庄野潤三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「絵合せ」の続編的作品。長女の結婚式前後の家族の生活が、いつもの筆致で綴られる。『昭夫と良二』というタイトルが表すように、結婚という一大事よりも、兄弟のふざけ合いやけんか(といっても、いつも弟が一方的にやられるのだが)の話題が目立つ内容になっていて、この辺りにも、日常を描くことへの作者のこだわりが感じられた。
もともと岩波書店の児童書シリーズの1冊とのことで、のちに少年文庫にも入っている。で、小学6年生以上を想定していることもあってか、文芸文庫版『絵合せ』収録の諸作品よりも、読みやすい。とはいえ、この淡々とした作品を当時の小中学生がどう受け止めていたのかを、知りたく思った。小学生の私には、読 -
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温かな家庭
本の根底に流れているものがとても丁寧な暮らしを営む温かな暮らし。読んでいるこちらまで善い人になって行くような貴重な暮らし。 昭和のとても丁寧な暮らしぶりが浮かびます。
家族のその後が知りたくなる本です。爽やかとは違う温かさを感じます。