沼野恭子のレビュー一覧

  • ペンギンの憂鬱

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    ソ連の名残がまだ残る1990年代中盤のウクライナで、ペンギンと住む売れない作家が不穏な事件に巻き込まれていく物語。

    主人公にぶっ飛んだところがあるせいで、感情移入が全くできなかった一方で、主人公が預かった少女のソーニャとペンギンのミーシャには情が移り、無事を確かめたい一心で最後まで読み進めた。色彩の少ない陰鬱な雰囲気や、主人公のシニカルな語り口とは対比的に、ペンギンの可愛さが際立っており、独特の世界観に仕上がっていた。個人的には、ストーリーそのものよりも、あまり味わったことのない空気感を楽しめたと思う。

    本筋とは離れるが、ソ連崩壊直後に書かれている為、本レビューを書いている2025年8月の

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    2025年08月24日
  • 初恋

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    海外古典文学は敷居が高いイメージがあったが、サクサク読めた。
    源氏物語然り、恋愛というのはいつの時代も万国共通変わらないものなんだと改めて勉強させられた。

    ジョジョ好きなら是非読んでほしい!

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    2025年05月12日
  • NHK「100分de名著」ブックス アレクシエーヴィチ 戦争は女の顔をしていない 人びとの声を紡ぐ

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    このシリーズを初めて読んだが、歴史的背景などがわからずハードルが高い本に対する導入としては良いと思う。

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    2025年02月27日
  • ペンギンの憂鬱

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    初めから終わりまで薄暗く、不穏であり、春の陽射しのように温かくありながらも、常に冷気が優しく吹いているような小説でした。

    このあと、彼らはどうなったのか?
    そんなふうに思わせる小説、僕は好きです。

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    2023年11月10日
  • ペンギンの憂鬱

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    面白い。
    村上春樹風のカフカ、あるいはカフカ風の村上春樹でもいいけど。
    (ブラック)ユーモアあふれる名品。

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    2023年10月18日
  • ペンギンの憂鬱

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    異国情緒ある静かで不穏でダークなミステリー。映画を観てるみたいだった。
    政治としてのロシアは到底許されないけれど、文学芸術に罪はないと思って、ロシア語文学を読んでみたくなった。作者はウクライナ人で、ロシア語で執筆されている。

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    2023年04月05日
  • ペンギンの憂鬱

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    憂鬱症のペンギンを飼う作家の男。これといった希望もなく、なんだか曇天のイメージ。国家を揺るがす陰謀?に巻き込まれるのに気が付かない。気づこうとしない。偶然が重なってできた疑似家族を守るため?でも心許すのはペンギンだけ。ペンギンはどうかわからないけど。少しだけミステリ。最後まで曇天。でもなんか惹きつけられる面白さ。

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    2023年02月07日
  • 初恋

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    冒頭から何か思い出すことがあり、話が分かってしまって読み進めたが、、、もしかして別訳(とすると岩波か)で昔読んだことあったかな。
    でもはっきりと思い出せない。「父」に記憶が引っかかるけど、別の作品か?

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    2022年04月22日
  • ペンギンの憂鬱

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    ソ連崩壊直後のウクライナ。動物園から譲り受けたペンギンと暮らす無名作家ヴィクトル。彼は存命中の著名人の死亡記事を書く事になる。書かれた人は次々不審死をとげ、彼自身も危険な状況に追い込まれていく。最後のオチが良い。
    非人道的状況が早く終わりますように。

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    2023年11月11日
  • 初恋

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    ネタバレ

    衝撃的な小説だった。
    おじさん3人で初恋について語り合う、ノスタルジーを感じる設定。
    主役であるウラジーミルの初恋相手ジナイーダは、美しく気品に溢れ、天真爛漫な女性。モテモテのジナイーダは、男達を魅力し、翻弄する。小悪魔、いや、悪魔的である。
    ジナイーダに陶酔し、どんな要求でも喜んで叶える男達と、彼らを手のひらで転がし楽しんでいるジナイーダ。その奇妙な関係は、まるで見てはいけないものを見ているよう。
    さらに奇妙なのは、ウラジーミルの父親である。
    ジナイーダと密かに交際するのだ。奥さんは健在である。その上、ウラジーミルがジナイーダの虜なのは明白なのにも関わらず。
    ジナイーダと父親は一目見た時から

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    2021年09月09日
  • 初恋

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    ネタバレ

    初恋とはこういうものだと思う。
    ちょっとしたことで、動揺する。
    そのせいで気付かないことも多い。

    16歳故か、鈍感すぎるウラジーミルくん。
    疑わしい材料は目の前にたくさんあったのになかなか気付かない!

    まだ気付かんか!…おばさんは何回もそう思いました。

    そして、ジナイーダさん。
    見た目は美しいのしょうが、それだけかと。この中から得られる情報からはとてもオススメできないわ。

    ウラジーミルが理解した時、明石家サンタの鐘が鳴ったよ。

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    2018年01月27日
  • 初恋

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    題名そのまま、甘酸っぱい初恋物語でした。こういうのを全力で面白いと思える人は、心が豊かなんでしょうね。私には正直ちょっと物足りなかったです。まあ、面白かったけど…、すごく綺麗で、瑞々しくて、心が洗われるような気がしました。

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    2014年09月07日
  • 初恋

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    貴女に恋をした日のことを、僕はずっと忘れない。

    甘酸っぱい。まさに、初恋。宝塚で舞台するというから読んでみたけれど、なんというかもう恋するウラジーミルのトキメキがむずむずする。お父さんもかっこいいし。ジナイーダも、奔放で勝手ですが魅力的。

    過去を振り返っている、という設定がまた憎い。これが現在進行形の話だったら、若造め! となりそうだけど、主人公と一緒に振り返るから、若い頃の甘美な思い出として、あの若かった頃は、と共感できる。

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    2014年06月13日
  • 家庭で作れるロシア料理

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    ビーツのポタージュの鮮やかなピンクに惹かれて購入。
    全体に写真がきれいですし、アカデミックなロシア料理の解説がありとても勉強になります。レシピはとても簡単で、すぐにチャレンジできるものばかりでした。

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    2013年06月03日