開高健のレビュー一覧

  • パニック・裸の王様

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    初めて読んだ。
    面白い。
    短編集ですが、どの話も、
    人として生きていく上で、
    抗うことの出来ない矛盾のようなものが
    あってとても良い。

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    2017年07月07日
  • パニック・裸の王様

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    開高健さんの情熱やパワーが詰まっていて、それに圧倒されました。文字に力強さがあって、のめり込むように読みました。
    パニックは、自然に対する人間の無力さが現れていて、最近の震災や原発の問題とかぶるところがありました。考えさせられる作品でしたね。

    #読書 #読書記録 #読書倶楽部
    #開高健
    #パニック #裸の王様
    #2016年49冊目

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    2016年05月27日
  • 青い月曜日

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    戦中戦後の騒乱を駆け抜けていく、恐らく開高少年の生き様で自伝的小説。"的"はいらないか。

    戦中の鉄道整備をしていた少年時代を書いた第一部は、第二部以降にくらべて、独特の熱に浮かされたような文体である。戦後の第二部以降は、綱渡りをするような、スリリングな唯一無二の人生を描く。

    第一部は読みやすいが、第二部以降は結構読みにくい。特に死体についての会話や改行のない情景の羅列は、内容も伴って、なかなか読み進めることが難しい。

    かといって難しくて読みにくい文ではない上に、ついグイグイと引き込まれてしまって、電車の乗換えを忘れてしまいそうになるほどである。

    また、当時の世俗を表

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    2015年05月01日
  • 珠玉

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    「開高健最後の文学作品」というタグがあるらしいんですが、まあ、それはおいておいて。

     3つの石をモチーフに記憶や現在が描かれる”石小説”、もしくは作家本人の回顧、老境小説と呼んでもいいでしょう。
     光の当たりかたによって表情を変える石の煌きのように、人の人生も光の当て方でいろいろに映しだされる、記憶が引っぱり出される、もしくは今現在の輝きをふと感じる。

    「文學」というものは具体的に存在しなくてね、「文學する」「文學している」という状況があるのだ、というのはあたしの師匠の受け売りなんですが、人生の間に間に「文學する」瞬間がある。その瞬間瞬間を石の煌きにリンクさせた、というのが本作の、文学作品

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    2015年04月21日
  • キス・キス

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    一昔前、BBCで放映、日本でも放送されたロアルド・ダール劇場予期せぬ出来事の原作が幾つか収録されている。
    ちょっぴり怖い作者のユーモアとストーリーテリングが光る佳品集。

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    2014年10月11日
  • キス・キス

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    ブラックユーモアたっぷりの短編集。

    ロアルド・ダールは児童書「チョコレート工場の秘密」しか知らなかったが
    わたしは風刺やブラックユーモアに満ちた短編小説のほうが好きかも。
    想像力をかきたてるような文章がたまらない。

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    2014年09月10日
  • 【電子特別版】オーパ!

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    開高健がブラジルで釣りをする本。表紙でもお分かりかとおもいますが、ピラーニャの恐ろしさを改めて知りました。それと、釣りは楽しそうだと素直に思いました。

    作者については、今あまり見ないとてもおしゃれな言葉遣いをする方だと思う。雲塊とか。
    当時のブラジルの様子も分かりますが、今またどうなっているのか、確認するためには自分で行ってみるしかないでしょうか?

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    2014年03月17日
  • 珠玉

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    石が買いたくなった。
    読んだあと、何か温かいものがとどまりつづける。
    すこしだけ開高健の人生を見ることができた気がする。

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    2013年07月27日
  • キス・キス

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    久しぶりにロアルド・ダールを読んだ。ピリリとしつつヒヤッとする楽しい短編が詰まっていてとても楽しめました。

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    2013年05月15日
  • 私の釣魚大全

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     釣りエッセイ。「釣りを知らないわたしが読んでも仕方ないんじゃないか……」とそこはかとなく不安に思いながら読み始めたのだけれど、何の、ど素人にもじゅうぶん面白かった。
     変わり種の釣りに挑むべく、リュックサックに釣り道具と原稿用紙を詰めて日本中の湖や川や海を巡った記録。書かれた時代が時代なので、数を減らしてゆく魚たちを惜しみ、破壊される自然を嘆きながらのエピソードが多くなる。
     語り口が軽妙で、釣れないときの負け惜しみなど、釣りそのものについてもつい微笑ましくなるような描写が多々あるが、それ以上に現地の自然のようすや、各地の名人たちの魅力的なエピソードに心を傾けた本だと思う。楽しい読書だった。

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    2013年03月09日
  • 【電子特別版】オーパ!

