ホフマンのレビュー一覧

  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ

    Posted by ブクログ

    表題作の「黄金の壺」、冴えない男が二人の美女にもてる、日常の中に非日常が入り込むというのは一寸前のラノベの設定っぽい。いずれにせよ、予想していたよりも読みやすいので驚きました。他の出版社での訳と読み比べてみたい。

    0
    2015年06月13日
  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『黄金の壺』

    『マドモワゼル・ド・スキュデリ』

    『ドン・ファン』

    『クライスレリアーナ』

    0
    2014年07月02日
  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ

    Posted by ブクログ

    ホフマンの短篇集。物語の内包する物語の密度の濃さに圧倒される。幻想文学のリアリティとは描かれなかった物語の量に比例するのではないかと思われる。
    物語の長さにそぐわないほどのイマジネーションを内包した結果、本文自体はほとんど粗筋をなぞっているだけのようである。その語られない物語背景の過剰さ、それがまた物語の豊穣さを支えている関係。

    神は細部に宿るとはこういうことか。

    0
    2011年05月05日
  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ

    Posted by ブクログ

    くるみ割り人形、カルディヤック等の原作で知られるE・T・A・ホフマンの作品集です。
    ホフマン"らしさ"あふれる作品である黄金の壺に対して、"らしさ"の少ない非常にきれいなマドモワゼル・ド・スキュデリ、その他の短い作品が収められています。
    黄金の壺は岩波文庫の方が雰囲気が出てて、私は好きですが、スキュデリも収録されているということで、こちらに。(残念ながら岩波のは絶版なのです。あと、古い文章なだけに読みにくいかも?)
    黄金の壺でホフマンの世界を、そして、スキュデリでホフマンが書くきれいな作品を味わってみてはいかがでしょうか?

    0
    2011年05月07日
  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ

    Posted by ブクログ

    なんとなく読んだが、おばけ作家のホフマンさん。
    妄想の天才です。
    この光文社古典新訳文庫)シリーズは、どれも読みやすくて、好きだ。

    0
    2010年01月05日
  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ

    Posted by ブクログ

    さて、満を持して(?)、E.T.A.ホフマン、いきます!というわけで、この新訳を買ってみました。手持ちの岩波文庫の「黄金の壷」と「スキュデリー嬢」と、頁ごとにつきあわせて読みました(また、なんと酔狂なことを……)。常体と敬体の文を、同じ地の文で混在させるのはどうでしょう、けれどもそのあたりは、「訳者あとがき」に詳しく述べられています。そこにあるとおり、「ほんとうに、古いか新しいかという問題は一筋縄ではいかないもの」なのですね。私には、昔なじみのホフマンのほうが、ホフマンらしい、とも思われますけれど。もちろん、この新訳を殊更に批判したいわけじゃないんです。そしてまたこのシリーズ全体の意図に関して

    0
    2011年07月19日
  • ネコのムル君の人生観(下)

    Posted by ブクログ

    本著(下)はムルは子どもから大人になり、社会に揉まれ精神的に成長する姿が読み取れる作品である。猫視点で描かれているが、その様は人間社会のようで、現代の私たちにも充分響く内容である。
    物語の後半でより顕著になり、幼さや理想主義から現実の複雑性との折り合いをつける知恵が表現されるようになることから、成熟描写が「経験を通じた内面の深化」として変化しているといえるだろう。
    『ネコのムル君の人生観 (下)』で示される「成熟」の描写は、主人公ムルの若さ特有の軽率さや衝動から、経験と内面の成長を経て、自己理解と他者との関係性の深まりへと変化しています。下巻では、結婚や浮気相手との決闘、上流階級での体験といっ

    0
    2025年08月27日
  • ネコのムル君の人生観(上)

    Posted by ブクログ

    ネコのムル君の幼少期から青年期までを描く。ネコの視点から人間観察をし、社会を通じて学び、学習し、失敗し、行動する姿は人間と同じであるように精神的にも大きく成長していく。
    「自由でありながらも社会的規範を持ち、自分らしく生きようとすること」この言葉に尽きるのではないかと私は思う。

    0
    2025年08月23日
  • 黄金の壺

    Posted by ブクログ

    ドイツ・ロマン派の異才と呼ばれるホフマンによる初期の傑作。1814年の作品です。ホフマンの作品には怪奇幻想小説の要素があり、超現実的小説の要素もあって、後年前者はポーへ、後者はカフカへと連なっていく。そういった系譜にある作家だと解説にありました。

    1974年の翻訳です。文字の小ささはしょうがないとしても、訳自体はとても読みやすかった。簡便で端的な言葉づかいによって小説世界がわかりやすく展開していきます。

    怪奇幻想・超現実のシーンが、クライマックスのみならず序盤から繰り広げられます。なんといっても、主人公の大学生・アンゼルムスがはなから外を歩いているだけなのに、老婆がリンゴを路上販売している

