山北篤のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ4巻において大決戦を描いており、大決戦が終了したらこの物語は終わる、というのが理解できたので安心して読み進める事が出来ました。ラストも結構あっさり味で、主人公2人はほとんど役に立たないで終わるという感じでした。
個人的な好みとしては、主人公2人がきちんと元の世界に戻って、喜びを分かち合うという展開を読みたかったなぁ、と思ったけれども、こういうラストも悪くないかな、と思う自分もいたりして。ともあれ、作者の思うところにきちんと着地していて良い物語だな、と思いました。
外伝も読んでみたいけど、CD付きの本である影響か、電子書籍化してないんですよね。いずれ電子書籍化したら、外伝も読みたいなと思いま -
Posted by ブクログ
ネタバレストーリーは、ファンタジーの物語のよくあるクライマックスシーン、勇者と魔王が世界の平和をかけて戦おうとするシーンが真っ先の出だし。このときの魔王というのが学者肌の変わり者で、ここで2人がただ殺し合ったとしても、決して世界が平和になることはないと勇者を説得。魔王と勇者が手を組んで、経済や政治を駆使して戦争の勝ち負けではない形で世界の争いを終わらせようとする…という話。
魔王「だが、わたしは何かをすると決めたんだ。このまま、血まみれの夢に似た消耗戦を百年繰り返し、取り返しのつかない停滞をすごすつもりはない。わたしは『終わったあとの物語』が読みたいんだ」
[p.47] -
-
Posted by ブクログ
3巻からだいぶ間が空いてしまった。マスケット銃を手に入れた聖鍵遠征軍の進行が始まり、登場人物たちはそれぞれの戦いに身を投じる、第4巻。
不安や恐怖にさらされた無力な不特定多数を「悩める子ら」なんて言ったりする。そして物語上の勇者は超人的な力やなんかでズバババンと世界も人もを救って見せるのがお約束。ただ最近は「悩める勇者」も若干お約束化している気がする。
この作品においては主人公たる勇者を差し置いて、能力的にはずっと無力な登場人物たちが眩しい。悩み考え、できることとやるべきことを知り、行動する。役割だけで呼称される人物たちが、まさしく人間的であり生き生きとしている。これまでもそうだったが今作は特 -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
いよいよ、終わりに向けて動き出しました。
かつてない大きな戦いが始まります。
魔王と勇者をはじめとする多くの人々は、その絶望的な戦争の中でも、決して諦めることなく、理想論に甘えることなく、より良い未来を探ります。
まおゆうのいいところは、ゲーム的な設定でありながら、裏技のような展開がないところです。
あくまでもまおゆうの世界の現実を見つめ、その世界での現実的な選択肢を模索するのです。しかも、それは安易な諦めではなく、力を尽くした最善(と思える)な選択肢なのです。
どんな状況下でも諦めずに努力する。そんな登場人物たちに元気をもらえる一冊です。 -
-
-
Posted by ブクログ
2ちゃんねるのスレッドに投下された戯曲形式の物語の書籍版
勇者と魔王というシステムにたいしてメタ的視点から切り込み勇者と魔王が世界の平和のために手を取りあう物語。
人々の飢餓や疫病を救い、魔界の魔族たちにシステムや建築技術を与え、世の中の発展をもって平和へ導く新しい勇者と魔王。
しかしこの作品、スレの戯曲とは思えないほどの筆者のストーリー構成力に脱帽。物語の舞台設定や展開、キャラクターの行動などなど読んでいて続きが気になりドキドキし、キャラクター達の気持ちに思いを重、ねこのファンタジー世界に読者は否応なく虜にされる。
アニメや漫画で楽しんでもいいでしょう。経済物としてもファンタジー -