谷口義明のレビュー一覧

  • ゴッホは星空に何を見たか

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    1166円

    ゴッホは星空の絵が美しいけど、月は満月ではなく、三日月か有明月しか描いてないらしい。天体観測では満月より新月の方が星空を見るのに適してるんだけど、ゴッホは月より星を愛したから満月を描かなかったのかもな。

    谷口 義明
    (たにぐち よしあき、1954年12月23日 - 2026年1月9日)は、日本の天文学者。専門は、銀河天文学。愛媛大学名誉教授。放送大学特任教授[1]。理学博士(1984年9月東北大学)。北海道旭川市出身。北海道旭川東高等学校を卒業するまで故郷の旭川市で過ごした。中学時代に雑誌「天文ガイド」を見るまでは昆虫少年だった[2]。東北大学理学部天文・地球物理学科卒業、同大大学院理学研究科天文学専攻博士課程修了。1987年東京大学東京天文台助手、翌年東大理学部天文学教育研究センター助手となる。1991年東北大学理学部天文学教室の助教授。2006年4月1日に愛媛大学大学院理工学研究科数理物質科学専攻教授。2007年11月愛媛大宇宙進化研究センター宇宙大規模構造進化研究部門教授兼同センター長[3]。2016年4月放送大学教授。2023年4月放送大学特任教授。2025年には宮沢賢治賞奨励賞を受賞した[4]。2026年1月9日死去[5]。訃報が公表されると、X[6]やblog[7]等で、教え子や関係者らによる追悼のメッセージが寄せられた。東大木曽観測所時代の1988年1月20日 (UTC) に、おとめ座の銀河NGC 4772に出現したII型超新星SN 1988Eを発見した[8][9]。1997年には、宇宙の彼方にある誕生間もない銀河を発見している。1999年には電波銀河のジェット流噴出部付近で起こっている粒子加速を捉えた。日本科学未来館ドームシアターガイア立体視プラネタリウム作品「バースデイ〜宇宙とわたしをつなぐもの〜」の監修を務めた[10]。いっぽう、天文学のアウトリーチ[11]と旺盛な執筆活動を続け、関連の解説や講演の一例は動画で視聴が可能[12][13]。



    「絵に関してはまったくの素人でも、絵について語り合うことができるのは素晴らしいことだ。結局、絵、つまり芸術は「国際語」なのだ。」

    —『ゴッホは星空に何を見たか (光文社新書)』谷口 義明著

    「明らかにゴッホは、物の姿を正確に写しとることに主眼を置いてはいない。物を見て自分が感じることを、色と形で伝えたかったのだ。そして、人にもそれを感じてほしかった。彼は、写真のように本物そっくりに描いた絵を指して、「立体メガネ」で見ているようだと言っている。彼はそういうものを描きたいとは思わなかった。感情を伝えるためなら、形を誇張し、歪曲することさえあった。(『美術の物語』(エルンスト・ H・ゴンブリッチ、河出書房新社、 2019年、 548頁)」

    —『ゴッホは星空に何を見たか (光文社新書)』谷口 義明著

    「アインシュタインの一般相対性理論。これはニュートンの万有引力に取って代わった重力理論のことだ。重力は時空の歪みが伝わると考えるのだ。その類推で、〝ゴッホは「一般相対論的な観察眼」を体得していた〟と表現することもできる。」

    —『ゴッホは星空に何を見たか (光文社新書)』谷口 義明著

    「パリを愛したゴッホはなぜかセーヌ川を描かなかった。本来ならば描きたかった。しかし描かなかった。その題材をサン =レミでようやく使うことにした。こうして、想い出のセーヌ川が夜空に降臨した。」

