梅棹忠夫のレビュー一覧

  • 京都の精神
     京都を語るということは、日本文化を語ること。京都人、梅棹忠夫氏が日本文化の真髄を紹介されています。「京都の精神」、1987.8刊行、2005.9文庫。①ひとつのイデオロギーである京都中華思想(1200年の蓄積)②幕藩制の外にあって生きのびてきた日本における唯一の都市 ③京都は京も都もミヤコで、一国...続きを読む
  • 知的生産の技術
    ・表面上の技術は今の時代もっと適しているやり方があるとは思うが、考え方という意味で学びは多い。
    社会人になりたての者に是非読んでもらいたい。
    ・この様な考え方を今から50年以上前に持っている人がいた事に驚く。
  • 知的生産の技術
    ●一分野マスター読書「情報収集・活用」13冊目。メモは京大式カードに書く、1枚に一項目というのは有用そう。ただ記録はノートを使いたいので「カードを使う」こと以外を活かそうと思う。読書記録は著者にとっての大事なところではなく、自分にとって面白いことを記入するというのは、自分の頭で考えるというのを意識し...続きを読む
  • 知的生産の技術
    知的生産への敬意。梅棹先生でさえ物忘れをして何度でも【大発見】をしてしまう、だからカードでの整理が必要、との話に安堵する。
    デジタル化の時代、どう情報を整理すべきか。
  • 知的生産の技術
    時代を越えて参考になる!と手放しでは言い難く、さすがにデジタルに取って代わられた部分も多い。
    カードという単位で情報を管理する考え方は大変すばらしいものと賛同はできるが。
    タイプライターで頑張っているところなどは微笑ましく読める。

    日本人が手紙を書かなくなったのは内容第一主義で形式を否定してしまっ...続きを読む
  • 知的生産の技術
    本を読んでいると、知識が定着していないことに気がついた。最近は、メモを取り定着しやすいように心がけていたがなかなか上手くいかない。本書は、同じような悩みをもつ人が問題点を認識するのに役立つだろう。

    そもそも、私が無意識に求めていたことは、著者の言う、「追随的読書や批判的読書ではなく、創造的読書の方...続きを読む
  • 知的生産の技術
    現代における反知性主義の起源をアメリカにおけるキリスト教の変遷を軸に読み解く書。

    ニューイングランドにおけるピューリタニズムの運営上の変遷を基盤として起こったアメリカの独立戦争。
    独立宣言にも代表されるように、そこから根付いていった「特権を認めない」という形でのラディカルな平等への熱狂が反知性主義...続きを読む
  • 知的生産の技術
    学校は知識は教えるけれど、知識の獲得の方法はあまり教えない、という部分に共感。
    学びの場において、学びの方法について教えることに関して、疑問を持つ先生は多いのかもしれない。
    しかし、中学になったとき、高校になったとき、それぞれの教科担任が、習得方法を伝えることで、学びが定着しやすいと思う。成績の良い...続きを読む
  • 知的生産の技術
    日本では知識は教えるが知識獲得の方法やましてや知的生産の技術は大学ですら教えないということで、筆者のその技術をエッセイ風に書き記したもの。
    情報を記録、整理する方法、読書、日記、原稿の書き方などを解説。
    ネットのない時代なので使っているツールについてはやや内容が古いが、
    「情報×知的処理→知的生産」...続きを読む
  • 女と文明

    時代を感じる

    自分が子供の頃かそれ以前の時の話だなぁ、と読みはじめて思いました。なんだか受け入れられないなぁ、と途中で飛ばして上野千鶴子さんのあとがきを読んでみました。すると"なるほどー"と少し印象が変わってきて、著者は皮肉とユーモア好きではないかと勝手に想像しつつ、また読みはじめました。それは別にして、この頃に...続きを読む
  • 知的生産の技術
    一言でまとめると、
    「現代に通じる、情報整理→知的生産の方法」
    が学べる本です。
    現代は様々なデジタルツールが存在しています。
    大概の人はササっと扱えると思います。
    ただ、その根底にある「基本的概念」を意識された方は少ないのではないでしょうか?
    本書を読めば、先に上げたデジタルツールを一つ上の次元で...続きを読む
  • 知的生産の技術
    おわりに、『ここにあげたさまざまな知的生産技術者の教育は・・・わたしは、やがては『情報科』というようなな科目をつくって、総合的・集中的な教育をほどこすようになるのではなきかもかんがえている。』と結んでいる。先見の明に感服しました。
  • 知的生産の技術
    自分の読書を知的生産につながるものにできないかと読みました。
    今はもっとその目的にあった本がありそうだと感じましたが、書かれていることは概ね納得です。

    知識だけでなく、知識獲得の仕方や知的生産の仕方を教えることの重要さはこんなにも昔から語られてきているのに・・・と憤りや不甲斐なさも感じるところであ...続きを読む
  • 日本の最終講義
    巨匠と呼ばれる社会学、医学を中心とした教授陣の最終講義を集めたオムニバス。
    芦原義信が目当てで、読めて良かったです。図と地を始めとするゲシュタルト心理学、銀座の看板の話。とても興味深い。
  • 女と文明
    かつて主婦論争というものがあった。
    本書の著者梅棹氏自身は、当時自らが論争の当事者との意識はなかったようであるが、今から60年以上前に、「妻無用論」、「母という名のきり札」という刺激的なタイトルの論説を次々と発表したのであるから、賛否分かれるものだったことは推察できる。

    家事や育児を外部化するため...続きを読む
  • 日本語と事務革命
    全集に掲載されていた「日本語と事務革命」は、ちょうど1年前文庫化され再販売された。ただ今の時代に本書を読み何を得るかなかなか難しい。「書く」という「事務」について、前半で検討した商業史的な考察や事務改善の歴史的検討は貴重だろう。またウメサオ節による事務の定義は一度味わって損はない。ただ「カナモジ」「...続きを読む
  • 日本語と事務革命
    ・梅棹忠夫「日本語と事務革命」(講談社学術文庫)は、 今となつては一種の日本語の機械処理に関する歴史文書とでも言ふべき書であらう。いや、機械処理とはいささか大袈裟か。仮名タイプライターからワープロへと移行し始める頃の出来事である。だからこそ、時代の雰囲気を知ることのできる歴史的文書たりうる。今となつ...続きを読む
  • わたしの生きがい論 人生に目的があるか
    「生きがい」というテーマについて語った講演などをまとめた本です。

    「創造」を至上の価値として走り続けた明治以降の日本をふり返りつつ、老荘思想をヒントに「無為」の生き方に新しい可能性を見ようとしています。

    少し前に、ひたすら前へ向かって走ることを良しとする勝間和代と、そうしたレースについていくこと...続きを読む
  • 夜はまだあけぬか
    視力を失った著者がみずからの体験を語った本です。

    まだまだやりたい仕事が残っているにも関わらず視力を失ってしまった著者の絶望はどれほど深かったことかと思いますが、文章からはそれほどの暗鬱さは感じられず、むしろ自身の置かれた状況とこれからなしうることを冷静に見つめる姿勢が際立っているように感じました...続きを読む
  • 夜はまだあけぬか
    どちらかというと仕事風景がメインで、視力を失った顕学が何を感じ考えたか、という内容は少ない。
    著者のファンというわけではないので、著作についてつらつらと書かれても…という感じ。