寺田克也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
寺田さんが描くモノは、一口に「美しい」とは言えない。
無精髭の生えたオジサン、シワだらけの老婆、たるんだお腹のお肉がエロティックな女性、妖しげで禍々しいクリーチャー…。
寺田さんの絵には、整然とした美しさと相反する、デコボコ・ザラザラとした質感、荒々しさがあり、熱気や湿り気、ニオイ、手触りが感じられる。キャラクターは人間くさい出で立ちで憎めず、醜い部分すら魅力的に見える。
私はそんな寺田さんの絵が大好きだ。憧れのイラストレーターは、絵だけではなく、話も上手なのだと知った。
タイトル通り「絵が上手くなるためには?」「絵を描くことを生業にするためには?」といった話題が多く取り上げられているが、イ -
-
Posted by ブクログ
ネタバレ読み始めたのは、いったいいつだっただろうかというぐらいの昔の話であり、物語の中の時間の経過がほとんどなく、その間に時代が進んでおり、本来は登場しないはずの携帯電話が登場するなど、なんとなく今の当たり前のものが紛れ込んでしまっているが、まあそれは今の話に置き換わっているのだろう。本作はそういう時代の流れの中で、九鬼の高校時代のエピソードなど、物語が持っていた若い時代に戻りつつ、今の時代に即していこうという感があって良い。それにしても最後まで行き着くのか?多くのシリーズに結末をつけつつある作者ではあるが、これは終わらないほうが良いのかもしれない。
-
Posted by ブクログ
わたしの六月はゾンビ月間。
ゾンビ作品を検索してたどり着いた一冊。
まぁそのまんまアンソロジー。
ちょっとサイズの大きい本なので、リアル書店で探すときには注意が必要。
アンソロジーなので、凝ったものから安直なものまでとりどり。
イラストや1ページだけの作家も並んでいるので、目当て作家がいる方は注意が必要かも。
極端につまらないものはなかったけれど、面白いと思えるものも多くはなかった印象。
アクションありスリラー的なものもあり。
読者がぞ何尾物に求める形も様々だから、すべてのゾンビファンが全ての話に喜べるつくりには絶対にならないわけで、こんな感じのものが一番なのであろう。 -