【感想・ネタバレ】絵を描いて生きていく方法?のレビュー

あらすじ

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寺田克也が語るイラストレーターとして生きていく方法!

フリーランスのイラストレーターとして30年間過ごしてきた寺田克也が、どう考え、どう描き、生きてきたのかを語り尽くす1冊。上手くなるための方法を含め、豊富なイラストとともに掲載。テラカツ流イラスト論の決定版です!

著者(ふりがな):寺田克也(てらだ・かつや)
プロフィール: 1963年12月7 日岡山県生まれ。イラスト、マンガ、ゲーム・映画のキャラクターデザイン等、活躍は多岐にわたる。近年ではアメリカでの個展を定期的に行い、好評を博す。著書に『西遊記伝 大猿王』(集英社)、『寺田克也ココ10年』(パイ インターナショナル)、『寺田克也式ガソリン生活』(朝日新聞出版)、『DRAGON GIRL & MONKEY KING』(小学館集英社プロダクション)ほか。

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Posted by ブクログ

おそらく私が初めて買った寺田先生の本だったと思います。これまでの自分の中の先生は絵柄からもっと怖い方を想像していたのですが、インタビューの中の先生はとてもコミカルで気さくな感じで、いい意味で裏切られました。でもらくがきや作品制作の姿勢というか心構えが本当に真面目で、読んでいてとても参考になりました。
中に載っている電車の中の人のスケッチなど本当に生き生きとしていて、つい眺めてしまいますね。
読み終わると絵を描きたくなってきてしまいます。

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2025年09月24日

Posted by ブクログ

豪華なカラートレペの装丁と立派なコート紙を使った本文で分厚くて重い凝った本。イラストレーターとして30年間一線で活躍されてきた寺田克也さんの仕事哲学を対談形式で軽く語った本。電車の中でのおじさんスケッチは真似してみたい。「才能が本当にある人は周りが放っておかない」というのは以前スガシカオさんも語っていたので驚いた。しかしフレンチコミックのBD(バンドデシネ)及びメビウスの絵が日本の漫画に与えた影響は絶大なものがあるなーと寺田氏やオノナツメ氏の独特の線の共通点を見て思った。メビウスの画集がほしくなる。

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2016年08月20日

Posted by ブクログ

寺田克也がどういった思考回路で
線を走らせているのかを
隅から隅まで覗き見ていくような本でした。
寺田さんがあまりにも
達観した思考のもと絵を描かれていて、
しかもそのどれもがとても面白い考え方なので
絵を描く人はもちろん楽しめますが
それ以外の人にも読んで見てほしい作品でした。

間違った努力をせずに、
キチンとひとつひとつが
正しく前に進める努力なのかを
考えながら、日々努力する。

文章自体もかなりフランクで
とても読みやすかったです。

ありがとうございました。

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2021年05月15日

Posted by ブクログ

寺田さんが描くモノは、一口に「美しい」とは言えない。
無精髭の生えたオジサン、シワだらけの老婆、たるんだお腹のお肉がエロティックな女性、妖しげで禍々しいクリーチャー…。
寺田さんの絵には、整然とした美しさと相反する、デコボコ・ザラザラとした質感、荒々しさがあり、熱気や湿り気、ニオイ、手触りが感じられる。キャラクターは人間くさい出で立ちで憎めず、醜い部分すら魅力的に見える。
私はそんな寺田さんの絵が大好きだ。憧れのイラストレーターは、絵だけではなく、話も上手なのだと知った。

タイトル通り「絵が上手くなるためには?」「絵を描くことを生業にするためには?」といった話題が多く取り上げられているが、イラストレーターを志す人や、寺田さんのファンでなくとも、本書は楽しめると思う。特に、何かを「表現」することに夢中になった経験がある人ならば、ハッとする言葉がたくさん見つかるのではないかと思う。

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〉トータルで十年のうちにこんな仕事をしたいなっていうのも目標で、そういう細かい単位でいっぱい目標を作っておいて更にその向こう側に、到達できない目標を設定しておく。「オレはいつかあそこに行きたいんだよね」ってちょっとずつ歩くんですよ。

〉うまく描こうと思わないで、絵に対して間違えないようにするっていうところに心を砕きます。うまく描こうとか、失敗しないようにというのは、全部余計なんです。そういうかっこつけとか、失敗を恐れる気持ちからは、どんどん距離を取っていく。

〉たとえ自分が突出した才能を持っていなかったとしても、それに近づこうとすること自体が大事だと思うし、そこを求めて想像力を使っていくことで突破口があったりするし。業界が厳しいとかじゃなくて、自分の持ってる武器がどの程度のものなのかということを常に客観的に見ることですね。

〉さっきの理屈で言うと、自分が面白いと思ったものを覆い隠しつつ、別のカタチに仕立てようとするのが娯楽表現の神髄だとすると、小手先でやったものは毎回同じような味付けになっちゃうと思う。それは飽きられるということでもあるので、常に覆い隠す努力をしないと。

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自分にしかできない表現とは何かを考え、試行錯誤しながらひたむきに磨き続けていく。楽ではない、大変な道のりだ。面倒くさくなったり嫌になったりして、投げ出してしまう人も居る。だけど、絵であっても文章であっても、「表現」することはやっぱり楽しい。
収入にはならなくても、私生活が忙しくても、歳をとってしまっても、気長に書き続けていたいな。
いくつになっても子供のようにラクガキを楽しむ寺田さんを見ていると、そんな風に思わされる。

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2021年10月02日

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