    0
    2025年04月09日
  • ネコのムル君の人生観(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    クライスラー篇のほうが読みにくくて流し読みをしてしまったが、ところどころに同じ場面を違う視点で描写しているのは何となくわかった。猫と犬と人間の社会が違うルールだったのが面白かったが、ミーナが出てきたときのムルは、なんか、凄く嫌だった。

    0
    2024年11月28日
  • ネコのムル君の人生観(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    反故のほうが滅茶苦茶読みにくかった。作風の違いを違う作家がここまで表現するのはすごいと思う。ムルのエピソードはずっと面白かった。インテリ猫なのに本能に抗えないのがマジで猫だった。反故読むのだるいけど、下巻も読もうと思う。

    0
    2024年11月14日
  • くるみ割り人形とねずみの王さま/ブランビラ王女

    Posted by ブクログ

    ヒップホップくるみ割り人形とくるみ割り人形と秘密の王国を続けて見たら、くるみ割り人形がなんだかわからなくなった気がして、よくよく考えてみると原作をちゃんと読んだこともなかったので読んでみた。

    このホフマンの原作をもとに、アレクサンドル・デュマがバレエのもとになったくるみ割り人形を書いたそうだ。

    くるみ割り人形が大体どんな話かは分かったけど、くるみ割り人形の前で最初に「ドロセルマイヤー」の名を口にした時の、「くるみ割り人形がおそろしく口をひんまげ、両目がみどり色の火花を発した」という反応の理由が、最後まで読んでもわからなかった。

    0
    2022年12月06日
  • くるみ割り人形とねずみの王さま/ブランビラ王女

    Posted by ブクログ

    バレエのくるみ割り人形は何度か観ているので、原作を読んでみたくなった。ストーリー自体はよくある異世界への冒険型メルヘンで、面白くなくもないのだが…この翻訳がどうも馴染めなかった。原文の影響かもしれないが…光文社の新訳は比較的読みやすいものが多いけど…まあ、相性もあるのかな。

    0
    2021年02月18日
  • 黄金の壺/マドモワゼル・ド・スキュデリ

    Posted by ブクログ

    『マドモワゼル・ド・スキュデリ』、ルイ十四世時代を舞台にしたミステリじゃないですか! 凄い。(森鷗外が絶賛して『玉を懐いて罪あり』として翻訳してるらしいので、そっちも比較して読んでみたいです)
    『黄金の壺』の恋のさや当て+魔術+ファンタジーと寓話みたいな世界観も面白かったー!

    0
    2020年12月20日
  • くるみ割り人形とねずみの王さま/ブランビラ王女

    Posted by ブクログ

    「ブランビラ王女」ローマの話。まずジャック・カロという版画家がいてその人の作品から着想を得て話を作ったそうな。似たような構図の作品が挿し絵として挿入されてるのだが、これがイイ。挿し絵としては変わった雰囲気だなあ、クリームチーズで作ったようなこってりとして時が止まってる。。。と自分はそっちの方から話を追いかけたので、とても楽しめました。カプリッチョと作者が表現した作品は話があちこちに飛ぶけども、学芸会を見てるような陽気な作風でした。「くるみ」ドロセルマイヤーのイメージが違うなあと思ったら二人いた。

    0
    2018年10月12日
  • 砂男/クレスペル顧問官

    Posted by ブクログ

    確かに「砂男」はのちの小説や映画のお手本にされたように、シンプルながら人の狂気がクールに描かれている。だが、嫉妬なのだろうか。器用な人が何でもうまくできてしまう故の、この人の書くことの執着が感じられない、などとひねくれた気持ちが浮遊した。が、後書きにて作者が痛風がひどく布団ソファーに鎮座したまま執筆するイラストが掲載されていて、萌えた。そして書くことの情熱も記載されていた。こんなにも「俺ってさこういう人だから」という押し付けが感じられず、作品の世界に集中出来ている物を提供するのはすごいですな。

    0
    2018年07月06日
  • 黄金の壺

    Posted by ブクログ

    最初の章(第1夜話)は、なんとなく入り込めなかったが、その後はするすると本の世界に入り込み、さらさらと読み終わった。
    今となっては、中世的なグロテスクさと最近の軽薄さが相まって、陳腐な内容な気がするが、この本も今書かれている幾多の本の源流の一つだったりするのかなと思うと、そのうちこの本を起点に遡ってみたり、下ってみたりしたいなとか考えた。

    0
    2014年05月01日
  • 黄金の壺

    Posted by ブクログ

    大学生のアンゼルムスが、蛇のゼルペンティーナに恋をして、精霊や悪魔の争いに巻き込まれていく。(何のこっちゃ)
    登場するイメージはなかなか強烈で、怪奇的な趣味もちりばめられていて面白いが、話の筋がいささか単純だと思った。もうひと捻り、ややこしい話の展開があるほうが個人的には好みだが、ホフマン初期の作品だし、読みやすいので、ホフマン入門にはこれが最適だと思う。

    0
    2010年10月16日