千葉俊二のレビュー一覧
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江戸川乱歩『江戸川乱歩短篇集』岩波文庫。
千葉俊二により編纂された12編収録の江戸川乱歩短編集。江戸川乱歩の短編は様々な出版社から様々な形式で出版されているが、何度でも読みたくなる。
『二銭銅貨』『D坂の殺人事件』『心理試験』が絶品。
『二銭銅貨』。これがデビュー作かと驚くばかりの完成度。真相もトリックも解りきっているのに何度読んでも面白い。作中に登場する乱歩オリジナルの暗号にも驚かされるが、ツイストの魔術師と呼ばれるジェフリー・ディーヴァーも驚くレベルの捻りには脱帽するしかない。工場から給料の5万円を盗んだ泥棒紳士と呼ばれる男を羨むほど生活に困窮していた松村武と私。★★★★★
『D坂 -
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江戸川乱歩短編集(千葉俊二編/岩浪文庫)
処女作の「二銭銅貨」「D坂の殺人事件」「心理試験」「白昼夢」「屋根裏の散歩者」「人間椅子」「火星の運河」「お勢登場」「鏡地獄」「木馬は廻る」「押絵と旅する男」「目羅博士の不思議な犯罪」の12篇を収録。
個人的に好きなのは「押絵と旅する男」「鏡地獄」「二銭銅貨」。特に「押絵と旅する男」では遠眼鏡を逆さまにしたことで見える世界により恐怖心だけでなく不思議な懐かしさを覚えます。今回、再評価したのは完全犯罪をテーマにした「お勢登場」。閉所恐怖症の人にはきついかもしれません。
編者である日本文学研究者の千葉俊二さんの解説では日本探偵小説の黎明、乱歩と時代の背景に -
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ネタバレ読みたかった作家が何人もいた。長いお話だと容易に手が出せないけれど、本作は児童文学を集めた名作集ということもあり、とても読みやすかった。色々な作家への入り口を作ってもらえてうれしい。
作品のはじめに各作者の紹介文が入ってるのも個人的にはありがたい。このへんは岩波書店さまさま。
菊池寛、有島武郎、室生犀星、島崎藤村、宇野浩二、内田百閒、椋鳩十、こんなふうに並べて書いてみて、改めてこの一冊を読めたことの収穫が大きかったのをひしひしと感じる。
一作、とても好きだったものを挙げるとしたら、椋鳩十の「月の輪グマ」。作中の子グマがとても可愛らしく、また読み終わった後に通りすがる切なさが心地よい。 -
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久しぶりの江戸川乱歩。
『D坂の殺人事件』
『屋根裏の散歩者』
『人間椅子』
『鏡地獄』
『二銭銅貨』
『心理試験』
『押絵と旅する男』
『白昼夢』
『火星の運河』
『お勢登場』
『木馬は廻る』
『目羅博士の不思議な犯罪』
12篇。
江戸川乱歩の全ての作品を読んだわけではなく、有名どころをいくつか読んだだけ。
『鏡地獄』『心理試験』『白昼夢』『火星の運河』『お勢登場』『木馬は廻る』『目羅博士の不思議な犯罪』の7篇は、初めて読んだ。
中でも、『白昼夢』『お勢登場』『木馬は廻る』は、目がくらくらするくらい面白かった。
怖さと不気味さと、どことなく漂う艶美な世界。 -
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児童文学とはいえ、格調高く深読みすればするほどはまっていく。当時の地域や時代なども伺えて民俗学的にもおもしろい。
芥川龍之介『蜘蛛の糸』、菊池寛『三人兄弟』、小島政二郎『笛』、有島武郎『一房の葡萄』、江口渙『木の葉の小判』、秋田雨雀『三人の百姓』、室生犀星『寂しき魚』、島崎藤村『幸福』、佐藤春夫『蝗の大旅行』、宇野浩二『でたらめ経』、豊島与志雄『手品師』、浜田広介『ある島のきつね』、宮沢賢治『水仙月の四日』『オツベルと象』、千葉省三『鷹の巣とり』、内田百閒『影法師』、坪田譲治『魔法』、水上滝太郎『大人の眼と子供の眼』、壷井栄『がきのめし』、椋鳩十『月の輪グマ』、新美南吉『牛をつないだ椿の木』 -
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若い頃に既読済みながら、資料として取り寄せたが、読み出すとまた違う読み方ができて非常に楽しめた。作者略歴、挿絵もありテキストとしても秀逸。
福沢諭吉『イソップ物語抄』、呉文聡『八ツ山羊』、『不思議の新衣装』(『女学雑誌』「子供のはなし」欄、執筆者は不明だが巌本善治の可能性大)、若松賤子『忘れ形見』、巌谷小波『こがね丸』『三角と四角』、幸田露伴『印度の古語』、石井研堂『少年魯敏遜』、押川春波『万国幽霊怪話抄』、国木田独歩『画の悲み』、竹久夢二『春坊』、小川未明『赤い船』『野薔薇』、吉屋信子『鈴蘭』(『花物語』)、鈴木三重吉『ぽっぽのお手紙』『デイモンとピシアス』、小泉八雲(内藤史朗訳)『ちんちん -
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ネタバレ【本の内容】
「天災は忘れた頃にやって来る」の名言で有名な寺田寅彦の、地震と津浪に関連する文章を集めた。
地震国難の地にあって真の国防とは何かを訴える色あせぬ警告の書。
寺田寅彦が漱石門下の友人小宮豊隆に送った「震災絵はがき」のカラー図版十葉を収める。
[ 目次 ]
断水の日
事変の記憶
石油ランプ
地震雑感
流言蜚語
時事雑感
津浪と人間
天災と国防
災難雑考
地震の予報はできるか
大正十二年九月一日の地震について
地震に伴う光の現象
震災日記より
小宮豊隆宛書簡(大正十二年九月-十一月)
無題
[ POP ]
寺田寅彦(1878~1935)が漱石門下の友人、小宮豊隆に送った関東大震 -
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ネタバレ『二銭銅貨』
強盗団の隠した5万円の行方。「私」が手に入れた2銭銅貨に興味を持った松村武。2銭銅貨に隠された暗号。発見された盗賊団の5万円。松村のいたずら。
『D坂の殺人事件』
明智小五郎シリーズ
D坂にある古本屋の主人の妻が殺害される。喫茶店からの目撃者、裏の目撃者からの証言で現場に出入りしたものがいない。妻の持つ全身の傷の秘密。ソバ屋の妻の身体の傷の秘密。
『心理試験』
明智小五郎シリーズ
大家の老婆の隠し持つ金を狙った藍屋。大家を殺害し大家の財布の金を半分盗み財布を拾ったと届け出た。翌日、大家殺害犯として逮捕された親友・斎藤。事件に疑問を持った判事・笠森の心理試験。