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突然の失明。しかしなお、闘病に仕事に趣味にと新たな挑戦の日々。初代民博館長・梅棹忠夫の凄絶なる生き方を見よ!老年の域に達して、学問・研究のしめくくりをつけなければならない大事な時期に、突然の視力障害におちいった筆者。くる日もくる日も夜がつづく。目が見えないのではどうしようもない。何かよい方法はないものか。闘病・リハビリ、さまざまな試みを経て、新たなる知的生産に立ち向かう、元民博館長の感動の名エッセイ。「そのうちにわたしはどういうわけか、著作集をやろうという気になった。それは病院のベッドのうえでのことだった。なぜこういう気になったのか、よくはわからない。なにかしら、やろうとおもい、やれるとおもった。目がみえないままでも、この仕事はやれるのではないかとおもった。それにはもちろん、たくさんの友人たちのたすけにたよらなければならないが、みんなにたのんでみよう。わたしは決心した。」(本文より)
...続きを読むPosted by ブクログ 2024年01月22日
「知の巨人」と称された梅棹忠雄氏は多数の著作を執筆されたが、その多くは目が不自由になった後に書かれたものだということを本書で知った。知的生産と学術活動に没頭されていた梅棹氏にとって、目が見えなくなったことは筆舌に尽くしがたい辛さだったに違いない。しかし、梅棹氏の文才はその辛ささえも超越し、薄明の世...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年12月10日
盲目なんて自分には想像もつかないような状況でも知的生産の方法が模索されていて、そのような姿勢を見習わなければならないと思た。
あと、音楽に挑むの下りでは体系的・分析的に西洋音楽をとらえるという視座は自分にはなかったし、目から鱗だった。
何事も分析的に物事を見るのはできるかわからないけど、頭の片隅に留...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年02月21日
視力を失った著者がみずからの体験を語った本です。
まだまだやりたい仕事が残っているにも関わらず視力を失ってしまった著者の絶望はどれほど深かったことかと思いますが、文章からはそれほどの暗鬱さは感じられず、むしろ自身の置かれた状況とこれからなしうることを冷静に見つめる姿勢が際立っているように感じました...続きを読む
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