    —『ゴッホは星空に何を見たか (光文社新書)』谷口 義明著

    《星月夜》とは違うが、糸杉と星空が描かれた絵がある。《糸杉と星の見える道》である(口絵4)。別の名は《夜のプロヴァンスの田舎道》だ。  ゴッホほど糸杉の好きな画家はいない。この絵は1890年5月に描かれた。《星月夜》が1889年6月(あるいは9月)なので、約1年の時を経て描かれたものだ。 《糸杉と星の見える道》の絵を見た瞬間、空を見なければ昼間の風景を描いた絵だと感じた。あまりにも風景がはっきりと描かれているからだ。手前を歩いている2人の人物。そして、道の奥には馬車。さらに、その向こうに糸杉も3本見えている。夜なら、そんなにはっきり見えないはずだ。ところが、この絵の別のタイトル《夜のプロヴァンスの田舎道》からわかるように、夜の絵なのだ。  夜なのに、なぜ、このように景色がはっきりと見えるのだろうか? それはサン=レミの緯度が高いことと(約43度)、季節が夏至に近いせいと考えてよい。緯度43度では白夜になることはないが、日の入りの時刻は遅くなり、夜の闇が来る時刻も遅くなる。そのため、サマータイムが導入されているぐらいだ(時刻を1時間早める措置)。高緯度地方では太陽が沈んでも、沈んでいく角度が小さいので、暗くなっていくペースが遅い。そのため、なかなか暗くならない。この状況は、日本語では「暮れなずむ」という。『広辞苑』でこの言葉を調べると次のように説明されている。

    「ゴッホは月が沈むことに悲しさを感じていたのかもしれない。三日月の描き方に関していえば、ゴッホは写実主義を捨てている。これは確かだ。「月よ、沈むな!  月よ、昇れ!」この気持ちがゴッホの三日月の形に表れているような気がしてならない。」

    —『ゴッホは星空に何を見たか (光文社新書)』谷口 義明著

    すでに述べたように、ゴッホの絵には満月の姿がほとんど出てこない。実際のところ、満月を描いた絵は一枚ある(図49)。しかし、その絵では満月の全容は描かれていない。昇りかけで、半分しか描かれていないのだ。そして、半月(上弦の月と下弦の月)の絵もない。なぜかわからないが、ゴッホは三日月か有明月しか描いていないのである。満月は太陽が西の空に沈んだ頃に東の空に昇り、次の日の夜明けまで見える。つまり、満月は12時間見えている。半月なら6時間。そして三日月は1時間程度で西の空に沈む。有明月は日が昇れば空は明るくなり、見えなくなる。やはり、見えている時間は1時間程度である。  確率的に考えれば、最も見えにくいのは三日月と有明月である。それなのに、ゴッホの絵では三日月か、有明月が主役になる。夜空の絵を描くとき、ゴッホの目には三日月か、有明月しか見えていなかったのだろうか。あるいは、金星と同じ形に見える月を好んだためだろうか。  ところで、天文学者はどんな月を好むのか?  がっかりされるかもしれないが、答えは新月である。理由は簡単である。月があると、暗い星や銀河が見えにくくなるからである(観測しにくくなるからである)。  ゴッホも美しい星を見るために、満月を避けたのかもしれない。

    「ゴッホは星にさまざまな色を見て楽しんでいたようだ。ゴッホと同じように星の色を楽しんでいた人がいる。宮沢賢治である。賢治の童話で星の色が話題になるのは『土神ときつね』である。樺の木がきつねに質問する。お星さまにはどうしてあゝ赤いのや黄のや緑のやあるんでせうね。(『新校本宮澤賢治全集』第九巻、筑摩書房、 1995年、『土神ときつね』、 248頁)  きつねはこの樺の木の問いに次のように答える。星に橙や青やいろいろある訳ですか。それは斯(か)うです。全体星といふものははじめはぼんやりとした雲のやうなもんだったんです。……(同右、 248頁)  ところがこのあと、星雲の話になり、そして望遠鏡の話になり、結局は次のようになる。あゝさうさう、だけどそれは今度にしませう。僕あんまり永くお邪魔しちゃいけないから。(同右、 249頁)  ということで、樺の木は星の色が何を意味するかわからないままになってしまったのである。この童話が書かれた当時は、星がなぜ輝くか、よく理解されていなかった。そのため、星の色がどのように決まっているのかも不明だった。したがって、きつねに落ち度はない。」

    —『ゴッホは星空に何を見たか (光文社新書)』谷口 義明著

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    2026年10月20日
  • ゴッホは星空に何を見たか

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    天文学者がゴッホを解説したら。
    弟テオへの大量の手紙を紐解き、描かれた星空を解明していく

    面白かった!!
    星月夜は明け方で、あの星は金星で…

    絵画鑑賞の新たな視点としても楽しい
    ゴッホがもっと好きになる

    宮沢賢治と対比したあとがきが素晴らしい

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    2025年03月12日
  • 宇宙を動かしているものは何か

