大島かおりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
二巻目も骨太な内容。
20世紀における西洋の難民は生存圏を奪取された以降、法的保護の適用が希薄になるためより経済的、政治的、民族的なアイデンティティの喪失が過大となる。
国外へと追放された人種の足場のない不安定な状態をルソーの言葉で持って「自然状態」として再定義する。
強固な官僚制を保持していたドイツ、ロシアの両国において全体主義的傾向を帯びたシステムが基盤となって、現代のファシズムに繋がる。
帝国主義の分析は非常に面白い。イギリスが特に。
もはや法では囲い込むのできない難民たちの台頭は民族主義的排外主義的な思想のナチ=ドイツの組織によっても先鋭化される運びとなる。 -
Posted by ブクログ
第三部、第一部と読み進めてきて第二部が最後となるけれども、とんでもなく面白かった。帝国主義がもともと経済的な事情に由来すること、その特徴が膨張の運動それ自体にあること、それが国民国家の在り方とはそぐわないこと、人種思想の経緯、海外帝国主義と大陸帝国主義の違い、法を軽視する官僚制、人権という概念のもつ問題など、どの議論をとってもほんとうに面白く、それぞれが全体主義への架け橋として描き出されるので、たしかにこれは第三部から読んでおいてよかったなあと思った。自然とか人工世界とか循環あたりの話は『人間の条件』を彷彿とさせる。カフカの官僚制の話もうれしい。あいだに寄り道していたせいもあって全部を読むのに
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Posted by ブクログ
すごい面白かった。ホフマンはドイツ人の法律家だから、難しい言葉が並んだ長々とした小説なのかと思っていたら、とんでもない。
怪奇で、幻想的で、狂気的で、少しの哀しみがある小説。
小さい頃読んだ不思議で恐ろしい御伽の世界に迷い込んだよう。
3遍の小説で、1番好きなのはクレスペル顧問官。
気が狂っているようだけど実は中の芯がしっかりした人で、好きになるキャラ。
〝ふつう自分に奇矯なところがあっても、人に気づかれないように包み隠しておきますがね。その覆いを引き剥がされてしまっている人がいる。”
まさにそんな感じのキャラ。
砂男は怖い。ぞくっとする。若い青年(お金持ちで許嫁もいて、幸せそのものにみえ -
Posted by ブクログ
何度読んでも素晴らしい。長いと言われても私は言いたい!200年前ホフマンが怖さのあまり妻の手を握りながら書いたと言われるこの小説がどれだけ後世に影響を与えたか。美しいほどの不気味さはこれまで幾度と映像化されたが表現しきれなかった。畳み掛ける不条理は狂気なのか現実なのか。夜更かしする子供のところにやって来て目玉をえぐり取る砂男の話を聞いた幼少のナターナエルは夜になると父の書斎に来る砂男の足音に怯えていた。ある夜書斎を覗き見して砂男に襲われ父に助けられる。砂男の正体は弁護士のコッペリウスだった。父は惨殺されコッペリウスは姿を消し行方不明となる。十数年後、結婚し大学に通うナターナエルの前に再び砂男は
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今のわたしにとって、ベストタイミングな一冊。
児童文学書として昔から知っていたけれど、あらためて読みたいと思い購入。
ちょうど日本語訳版が出版されて50周年らしく、綺麗なオレンジ色のカバーが付いたものを購入した。
「時間」をテーマにした内容で、現代を生きる大人たちに捧ぐ本だと感じた。
わたしも口癖のように、「忙しい」「時間ができたらそのうち」を毎日言っている。
その毎日の中で、どうにか時間をやりくりして耐え凌いでいることも自覚あり。
しかしわたしだけでなく、大人も子どももみんな時間に追われて過ごしている方が多いと感じる。
ただ1番大事なことは、心のゆとりを持つこと。
小さな痩せっぽっちの孤 -
Posted by ブクログ
やっと読み終わった、モモ!
長い物語だから、他の本と並行しながら読んだ。
本書は児童書なので、個人的には平仮名が多いという点で終始読みづらさはあった。
ある程度内容を把握したくて絵本版を先に読んではいたが、かなり印象が違った!
絵本の方はモモは不思議に包まれたままだったし、ベッポの話が中心だったのに対し、原作はかなり深い内容だった。
時間とは何か?を問う物語。
時間や数字に囚われ、本当に大切なものを見失ってしまった現代人の目を覚ましてくれるような一冊。
この本が1973年に完成したとは驚きでしかない。
そして、あとがきにもあった通り、過去の話とも未来の話とも言える、というのがまたすごい。