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    ネタバレ

    菊谷匡祐の解説によると、この作家はテーマを展開していくプロセスの文章表現に非常な情熱を注ぐからで、言葉が言葉と連結し、重層的に重なり合い、おそろしく密度の濃い文体ができあがります。
    そんな感じでブラジルフィッシング70日間の旅を描く!

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    2012年11月25日
  • ロマネ・コンティ・一九三五年 六つの短編小説

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    開高健はどれを読んでも面白い。これもかなりオススメできる。なにせ読みやすい。6編の短編小説が収録されている。うち、前から4つが面白い。タイトルにもなっている6編目のロマネ・コンティだけは平凡な気がする。

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    2012年02月29日
  • 珠玉

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    「玉」=・・・
    水晶で人の運命を見極める占い師を連想する本書。如何にも「神経質」な小説家っぽい小説である。一つの軸「玉」を守りながら展開していく。

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    2012年02月08日
  • キス・キス

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    映画化された怪作「チャーリーとチョコレート工場」など、特に児童文学で有名なイギリスの作家・ダールの短篇集。

    素朴なユーモアストーリーと見せかけて、毒と恐怖をほんのり混ぜてくる所が素晴らしい。幼少期からこんな人のこんな話ばっかり読んでりゃ、そりゃイギリスジョークもバリバリになるわな。感想を読んで興味を惹かれた方は、ぜひお子様に読み聞かせていただきたい。

    1.女主人
    下宿を探しにやってきた小さな町で学生の少年が出会った女主人。台帳に書かれた失踪者の名前と動物たちの剥製が嫌な展開を想起させるが、想起させるところで終わりの掌編。

    2.ウィリアムとメアリイ
    難病で死んだウィリアムが妻メアリイに残し

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    2010年11月21日
  • 珠玉

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    中学~高校の頃、愛読していた開高健。久しぶりに氏の文章と交わりの世界を堪能した。氏の影響を自分が心の奥深くで受けていると感じた。開高健の世界には、これからも帰る時があるだろう。

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    2010年10月09日
  • 破れた繭―耳の物語*

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    開高氏のエッセイ。幼少時代~大学時代まで。

    文学の世界や自然世界に魅了されて過ごした思い出や、戦後の働きづめだった思い出。

    氏の目を輝かせていた日々や、悶々としていた日々が描かれている。

    一読して、氏のとても繊細で過敏な気性を感じることができるけれども、どれだけの暗い言葉や表現を目にしても、なんだか愉快で笑えてくるのが不思議でならない。

    ひょんな成り行きで、お金も未来もない贋大学生(=開高氏)が、結婚するはめになってしまうエピソードなどは、とっても愉快爽快。

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    2010年04月25日
  • キス・キス

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    「女主人」「ウィリアムとメアリイ」「天国への登り道」「牧師のたのしみ」
    「ビクスビイ夫人と大佐のコート」「ローヤルゼリー」
    「ジョージイ・ポーギイ」「誕生と破局―真実の物語」
    「暴君エドワード」「豚」「ほしぶどう作戦」

    友達からのススメで読みました。
    エレベーターのある家に住んでいる夫婦の話がコワ面白かった。
    あとローヤルゼリーも単純だけど怖い。

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    2010年02月21日
  • ロマネ・コンティ・一九三五年 六つの短編小説

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    6つの短編小説を収めた短編小説集。それぞれがいつ書かれたのかは分からないけれども、晩年の作かと思う。それぞれの小説は酒やグルメ、阿片、釣り等がテーマ、というよりはモチーフとなって書かれている。阿片はともかく、酒・美食・釣りは開高健が生涯愛したものであるが、これらの小説は、酒について/美食について/釣りについて書かれたものではなく、それらは単なる小説の中の道具立てとして使われているだけである。それぞれの作品毎にテイストも違うが、例えば、希望、というような明るいものを書こうとした訳ではないだろう。どちらかと言えば、重い、悲しい、というようなカラーの小説ばかりである。6編全部でも文庫で200ページに

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    2011年07月25日
  • 私の釣魚大全

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    この本は、基本的に開高健の釣り体験に基づいて書かれている。私は全く釣りをやらない(生まれてこのかた、1回か2回しかやったことがない)のだけれども、それでも、何故か面白かった。が、釣りって大変ですよね、っていう感じもあって、実際に自分でやってみようとは思わないけれども。

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    2011年07月25日
  • キス・キス

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    シニカルで黒い…だから好きです、ロアルド・ダール。「ウィリアムとメアリィ」が一番好きだなぁ。メアリィの感覚がよく分かるというか…確かに抵抗できぬ相手にわざと嫌がることをするっていうのは、なんというか加虐心が疼きますよね…ニヤリとするよね。しかも相手が今まで自分を抑圧してた人なら尚更。ゾクゾクする。

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    2009年10月04日