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    宇宙のエンジンについて、結論を述べるまでに順を追って説明されていてるため理解が深まった。
    マクロの世界からミクロの世界まで、4つの力と量子論の関係について頭の中を整理することが出来た。

    特に難しい数式等が出てくるわけでもなく、分かりやすい図解も入っているため、現在の宇宙論を知るにはとても良い本だと思う。

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    2023年08月04日
  • 宇宙はなぜブラックホールを造ったのか

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    ブラックホールと銀河の共進化など面白く読めた。Event Horizon Telescopeによるブラックホール・シャドウの観測は、出版後数か月で公表されているなどタイムリーでもある。

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    2022年01月18日
  • 宇宙はなぜブラックホールを造ったのか

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    ネタバレ

    一般相対性理論でのブラックホール
     空間的に閉じた、事象の地平線の内部
     球の中心=点=密度無限大=特異点

    量子力学と相対性理論を統一した理論はまだない。

    地球や太陽は質量が軽すぎブラックホールにならない。
    典型的なブラックホール
     太陽の1億倍の質量、半径3億キロ、地球までの距離の2倍
     基本物理量:質量、角運動量、電荷

    太陽の熱放射のピークは可視光帯、地球の大気は可視光と電波を透過する。
    よって人間の目は可視光に感度を持つようになった。

    電波源=クェーサー
     ブラックホールにガスや星などの質量を供給。
     解放される重力エネルギーを電磁波に変換し輝く。重力発電。

    中性子星=超新星爆発の残骸
    白鳥座X-1=ブラックホール
    重力波=1916年一般相対性理論で予測、2016年LIGOで検出

    ブラックホールはそれほど真っ黒ではない。(周りが輝く):ホーキング
    全ての銀河の中心に太陽の10億倍の超大質量ブラックホール、その周りにガス円盤。

    ブラックホールから銀河が生まれた・・・
     ビッグバン後、
     初代星が生まれた宇宙最初の数億年は観測する手段がない。
     初代星が重力崩壊して種ブラックホールに。
     超大質量ブラックホールの誕生過程は謎だが、ガスを飲み込むか、合体。

    現在、138億歳の宇宙、太陽50億歳、寿命100億歳。
    50億年以内に天の川銀河とアンドロメダ銀河が合体。
    1000億年後、レッドアウト。
     隣の銀河の遠ざかる速度が高速を超え、見えなくなる。
    100兆年後、すべての恒星が燃料切れ。
    10の34乗年後、原子が死ぬ。
    10の100乗年後、大質量ブラックホールは消える。
     重力学的、熱力学的死。

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    2020年04月19日
  • クェーサーの謎 宇宙でもっともミステリアスな天体

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    購入:EGO(2010.12.30)
    以前ナショジオの特集を見て買ってみました。天文学の知識はまったくありませんが、まだ解明されていない想像を絶する世界の話に興味をもちました。面白かったです。

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    2010年12月31日
  • クェーサーの謎 宇宙でもっともミステリアスな天体

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    意外にというか、かなり勉強になりました。
    思考過程が整然としているのでわかりやすい。
    入門書として最適だと思います。

    覚え書き----------------
    マイナーマージャー:衛星銀河の合体、タイムスケール1Gly
    メジャーマージャー:同質量銀河の合体、潮汐腕等の痕跡が残りやすい
    29magとは月面のろうそくの炎
    Ultra Luminous InfraRed Galaxy(ULIRG):mergeの名残?
    赤外線:dust放射
    gas:dust=100:1(mass)

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    2009年10月04日
  • 暗黒宇宙の謎 宇宙をあやつる暗黒の正体とは

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    宇宙の大部分を占めるダークマター、ダークエネルギーについてわかりやすい説明で読んで飽きる事がなかった。
    まだまだ宇宙について謎が多いと感じた。
    久しぶりにワクワクして読んだ。

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    2026年06月15日
  • ゴッホは星空に何を見たか

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    ゴッホの星空を描いた絵画を、天文学者が真剣に分析した本。

