牧野洋のレビュー一覧
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Good
・スタートアップ経営のダイナミズム(ウォール街とのコミュニケーション、敵対企業とのやりとり、第三者企業との提携模索など)がよく伝わる
・ネットフリックスとブロックバスターとの熾烈なライバル関係がとてもエキサイティング
・マーケティング(顧客とのつながり、データ分析、モデルを使った敵対企業の損益分岐の予測など)における先進性
・トップの人間により組織がかくも変わるものかと驚かされる
・見栄えのいい事業計画ではなく、議論から次に試すべきことを抽出し、失敗から学びながら成功を手繰り寄せることの重要性
Bad
・主役と言っていいヘイスティング氏に人間的な魅力が感じられない
・人間ドラマとし -
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私の教科書の1つである『ビジョナリーカンパニー② 偉大な企業になる』の進化版が本書。
レベルファイブリーダーをさらに超えた永続的な成長をもたらすリーダーを”10X型リーダー”と定義し、その主要な行動パターンを洗い出していく。
10X型リーダーが見せる主要行動パターンは、
1. 「狂信的規律」
2. 「実証的創造力」
3. 「建設的パラノイア」
この3点セットに命を吹き込むやる気の原動力が「レベルファイブ(第5水準)野心」
と定義づける。
本稿の中で参考になった新たな概念が、”SMaC”という概念。
それは、具体的で整然とした一貫レシピのこと。
SMaCとは、"「具体的である -
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ネタバレP.96 なぜ一定のペースで成長しなければならないのか
これは一貫性の問題なのか。不確実な状況下であるから一定の規律を維持することが、成功の確率を高めるということか。P.102の記述をみるとそうらしい。一定の定量的な目標は文化や規律を維持せしめる。つまり、狂信的規律を具体化したものが二十マイル更新である
若干ドルコスト平均法的な雰囲気がある
・そのうち内容をクイズレットに入れようと思う。
読んでいると、
失敗した企業も10exer 的な行動を避けるという意味で共通性が見出せる。
では、なぜ彼らはそのような意思決定をしたのか。
一定の合理性に基づいて行った判断が破滅へと繋がっている。
両 -
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ネタバレ<目次>
はじめに
第1章 すごい福岡とすごいアメリカ西海岸
第2章 住みやすさがすごい~人口増加率日本一の秘密
第3章 起業家がすごい~日本のシリコンバレー
第4章 イノベーションがすごい~有機ELとバイオ
第5章 都市戦略がすごい~「日本のシアトル」を目指す
第6章 多様化がすごい~「人種のるつぼ」の可能性
第7章 エンターテインメントがすごい~音楽・映像の拠点
おわりに
<内容>
著者も大変楽しそうに書いているのが伝わる本であった。著者はジャーナリスト、文筆業。奥様は大学教授。この組み合わせで、東京、アメリカ西海岸、福岡と住んで、現在は奥様の仕事の関係で東京にお住まい。そ -
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ビジョナリーカンパニーの4冊目。3冊目がでたのが2年くらいまえなので、かなり早いスピードだな。3冊目のなかでもこの本の話しがあったので、同時並行でプロジェクトをやっていたんだろう。
それにしても、このシリーズのスゴさは、実証の方法論的なソフィスティケーションと徹底的な調査を踏まえつつ、事前の予想、当たり前の結論とはかなり違う答えを見つけ出す事だ。
これは驚くべき事で、通常、調査を徹底的にやると訳が分からなくなって、調べなくても分かっていることしか言えないことになることが多いからだ。
今回は、先行きが見えないなかで、企業はどうやって成長するか、というのがテーマ。これは今自分が直面している状況にぴ -
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不確実・カオス的な環境下に置かれながら、業界平均と比べ10倍以上の成果を長期に出し続けている企業である10X型企業がどのようにして生まれたのか調査結果を書いた一冊。
どんな状況下でも着実に歩みを進める20マイル行進、確実に精度調整済みの大砲を放てるだけの裏付けをとったり、リスクには直面しているが、それに対応できるだけのバッファーを準備していることやSMaCレシピをつくることなど前3作同様に著者ならではの表現で書かれており、非常に勉強になりました。
また比較対象企業としてアップルが挙げられていますが、スティーブ・ジョブズ以後の戦略についても解説されているところも興味深いものがありました。
本 -
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VCの第4作は「不確実かつ不安定な環境下で偉大さを実現した企業の特徴」がテーマ。
シリーズの1と2と立て続けに読んだ時の衝撃があまりに大きかったため、その時ほどのインパクトはありませんでしたが、良書であることに違いはありません。
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偉大な企業(10X企業)のリーダーは、取り立ててリスク志向で大胆、創造的というわけではない。
イノベーションが成功の鍵というわけでもなければ、運に特別恵まれているわけでもない。
10X型リーダーの行動における特徴は、以下の通り。
1.狂信的規律:一貫した価値観・目標・評価基準を持ち、行動がぶれない。
2.実証的想像力:不 -
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山崎豊子の「運命の人」を読みつつメディア論も読みたくなり選択。
新書としてハフィントンポストの隆盛を紹介する本かと思いきや、ジャーナリズムの本質を論じている本。伝統的な紙メディアとハフポのようなネットメディアの対比にとどまらす、報道の在り方や、日本の記者倶楽部ジャーナリズムが目標とする「エゴスクープ」の弊害なども論じている。
本書の主題であるハフポの成り立ち、社主マリアナ・ハフィントンの様々な逸話、ハフポの収益基盤、といった内容も分かりやすい。
スティーブ・ジョブズとウォーレン・バフェットによるメディアへのアプローチをそれぞれの言葉や投資家レターを抜粋して紹介しているくだりも参考になる。