佐藤雅美のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「佐藤雅美」の連作時代小説『命みょうが 半次捕物控』を読みました。
ここのところ時代小説が続いていますね。
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薬師様の門前で、町娘の尻をさわったとして番屋に連れ込まれた田舎侍。
身元を明かさず、10日間だんまりを続ける男の身柄を「半次」が預かり、調べをはじめる。
「蟋蟀小三郎」と名乗る、このめっぽう腕の立つ不遜な男は疫病神なのか。
町娘の事件解決後も、「小三郎」の謎に迫る「半次」の身に、厄介事が次々と降りかかる。
江戸の名物男、疫病神「蟋蟀小三郎」が登場シリーズ待望の第三弾。
疫病神の「蟋蟀小三郎」が初登場。
圧倒的な剣の使い手にして、遠慮しらずの不遜な男が、江戸と「半次」をかきまわす。
「半次」は「小三郎」の過去に迫る。
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2002年(平成14年)に刊行された「半次」捕物控シリーズの第3作です。
■第一話 蟋蟀小三郎の新手
■第二話 博多の帯
■第三話 斬り落とされた腕
■第四話 関東の連れション
■第五話 命みょうが
■第六話 用人山川頼母の陰謀
■第七話 朧月夜血塗骨董
■第八話 世は太平、事もなし
■解説 末國嘉巳
茅場町御旅所薬師様の縁日で、町娘「あゆ」が、田舎侍に尻を触られたと大騒ぎをし、五人連れでやってきていた町火消し人足たちと喧嘩になった… 番屋に留め置かれた田舎侍は身元を明かさず、十日間だんまりを続けた、、、
岡っ引の「半次」が身柄を預かり、調べを始める… 田舎侍は「蟋蟀小三郎(こおろぎこさぶろう)」と名乗り、「半次」宅に居候することになる。
浅葱裏だが顔は公家風… ずぼらに見えてめっぽう腕は立つ… この侍、何者なのか……。
謎の浪人「蟋蟀小三郎」のキャラクターが強烈でしたねー 剣は凄腕、言動はハチャメチャ、「半次」の女房「志摩」に懸想していることを隠そうともしない、、、
「半次」にとっては疫病神だが、徐々にその正体が明らかに… 「蟋蟀小三郎」は、何を考えているか理解できず好きにはなれないけど、気になるし興味深い存在で強く印象に残りましたね。
短篇一話ずつをさらっと愉しめるだけでなく、それぞれの物語に「蟋蟀小三郎」の正体を明かすための仕掛け、伏線が巧みに散りばめられており、一つひとつの事件を解決するうちに、全体を貫く陰謀が明らかになり―― と、なかなか愉しめる作品でした。
捕物帳の主人公と言えば、弱きを助け強きを挫く、庶民の味方の人情派ヒーローというイメージが強いですが、「半次」は、引合いを抜くことを主な収入源にしていたり、金にならない事件や奉行所の命令で事件を黙殺したりと、犯罪行為を揉み消すことを当たり前にやっていたりして、これまでの捕物帳の主人公とは少し違う印象… これが実情に近かったんだろうし、本シリーズの魅力でもあるんでしょうね、、、
機会があれば、他の「半次」捕物控シリーズも読んでみたいですね。 -
Posted by ブクログ
まずまずでしたね。この時代、特に道三・信長・秀吉といえば司馬遼太郎さんの独壇場。読者(私)にはしっかり司馬ワールドが刷り込まれてしまっていて、そこから外れると違和感を覚えてしまうのが普通。でも、それとは違う信長・秀吉観でも、無理なく読めるのはストーリーの運びがうまいのでしょう。
しかし・・・。逆に小六像は希薄に感じましたね。文中にも裏表紙にも”調略・外交をことごとく成功させ”とか”まっすぐな生き方を全うした”とかあるのですが、そういった活躍の場面や、行動について十分に書き込まれているとは思えません。説明が無くても、そういうことが伝わって来るようなら、物語として面白いのでしょうが
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Posted by ブクログ
あれあれ。
このシリーズの最大の魅力は主人公のキャラです。「居眠り」という奇病を持つために「例繰り方」という日陰に追いやられた主人公。しかし、そうした境遇にもかかわらず毅然として問題を解決する。ただ、その裏にはやはりどこか日陰者の雰囲気がただよって。。。
でも、今回の作品では主人公が妙に自信たっぷりというか、何か日陰者の感じがしないのです。もちろん居眠りという奇病を周りの人間がからかったりするのですが、にもかかわらず、堂々と表に出て勝負してる。
話そのものは十分面白いのですが、他の捕り物帳との差が無くなって来た。そんなところが少し残念です。
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Posted by ブクログ
悪くは無いです。でも・・・・。
こうした飄々とした主人公が藩を立て直すというストーリーはチョクチョク見かけますね。山本周五郎にも有ったと思います。しかし、何かが足らない。
何となく主人公の造形が弱く、ただ回りに流されているだけと言う感じがするところが弱みですかね。
普通は飄々としていても、何か琴線に触るところがあると、覚悟を決めて・・・・。という話になるのですが、この主人公の心に引っかかっているのは、大阪商人に約束させられた「藩の旧借金の返済」です。これが手習い子の受けた悲劇あたりをきっかけにすると、もう少し話がうまくすすんだように思います。
ちょっと残念でした。
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Posted by ブクログ
この小説は主人公のキャラクターでしょうね。
主人公・岡引の半次。いわゆる悪徳の岡引ではないのですが、自分に降りかかる火の粉を消すために、島抜けをかくまったり、捉えきれない悪人を”こっそり消しましょうか”などと言ったり。
助演とも言うべき浪人は、やたらと腕は立つが、身勝手で倣岸で金にだらしなく。。。
ですから、何となく読後感は良くないですね。面白くないかと言えば、そうも無いのですけど。
正統派でもなく、ピカレスクでもない。何となく中途半端。確か第一集はそんな感じもしなかったのですが、どこかで主人公のキャラクターが変わって来ている気がします。