    本書を読んでの驚きは、ゴッホは星空を適当に描いたわけではなく、星の動きや星座を意識して、画を描いていたこと。

    但し、そのまま写実的に描いたわけではなく、ゴッホなりの解釈で、現実を変化させて描いたこと。

    ゴッホはたくさん手紙を残している。
    そのことが、絵画を分析するうえで、大切な基礎資料なっている。

    ゴッホの評論本は星の数あると思われるが、天文学者が評論した本として貴重な本。

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    2026年03月19日
  • 未来の夜空はどう見える? 銀河が教えてくれること

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    対話形式で進むので読みやすい本でした。銀河系の未来がどうなるのかわかって知的好奇心が満たされました。

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    2026年01月08日
  • 宇宙・0・無限大

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    宇宙に無限はあるか。ない
    宇宙にゼロはあるか。ない
    宇宙に永遠はあるか。ない

    章の分け方が明快で、最後にまとめてくれてるからスッキリ読めた

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    2025年06月04日
  • ゴッホは星空に何を見たか

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    「夜のカフェテリア」にはおよそ正確な星空の中にありもしない星が描かれている。
    彼が見た星は何だったのか。読んでいくと理屈っぽい話かと思いきや、彼の半生と、心情を他の絵画からも読み取り、ロマンを感じる。
    読み終えると、宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」をまた読みたくなった。

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    2025年04月26日
  • 宇宙・0・無限大

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    「この宇宙に0と無限大は存在するのか?」をテーマに論考と数式が続きます

    宇宙の誕生から粒子、そして宇宙の未来も見ながら、時間的、距離的、質量的、エネルギー的に0と無限大に迫ります

    面白かった!なんかちょっとワクワクしました
    宇宙ってなんかワクワクするね

    で、実はなんかちょっとズレたことも考えました
    本書すご〜く難しいことがたくさん書いてあって実は半分も理解できていなかったと思うんよ
    ノーベル物理学賞級の理論がたくさん登場するからね
    そんなすいすい行きませんよ
    すいすいのす〜は無理よ

    でも面白かったんよな
    そういうことってあると思う
    ていうか実際たくさんある

    難しいから面白くない

    難しいから面白い

    両方ある

    あっていい

    例えば一万ピースのジグソーパズル
    めちゃくちゃ難しい(極々稀にそうでもないよって人もいるかもしれんが)
    わいはこれ無理、途方もない、完成させろって言われたら苦痛でしかない
    でもこれを嬉々として取り組む人もいる

    なんか本を読むってそんなことなのかもしれないかもしれない

    いや最後フワっとしてるな!

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    2025年02月02日
  • 宇宙を動かしているものは何か

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     星はどうして輝くのか?
     無から宇宙はどうしてできたのか?
     宇宙が膨張し続けているのはなぜか?
     真空エネルギーって
     重力発電ってどういうこと
    とにかく宇宙はわからないことだらけで、本を読んでもよくわからないのだが、この本は宇宙を動かしている4つの力についてその起源からその終わりまでを大胆に描いています。わからないことを分からない事を我々と同じ視点で書いてくれているのでとてもわかりやすい。
     結局、量子トンネル効果とかいう小さな世界では現在の世界では起こり得ないことが起こるということなのだろうが、そんなこと言われても分からないのだ。
     核融合反応ふぁって、100億度ないと怒らないはずが1000万度で起こるのは量子トンネル効果というのだが、それって核融合反応は1000万度で起こるってことじゃないの?なんて思ってしまう。
    読んでも読んでも不思議が増える宇宙の話でした。

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    2025年01月12日
  • 宇宙・0・無限大

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    ネタバレ

    宇宙にゼロは存在するのか?宇宙に無限大は存在するのか?ということをテーマにした本書だが、自分にとっては高校物理(と、少しの大学物理)の復習として読むことができた。

    世界が重力、電磁気力、強い力、弱い力で構成されていることは言葉として知ってはいたものの、後ろ2つについては全くイメージができていなかったので、ここの説明が丁寧にされていたことがありがたかった。
    特に素粒子論の章では、研究が現在も盛んに進んでいることを実感できて楽しかった。
    スーパーカミオカンデってそういう装置だったのか…!とか。

    初学者にもわかりやすいようテーマを抽象的にしたことで、ともすると観念的な語りになってしまいそうなところを、うまく最低限の計算式・公式を活用して0,無限大が存在しないことを論じていたのは見事だと思った。

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    2024年08月16日
  • 宇宙・0・無限大

