時間を効率的に使わないといけない、と思っていたが、この本では、それって良くないよ、というメッセージであるので、どうすればいいのか、途中で打ちのめされる。何事もバランスが大事ということだが、当たり前のことであるはずなのに考えさせられる。

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    2025年11月15日
  • モモ

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    時間に追われる日々だからこそ読めて良かった一冊。
    文中にある、
    時間とは生活、生活とは心の中にあるもの、
    人間が時間を節約すればするほど、生活はやせほそっていく、なくなってしまう
    心の中の時間について深く考えるきっかけになれた。

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    2025年11月14日
  • モモ

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    小さな女の子のモモが時間泥棒から時間を取り戻す話。モモは危険な状況でも時間を取り戻すのが勇気があってすごいと思った。現実でも時間を大切にしようにしようと思った。

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    2025年11月14日
  • モモ

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    児童書なのでシンプルに読みやすかったけど、子どもにしては難しくない?!というくらいには風刺きいてるし考えさせられる本だった

    時間は平等に与えられてるとか、タイムイズマネーとか、時間にまつわる金言って結構あるけど、「時間=生きるということ」っていうのがシンプルだけどハッとさせられる一文で、「だからこそ急いでなんかしないと!」ではなく「だからこそ時間を楽しまないと!」というポジティブな変換になるのがとても良い。

    1973年に書かれたとは思えないくらい現代への風刺感がすごかった。何事も効率化したり、「未来の自分のために」という理由で切り詰めすぎて今を蔑ろにしたりと、心当たりを感じる部分が多く時間

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    2025年11月12日
  • モモ

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    何度も読み返したい本。
    子供の頃に読んだ時にはモモの冒険をワクワクして読んだ。
    しかし歳を重ねてこの本を再び開くと、いつの間にか灰色の男たちに時間を盗まれた大人になってしまっていたことに気づかされた。
    タイパ、コスパを重視するような生活に疑問を投げかけてくれるようなこの本に、この時代で出会えて本当によかったと思う。

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    2025年11月08日
  • モモ

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    永遠の名作 モモの小説で語られることは、時代を超えて現代にも意味をなす。
    時間泥棒に奪われた時間は、きっといつでも取り返すことができるはず。
    児童書だけど児童書に非ず、でした。

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    2025年12月18日
  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ

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    津村記久子さんの「やりなおし世界文学」の中で1番気になってた作品をやっと読んだ。黄金の壺はドタバタロマコメ。日常の中に入り込んだ魔術に人間が翻弄される感じは巨匠とマルガリータにも似た面白さ。2作めは推理小説的な面白さでこちらも完成度高い。

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    2023年06月27日
  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ

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    黄金の壺は、完全にファンタジー。こういう昔の小説って小難しいやらな問答というか語りというかで私生活がメインな気もするけど、でもはるか昔は聖書とかファンタジーだしな、珍しいってほどでもないかもだけど、ちょっと意外だー。
    なもんだから、表現が仰々しいとかを除けば今風に読めるんではないか。
    スキュデリさんの方も、いちいち表現が鬱陶しいというか、しょっちゅう感極まって大変だー、なんだけど、展開は面白いし、なにより結末への持っていき方もなかなか。人治主義がうまくまわることを示しているのか、にしても今どきの小説ではなかなか見られないぞな。
    最後の方の小品はちと難易度高めかな。

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    2022年10月12日
  • 全体主義の起原3 新版――全体主義

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    国家は権威・忠誠を与える根源的な場(共同体)であり、個人はその外部においては無意味である。ジョヴァンニ・ジェンティーレGentile(1875-1944)

    全体主義。階級社会が崩壊して、根無し草の大衆が生まれた。量が多く、政治的に無関心・中立、階級意識を持たない、組織化されておらずバラバラ。公的な領域で他者と連帯して活動をしないで、孤立している。全体主義はこれら大衆を上手く動員した。全体主義は自由な行為の空間を限りなく減らして孤立している大衆をさらに孤立させ、それっぽい観念・イデオロギーを強制させる。大衆は自分で考える力を無くしてしまう。全体主義体制は大衆によって支えられている。▼全体主義の

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    2021年07月04日
  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ

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    どうせドイツ人なんて粗挽きウインナーに粒マスタードで黒ビールなんでしょう?→→!ウォ、ウォモシローイ!→→大学生が蛇に恋をします。夢うつつで何もやる気が起きません。学校の職員「そんでねー、ここに手伝いに行ってもらいたいわけー。お金も貰えるし皆が助かるの」依頼主「そんでねー、」学生「いやちょっと自分はこういう訳で、仕事をする気分では」主「あっごめえん。その蛇、私の娘ね!っていうっか、自分サラマンダーやし!」なんなのよドイツ。明るいじゃない。黒だけじゃなくて、白ビールも隠してるんじゃないのよ!出しなさいよ!

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    2020年12月26日
  • くるみ割り人形とねずみの王さま/ブランビラ王女

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    『くるみ割り人形とねずみの王さま』
    言わずと知れたクリスマスのメルヘン。
    こんな空想をしていたなあ、とか、こんなお菓子の町は憧れだったよね、とか、とにかく楽しい作品。
    深読みをすると、マリーは現実の世界からいなくなり、くるみ割り人形(若いドロセルマイヤーさん)と一緒にお菓子の国へ行って、二度と戻って来なかった、つまり、現実世界でマリーは死んでしまった、とも取れる。実際、マリーのモデルとなった女の子は、出版の数年後に幼くして亡くなったようだけど。

    『ブランビラ王女』
    一言で言うなら、自我の物語。
    誰と誰が同一人物で……、時間軸的には……、と考え始めるとドツボにはまる。物語が入れ子構造で(物語内

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    2018年12月09日