山北篤のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
今期アニメ見て原作読んだ枠。これは面白い。
魔王と勇者が結託し、勝ち負けではない戦争の終結を目指そうという話。挑むのは人間も魔族も戦争を必要としている社会構造そのもの。そのための武器は経済、農業、教育。
本文はほぼ会話だけで進行するスタイルで、情景や人物の心象の描写は基本的に存在しない。経済用語などは魔王がじきじきに欄外にて解説してくれる。
独特な構成で慣れを必要とするだろうが、それ以上に魅力あふれる作品だと思う。善悪という概念に対し達観し斜に構えるでもなく、諦観して受容するでもなく、子供のような純真さで世界のあり方を追求して変化を求めている。これもひとつの冒険譚の形か。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ勇者がいて魔王がいて世界は戦乱の真っ只中で、という日本人なら誰でも馴染みがありそうなRPGの世界が舞台なのに話のテーマは「近代的な農業や経済で世界をどうよりよくしていくのか」。
しかも魔王と勇者が手を取り合ってる。
こんな異色のファンタジーは読んだことなかった。
魔王が紹介する農業革命や新しい穀物や文明の利器は現代からしてみれば「後出しジャンケン」だけど、それらが人々の生活をどう変えて行ったのかをドラクエ的な世界を舞台にして追うことができてわくわくしながら読みました。
話の中心が農業や経済の話なので登場人物たちはシンプルでわかりやすい設定になっているけど、このキャラたちの織り成すドラマもけ -
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Posted by ブクログ
いやー、おもしろかった。こうゆうライトノベル?系の小説を読むのは初めてだけど、本当に読んでよかった。
車や電車の中で見る景色の中に、どこにつながっているのか分からない道があって、その道がどこにつながっているのだろうとワクワクする感じに似ている。でもいつもはその道がどこにつながっているのか、確かめることはなく、どこに行くんだろう・・・・楽しくってみたことない風景が見れるんだろうかと昔はよく思った。
そのどこに行くかわからない旅の話をしているのが「まおゆう」で、しかも色々と勉強になった。
日本の書く物語ってなんだか、アメリカ映画によくある、悪と善の話がもう飽きたんだよ!ていうのが多い気がする -
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Posted by ブクログ
伏線…というか同じ時間軸で多くの登場人物たちが行動しているので、それらがどう繋がるのかということが凄く面白い。時々忘れそうになることもあるけれど。
開門都市を巡る駆け引きや武力衝突が中心の巻だった。
わたしの好きなあの人がなくなってしまったのは残念だったが、口上を述べるところや、仲間へ願いを託すシーンはかなりグッときた。登場人物たちが必死で戦争を止めようとしているのに、戦闘シーンが面白いとは不思議なものだ。
この戦争がこの先どうなるのか、丘の向こうはどうなっているのか、最終巻を早く読みたい。
あ、今回挿し絵が凄く良かったです!火竜公女ってモンスター娘テイストだったのね。もっと爬虫類っぽい -
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購入済み
創作に流用できそうな、神話などの古典や実在の有名人物のエピソードがテーマごとにまとめられている。
一つの大きな物語を数ページで解説していたりするため、ややまとめ方が乱暴な点も散見されたが、
創作にあたっての参考資料としては良書だと思う。
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購入済み
悪の報いという世界
人を悪に向かわせない方便で作られたのが地獄であるが、作中の解説が面白い
当時の人間は本気で目に見えない世界を創り出し、畏敬したのも当然か
ならば科学の発展で失われたのは、こういう畏敬かも知れない -
Posted by ブクログ
中世の世界観の異世界に転生・転移したときに現代知識を使ってチートするためのマニュアル
帯の「そろそろ転送しそうな予感がしている人必読」が一番ウケた文章だな
化学、物理学、農林水産業、医療、数学、政治、経済などについて、「俺つえー」するための詳細が書かれてある
とはいうものの、色々なものの発展の歴史がわかってよい
なんとなく知っていた事柄が「そういうことだったのか」と納得できるところもちらほら
当時の技術力で再現できること、できないこと、何がネックになるのか等も書かれてあるので、それをカバーする設定を盛り込むのに役立つ
「小説家になろう」の完結済み上位作品を大抵は読んでいるわけだけれども