堀潤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
東京電力福島第一原発の事故報道やツイートに関してNHK上層部と噛み合わず、アメリカへ留学。その際にスリーマイル島原発、約50年前にメルトダウンを起こしていたサンタスザーナ野外実験所、三菱重工製の装置で放射能漏れを起こしたサンオノフレ原発などを取材。
記録に残し、記憶を薄れさせないため、映画を作成。本作はそのノベライズ。
80年代の宮内勝典氏のノンフィクションを連想させる。
感情を抑えた文章、残酷な現実、ケロリと明るいアメリカ人・・・。
なぜタイトルが「変身」なのだろうと疑問だったが、福島のおかれた「不条理」がカフカの「変身」と重なったとのこと。
やりきれない切なさが残る。 -
Posted by ブクログ
乙武さんと対談形式での議論。
対談相手はお馴染みのメンバーともいえ、この本以外でも著作があったり、よく他の対談本でも登場したりする人物ばかり。
なのでその人の主張自体は他の本にも出てきて特に新鮮味はない、その意味では出てくる人本人が書いた本の方が詳しい。
ただ、この本の持つ新鮮味は内容よりも「乙武さん」が相手であることに尽きるようにも思う。
非常に稀有な経歴を持つ乙武さんゆえ、対談の中でも視点が新しいというか、広さを感じるので、その部分に対して面白さがあったと思う。
最後都知事、政治家への転身を勧められていたが、どうなんでしょうね。見てみたい気もするが、一議員としてではなく首長としてがいいのかな。一議員だと「障がい者」の立場を代表する人、としてしか見られないおそれがどうしてもあるし。 -
Posted by ブクログ
2014年初版
乙武洋匡 対談
現代社会のおかしさ、課題についての8篇の対談集。
若手論客8人対乙武さんという対談本 (R25の対談企画の書籍化)。八人八様の社会への向き合い方・戦い方を紹介しつつも、共通している「既存勢力・既得権益との向き合い方」については東氏のまとめた「内側・外側」のまとめがわかりやすい。既存のルールの上でも戦える準備をする=内側。既存のルールを真っ向否定し、トリックスター的に変革を目指す=外側。
論壇会にも世代があるし、スタンスの違いもあるということがなんとなくわかった一冊。それにしても乙武さんのスタンスがいい意味でずるい。いいところを結局持っていくような構成でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレNHK元アナウンサーの堀潤が同タイトルの映画を作るに至った経緯と取材記録を綴ったルポ作品。映画の補完作品となっている。
マスコミは組織の方針に従って報道をしているというのがよくわかった。またマスコミから提供される情報を自分でよく吟味する必要があることを説いている。
印象的だったのは、アメリカで多くの核実験場や原発跡地が理由もなしに立ち入り禁止になっているということだ。またサンタスザーナ野外実験場にある原子炉がメルトダウンしていたにもかかわらず、2007年になるまで誰にも知られてこなかったことには驚いた。
この地域ではがん発生率が高いようだ。放射能が原因だと考えられるが、因果関係が明確でないとの理由から、政府から補償を受けることができないでいるようだ。
因果関係が明確でないとの理由から、政府から補償を受けることができなかった事例が日本にもある。水俣病の補償では、典型症状が出ていない患者の多くは補償を受けることが出来なかった。今後、福島第一原発事故の補償問題が浮上してくるかもしれない。そのときに同じことが起きないことを願うばかりだ。
本作は映画を観ていなくても十分内容を理解できる。むしろ、本作を読んでから映画を観るとより一層、理解が深まるだろう。マスコミやメディアに興味のある人には、ぜひ読んでほしい作品である。