牧野洋のレビュー一覧
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ウォーレン・バフェットという超有名な投資家の伝記のようなもの。とりあえず投資家の実態について知りたくて適当に買ってみたのだが、これが予想外の大当たりでビックリした。
魅力的な企業経営者とバフェットとのエピソードの数々から、バフェット流というかアメリカ流の経営哲学が読み取れる。まっとうな経営者がちゃんと市場を通じて評価される世の中、実にうらやましい。
特にコカ・コーラ財団のエピソードは、CSRとかに関心のある人は必ず読んでおいた方が良い。日本中の経営者並びに経営学者にコピーして配ってあげたくなる位真理をついている。
ちなみに、具体的な投資術に関する記述を期待すると、大損こく。基本的には経営(学 -
Posted by ブクログ
ガラパゴス化の道をたどり続ける日本の大メディア。権力と一体化し、既得権益をともに享受し、財務省の増税路線を援護射撃しながら、「プレスリリース原稿」のみを垂れ流す…。元日経記者が赤裸々に現実を晒します。
本書は元日経新聞の記者による、報道機関と『お上』が以下に結びついているかと言うことを詳細に語った一冊で、その内容と量は本当に読み応えがございました。
政・官・業そして「報道」で形成する裏支配者たちの全貌が全編に描かれており、日頃我々が重要な情報源にしていると思われる新聞が実は権力側とべったりと言う『現実』ここに書かれていることがもし本当のことだとするのならば、一体なにを信じればいいのか -
Posted by ブクログ
ネットフリックスの設立から今の地位に至るまでを競合の動きを含めて描かれていた。ブロックバスターのceoとなったキーズの動きは印象的で,自分の経験と今の売り上げのバランス,ブロックバスターがこれまで築いてきた成果、それらを総合して店舗型に投資をすることを選択し,結果として大きな業績後退を招き,ブロックバスターは倒産した。自分がそれまで見てきた文化への愛着や関係性があればあるほど正しい判断ができなくなるのは,このレベルの経営者でも起こり得ることで、時代の変化が複雑化してる現代では,とても勉強になった。また最後に書かれていたアメリカの現状に驚かされた。アメリカでは,店舗型DVD店,CDショップ、大手
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Posted by ブクログ
人が、初めてネットの海を知り、その世界に漕ぎ出した時は、新しい出会いに胸を膨らませていたと思う。
たとえ、今、実際に周りにはいなくても、この広い世界には、きっと同じ思いの人がいる、、、って。
現実ではなかなか出会えない誰かと出会えて、新しい繋がりを生み出してくれる夢のような世界、
・・・そんなふうにネットの世界に期待した人はたくさんいるんじゃないのかな?
それなのに。
今、ネットでは、個人情報を掴んで、それぞれの人を狭い枠の中にカテゴライズし、それぞれの枠のなかで心地よい情報だけを流すことで、異なるもの同士の深刻な分断を生み出している
ことを、この本は暴露している。
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Posted by ブクログ
運も含めて考察している部分が出色。3まで読んでいたので、ほぼ義務的に読んだが、引き続き面白かった。
いかにも学者本然としていなく、コンサルタントのエッセイ本っぽいが、よく指摘される通り巻末で示されるデータを見せられると、やはり立派な論文と思えてしまう。
10x型リーダーや二十マイル行進のようなフレーズも健在。造語・キャッチフレーズ化によって自分のペースで論旨を繰り広げるところは、もはや芸人の域だが、それらは的を得ていてイメージしやすいため、確実に本書の理解の助けになっている。ただし読んでいない人にこれらフレーズを説明しにくいのは難点か。 -
Posted by ブクログ
20年も前からABテストってやはり本物はすごい。
それだけに採用方針も徹底している。ネットフリックスに入る人材はトップクラスに限られる。いったん入社すれば「完璧な大人」として振舞わなければならない。スケジュールや有給休暇取得、経費請求いついて百パーセント自分で判断するのはもちろん、上司・同僚の辛辣な評価も甘んじて受け入れる度量を求められる。ウォールストリート・ジャーナル紙はネットフリックスについて「ここには直言と透明性が何にも増して美徳とされる文化がある。問題社員を解雇すべきかどうかをめぐって公の場で活発に議論が交わされる。それは一種の儀式であり、ありふれた光景でもある」と伝えている。