古宮昇のレビュー一覧
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傾聴でしょ?とにかく黙って聞けばいいってやつでしょ?と勘違いしたままの管理職の人や、人の行動をああだこうだいうだけで「面談」してるつもりになっている人にこそ読んでほしいですが、実際はそういう人ほど不勉強なものです。
心得違いの人たちの姿をみて、あれでいいんだ、どうせ傾聴とかいったってダメなやつはダメだし、と自分まで「勘違いしてるひと」にならないために読むとよさそうです。
「心理カウンセラーが教える」となっていますが、プロのカウンセラーが行うカウンセリングと、一般に「傾聴術」が必要になる場面とをハッキリわけてくれているので、書かれていることに安心できました。 -
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ネタバレカウンセラーが行う傾聴術なので、単に寄り添って共感するだけではなく、相手をクライアントとし、その課題の解消に向かわせるところは、傾聴ボランティアとは違うところだと感じた。といっても、相手を変えようとすることや答えを提示してやるものではなく、あくまでも答えを出すのは本人でしかない。
傾聴とはどのようなもので、どんな能力・スキルが求められるのか、また、傾聴場面で現れやすい問題となるような心理や対応が難しい状況での望ましいアプローチなどの考え方が示されており参考になる。
もう少し実際の対話の流れがあると分かりやすいとは思うが、ケースも対応も様々であるのが実際だと思うので、これはこれで仕方ないか。
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☆4(付箋20枚/P277→割合7.22%)
カウンセリングの時に一番大切な心構えを「純粋(genuine)」であること、と言われることがあります。
日本語で表現するのが中々難しい言葉なのですけれど、「相手にこう思われかも」「自分はこうでなくちゃ」という感情を、それがあることも含めて受け入れて、何故それが自分に湧き上がるのかを問いかけながら、自然体であるということなのです。
古宮さんの本はとても自分の内面に素直に切り込んでいて、その自然体の感覚をとてもつかみやすく感じます。
来談者中心療法で高名なロジャースのカウンセリングテープから、一部のカウンセリングシーンを抜き出して、それに注釈してい -
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☆4(付箋27枚/P406→割合6.65%)
この方が主に準拠している心理療法の解説と、実践のためのワークなどがありとても参考になりました。
特に最初の項で、そもそも秘密厳守はどの程度守るべきかとか、知人友人をクライエントに取るかどうかどのように判断するか、といったそもそもの話しをきちんと押さえている。
また心理療法中に性的興奮を覚えたり魅力を感じたりすることは調査でも判明している(米国心理学会調べ)よくあることで、そこから性的関係に発展することは治療的にまず悪影響が及び、倫理的にも行うべきでないのだが、きちんと教育される、教えられることが少なく、中々備えができていない、というのはとても大切 -
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【要点・まとめ】
・心の傷をまず癒し、心の境界を引く練習をしていく
・自己無価値感は共鳴してしまう。
話を聞いて欲しいと時間を問わず連絡してくる↔話を聞いてあげないと(苦しむ人を楽にしないと、人が傷付いたら自分のせいだ)
・「人を幸せにできなくても、自分には価値がある」「親(信頼できる人)に密着できなくても心は満たせる」と思うようにする
・過去の自分より少しでも成長できたところ、マシになったところを見つけてあげる
・人のイライラ、不安に同調しなくていい
・自分が幸せになることを許す(許可する)
→心が抵抗する理由
・親と同じように不幸で居なければならない
・こんなに不幸になったのは親 -
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今まで自分がカウンセラーとしてやっていたことの中で、自身に足りなかったものが明確になった。例えば相手が何回も同じことを繰り返し聞いてくることにイライラしてしまう自分がいた。だけど、それは私自身が話しての話す内容をよく理解できずに話していたから、きっと話してにも自分の話を理解してもらえていないと感じられていたのだろうと思って反省した。
またカウンセリング、傾聴するためにあたり初めの時間と終りの時間をしっかり決めて、仕事に取り組もうと思った。
技術的なことよりもやっぱりクライアントの話を十分に聞き、良い対応することができるようにするためにも時間をしっかり決めて取り組んでいきたいと思った。 -
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これまで読んできた肯定感の本と内容も被り、新たな知識としてはあまりなかったが、さいかくにんできた。
おもしろかったのは犠牲者、救済者、加害者の三角ドラマ。この関係から抜け出すには加害者と見なされて、嫌われる覚悟が必要。
あとはやはり親から与えられた道徳感、これはどの本でも触れてますね。
以下、肯定感を高める方法
•思い込みを見直す •人に無条件で優しさを提供する •人の優しさを素直に受け取る •正しいことより、楽しいことや心地よいことをする •自分の長所をほめるのではなく、感謝する •自分を責めずに優しくする
などがありました。最後の方ではカウンセリングを受けることに抵抗を感じてる方向けの内 -
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本書は宗教的に重要なことが書かれている。幼児期の体験と、親子の絆を基本としている。
「人間はしたいようにさせたら自分勝手になり、人を傷つけたり罪を犯したりする。だから人間を罪悪感によって抑え付けなければならない」というのが世間一般に共有されている信念だそうだ。
「正義感の強い自分な道徳的に優れている、という隠れた優越感をもっています。そしてその優越感は、多くの人々への隠れた軽蔑心を生んでいます。私たちは軽蔑している人に向けて、心のつながりを感じることはできていません。道徳心は隠れた軽蔑心を生み、それが孤独を生むのです。」とあるのは、キリスト教における懺悔の風習を想起させる。裏返すと、本書に