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    著者は天文学、宇宙論を専門とする放送大学教授の谷口さん。数学や物理学、宇宙論での0や無限大についての話題がとても興味深い。

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    2024年05月01日
  • 宇宙・0・無限大

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    難解であろうテーマを平易に説明していて、大変読みやすい。宇宙のような超マクロな世界から、量子論でしか扱えないような超ミクロな世界まで、'無限大'はあるのか?'ゼロ'は存在しているのか?を追求している。宇宙の創生から終焉まで、本書のテーマの視点から迫っていく。現在の宇宙では観測できる5%の元素の世界しかわからない。この中で、重力、電磁気力、強い力、弱い力と4つの力があるが、いずれも遠隔力であり、距離'ゼロ'にはならない、という説明は斬新であり説得力がある。プランクスケールという現在わかっている物理定数だけでは、'ゼロ'に近づけない限界があり、これは時間やサイズだけでなく、絶対零度(ケルビンで)にもあてはまる、という。当たり前のようにあるものと信じている'ゼロ'が、実は存在できないという。今まであるものと信じてきた固定観念を粉砕する説明には、興味を惹きつけられ、一気に読まさせられた。

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    2023年06月18日
  • 宇宙を動かしているものは何か

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    物理の総復習から宇宙の話へ

    ■学問のこころ

    ●あとがき 243

    “いずれにしても、ダークエネルギーとダークマターは正体不明である。そのため、正確な予想はほとんど不可能である。「与えられた情報だけで、予想するしかない」ということだ。
     
    しかし、これはこれで楽しい作業である。自由に考える楽しみ。それこそ、研究や勉強の醍醐味ではなかろうか。


    ■本筋 第10章 ダークな宇宙とその未来

    ここが総まとめ。図を駆使して説明
    タイトルの問い(宇宙をうごかしているもの)の回収にもなっている。

    ●宇宙を動かすコズミック・エンジンはたった3つ
    232

    1 アインシュタイン・エンジン
     星の内部で発生する熱核融合。銀河の中で星が生まれた時から働き始める。宇宙の一番星は宇宙年齢が約2億歳のときに生まれている。
     
    2 重力エンジン
     主としてブラックホールを動力源として働く。銀河の中心領域でSMBH(超大質量ブラックホール)が生まれてから働き始める。(銀河の中で星が先かSMBHが先か、まだ決着はついていない)

    3 真空エンジン
     宇宙を膨張させる力。まだよく理解されていないが、仮にこう呼ぶ。ダークエネルギー


    ●既知の物質
    (既知の物質は宇宙の全質量の5%しかない)

    天体(=既知の物質)だけでみると、「真空エンジン」の代わりに「電磁気エンジン」が入る。

    しかし
    “宇宙全体におけるエネルギー総量としては無視しても構わない”レベル。
    “AGN(活動銀河中心核?)のうち明るいジェット現象を示すものは数パーセントに満たない。”

    また
    “新星現象や超新星爆発は、独立して「爆発エンジン」としたいくらいだが、これらのエンジンが組み合わさって発生するもの”

    →ゆえに、独立させない。


    ■トピック

    ●「量子色力学」の解説がわかりやすい。
    p113あたり

    色電荷 カラー・チャージ
    電磁気力における電荷に対応
    クォークの性質の一つとして、色が割り当てられている

    “クォークは数学における群論では3次元の対称群として理解されるので、三次元を反映させるパラメータとして、光の三原色(赤、緑、青)が採用されている。
    (椅子取りゲームみたいなもので、同時に同じ位置に存在できない?)

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    2022年10月30日
  • 天文学者が解説する 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』と宇宙の旅

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    天文学者としての考察。他書にあるような思想的な視点から考えるのではなく、あくまでも童話であるという前提の上で、科学的に考えることに主眼が置かれているので、考えがより深化されるだけでなく、現在の宇宙論も学ぶことができる。

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    2022年05月05日
  • 宇宙はなぜブラックホールを造ったのか

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    ネタバレ

    一般向けの新書にしてはちょっと難しい部分もあるが、銀河中心にある超大質量ブラックホールやクエーサーについての説明が厚く、銀河合体を含めて、これらの成り立ちについての最新の知見が得られる。
    タイトルに対する著者の答えが中々哲学的。

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    2019年11月10日